哲学というとデリケートな分野になるので、個人的な体験としてですが、「哲学書は小説の参考文献にはあまりならない」というのが正直な感覚です。
なぜなら小説は物語であって、論文ではないからです。
物語性という意味では、映画、マンガ、アニメなどのメディアの方が筋書きが分かりやすく、何より小説を読む上で読者が求める、「娯楽」があります。
僕も深く何かに悩んだ際は思想書などを読むことがありますが、その時はそういう気分と割り切り、ジャンルを絞って読みますし、それすら面倒なら車を走らせながら一人カラオケした方がスッキリすることも多いです。(笑
ただ、まったく無意味だとも思いません。
無神論者を扱う物語であるなら、ニーチェの哲学を深く知っていれば武器になりますし、そういうものを求めていらっしゃる方もいて、その辺りに刺されば成功です。
注意すべき点としては、「無神論者とは? 神とは?」の議論に終始し、読者を置き去りにして、作者も迷子になることでしょうか。
そういうものをテーマにしてワケわからないままま終了or消滅という作品はありますし、楽しみにしていた読者としても、それは辛いことだと思いますので。