ライトノベル作法研究所
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  4. 自費出版のリスクについて公開日:2013/10/16

自費出版のリスクについて

 情報提供・Triple-Iさん、2005年4月

 『自費出版』の記事について、項目を挙げた事自体に異議があるので、そのことについて話そうと思います。
 とは言っても、僕のほうも聞きかじりな知識が多いので、明確なソースを出す事は出来ないのですが……。

 自費出版はボランティアではなく、出版社が利益を得るためのビジネスです。
 著者の利益よりも、当然、出版社の利益が優先されます。

 2004年4月、Webサイト「作家でごはん!」さんで、自費出版などを推し進める出版社の「選考方法」の実体が、内部告発的に書き込まれたことがあります(本当に内部告発なのかはわかりませんが)。
 それによりますと、
「どんな作品にも形式通り(フォーマット通り)のヨイショした批評しかつけない』
「基本的に(一般的な新人賞のような)選考はしていない。三次選考くらいならば、日本語が書いてあれば通過できる」
「一日80本の原稿を流れ作業的に「処理」しなくてはならない」
 という事らしいです。
 詳しくはこちら(作家でごはん! 創作意見室過去ログ)

 他にも「作家でごはん!」さんの過去ログを「協力出版」「共同出版」「自費出版」などで検索すると、こういった話題は十分(知りたい情報をキャッチできるくらいに)出てきます。
 他にも、「JANJAN」というサイトでは、『文芸社「協力出版」で著者に請求する制作費は正当か?』という話題も出ています(現在は閲覧不可能)。

 これによると、著作権者の支払う制作費は実費ではなく、出版社の利益が加算されているということです。
 つまり本が売れなくても、出版社にはリスクがなく、一方的に儲けられる仕組みになっているらしいです。
(リスクを分け合うという建前の共同出版であろうとも)
 実力がともなわずに本を出しても、結局売れずに作者だけが損をするということになります。

 僕にはこれらの情報を、正当なものか判断する事は出来ませんが、こういった黒い噂が付きまとっているのも事実です。
 上記の記事の中では、裁判沙汰になった事例も記述されています。

 お金や名声などのリターンは考えない、とにかく本を出したいという人でないと、自費出版、共同出版はオススメできません。

 僕は自費出版が、すべて悪いとは思ってはいません。
 これらがアマチュアの物書きにとって、1つの救いの手、光明になっていることは事実です。
 ただ、自分の会社の宣伝に美辞麗句を立て並べ、「本を作る(作らせる)」事にしか意識が向いていないような出版社があるのは、ごまかしようの無い事実です。

 基本的には、自費出版や共同出版の類というのは「作家になる」という目的とは離れた、「どうしても本を出したい」という人がやるもの、という風に考えています。
 この点のところを勘違いしないで欲しいな、と思っています。

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