元記事:文章がうまくなりたいのですが……の返信
序盤をざっとしか読んでないけれど、
書き始めの頃にありがちな、単語をいちいち修飾してるあるいは説明してるのが一因かと思うかな。ようは文章が説明過多。
例えば書き出しの、
> 菅谷がそう思う間もなく、オークの次なる刺突が繰り出された。ろくな訓練も受けていないような形無しの槍は、だが野生的な本能で確実に菅谷の心臓を狙う。
この一文は、「次なる刺突」「ろくな訓練も受けていないような形無しの槍」「野生的な本能で確実に」一行の短い文章の中で三か所も書き込んでるので、この文のどこに注目したらいいのかわかりにくくなってる。こういうのは注目してほしい一か所だけでいい。
なので、個人的に添削するなら、私なら「そう思う間もなく次の槍は菅谷の心臓を狙っていた。野性的な槍は、しかし確実に相手を死に至らしめんとする。」って感じに書くかな。
シンプルな文章に一か所だけ盛るといいかな。
複数盛りたい場合は文章を分けてしまったほうが良いと思う。けど、そうなると例に挙げた一文は改行こそないが既に「刺突」と「槍が心臓を狙う」で文章は分かれてる。なのでそれほど悪くはないが、修飾・説明に意識が向いてる文章なので、余計な説明が入ってるのが読者のイメージを妨げてる。
この文は「しくじった」と感じた理由とその状況の説明ないし描写の文章だろうと思う。
すると「刺突が繰り出された」「心臓を狙っている」とわかればいい。
なのに「ろくな訓練もうけていないような形無しの槍」というのは、ここで必要な情報において超どうでもいい内容で、「生命の危機である」という説明にあって関係ない訓練っていう方向に引っ張られちゃうので、イメージがまとまりにくくなってる。
そういう粗野で乱暴な突きだという描写においては優れた言葉のチョイスだとは思うが、この一難が去った後に「ロクな訓練も受けていないような形無しの槍で死にかけた。油断した。」とか付け加える形にしたほうがいいかな。
ようするに、一文の中で注目してほしい箇所が複数あって全部を説明しようとしてるからまとまりがない文章になってる。
あとは前述したことに多少被ってくるが、文章構成というか文脈構成と言った方がいいかな、各行で前提から文章を構築している感じがする。たぶんわかりやすくしようと気にかけてるためかなと思う。
文脈において前提は前の行にあるので、「わかりやすい説明」から入ることはない。好みと文体によるけど、いきなり結論から入った方が興味深い読ませる文章になる。けど、このあたりはテクニックだから、場合によりけりだけども。
全体的にイメージを阻害するような箇所で引っかかりはするけど、別段致命的なものがあるわけでもなく、これは書いてりゃ一年から数年以内に、そんな悪く言われるようなことはなくなるくらいには勝手に成長するだろうなと思います。早けりゃ数カ月か次回作ではもう変わってるんじゃないか。
>何か他に読むべきでしょうか?
普通に読書はしてたらいいと思うし、特にこれを読めってのはないけど、私がよく勧めるのは、ある程度書けるようになった頃に日本語の初歩を勉強し直すってことです。
参考にしたい作家たちの継ぎはぎで身動き取れなくなってるから、一度基本を見つめ直して再吸収したほうが学んだものを昇華させやすいと思うため。
そういう基礎については、何らかの本っていうよりネットであちこちにあるから、それで十分かなと思う。
ちなみに、最初に書いた説明過多っていう指摘は、「説明したがり」って意味じゃなく言葉を修飾したがるその修飾が文章や単語を飾るためのものじゃなく説明するためのものって感じの意味ね。
性質や状態や背景などを修飾で補間してるという感じで、説明的な文章ですねって意味じゃないからね。
上記の回答(文章がうまくなりたいのですが……の返信の返信)
スレ主 風月 : 1 投稿日時:
回答ありがとうございます。確かに、文章の注目すべきポイントが複数あって、意図の伝わりづらい文章になってしまっていますね。もう少し計画的に描写をするように心掛けたいと思います。
それから、前提から文章を構築せずに結論から書くということ。少ない情報(意図)→全体・理由の繰り返しで文章を構成するということだと思うんですが、こちらは意識していたもののなかなかできてない部分ではあるので、もう少し慣れが必要だと感じました。
日本語の文法は以前少しだけ学んだのですが順番通りやったということではないので、ある程度慣れてきたらお教えいただいた通り常識・基礎を固めてみようと思います。
カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 文章がうまくなりたいのですが……
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