第1研究室 ライトノベルの書き方  トップへ戻る

投稿、ユーモアのネタ・コツ

Triple-Iさんからの投稿・小説の特性を利用する

 ちょっと退かれるかもしれませんが、決していやらしいモノではないので、
 以下の文章を読んでみてください。


「お兄ちゃん……こんなのお口に入らないよ……」
「でも、みんなやってる事だぜ」
 妹の口答えに対して、俺はつっけんどんに言った。
「ガキみたいなのが厭だって言ったの、おまえじゃないか」
 妹は、両手でそれを持ったまま、もじもじと肩をくねらせる。
「だけど……」
 妹はそれを、じっと見つめた。
 あまりに太いそれを見て、最初は乗り気だった妹も、かなり尻込みしているらしい。
「出来ないなら出来なくていいよ」
 俺はやさしく言ったが、妹は真剣な顔つきで、大きく口を開いた。
 そのまま顔のほうを動かして、妹はそれを、口の中に含んだ。
 意外に大きく口は開くものだなあ、と俺は、素直に感心した。
「んん……ふう……」
「駄目だよ。声を出したら」
 妹は、「だって」と言いたげに、俺の顔を見つめる。
 俺はその顔を両手で持って、妹の目線を修正した。



 さて、この文章を読んで、一体何の光景を思い浮かべたでしょうか?
 まあ、大体の人は想像がついたと思いますが、これは『節分の恵方巻き』をしている光景です。
 しかし中には、妹と兄が、何かいやらしい行動に走っていると思い、
 不安になったり嫌悪感を抱いたり、あるいは興奮しそうになった人も居るでしょう。

 小説では本来ビジュアル的なイメージを、全て読者の想像に委ねます。

 これを逆手に取り、読者に別の光景を想像させて、
 読者に安堵或いは期待はずれな光景を作り出す事によって、
 読者に「やられた!」と思わせるのです。

 要するに、読者にミスリードさせる、という事です。
 読者の想像力を利用して、別の光景を想像させ、それを裏切ることで、成立する手法なのです。


 この手法はコメディだけではなく、ミステリーやサスペンス、ホラーなど様々なジャンルで使えます。
 覚えておいて、損は無い手法です。

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Vierさんからの投稿・よかれと思ったことが悪い方へ向かう

 初めまして。
 ギャグという言葉に、過剰反応して、投稿しております(笑
 居ても立ってもいられないので、僕の考えたものを。

 とある、カップルのワンシーン。
 純粋な彼女と、いつも彼女のことを優先して行動する彼。

**********

彼 「うはぁ! 美味そう! いただきま〜す」
彼女「えへへ……。どうぞ」
彼 「………」
彼女「………」
 一瞬の沈黙。
 この時、『女と料理は見た目で判断するな』という言葉が脳裏を過ぎった。
彼 「う、うん! お、おいしいよ? 本当に。うん……」
彼女「………」
彼 「………」(やばい。バレたか……?)
彼女「………」
彼 「そ、その、なんていうか、個性的っていうか、独創的な味が、美味しい!」
彼女「そっかぁ。良かった〜。 もっとあるから、たぁくさん食べてね!」
彼 「………。お、おう! 任せとけ!」
(恐ろしいことを言うな! 今、俺の口ん中じゃ、第三次世界大戦が勃発しているんだぞ!?
 お前の料理という新型兵器が投入されたんだぞ!?)
彼女「こっちはぁ?」
彼 「お、美味そうだな〜」(み、見た目に騙されるな! これも覚悟して臨め!)
彼女「どう?」
彼 「美味い………。美味いよ! すっげぇ美味い! お前天才だな!
   こんな美味しい料理食ったの初めてだ!」

彼女「えへへ〜。それ、冷凍食品」


***********

 チェ・ック・メ・イ・ト☆
 ちょっと、有り勝ちでしたかね?
 良かれと思ってやったことが、駄目な方に走っていってしまう。
 少し同情も誘えるかと思いますが……。
 いかがでしょう?

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神崎さんからの投稿・テンポの良さ

 私の描いているジャンルは二次創作なのですが、
 サイトで発表している小説のほとんどがギャグになっています。

 それで書いていて思うのですが、ギャグを書くコツのようなものは「テンポの良さ」だと思います。

 笑いを取る部分、一番分かりやすいのは会話の部分ですよね。
 となると私は自然とボケとツッコミのような会話になるのですが、
 片方が冷静で片方が叫んでというポンポンとしたやり取りが、
 見ていて気持ちが良いんじゃないかと思います。
 特にツッコミが読者の意見と一致した場合(「やめとけ」や「迷惑だろ」など一言。
 あまり長いと一致しにくいので)これはすごく気持ち良いと思います。

 あとは主人公の属性を見極めることでしょうか。

 やはり主人公が会話や物語の渦中にいることが多いと思うので。
 「巻き込まれ型」か「巻き込み型」か把握して使うのがギャグを進めるコツだと思います。

 巻き込まれだと周りが自然と際立ちますよね。
 周囲のキャラクターが騒いでいて、主人公がそれを傍観、
 矛先を向けられたら平然と「聞いてなかった」または全然関係ない所に意識を飛ばしている等々。
 これは私見ですが、巻き込まれ型の主人公は慌てて止めようとするタイプよりも、
 我関せずでぼーっとしているタイプのようが楽しいと思います。

 巻き込み型だと自分でぐいぐい引っ張っていく、いわゆる俺様タイプ。
 周りが制止に入ったりする破天荒な主人公だと会話も自然と弾むのではないでしょうか。

 やはり小説の面白さの半分は会話文ですね。

 キャッチボールのようなテンポの良い会話、ボケとツッコミのようなノリだと見ているほうが楽しくなります。
(動作や背景描写で笑いを取る方法もありますが、これは視点の問題などで会話よりも難しいと思います。
 視点は多種多様なので一概にコレとは言えませんので・・・)

 そして、ギャグは勢いとノリの良さが命だと思います。

 背景や動作の描写も、私はギャグの場合は勢いを持たせます。
 逆にシリアスの場合は背景や描写の丁寧さに重心を置くようにしています。
(でも結局はあまり考えずに感覚で叩いているのですが)

 やはりギャグが作中にあった方が、読みやすいと思います。
 うっぴーさんがコラムで言っていた
 「人は本質的に楽しいこと、笑いを求めるモノ」というのは大賛成。
 ギャグは気軽に読めて楽しめる、癒しのようなものだと思いますv
 ただし、

 ギャグもただ面白いと思うものを盛り込むだけじゃなくて、
 ちゃんとクオリティが存在すると思います。


 バタバタしてる、慌ただしいだけじゃ笑いは誘えません。
 下品なものや、キャラクターの人間性を落としてまで、
 笑いを取ろうとするものは不快なだけではないでしょうか。
 ギャグは少しでも不快な思いが入るとすぐに内面がさぁっと冷めてしまいます。
 
 ストーリー性があり、笑えるギャグ小説というものは難しいと思いますが、
 自分がそれに出会えて嬉しいのなら他の方も嬉しいんじゃないかと考えて、
 そんな小説を書けるように色々と吸収することが大切だと思います。
(なのでうっぴーさんの言っていたユーモアのセンスを磨く方法には大賛成です。
 やはり日常会話での勉強は大切!)
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