ライトノベル作法研究所
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  4. ヒロセジュンキ公開日:2013/11/18

ヒロセジュンキさんのインタビュー

 第2回キネティックノベル大賞(奨励賞〉

■ ヒロセジュンキさんからのコメント

 こんにちわ。前にこちらの掲示板に作品投稿させて頂きました者です。その時は「荒削りだけど作者様の今後が楽しみ」という励ましの言葉を頂きました。
 その時の作品では受賞できませんでしたが、その次に書いた作品で受賞しました。
 受賞したのはキネティックノベル大賞の奨励賞です。 
 その時投稿した作品は今ではボイスドラマになり、全国発売もしていますのでどうかよろしくお願いします。
『ボイスドラマ 勇者になるのも楽ぢゃない!?』

■ 作家になられたヒロセジュンキさんに気になる質問をいくつかしてみました

Q1: 初めてライトノベルに出会ったのはいつですか?
 小学校の時、ゴクドー君漫遊記を読んだのが最初です。

Q2: 初めて小説を書かれたのはいつですか? それはどのような作品でしたか?
 中学校の時に、ファンタジーを小説を書いて黒歴史認定して封印。
 それから何年か経て吸血鬼の話を書きました。

Q3: 作品はどのようなソフトを使って書かれていますか? あるいは手書きですか?
 ポメラのメモ帳です。プロットレベルでしたら手書きもします

Q4: 作品の書き方で(例:クライマックスを先に書くなど)、自分なりの書き方がありますか?
 昔は最初にインパクトを与える構成にするようにしていましたが。
 最近はコンセプトレベルで面白いところがちゃんとあるかは意識しています。

Q5: 初めて作品を新人賞に応募されたのはいつですか? 
 中学校で一回。余裕の一次落ちでした。そして大学入ってから再び投稿を再開。

Q6: スランプになった、もしくは作家になることを諦めようと思ったことはありますか?
 大学入ってから一次落ちした時は「こんなもの喰える職業じゃない」って諦めようと思いました。
 あれだけの倍率突破しても、一冊切りとかがポンポン出てきますから。
 ……まあ、本当にやりたい事だったらどんな条件でもやってしまうものですよね。

Q7: アマチュア時代に参考になった本はありますか?(ハウツー本など)
 ハウツー本に関しましてはかなり読みましたが。
 『美少女ゲームシナリオバイブル』 とかはかなり読みました。

 基本的にハウツー本は読むだけでは上手くならないので読まなくてもオッケーかと思います。読んでもいいとは思いますが。
 一冊か二冊、本格的に書くより前に読んでおけばミスを減らせて効率的、と思っておくくらいでいいはずです。
 結局は作品を書かないことにはスキルの向上もないですから、それが一番です。

Q8: 尊敬している作家さんはいますか?
 賀東昭二さん、山門敬弘さん、麻枝准さん、黒田洋介さん、ヤマグチノボルさん。

 亡くなられている方がいらっしゃるのは残念ですが、基本的には分かり易いエンタメを書かれている人は皆尊敬してますし目標にしています。

Q9: アマチュア時代にどのような方法で筆力を高めていきましたか?
 書いて、読んでそれを人に見せてもらうことです。

Q10: 執筆は、いつもどのような時間帯にされていますか?
 激務の会社員時代は朝五時に起きて書いてました。
 その時書いていた作品で受賞しました。 

Q11: 一日の執筆速度はどの位でしょうか? また、ノルマを作っていますか?
 最低一日3000字、大体最高で1万字。ノルマは締切によります。緩い時は3000字。きつい時は一万字です。
 ただ本文執筆中の話です

Q12: 一日にどれくらい執筆に時間をかけておられますか?
 日によって変わります。作品に直接かけている時間となると、執筆中で三時間くらいです。

Q13: どのような方法でプロットを作られていますか?
 ノートに書いて作っています。
 いえ、そういう問題ではないですね。
 最初ら辺から面白くなるように。後は最近は最後にサプライズを与えられる構成を意識しています。

Q14: 作品を書く上で何か大事にしている、または心に留めていることはありますか?
 可愛いヒロイン作れるように。
 後は主人公目的ある感じの立った主人公の方が描きやすいと思ったので、そういった系統の主人公にしています。
 「やれやれ」系の脱力主人公は向かないと自己分析しております。

Q15: 「売れるものを書くべきか」、「書きたいものを書くべきか」、答え辛い質問ではありますが 、もし良ければ意見を聞かせていただけませんか?
 「売れて書きたいもの」を書けばいいだけの事です。
 そもそも売れるものと書きたいものは矛盾しないです。
 「本当はこっち書きたいけど、売れ線で書いたから失敗した」という言い訳はもっともらしく聞こえますけど。それはスキル不足を誤魔化しているだけです。

Q16: プロになれた理由を、ご自分ではどうお考えですか?
 客観的な分析ができた事。書きたいものとニーズの調整がうまくできた事。
 後は本気でプロになりたかったので、人の意見を聞いて素直に修正してきた事。
 継続して書き続けた事。
 そして運がよかった事が一番です。

Q17: プロになって一番嬉しかったことは何ですか?
 とりあえずは目標達成できて嬉しかったです。長年獲るって決めていたので。
 後は長年の読者の方に見せる顔ができてよかったです。

Q18: 最後に、これからヒロセジュンキさんに続け!と頑張っている方達にアドバイスをいただけませんか?
 結局、読んで書いて自分でもがくしかないです。スポーツと一緒です。
 やり方をわかっただけでは実践できない。いかに自分で訓練できるか。自然とできるようになるまで練習できるか、ではないでしょうか。そして、いかに本番でそれができるか。
 頭でわかっているだけの人が多い気がします。
 
 「あなたもこうすればプロになれる」なんて詐欺めいたことは言えません。
 「なれる人はなれる」「なれない人はなれない」それが真理です。
 懸命に努力してもなれない人はいます。向いてない人はプロは無理ですし、生き残れないはずです。
 残念ですが、何かしらの強みを持ってなかったり、適切なアプローチを取れてない人はなかなかプロになれてない印象です。

 後、プロになる上で一番重要なのは「運がいい事」ですし、生き残っていく上でも恐らく一番重要なのは「運がいい事」です。

 ただやってみない事には運がいいか悪いかもわからないのでとにかくやってみるしかないです。
 努力が適正に評価される業界ではないですので、「それでもやってみよう」というセンスや運に自信のある方は目指してみるのがいいのではないでしょうか。

 ともかく皆様の幸運を祈っております。
 後自分自身の運がいい事を切に祈っています。

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