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タイトル:足りない部分に何を入れたらいいか分かりませんの返信 投稿者: サタン

まずは、各話でそれぞれやりたい事を明確にしたほうが良いと思う。
特に1話は複数の要素を詰め込んでるだけで、何にも始まっていない。だから女子校へ転校したところで「これから何かが始まる」感がない。
たぶん、これは表現したい気持ちが先行して設定を詰め込んだせいだと思う。
一話目で伝えたい事は、「主人公は男の娘である」ということと「女子校へ行くことになる」ということ、「この世界には魑魅魍魎がいる」ということと「玲奈は強くて頼りになる存在である」ということ。ついでに「過度なダイエット」。
この中でストーリー進行を担う要素は「女子校へ行くことになる」というもので、どういう展開だろうと主人公が女子校へ行くことになれば物語は次へ進むので、1話の主軸は「主人公が女子校へ転校する」という話になる。
その話、エピソードを「男の娘」「魑魅魍魎」「玲奈」で組み立てる。

0.犬山瑞希は事情があって祖母の家へ向かうことになった。
1.これから女子校へ通うよう祖母から強く言われるが、「女性」が怖いため嫌がる瑞希。
2.女子校へ通わざるを得ない出来事が起こり、瑞希の考えが変わりはじめる。
3.祖母の言いつけ通り、女子校へ通うことになって女性だらけのクラスメイトの前で自己紹介をした。

とりあえずこんな感じが基礎。主人公が祖母の家へ向かうあたりは導入なので0とした。
中心になる「主人公が女子校へ行くことになる話」だけをざっくり起こした感じ。
こっから「男の娘」「魑魅魍魎」「玲奈」を盛り込んでいく。

0.犬山瑞希は母親を探して祖母の家へ向かっていた。その道中で道に迷うなどトラブルがあって、学生服の女性に助けられる。主人公は内心感謝したものの女性が怖いので変な対応をして軽い自己嫌悪をしてしまう。
1.祖母の家で「刀」から守護霊(付喪神のがいいんじゃ)を出したことで、祖母から女子校へ通うよう強く言われる。瑞希は嫌がり、守護霊が出たせいでもあるため咲姫のせいにして口論になる。その口論の中で守護霊たる咲姫は瑞希の性別を言い当ててしまい、瑞希を本気で怒らせる。
2.咲姫は瑞希がこんなに怒るとは思っていなかったため、主(でいいのかな)の機嫌を取ろうと焦って瑞希にまとわりつく。瑞希は咲姫から逃れるため刀を柱に縛り付け、止める咲姫の声も無視して家を出る。家を出たその先で、鎌鼬に襲われることになった瑞希はなすすべもなく死を覚悟する。そんな瑞希を、学生服の女性が寸でのところで助けた。祖母が言っていた女子校の学生服。そこへ更に主の危機を察知して文字通り飛んできた咲姫の本体の刀と臨戦態勢の咲姫。咲姫は学生服を見て状況を察して、学生服の女性も状況を理解し、刀は肌身離さないよう瑞希に忠告する。そこでようやく瑞希は、助けてくれた相手が以前も道に迷ったとき助けてくれた女生徒(玲奈)だと気がつく。瑞希は魑魅魍魎よりも玲奈が着ている学生服が気になってしまった。玲奈は、学校について軽く答えて、守護霊を出したなら祖母の言うことはもっともで女学校へ通うべきだろうと言う。でなければ今後も今日のようなことが起こると。玲奈と別れたあと、咲姫がいつになく凹んでいる様子が瑞希の目に入った。主人を助けに向かうのが遅れたことと、主人に嫌われていることを思って絶望していた。そんな咲姫に、瑞希は自分がやりすぎたと反省し、仲直りする。
3.言いつけ通り女子校へ転校すると祖母に伝えると、そこで祖母は瑞希の母親も通っていた学校だと言った。探していた母の情報だけに俄然前向きになって、瑞希は女性だらけの女子校へ通うことになる。咲姫は一度喧嘩をしただけに女性しかいない環境にいる瑞希を心配するも、クラスメイトの前でまっすぐ顔を上げて自己紹介をしている姿にこれなら大丈夫だろうと安心した。

こんな感じかな。
ちょっと瑞希と咲姫の関係にスポットを当てすぎてるけど、考え方としては
「男の娘」の要素で何か切っ掛けを作って、「魑魅魍魎」の要素で話を大きく変え、「玲奈」の要素で解決させてる。
「切っ掛け」の要素と「話を動かす」要素と「解決」の要素は何でもいいので、そういうところに書きたいもの・やりたいことを盛り付けていく。
これだとあらすじチックだから、まあ別にこれでもいいと思うけど、私の場合はこっからまた要素を抜き出して整理して箇条書き=1シーン単位でまとめて、プロットとしてる。
個人的な感覚だけど1シーン3000~5000文字を想定してて、物語の規模を考えて何ページくらいってのを決めて箇条書きのプロットを出力してる。

とりあえず1話だけ自分のやりかたで組み立て直してみたけども、別に「こうしたほうがいい」という話ではないからね。あくまで例ね。やり方は人それぞれあって正解は違うから。
でも。
おそらくは、スレ主さんのやり方において間違いがあるだろうとしたら、全体を最初に考えてないってことだと思う。
私が「こんな感じが基礎」とした最初の4行の初期プロットみたいなヤツね。
これは一話だけだけど、物語全体でもこんなふうに全体像を最初に考える。
そのうえで、一話目の要素を吸い出して、例のような基礎を作って盛って一話を作っていく。
全体を考えて盛り付けをすると、先述したけど、
「切っ掛け」の要素と「話を動かす」要素と「解決」の要素は何でもいい
と書いたように、基礎としたベースの物語の中に「何でもいい」という場所がいくつか見えてきます。
で、その「何でもいい」部分に書きたいことを書けばよくて、ってことは、出来上がって「和風ファンタジー感が薄い」と思えば「何でもいい」部分を書き換えれば良いわけで、出来上がった物語がどんな印象になるかってのはこの工程である程度操作できます。
そして「何でもいい」部分だけの変更になるので、全体をいじることなく部分的に納得いくまでこねくり回せます。
全体から作るとどういう構造で物語を作ってるのかが明確になるので原因や問題も特定しやすいわけです。
私の例の場合は、一番印象に残る「切っ掛け」の要素に「男の娘」からの瑞希と咲姫の喧嘩で二人の関係性を書いてるから、全体を通して「二人の関係が深まった」という印象になってると思う。
つまり、「起承転結」は最初にベースとして作っちゃうわけです。それが出来てなかったから作りながら上手く行かない感覚があるのではないかと思う。

行動の矛盾や心情の矛盾も、2話目の「切っ掛け」がおかしい、とかパーツごとにわかるので、そこだけ修正すれば良い形になる。
頭から順番に作っているために、ごちゃごちゃになってどこをどう手直ししていいのかわからなくなっているんだと思う。
例えば
>ここまでの過程で瑞希が母親を探している描写を増やしたい。
こういうのは前途した例のように「切っ掛け」に母親の要素を置くのが一番いいから、2話目以降の話題で「切っ掛け」を変更すれば良いってことになる。
一話目の例は、全体として「二人の関係性」の話をしているように見えるけど、実際はそんなに関係性を書いてないってことわかるかな。
物語そのものとしては「主人公が女子校へ行くことになる話」だし、内容自体は鎌鼬に襲われる部分が半分くらいある。でも印象としては二人の関係性の話に見えると思う。
なので、「切っ掛け」に母親がらみの事を置けばそれだけで中身は大きく変えずとも印象深くなる。
なんとなくじゃなくて、最初にちゃんと全体像を作れば良いと思う。

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