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プロットでキャラ設定を書いていると稚拙な中二ノートに感じてしまうの返信

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プロットでキャラ設定を書いていると稚拙な中二ノートに感じてしまう(元記事)

こんにちは。
現在小説プロットを書いているのですが、その中でキャラ設定で悩みが有ります。

だいたいキャラ設定って頭の中に浮かぶ「キレモノのクールな主人公」「ゴツくておちゃらけた相棒」「意味深なライバル」みたいなイメージを具体化するものだと思うのですが、
そこから物語を動かす動機づけとして「実は〇〇の過去がある」「実は〇〇の宿命を背負っている」みたいな一言を書いた瞬間にプロットが稚拙な中二ノートに見えてきて萎えるのです。

当然そういう設定も重要なのは分かるのですが、やはり簡単にポロッと書くと陳腐で安っぽく見えてきてしまうのです。

なるべく設定が中二ノートみたいに稚拙なものにならない書き方ってあるのでしょうか?

よろしくおねがいします。

プロットでキャラ設定を書いていると稚拙な中二ノートに感じてしまうの返信

投稿者 手塚満 投稿日時: : 1

1.この場合の中二病とは(前置き)

中二病はウィキペディアにも解説がありまして、特徴がなかなか興味深いですね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%BA%8C%E7%97%85#%E5%85%B7%E4%BD%93%E4%BE%8B%E3%81%A8%E5%88%86%E6%9E%90
> 1. 洋楽を聴き始める。
> 2. 旨くもないコーヒーを飲み始める。
> 3. 売れたバンドを「売れる前から知っている」とムキになる。
> 4. やればできると思っている。
> 5. 母親に対して激昂して「プライバシーを尊重してくれ」などと言い出す。
> 6. 社会の勉強をある程度して、歴史に詳しくなると「アメリカって汚いよな」と急に言い出す。

派生語である高二病になると、上記のような特徴を打ち消すような言動、行動となるようです。

上記特徴の中で中二病の中核に近いと思われるのが4でしょうか。やればできるはず。その前提として、やりたいことがあるわけですね。おそらく、希望やら夢が次から次へと湧いてくる。だけど、なんとなくできそうな気がするだけで、実現方法とかは思いついてない。

どうしてそうなるかですが、思春期前期(年齢がだいたい中学生に相当)では、「自己同一性(アイデンティティ)の獲得」がまだ始まらないからなんです。自己同一性とは、この場合「自分が現実的にはどれほどの人間であるかの自覚」「自己イメージと現実との自分の落差にどう折り合いをつけるか」といったことです。

自己同一性を求め始めるのが思春期後期(年齢的に高校生に相当)で、おおむね18歳ごろに一応の達成を見ます。高校時代は激動と呼ばれることがありますが、膨れ上がった自己イメージと現実との落差で悩んで苦闘する時期だからです(だから、面白いドラマが作りやすいキャラ年齢ともなる)。

2.「実は○○」が中二病的なのは設定が浅いからかも

前置きが長くなりました。「実は○○だ」がどうして中二病的に感じるのか。問題ないはずですよね。「実は」と前置きするからには、キャラが表面的な印象とは裏腹に、何か問題とか能力とかを抱えている。意外性を出すんですから、悪くはないはず。実際、ドラマ展開でも重要キャラの意外な過去等の秘密が示されて、ストーリーが一気に緊張したり、転機になったりとか、有効に使われているように思います。

だけどなぜか設定段階では中二病と感じてしまうというのは、よくある現象なんじゃないかと思います。原因の一つには、自己同一性を欠いていることがあり得ます。「実は○○」がキャラから乖離していまっているということです。

言い換えると、「実は○○」だけで完結してしまっていて、内容が薄く、肩書に近いものになってしまっている。これは「実は○○」と書いた時点では当然そうなるもので、まだ先を考えてないからですね。

3.「実は」を詳しく具体的にしている事例

漫画家の冨樫義博さんが「怒りっぽい性格とだけ設定してもキャラをどう動かしていいか分からない。『○○と言われると激怒する』とか具体化すると動かせる」旨、言っていたとのことです。「実は○○」とだけ決めた段階では、「怒りっぽい」から具体化していないことに相当しそうです。

それで思い出すのが、「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない」の「東方仗助」です。見た目はちょっと不良っぽいけれど、意外に礼儀正しかったり、正義感も強く実行力もある。しかし、ときどき我を失うほど激怒して暴れることもあるわけですね。髪形を貶されたときです。ピンポイントで具体化しています。

ドラマ進行としては、局面打開とか、ハプニングを起こすのに使えます。敵とか誰かが髪形を貶せばいいわけですから。しかし、そこまで怒るのも不自然ではあるわけですね。キャラを無理矢理動かしているような感じもしてしまいかねない。キレたらやたら強いとか、ちょっと中二病っぽい設定かもしれません。

そういう不自然な設定は、合理的な理由を明かせば、読者を納得させられる。そこで「実は仗助は子どもの頃、生きるか死ぬかのピンチに陥ったときに、妙な髪形の少年が身を挺して救った。以降、ヒーローとして憧れるようになり、髪形を真似た」という設定が出てきます。そこから、正義感が強いということ等も納得性が出てくる。(思慮は不足気味ではあるものの)一途に思い込む性格ということも浮かび上がってきます。

4.「実は○○」でキャラを縛ると走ってくれる

そういう具体化、詳細化をすると最早中二病の感じはありません。キャラと設定の乖離が少ないからです。「キレモノのクールな主人公」に「実は〇〇の過去がある」として、過去の出来事だけで終わらなければいいわけです。「○○の過去からこう影響して、主人公がこういう選択をして……」と作中の現在までつながる経歴、それに基づく性格形成を設定しておけばいいわけです。

そういうことをするとキャラを縛ることにはなります。主人公がこう動いてくれたらストーリー展開上は都合がいいんだけど、主人公の性分に反する、みたいなことが出てきます。ですが、逆に言えば状況さえ決まれば主人公の動向も自然と決まってきますし(いわゆる「キャラが自分で走る」状態)、読者にも納得感が出やすくなります。

大事なキャラ1~2名に限って、詳細で具体的な「実は○○」を入れておくのも悪くないように思います。

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