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文章に突き刺さるような衝撃が足りません& アスペルガーの作者がアスペルガーの進行を出すのはセーフでしょうか?の返信

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文章に突き刺さるような衝撃が足りません& アスペルガーの作者がアスペルガーの進行を出すのはセーフでしょうか?(元記事)

こんにちは。
なろうの方で小説を書いているものです。

『創作の腕を磨きたいなら、3人の師匠を勝手に持て。
そして 作風をひたすらトレスしろ』 というような言葉を聞いたことがあります。
僕も自分の師匠の胸に突き刺さるような 文章を見習って強いメッセージ性のある
文章を作りたいのですが、なかなかうまくいきません。
どんな文章なのか気になる方もいらっしゃると思うので、僕の師匠の文を例に挙げてみます。

1.少年少女前を向け 眩む炎天すら希望論だって 『ツカミトレツカミトレ』 太陽が赤く燃え上がる。
さあさあコールだ 最後にしよう 最善策はその目を見開いた オーバーな妄想戦線
感情性のメビウスの先へ

2. 君を救うためなら俺は何度でも死ぬ

3. かさぶただらけ荒くれた日々が
削り削られ擦り切れた今が
君の言葉で蘇る
鮮やかにも現れていく
蛹のまま眠る魂を
食べかけのまま捨てたあの夢を
もう一度取り戻せ

1.は自然の敵Pの『チルドレンレコード』で、2.は長月達平先生の『Re:ゼロから始まる異世界生活』で、3.が米津玄師さんの『ピースサイン』です。

誰もなかなか言えない言葉を効果的に強調し 心に突き刺さるようにうまく記述してるのが分かります。
「師匠たちの様に書けたらいいな」と思うのですが、どうしたらいいでしょうか?

文章に突き刺さるような衝撃が足りません& アスペルガーの作者がアスペルガーの進行を出すのはセーフでしょうか?の返信

投稿者 サタン 投稿日時: : 1

こうした例文というのは、おおよそ「私の好きな作品の例です」という形で参考になるものを挙げるのが当然ですが、これは、一つ大きな誤解が含まれることになります。

例えばですね、ベガさんがまったく知らないし興味もない、そんなジャンルの名台詞を並べたとして、ベガさんはその名台詞に「メッセージ性がある」「心に刺さるようだ」と果たして感じるでしょうか?

要するに、ベガさんはその作品の内容を知ってるから、「君を救うためなら俺は何度でも死ぬ」という台詞の意味がわかる=メッセージが伝わってくる、というわけです。
つまりこれ、物語(内容)あってこそなんです。
「好きな作品」はそれだけ思い入れがあったりするからなおのこと。

言ってしまえば、「その文章」それ単体では、大してメッセージ性もないし、普通の文章です。
ただ、内容を知ってればその文章の「背景」が見えてくるので、素晴らしい文章に思えるんです。
「突き刺さるような衝撃が足らない」と思うなら、その原因は「文章」ではなくて、「背景」つまり物語のほうです。
リゼロから抜粋した一文は、実は私は読んでないので詳しい内容は知りませんが、概要くらいは知っています。その概要から考えるに、「君を救うためなら俺は何度でも死ぬ」というのは作品の主旨をまるっと表現した一文ですよね。
何度も死んで、ループして、辛い思いをしてでも相手を救おうとしている。本編はそういう内容の物語だと思うんですが、違いますかね?
その「物語」が良いものなんであって、「文章」が良いわけではありません。
この例文の場合は、確かに主旨をコンパクトに表現していて秀逸だけども。別に心に刺さるような表現をしようと思って書いたわけではないでしょう。

歌詞の場合は、小説よりも込められる言葉の数が少ないので、フレーズ、つまり単語で似たようなことをしています。
1の例文は、少年少女ががむしゃらに行動して希望をつかみ取り、一気にゴールへたどり着き次のステージへ進む。そんな物語がイメージできます。
わかりやすい単語を置いて、その複数の単語から連想されるイメージで一つの物語が作れるわけですね。
そのイメージがすなわち「メッセージ」という事。
例えば偉人の名言なんかもそうだけど、その言葉から連想できる言葉の背景がある。
その名言を聞いて理解した瞬間、聞き手のほうがそういう物語を勝手にイメージしちゃう。

で、小説の場合はというと、小説には作者が決めた物語が存在するので、これをより強く強調することが大事だろうと思います。
歌詞や偉人の名言みたく「勝手にイメージ」されたら困るので、作者が考えた想定通りのイメージを強くしてもらう必要があるわけです。
行き当たりばったりで小説を書いてたり、雰囲気しか決めてない場合は、おそらくこのあたりでかなり悩むでしょう。
というのも、「こういう物語」という主旨が決まってないので、「何を強調した文を書いたらいいのかわからない」となるためです。
リゼロの場合はヒロインか誰かを救うためにループして何度も主人公が死ぬって話ですよね? だから例文みたいな台詞が出て来る。
こうした主旨が決まってなかったら、絶対にと言っていいほど、例文みたいな台詞は思い浮かばなかったろうと思います。

まとめると、
その例文は「文章」それ単体では、普通です。
ただ、「物語を凝縮した一文」なので、内容を知ってればその一文の意味が、書かれている事以上にイメージできる。
これによって読者は「それまでの過程」を一気に連想するので、この一文が非常に重いものになってくる。
つまりここで連想し印象に残る物語が強いほど、一文に強いメッセージ性を与えることができる。
要するに「物語」あってこそ。
こうした文章は、おおよそ話が盛り上がるタイミング、クライマックスか、読後感を深めるためのラスト数行か、あるいはこれから読む物語の雰囲気を知ってもらうために序盤へと配置することが多いと思います。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 文章に突き刺さるような衝撃が足りません& アスペルガーの作者がアスペルガーの進行を出すのはセーフでしょうか?

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