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タイトル:中世ヨーロッパで剣と魔法の世界が書きたいの返信の返信の返信 投稿者: サタン

>今、騎士のキャラクターを練っているところです。世界観やストーリーに何故騎士の意味があるのかとかも、やはりそこは調べたほうがいいのでしょうか?
そこが、なんと言うべきか、罠というか、調べたほうがいいのは調べたほうがいいし世界観や物語に関連あるほうがいいと言えばあるほうがいいんだけど、
でも一方で、しっかりちゃんとやろうと頑張りすぎると、「こういう理由でこの世界には騎士がいる」とか「こういう騎士たちだからこそこういう展開になって、こんな物語になる」とか、それらを考えるのは大事なんだけど、やりすぎると逆に「騎士がいるから世界が成り立ってる」という感じになっちゃう。
つまり「騎士の話を書きたいがために作った世界」になっちゃう。言い方を変えれば、これはこれで「都合のいい世界感」になっちゃう。
設定は、考えすぎるのも毒だと思います。

「騎士の話」でパッと思い浮かんだのが、少し前に読んだ『辺境の老騎士バルド・ローエン』です。
主人公は平民から騎士に取り立てられて辺境領主に仕えてたんだけど、頑張りすぎて有名になってしまったがゆえに敵対する領地からの嫌がらせが絶えず、自分の主に迷惑はかけられんと引退して老骨の身一つ愛馬と共に旅に出る。
ーーとまあ、『バルド・ローエン』で主人公が騎士たる設定はこんなものです。
設定であれこれ「騎士の理由」を作りまくると、それが逆に不自然になってしまう。
だから、まあ、これはあくまで私の方法ですが、
スレ主さん自身が「騎士」になってみてください。そう思い込んでみて。役者が「役に入る」ように。
そのうえで、例えば騎士が旅に出る話であれば、あなたはどうして旅に出るのでしょうか、そこを考えるというかイメージしてみりゃいいんじゃないかなと思います。
バルド・ローエンが騎士になった理由も、単に父親の客が騎士で憧れたというのが切っ掛けで、特別な理由も設定もないです。
別に、親の敵をとるために騎士になって~という設定でもいいけど、なんで騎士なん、敵がとれれば騎士になる必要ないっしょ。捜査権逮捕権を持ってるのが騎士という設定。いやそれ「騎士」ってもの理解してる?wwwって事になる。
人の一生、その人生において「設定」なんてものはありません。
だから、そこから考えると、物語を書く段階で躓きやすい。
キャラクターの「設定」は、自分が役に入るに足る設定がいいと思う。
あぁ、そうだ。自分がキャラになってみて、自己紹介をできるくらいのものでいいんじゃないかな。
コツは、「彼はこういう性格で、こういう正義感を持っている」とかって考えるんじゃなく、「こういうシチュエーションの人物」で考えるといいと思う。
状況があるだけで一気に役に入りやすいと思います。

「騎士」に関して調べるかどうかは、そもそも書きたい物語の世界観の中で「騎士」がどういう扱いなのかってところからですから、なんとも。
「騎士」という名前なだけで、中身は現代の警察と自衛隊が合体したような組織、という設定にしちゃっても(上では笑い話にした例だが)別に歴史小説を書くわけじゃないから、それで問題ないっちゃ問題ないなわけですし。
そんな形にしたら「中世ヨーロッパの騎士」について調べても、ほとんど無駄でしょ?
だから、騎士らしい騎士を書きたいと思うのであれば、その熱量に比例して調べたほうがいいと思います。
そもそも現代の我々が考える「騎士像」と「実際の騎士」には大きく差があるので、「具体的な演出例」として考えたら図書館で騎士について調べるより漫画かなんかを読んでたほうが参考になるんじゃないかと思う。
もちろん、実際の騎士をちゃんと調べたうえで現代向けにデフォルメしてカッコよく崩して書くってのが理想なんだけどね。

そんなわけで、調べる必要はない、とは言い切れないし、かといえしっかり調べるべきだ、とも言いにくい。
書こうとしてるモノにもよるし、調べたところでそれを形に出来る実力がないなら、ただの歴史のお勉強にしかならない。
だったら、既に形にしてる人の作品を見て学ぶほうが、未熟な内は為になると思う。

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