韓国では日本と違って、性的なコンテンツへの規制が厳しく、美少女ゲームがほとんど発売されていないそうです。
ライトノベルは、1990年代後半から勃興した美少女ゲームの影響を受けて、学園モノやハーレム路線に走り、萌えを重視していった歴史があります。
韓国では、日本産のライトノベルが人気となっているにも関わらず、美少女ゲームは、ほとんど発売されていないそうです。ラノベが人気ということから、韓国人は同じように萌えを解する民族だと思うのですが、どうやら性的コンテンツに対する嫌悪感は日本人より強いようです。
韓国のラノベ・漫画専門Webマガジン『プリカ』の担当者の方に、この点について、質問させていただきました。
(回答は2014年3月04日段階のものです)
●質問
韓国は、ゲーム産業が盛んなゲーム大国であると言われていますが、日本のような18禁ゲーム(美少女ゲーム)は、発売されてはいないのでしょうか?
●答え
全ユーザー対象美少女ゲームが韓国語で発売されました。しかし、あまり人気はありませんでした。 18禁ゲームの場合、韓国の審議基準と日本での審議基準が異なり、日本の18禁作品は、韓国では、ほとんどのリリースが不可能です。
5?6年前Mink社Princess Knightがローカライズされて発売されたことがあります。
もちろん、ジャンルの特性上、韓国人たちに人気がなく、その後に新たにリリースされた作品はありません。 (シュタインズ・ゲートがiOSに韓国語で、以前にリリースされました。)
●質問
日本の18禁ゲームは、かなり独特な文化であるらしく、他の国ではまったく見られないそうです。18禁ゲームがラノベに影響を与えた部分もあると言われています。
ラブプラスなどの恋愛シュミレーションゲームも、日本では人気があります。二次元の美少女と恋愛する感覚を、日本のオタクはふつうに持ち合わせています。韓国では、このジャンルの人気は、あるのでしょうか?
●答え
もちろん、需要はありますが、非常に少ない需要の為、恋愛シミュレーションのジャンルを開発している韓国のゲーム開発会社は多くありません。たまに同人界で発売されますが、メジャーゲーム開発会社が発売することはありません。韓国はPSや任天堂のようなコンソール、アーケードゲームではなく、オンラインゲームは、スマートフォンが圧倒的に人気です。この傾向は続くと思われます。
韓国では18禁ゲームを政府が規制しているだけでなく、恋愛シュミレーションの需要も低いようです。このため、美少女ゲームがほとんどない状況になっています。
しかし、ハーレムとエロに特化したラノベである『ハイスクールD×D』(2008年9月刊行)は、韓国版が出ているようなので、もしかすると、ゲームではなく小説という形態なら、受け入れてもらいやすいのかも知れません。小説は、はるか昔から恋愛を扱ってきたので、小説という形態を取ると、恋愛系コンテンツを楽しむ心理的ハードルが下がるのかも知れないと推測します。
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