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echo―夜、踊る羊たち
二年前、沢渡直樹は事故で家族を失った。 今はフリーターとして、レンタルビデオ店でバイトをしながら毎日を無気力に生きている。 悲しみの想い出、その夢から目覚めた朝―― 枕元には直樹を呼ぶ少女の貌があった。 清水を梳いたような銀の髪。白く澄んだ肌。切れ長の瞼の奥に、鮮やかな紅を湛えた円い瞳。 何だろう、ぼんやりした頭で直樹は妹の名を呼ぶ。 「――灯雪」今日も直樹と灯雪の兄妹の一日が始まる――。 新鋭が放つ、ミステリアス・ストーリー。
雪の降る夜の似合う一冊です。 舞台となる町で起こる謎の血痕事件。消える人々。そこに意図して関わっていく者。 意図せず関わる者。全てはゆるやかに収束していきます。 その中で沢渡直樹と須賀桐子は何を見出すのか?
非日常に触れたときの決意。そのギャップがたまらんのです。
比較的早い段階から事件の核となる謎が分かってしまうところでしょうか。 後はネタバレですが、 登場キャラの大半が死ぬか行方不明で終わるので、 脇役たちに感情移入するとひどい目にあうかもしれません。
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エナメルを塗った魂の比重
著者は戦慄の20歳! エッジな学園ミステリー! 青春は美しくない。私の場合もそうだった。 2年B組に現れた転校生。校内で発生した密室。それらを起点として動き出す、不可解な連中。 コスプレを通じて自己変革する少女。 ぐちゃぐちゃに虐(いじ)められる少女。 人間しか食べられない少女。 ドッペルゲンガーに襲われた少女と、その謎を追う使えない男。 そして……予言者達。私は連中の巻き起こす渦に呑まれ、時には呑み込んで驀進を続けた。 その果てに用意されていたのは、やはりあの馬鹿げた世界。 どんなに平穏で退屈に見える世界も、エナメルを1枚剥がせば底無しの暗黒――上遠野浩平
とはいっても、ミステリ好きにはあまりお勧めできません。 だって完全にファンタジー入ってますもん。 ファンタジー好きにお勧めできるかというと、またそうでもないのですが……。 しかし、薄気味悪い、気持ち悪い話が好きな人は是非読んでみると良いと思います。 けど佐藤友哉、もう想像力だけで突っ走ってる感じが……(笑
登場人物み〜んな壊れてるけど、一番壊れてるのはなんといってもこの人。 ちなみにこの人の視点で語られる場面は作中にはありません。 そこがまた読み手の心をくすぐるんですけどね。
言いたいことが伝われば良いみたいな…… 細部の説明なんて、はなからする気がないようです。
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あれ!? その小説、もしかして105円で売られていない? |
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