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いつか、こいまち!
親の都合で田舎に転校した真哉に、いきなり掌底を喰らわせてきた隣の席の女の子。 彼女の名前は甘楽さん。 皆には秘密だけど、実は恋の神様らしいのです。 家の事情で貧乏らしい甘楽さんはいつもお腹を空かせていて、 何かをやっては失敗を繰り返してばかり。 真哉もそれに巻き込まれては、 クラスメイトや転校初日から気になっている莉奈に誤解が広がる一方でして…。 でも、常に前向きで一生懸命に頑張っている姿を見ると、真哉も放っておくことができず―。 恋心を操作できるドジで不幸な恋神少女と人の気持ちを大事にしたい天然少年が繰り広げる、 ノスタルジック&ほのぼのラブコメ、登場。
詰めがあますぎたりする、もはや貧乏神と呼べる「恋神」と、 その周りの皆を巻き込んで、ほのぼの、ほんわかしちゃう思春期(一部思春期ではないが)の 学生達の話で、割とありふれた感じで読みやすかったです。 しかも、かなりテンポはいいです。ホイホイッ!っと話が進む感覚もGOOD。 最後、自分にとって、すごく大事な人が事情で旅立ってしまうときの主人公に 感情移入して泣きそうになっちゃいましたよ! 僕もこんなに人を愛せたらいいな〜って、久しぶりに思った小説でした。 ラブコメ、ダメな神をメインにした設定、 思春期の揺れ動く心について語った作品が好きな人は、読んで損しないと思います。
語尾の「〜〜なのだ」、「さらバイ!」はちょっと反則的中毒性があります。かわいい!
それだけ。
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ヴィクトリアン・ローズ・テーラー
19世紀のイギリス。ロンドン郊外の町リーフスタウンヒルにある仕立屋『薔薇色』。 店主クリスの仕立てるドレスは恋をかなえてくれると大評判。 噂を聞いた公爵の令息・シャーロックは立つことのできない妹フローレンスのドレスを頼む。 採寸のため屋敷を訪れるクリス。恋のドレスはフローレンスの心を映し出す。 そこには思いがけない秘密が隠されていて…。英国調ロマン。
引っ込み思案でおとなしい仕立て屋・クリスと、華やかで気が強い売り子・パメラ。 彼女たちが経営する店こそ、リーフスタウンヒルに存在する高級ドレス専門の仕立て屋 「薔薇色(ローズ・カラーズ)」なのです。 しかも薔薇色のドレスにはこんな曰くが。 「薔薇色のドレスは恋のドレス。身に着ければどんな恋でも必ずかなう」 恋に悩む令嬢たちは、この噂を引っさげ、様々なドレスと恋模様を薔薇色に運んできます。 一冊ごとに顧客が代わり、それに伴って色々な恋模様を楽しむことができます。 ときには主人公たちも一緒になって、恋を応援したり、一緒に悩んだり、 協力の手を差し伸べたりするのです。 そして主人公クリスは、彼女たちのふれ合いを通して、人間的にも徐々に成長していきます。 作中のヒーローたるシャーロックとも、彼女は仕事を経てふれ合うことになります。 生粋の貴族であるシャーロックと、一介の仕立て屋でしかないクリス。 シリーズ中盤からは二人の身分違いの恋についても様々な展開を見せ、 ラブストーリーとしても非常に読み応えがある内容となっています。 他にも、パメラを始めとする魅力的な脇役が、それぞれ恋模様を展開するので、 どのカップルからも目が離せない状態です。 彼女たちがどういった形で幸せを掴み取るのか、今後もまだまだ目が離せません。
反面、自分の恋には臆病なところが女の子らしくてとても可愛い。 普段しっかりしているぶん、たまに慌てるところは年相応で、見ていて非常に好感が持てます。
メインの人物たちの恋模様に関して、展開が非常にゆっくりです。 クリスの引っ込み思案な性格もあってか、なかなかはっきりした関係に落ち着こうとしないし、 パメラに至っても、たくさんのフラグを立てながらはっきりどれとも選んでいない。 見ていてちょっとまどろっこしく思うところがあります(それが作品の味、でもあるのですが) あとは全体的に女の子という雰囲気が溢れていて、 男性が読むのはつらいところがあると思いますね。 全巻恋物語で、派手なシーンは皆無と言っていいので。
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失はれる物語
きみの音楽が独房にいる私の唯一の窓、透きとおった水のような6篇の物語。 ブロードバンド映画「手を握る泥棒の物語」原作、書き下ろし短篇「マリアの指」同時収録。
今までに出ているライトノベルの粋を集めた本ですね。 乙一先生を知らない、聞いたことの無い人も、 この本を読めばファンになってしまうこと間違いなしです。 この本には6編の短編が収録されているのですが、全ての短編を読んだ後、 胸がジーンとしてしまい、何かを考えさせられるそんな本です。
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