第1研究室 ライトノベルの書き方 | トップへ戻る |

投稿、ユーモアのネタ・コツ

トムラ犬さんからの投稿・歯に衣着せぬ切り返し

 はじめまして、トムラ犬です。いつも色々と参考にさせてもらってます。
 わたしが今回投稿したい面白いギャグはコバルト文庫の
 『ローランスは猫日和―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険』著:橘香いくの の一部始終です。

 コラリー→主人公のお嬢様
 フェリックス→コラリーの幼なじみ
 〈シュシナック〉→大泥棒

「なるほどねえ。しかし、わたしが見つかったら?」
 〈シュシナック〉は訊いた。
「〈シュシナック〉みたいな悪党に誘拐された彼女は、きっと世間から同情してもらえるわね」
「……さっきは正義の味方だと言わなかったかい?」
「あら、そ?まあ解釈は人それぞれだし、気にすることないわよ」
「コラリー。きみ、性格悪くなったんじゃないか?
 きっとフェリックス君がきみに悪影響をおよぼしているんだな」
「悪党がなにを言う」
 横からフェリックスが文句を言った。〈シュシナック〉はフンと鼻を鳴らし、したり顔でかえす。
「わたしはつねに紳士的な言動を心がけている。しかるにきみの場合は―――」
「心がけるまでもなく紳士だ。そこがちがいだな」
 〈シュシナック〉はむりやり作り笑いをうかべた。
「きみ、一度“紳士”という言葉を辞書でひいて、とっくり読んでみたまえよ」
「それじゃあ、あんたは刑法でも読んで己の罪深さをとっくり反省したらいい」
「きみってヤツは、口のへらない男だな」
「当たり前だ。一つしかないのに、へったらなくなるじゃないか」

 
 どうでしょう?わたしは、この歯に衣着せぬ言い合いが好きなんですが。
 とくに最後の切り返し方は「やられたァっ!」っておもいましたよ。
 参考になれば幸いです。それでは、これからも頑張ってください!

目次に戻る
ザイさんからの投稿・ブラックジョーク・シュールな笑い

 私はブラックジョーク、シュールな笑い、
 やっている本人にとっては笑えない話などがいいと思います。では、例として。

 ある夜、殺し屋が夫婦の住んでいる家に忍び込んだ。
 彼は奥さんの首にナイフを突きつけ、
 「殺される前に、名前を言え!」と言った。
 彼女は震えながら、「エリザベートです」と答えた。
 殺し屋は「お前の名前は俺のお袋と一緒だから、殺せないな」と言った。
 そこで今度は、夫の首にナイフを突きつけて
 「殺される前に、名前を言え!」と言った。
 夫は震えながら答えた。
 「戸籍上はフィリップですが、普段はエリザベートと呼ばれています」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 嵐の空を飛んでいた飛行機が落雷を受けて飛行不能となり、
 なんとか海の上に着水することが出来た。機長の指示がアナウンスされた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 「誠に申し訳ありませんが当機には救命ゴムボートが搭載されておりません。
 泳げるお客様は機内左側に、泳げないお客様は機内右側にお集まり下さい。
 左側に残られたお客様は、直ちに海に飛び込んで向こうの小さな島まで泳いで下さい。
 右側に移られたお客様、本日は当機にご搭乗いただき、まことにありがとうございました。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 頭のいい男が、占い師を困らせてやろうと一計を案じた。
「喜びそうなことばかり言ってくれるのはいいから、今度は俺がどういう人間なのか当ててみな」
「そうですか、それでは……。まず、あなたは三人の子のお父さんです」
「ほれみろ、間違いやがった」頭のいい男は言った。「俺は四人の子の父親なんだ」
 占い師は静かな声で言い返した。
「それは、あなたがそう思ってるだけです」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

A「なあ。きみは患者に恋したことがあるか」
B「ああ。医者だって恋はする。たまたま相手が患者だったというだけさ」
A「・・・そうか。そうだよな。患者に恋したっていいんだよな」
B「なんだよ、もしかしてお前」
A「うん・・・。立場上、許されない恋かと悩んだこともあったけど、お前の話を聞いて安心した。
 患者に恋するのはいけないことじゃない。恋はすばらしい。恋の炎は誰にも消せやしない」
B「でも、お前は獣医だろ」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 質屋が質流れ品をショーウィンドウに飾り付けた。
 トランペット、サックス、トロンボーン、チューバとならべ、最後にショットガンを何挺か飾った。
 「おかしな取り合わせだな」と知り合いが言った。「こんなんで売れるのか?」
 「売れるとも」と質屋が言った。「まず誰かが、トランペットとサックスを買っていく。
 それから二日ぐらいすると、その隣近所のやつがショットガンを買いに来るんだ。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 学校での作文の時間に与えられた題名は、この一週間に起こったことについてであった。
 アーヴィングが朗読した。
「先週パパが井戸に落ちました」
「それは大変。で、もういいの?」
「大丈夫だと思います。
 助けてくれって叫び声が昨日から聞こえなくなりましたから」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ジョンは、病気で入院している友人のハリスのお見舞いに行った。
「ハリス、どうなんだ?具合のほうは」
「う…。ぐ…」
 体中のあちこちにチューブでつながれたハリスは、満足にしゃべることもできなかった。
「気の毒になぁ……。おい、息子さんに何か伝えたいことがあったら、この紙に書いてくれ。
 俺がちゃんと持って行くからな」
「ぐぅっ!!!」
「どうした!ハリス!どうした!」
 彼は急いで走り書きしたかと思うと、急にぐったりし、そのまま帰らぬ人となってしまった。

 ――お通夜の日、ジョンはハリスの息子に会った。
「あんたに伝言はないかって聞いたら、ハリスは死ぬ1分前にこれを残した。
 よっぽどあんたに伝えたかったらしい」
「え……。これが僕への伝言ですか」
 その紙にはこう書いてあった。
『酸素チューブから足をどけろ』

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 飛行機に乗ってしばらくするとスチュワーデスが
 「お客様の中でお医者様はいらっしゃいませんか」と聞いてきた。
 偶然乗り合わせた医者が席を立ち、事態を解決することになった。
 またしばらくするとスチュワーデスがやってきて言った。
 「お客様の中で牧師さんはいらっしゃいませんか?」

--別バージョン--

 飛行機に乗ってしばらくするとスチュワーデスが
 「お客様の中でお医者様はいらっしゃいませんか」と聞いてきた。
 偶然乗り合わせた医者が席を立ち、事態を解決することになった。
 またしばらくするとスチュワーデスがやってきて言った。
 「お客様の中でジャンボジェットを操縦できる方はいらっしゃいませんか?」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 精神病患者「先生、私は自分が犬なのではないかと思っているのですが」
 医者「そんなばかな。それで、いったいいつ頃からそのように思うようになったのですか?」
 患者「私が子犬の頃からです」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ね?どうです?
 ニヤっとさせられませんでした?
 どれもこれもありえない話でしょう?しかしそのありえなさが逆に面白いと思うのです。
 あと独自の世界観を持っている人どうしの掛け合い。

 常識人から見ると突っ込みたくなるようなことを真面目にやっているのって面白くありませんか?

 そうコメディーをやりたいのであればキャラクターを奇抜な考えの持ち主にすればいいのです。
 そうすればあとは勝手にギャグを作り出してくれると思います。

目次に戻る
富士山さんからの投稿・社会の黒い部分をギャグにする

 これはもう人物作成から始めて出来るギャグなのですが、
 『終わりのクロニクル』にて
 少年・佐山と、少女・新庄はいわゆる箱入り娘に近い存在なので、
 世間の常識を知らない場合があります。
 彼らに社会の黒い部分を知った人間が接触するのです。その反応が笑いをさそいます。
 例では、佐山がある老人に飲み物を買ってきてくれと頼まれ、お小遣いを貰っているシーン。

(例)
「えーと、これって……?」
 佐山が頷く。
「お小遣いと称されるものだ」
「うわ、ボク、そんなの初めてもらうよ」
「うむ。しかし、嬉しいだろうが気をつけたまえ。
 寂しい老人はな。人間関係を金で買えると思っているのだよ」
「……何かボクの知っているお小遣いとはちょっと違うみたいだけど」

 ここであえて社会の黒い所を教え、二人のお小遣いに対する認識の違いを笑いにしています。
 
 他にも少し違いますが、
 交渉している佐山と竜人ファーゾルトのシーン。
 ファーゾルトはある多額の金の代わりに、一人の男性と剣をよこせ、と言いだします。
 それに対し、佐山は交渉相手のファーゾルトを買おうと言います。

「交渉相手を買うだと!?」
 ファーゾルトが叫んだ。風が起き、髪が乱れるが佐山は構わない。口を開き、
「――それが必要な交渉ならばその通りにするのが我らの武器の選び方だ。貴様らの言葉だな。
 そして私たちの共通見解になった筈だ。……金が払えねば命を売れ、と。」
 苦笑。
「逆に言えば、金が払えるならば命は買えるということだ」
「――――」
「我々は必要ならば払うぞ。何年かかろうとも誰が苦しもうと貴様らが拒否しようと。
 だから敢えて言おう。――金のない貴様らが持つのは誇りではなく貧乏人の奴隷根性だ」


 ここで一気に言葉を吐きます。厳しい意見に苦笑い必須!(親指を立てる)
 続きます。

「奴隷だと? 言ったな? 原住民風情が……」
「原住民? これは我々も随分進化したものだ。黄色い猿と呼ばれた頃が懐かしいものね」


 皮肉に皮肉を返す高等テクです。


「ファーゾルト、我々の種族を教えよう。経済的動物(エコノミックアニマル)日本人だ。
 金の問題など恐れるものはない。負債? 積み上げよう。政治? 金で動くものだよ。
 遺恨? 金の無い者の僻みだよそれは」

 社会の真っ黒な部分を大げさな位拡大し、開き直って吐き散らします。
 ここまで開き直られると逆に笑えます。


 「終わりのクロニクル」は完結しましたが、巧みな物語の流れに、
 見事なユーモア、笑いとシリアスさを含む魅力的な人物たち、そして究極の下ネタ。
 これが笑わずにはいられるか! というくらい笑え、燃えます。
 小説を書くかなり良い見本になれる作品です。
 どうぞ読んでみて下さい。
 ユーモアセンスもさらに戦闘シーンをスピーディーに描ける能力もつく筈です。

あなたの知っている、おもしろいギャグ・ユーモアのネタやコツを教えてください! 

 投稿してくださる方は、こちらのメールフォームよりお願いします。 m(_"_)m,

 本などからの出典の場合は、どこから引用したか明記するようにお願いします。
 ギャグの引用は小説に限らず、ノベルゲームやマンガ、アニメからでも0Kです。
(注:サイトに掲載するにあたって、一部文章を分かりやすいように手直しする場合がございます。)

目次に戻る

トップページへ戻る