ライトノベル作法研究所
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  4. 新人賞に応募する際の注意点公開日:2013/10/23

新人賞に応募する際の注意点

 どの新人賞に応募するにしても、必ず応募要項を守ってください。 

 ラノベ新人賞には、何百、何千と応募作品がくるわけですから、応募要項が守られていないと、コイツはプロとして信用できないとされ、弾かれることになります。
(よほどクオリティーが高ければ別ですが)

 すなわち、公募ガイドで概略を見て応募するような横着はいけません。
 必ず、応募先新人賞の公式WEBサイトで募集要項を確認する必要があります。
 また、書きあがった作品と、そのとき応募を受け付けている賞とを見比べて、「これならそこそこ条件にあっているだろうから送ろう」なんてこともダメです。
 新人賞の下読み経験者の話によると、「読者ニーズ」を取り違えてしまう応募者が意外なほど多いそうです。
 これは応募先の賞の要求ジャンルや読者傾向をリサーチしていないための結果です。

 各賞がどんなジャンルの作品を求めていて、読者がどんな作品を好むのかをきちんと調べることが重要です。そのために最も良いのが、普段自分が読んでいるライトノベルレーベルの新人賞に作品を送ることです。

 人間がアウトプットする物とは、結局インプットした物の組み合わせに過ぎません。
 普段、読んでいるラノベ、漫画などの影響を知らず知らずに受けてしまうので、自分が愛読しているレーベルを狙うのが「外さないため」の合理的判断になります。
 なにより、そのレーベルカラーを知っていれば、カテゴリーエラーのジャンルもおおよそ見当が付きます。
(例えば、富士見ファンタジアは「ファンタジー」、MF文庫Jは「萌えとラブコメ」がレーベルカラーであるということ。)

 読者層やジャンルは念頭に置かねばなりませんが、審査員の顔ぶれを見て媚びる必要なないでしょう。
 最終選考通貨作品から入賞作品を決める段階になってはじめて、公表されている審査員が実際に作品を読むのです。
 それまでの予選をクリアできなくては話になりません。

 なお、目標が100点満点だと仮定すれば、新人賞の場合少なくとも95点、 できれば98点くらいの作品を書く必要があります。
 一般にプロ作品として流通している作品は70点~80点クラスです。
 ひどい場合は60点なんてこともあります。従って、

 「商業作品として通用する程度の作品」では、新人賞はクリアできません。

 一方で、多少荒削りであったとしても、 磨けば輝くダイヤモンドだと判断されれば、入賞してしまうことがあります。
 例えば、第7回スニーカー大賞受賞作・浅井ラボさんの『されど咎人は竜と踊る』も、そうやって栄光を勝ち取った作品です(第1巻・編集部解説参照)。
 しかしこのためには、よほどの素養や可能性を感じさせてくれる作品でなくてはならないでしょう。

 入賞しなくても、最終選考まで行けば編集者がついてトレーニングをしてくれ、デビューにつながる場合もあります。
 最終選考まで行くような作品なら、他社でデビューできる可能性も十分ありますし、その一歩手前(多くの場合は2次予選通過作品、賞によっては3次予選)の作品を書ける人なら、精進してプロになる可能性を十分秘めた力量があると言えます。

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