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マンスリーセレブの改稿依頼の返信の返信

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マンスリーセレブの改稿依頼の返信(元記事)

(1/2)※文字数が上限を超えてしまって投稿できなかったので前後に分けます。

 読みました。
 どこまでが『意見』でどこからが『ダメ出し・批評』になるのかよくわからないからとりあえず思ったこと言わせてもらうけど、まず第一にコメディ路線でやりたいのかサスペンス路線でやりたいのかはっきりしたほうがいい。
 コメディ路線でやるなら花村君にはピエロに徹してもらったほうがいいので、拾ってくれた梨華さま大好き一生ついていきますわんわんっ♪ って感じにしないと。あと、生々しい嫉妬心とか性欲もそのまま出すんじゃなくてギャグテイストで笑いにくるんで提示するべき。主人公がちょいちょい出してくる「あわよくば梨華と付き合えるのでは?」みたいな感じとか、ネット環境を手に入れて喜び勇んでエロ画像を検索して朝まで自慰にふけるくだりとか、現状ひたすら気持ち悪くなってしまっている。コメディ路線でまとめるならベンツの運転手にはもっとわざとらしく喧嘩を売って悶着を起こして梨華に宥められたりするのがいいし、エロ画像のくだりでは"梨華さまにこんなに良くしてもらっているのに他の女のエロ画像を検索しているのは裏切りになるんじゃないか?"とか悩んでるうちに夜が明けてしまってほしいし、パーティーの場面でも"目を離したら梨華にイケメンの男が言い寄ってくるかもしれない"と心配になって梨華にずっとくっついていて、最終的に怒られて追い払われるなどしてほしい。
 サスペンス路線でもうちょっとリアルな人物造形にしたいなら、出会いのシーンからして無理やり感がすごいし、読むせん氏の一連のコメントには完全同意。それに加えて終盤のカニバショーのくだりがあまりにもチープだし、加奈が都合のいい女すぎるのも問題。加奈からすれば主人公が解体されて食われていく様子を携帯カメラで撮影して警察にタレコめば目的達成できるわけで、命がけで花村君を助けてやる義理はないんですよね。むしろお前が死ねばこっちは殺人の決定的瞬間を抑えられるんだから早く死ねくらい思ってそうなものだが……。正直言うと、加奈との逃避行のくだりは「あ、まだ脚本続いてるのね。完全に理解したわ~」みたいな気持ちで読んでて、でもその割にスクロールバーを見ると残りの分量が少ないなと思ってたら本当に終わってしまったのでびっくりした。
 警察に確保された梨華「お父様の、そしてゴールドウィングの名に傷をつけないためにこの建物ごと爆破してすべての証拠を隠滅するわ!」→おもむろに起爆ボタンを取り出してポチると、サイレンとともに大音量の警告が流れ、爆破までのカウントダウンが始まる。→刑事「走れ! この建物には地下に核シェルターがある! そこに逃げ込めれば命だけは助かるはずだ!」→加奈の手を引いて走り出す花村→地下シェルターに通じる隠し扉を奇跡的に発見し、飛び込むと、長い階段と廊下の向こうにシェルターの扉が!→加奈「あそこまで走るわよ」→しかし廊下の途中で転んで足を挫いてしまう加奈「あなただけは生きて……そしてカニバショーの真実を世間に公表するのよ……」→無情に迫りくるカウントダウン→花村「……させるかよっ! お前を死なせてたまるか!」「やだっ///」→花村は加奈をお姫様抱っこすると、力を振り絞って廊下を全力疾走する→カウントがゼロになったと同時に扉に飛び込む花村と加奈、そして……。
 パーン! 軽快なクラッカーの音とともに舞い散る紙吹雪とリボン。目が眩むようなスポットライト。大型カメラが一斉にこちらに向けられる。花村は気が付くと加奈を抱きかかえたままテレビ局のスタジオに立っていた。背後のスクリーンに字幕が表示される。「Q:亘宏は加奈を見捨てるか?」「A:助ける」→「おめでとう!」司会者風の男が歩み寄ってくる。花村は男の顔に見覚えがあった。「お前は……ベンツの運転手!」→加奈は花村の腕から飛び降りると、運転手の男に抱きついた。「お兄ちゃん!」→「お兄ちゃん? じゃあ加奈のお兄さんは……」「そう。生きてるわ。私たち兄妹は、あなたみたいな行き場のない庶民にドッキリを仕掛ける"ショー"を生業にしているの。信じちゃった? ごめんね?」→背後から、梨華と刑事たちとカニバショーの観客たちが手をつないで登壇する。続いて執事の男、ヤクザたち、垣内チホを含むパーティーで出会った美女たち、前田社長のそっくりさんが次々と出てくる。→茫然自失する花村「いったいどこまでが現実なんだ……」→去り際に梨華が耳打ちする。「あなたのご両親の口座にささやかな"出演料"を振り込んでおいたから、今なら実家に連絡しても無下にはされないと思うわ。iPhoneは餞別としてあげるから、あとで電話してみるといいわ」→続いて加奈。「私を抱き抱えてダッシュしてた時のアンタ、ちょっとだけかっこよかったよ。仕掛け人とターゲットの関係じゃなかったら惚れちゃってたかもね」「……次は、どこに行くんだ?」「ニュージーランドに行くわ。次のターゲットはもう決めてる」「羊でも騙すの?」「さあね」→手を取り合ってステージ袖に消えていく兄妹を見送ると、花村は誰もいなくなったスタジオに一人取り残された。ポケットからiPhoneを取り出すと、入れた覚えのない実家の番号がいつの間にか電話帳に登録されている。きっと梨華が手をまわしたのだろう。「さあ、現実に帰るか……」そう言うと花村は通話ボタンに指を伸ばした。{完}
 ……みたいなストーリーを勝手に妄想しながら読んでしまったせいもあって「えーそこで終わりなのかよー」って気持ちになりました。いや、自分が変な妄想し過ぎっていうのはあるんですけど。でも梨華の善意に裏があったのに梨華よりもはるかにクッソ都合がいい女であるところの加奈に裏表がないっていうのがどうしても納得できなくて……。

(2/2へ続く)

マンスリーセレブの改稿依頼の返信の返信

投稿者 にわとり 投稿日時: : 1

(2/2)

 脱線が長くなりました。

>・亘宏が屋敷の住人や豪奢な生活に違和感・不信感を持つ場面を入れたい。

 これはコメディ調にするなら"梨華さまだいすきちゅっちゅ"でいいと思うので違和感も不信感も持つ必要ないと思う。そうじゃないならむしろ最初から最後まで徹頭徹尾全部疑ったほうがいい。だってこんな都合のいい話あるわけないんだから。いちいちすべてに疑問を持つのだけれど、毎回言いくるめられてしまって、結局目の前に吊るされた"餌"に飛びついてずるずる行ってしまうのがリアルで良いと思う。「セレブの世界ではこういうのが流行っているのよ? あなたは知らないでしょうけど」とか言われたら、まあ確かにセレブの世界の事情とか何も知らないしなあ……と思考停止してラクなほうに流れていくのが人間というもの。いくら不信感があっても目の前に分かりやすい"良い思い"をぶら下げられたら人間は簡単にぶっ壊れる。とくに失うものが何もない人ならなおさら。なんなら「私のことが信じられない? あなたにこれだけ良くしてあげてるのに……」と悲しげな顔をするだけでいい。論理的な説明なんかいらない。人間の理性は脆い。これだけで何も考えられなくなる。たとえ考えられても言い出せなくなる。
 ようするに、食事のとき使用人がいなくなるとかパーティーが出会いの場になってるとかそういうオチで使うやつも含めて少しでも違和感があるところには全部疑問をぶつければいい。んで、言いくるめられて根本の違和感は解消されないままに流されてしまえばいい。なぜならそれが人間というものだから。

>・ショーから逃げる途中のアクションをどうにかしたい。

 正直粉塵爆発のくだりははだっせえと思った。でもそれは粉塵爆発自体が悪いんじゃなくて、情報の開示順が悪いせいでそうなってるという感じ。粉塵爆発についての知識(幼少期の回想)→小麦粉がたくさんある→(閃き)→ほんとにこれ上手くいくのか?→失敗したらダサくね?→でも命がかかってる。一か八かやるしかない。でも本当に俺なんかにできるのだろうか……?→(ここが葛藤ポイント)→実行、っていう順番になるべきではないのか? 発想は頑張りじゃなくて運なのでそこにピークを持ってくる演出がそもそも間違い。粉塵爆発でヤれるんじゃね、ってことはもっと前の段階から気付いてて、でもブスでデブで無能で人生負け組の俺なんかにそんなことできんのか? ってところに緊張感のピークを持ってくるべき。
 それと、小麦粉(流れ的にてんぷら粉であってほしかった……)の袋に視線を向けつつ『後は、あれを使う』ってあまりにも分かりやすすぎるでしょ。ここまで書いちゃうんだったら引っ張る意味がない。"花村は一体何をしようとしてるんだ?"と読者に思わせたいなら、小麦粉は小麦粉として読者に存在を印象づけたあと、たとえば道具部屋の換気孔が動いていないことを確認しつつ「この部屋に罠を仕掛ける」とか言ったりしたら先が読めなくてちょうどいい感じじゃないでしょうか。
 爆発があった後で、「粉塵爆発に必要なのは可燃性の粉末と、それが一定濃度で浮遊する密閉された空間……、幸いこの部屋は換気扇が止まっていて粉塵爆発を引き起こすにはうってつけの密閉空間だった……」とか言わせれば伏線回収完了。直接コナに目を向けさせたら誰だって先の展開が分かっちゃうから、解答から適度に飛躍した要素を提示してミスディレクションを仕掛ける必要がある。

>・他にも、何か豪遊するシーンを入れたい。

 どっちかっていうと豪遊シーンがストーリーとちゃんと絡み合っているかどうかが重要なんじゃないかなと思った。それはそれとして、金がかかる行動って本質的には1.人間の動員、2.場所の貸し切り、3.家や車などの巨大物体の所有になると思うんですよね。それ以外にも大金を使うことってあるんだけれど、基本的にはマニアックな話になってしまってなかなか共感を得ることが難しいように思う。
 たとえば庶民的な娯楽映画を観るだけなんだけれど、話題作で映画館が混んでいるから映画館を貸し切って一人だけで観るとか、難解な映画だから一流の映画評論家を呼びつけてシーンの解説をしてもらいながら視聴するとか、そういうのがいわゆる常軌を逸した金持ちのやることなんじゃないですかね。まあ自分はセレブじゃないので現実のセレブが何をやってるかは知らないですが。でもそこは半端なリアリティより"庶民的なちょっとした欲望を金の力でかなえてしまう"的なやつのほうが分かりやすい気がする。誰だって混んでる映画館は嫌でしょ? で、それを札束の暴力で解決できてしまうとしたら?
 リムジンに乗るよりラッシュアワーの山手線を一両貸し切るほうが究極のセレブ感あると思うんですよね。法律的に許されるかどうかは知らないですけど。庶民が金持ちに対して感じる"羨ましさ"ってそういうものだともいますよ。まあそれこそが庶民的な"想像力の貧しさ"であるって言われてしまうとおっしゃる通りなんだけれど。

 そんなところです。
 ダメ出しや批評もそれなりにしたかもしれないけど、自分なりにセットで具体的な改善案も書いたつもり。どうでしょ。

カテゴリー : その他 スレッド: マンスリーセレブの改稿依頼

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