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タイトル:ミステリ・ホラー・サスペンス 投稿者: あまくさ

せっかくなので、少し詳しく考えてみました。

まず。
論点は物語をミステリアスにする方法ですから、前提として何らかの謎が必要です。
これはまあ、当然ですよね。
で、物語に盛り込む謎には、以下の3種類があるんじゃないかと思います。

1)キャラクターの謎
2)状況の謎
3)背景(世界観)の謎

謎めいたキャラクターはたいてい過去に衝撃的な体験をしています。
一方、状況の謎が使われる物語の典型は、トリック重視型のミステリ。密室殺人などの不可能犯罪や、奇妙な状態で絶命している死体の発見。これは、どういうカラクリがあってそんな奇妙な状況になったのかが、興味の対象になるわけですね。
しかしミステリの中には、トリックはそれほど重要ではなく、犯人の正体や動機に大きな意外性があったというタイプの作品もあります。これは上記の1~3で言うと、1または3ということになります。

3は、そういうキャラクターの背景というのもありますが、もっと壮大に世界の成り立ちまで広げていく作品もあります。例にあげていらっしゃる進撃や、『まどマギ』『約束のネバーランド』などかな。

謎を仕込むにあたって、これらのうち(または、その他)のどのタイプを軸にするのか考えると、構想がまとめやすいのではないかと。

次。
謎をきわだたせる演出について。
これはジャンルが関わってくるんじゃないかと。

4)ミステリ系
5)サスペンス系
6)ホラー系

ミステリに謎を仕込むのは当然。
サスペンス系は主人公が何らかの危険にさらされるストーリーなので、危険の正体がわからない方がハラハラします。予想外の状況で突然命を狙われ、ラストで親しい味方だと思っていたキャラが敵だったと明かされるなど。
ホラーの場合も、人間には正体のわからないものに恐怖を感じる心理があるので、謎要素は有効です。

ミステリ系の演出としては、参考にしやすい例として、私はよく名探偵コナン君をあげています。コナン君が犯行現場を歩きまわり、何か考えている表情。ポイントとなる現場の何かやキャラの言動に注目し、「ん? なんでアレはああなっているんだ?」と疑問を持った様子。で、決定的な何かに気づき、メガネが光ってニヤリと笑みをもらし、「そうか、そういうことか」と呟きます。

サスペンス系なら手塚さんが解説されているような「じらしのテクニック」がよく使われます。

ホラー系も「じらし」は多用されますが、それプラス、雰囲気。「地下室」というのはホラー向きの雰囲気があるんですね。重要な手記を隠す場所は「地下室」でも「暖炉の裏の隠し部屋」でもいいわけです。しかし、暖炉の隠し部屋は「お屋敷ミステリ」や中世ヨーロッパ風の政争モノにはマッチしますが、地下室の方が何となく怖い感じがしませんか?
地下室には地下の穴蔵に降りていくような語感があり、「地獄」「墓穴」「地下の拷問部屋」「生き埋め」などを連想させると言ったら、大袈裟すぎると思われるでしょうか?
とまれ、まあ、地下室に何かが隠されているというのはホラーではわりと常套なんですね。暖炉の隠し部屋なんて現実にはそうそうありませんが、地下室は普通にあって、それでいて何となく不気味という。「日常と隣り合わせの恐怖」を演出しやすいからだと思います。

こんな感じかなと。
演出は、ストーリーにマッチしたものを見極める感覚が必要です。

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