「小説家になろう」から、書籍化された異世界転生系のラノベでは、恋愛要素は不要であるという論があります。
なろう系ラノベは、読者の承認欲求を満たすのが目的であり、読者の自尊感情を害するような様子は、排除すべきであると言われています。
ラノベでは主人公イコール読者であり、読者は主人公になって物語を楽しみます。
このため、ヒロインは、処女で、主人公をヨイショするめのトロフィーガールの役割が果たせれば良い。
主人公を批判したり、他の男に気を惹かれたりしてはいけいない。
というのが、ラノベ恋愛不要論の肝です。
処女というのは、ゼロ年代のラノベから必要であった要素で、昔の男と比べられると自尊感情が傷つくからです。
実際の恋愛では、女性が他の男に気を惹かれることがありますが、こういった要素は邪魔で、切り捨てなければなりません。不要なリアリティです。
ラノベは、2004年に刊行されたゼロの使い魔のヒットにより、ラブコメブームが来て、ツンデレが流行ったのですが、今は、ツンデレではなく、最初からデレている。会った直後から、好感度マックスが主流になっています。
ツンをされると、読者の自尊心が傷つく。
もしかしたら、この娘、俺のことが好きなのかも?
と考えてドキドキするより、とにかく俺を肯定してくれ。
に変化しています。
例えば、大ヒットしたオーバーロードのヒロインたちは、みんな主人公を敬愛して、最初から絶対の忠誠を誓っています。
オーバーロードの例は極端ですが、ヒロインは、読者の承認欲求を満たすためのギミックであって、主人公がちょっと親切にしたり、活躍したら、大げさに感謝して、主人公のことが大好きになる感じです。
なろう系ラノベで、ゼロの使い魔のように、ラブコメがメインで書籍化された、ヒットした作品というのは寡聞にして知らないのですが、ありますでしょうか?
また、ラノベ恋愛不要論について、ご意見などありましたら、コメントいただけるとありがたいです!
なろう発の恋愛要素込みだと「君の脾臓が食べたい」ですね。
あとは「本好きの下克上」、女性向けだと普通に恋愛要素はあります。
ラノベに恋愛要素はほぼ必須です。
件のオーバーロードもリザードマンや王国編では(主人公ではありませんが)恋愛要素があります。
魔法科高校の劣等生も、サブキャラ同士でくっつくことは何度かあります。
またトロフィーガールであろうと、それもまた恋愛要素です。
本当の恋愛じゃない! と言われるかも知れませんが。
売上上位で恋愛要素がサブキャラも含めてほぼ皆無なのは、幼女戦記くらいです。
それ以外は巻数が進むにつれて、何らかの恋愛要素が入ってきます。
オーバーロードも恋愛要素は、主軸ではありません。
何を軸とするかの問題なので要・不要というのも少しおかしい気がします。
デビュー済みの私からすれば、恋愛要素はシリーズを進めていくとほぼ必須になると認識しています。
書けないよりは書けた方が明らかに良いからです。
サブキャラを掘り下げるのに使いますので。