すみません、横槍ですの返信の返信
元記事を読む
すみません、横槍ですの返信(元記事)
「800字以内の粗筋にまとめられない作品は駄作」というのは、俺割かしなっとくかもしれません。
一時期、ビブリオバトルをやっていたんですけど、ある程度規模のデカい大会になって来ると『一分半以内(人によるが300~600文字)であらすじと作品のウリを紹介できないと、観客の受けが悪い』です。壇上に居るから、すぐ見て分かる奴ですね。
多分実際には、それこそ『設定を複雑に編み込んであって、一つ一つの謎に細かいギミックがある』クラスの曖昧表現をすれば――或いは『ネタバレを一切しないあらすじ』を書けば、俺の作品を800字以内にまとめる事は可能なわけですが……。ま、そういう事じゃねぇよなっていうね。
実際、今回の場合『俺はどうやら設定を作りこみすぎる癖がある』→『逆に「作りこまれた設定」が生きる作品にすりゃ良いんじゃね?』という単純思考で生まれた節もありますし。
カリオストロの城とローマの休日は……。『装甲騎兵ボトムズ』と『泣いた赤鬼』くらいには共通する基本構造してますよね。
すみません、横槍ですの返信の返信
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 3
横道にそれますが一応説明すると。
カリオストロの城はルパン・シリーズ屈指の名作とされていると思うんですね。しかし私見ではクラリスをのぞくと、他の作品と比べてさほど突出した要素が見当たりません。大規模な偽札組織で歴史を陰で動かしてきた小国というのも、大きく特色付けるほど魅力的な設定とは思えません。宮崎駿の精緻な表現力は素晴らしいですが、ルパンものの雰囲気としては異質感もあるし、そっちで評価するならジブリにはもっと優れた作品がいくらでもあります。
キャラにしても次元や五右衛門はお約束で登場しているだけという感じで、脚本的には居ても居なくてもよいキャラになっています。不二子と銭形はもう少し重要な動きを見せますが、他のルパン・シリーズと比べて屈指というほどにも見えません。
じゃあ人気の秘密は何かと考えたら、クラリスだろうなと。
ただクラリスというキャラ単体では、これも私見ですが、やたらに可憐ですけど個性の薄いお人形さんみたいなヒロインにも見えます。キャラ立ちだけなら不二子の方が数倍生き生きしています。
そこで、カリオストロの人気の核心は、ヒロインの可憐さ+それと主人公との関係性にあると結論付けました。
そこがポイントだろうと考えたところで、ローマの休日を思い出しました。
可憐で純粋無垢な感じの「絶対美少女」的ヒロイン。それにかかわる主人公は、ルパンは犯罪者。ローマの休日の主人公は悪人ではないものの、最初はスクープ狙いでヒロインに接近します。
つまりヒロインに心惹かれながら、無垢な彼女に対して自分は汚れた存在だと自覚し(身分違いも入っている)、最後は身を引くという。
そういう話なのだと考えました。