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ステップファザー・ステップ
ユーモアミステリーの大傑作! あの宮部みゆきが青い鳥文庫に初登場! プロの泥棒が「お父さん」に!? ふたりきりで暮らすボクたちの家に、ある日、泥棒が屋根から落ちてきた! 6つの謎解きに3人が挑みます。 哲(さとし)と直(ただし)は中学生の双子の兄弟。両親はそれぞれに駈け落ちして家出中。 なかよくふたりで暮らす家に、ある日、プロの泥棒が落っこちてきた! いやいやながらも、双子の父親がわりをさせられる泥棒。 そんな3人を巻きこんで、不思議な事件やできごとがつぎつぎにおこります。 ドキドキ、ワクワク、笑って泣いて、最後はほろり。 ユーモアミステリーのロングセラーにして大傑作!
面白くて、ぐんぐん引き込まれて……けどどこか懐かしい。そんな感じの本です。 何回読んでもあきません! 注)この先ネタバレです ちょっと「わけあり」な中学生、双子の哲と直の家にプロの泥棒が落っこちてきます。 一筋縄ではいかないこのお神酒どっくりコンビに振り回されながらも、絆を深めていくお話です。 一話一話、題名がすごく素敵です。 ネタバレ終了☆ 絶対に読んで損はしません! ぜひ、読んでみてください! あと、宮部さんの本は全部面白いですよ。 「今夜は眠れない」とか「この子誰の子」とか、すごく面白いです!
でも、かっこで現在のが入っているので、大丈夫です。
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鷲見ヶ原うぐいすの論証
うぐいすという少女は変わり者である。いつも図書室にこもっていて、教室に顔を出すことはない。 だが、試験では常に満点というひねくれぶり。 なぜか譲はそんな彼女と奇妙な付き合いが続いていた。 変わり者には変わった依頼が来る。 天才数学者、霧生賽馬は魔術師である─その真否を問い質してほしいというのだ。 かくしてうぐいすと譲は霧生博士が待つ麒麟館へ。だが翌日、霧生は首なしの死体となっていた。 限られた容疑者は全員が無実という奇妙な状況に陥り!? 魔術師であるのか、殺人なのか、被害者はいるのか、犯人はいるのか、 これはそれらすべてを「論証」する物語である。
『嵐の山荘もの』ですが、恐怖をいたずらにあおってないところが僕は好きです。 そして、超能力を使っての操作など、今までホームズなどの愛読者だった僕には驚きでしたが、 新しいミステリの形でもあるのでしょう。
彼女がうぐいす、譲君を引き立てているのでしょう。 しかし、うぐいす、譲君も捨てがたい。
あと、現実的なのかファンタジーなのか、決定しにくいところも惜しいかも。
それを論理的に説明したうえで、その結論を上手く利用したストーリーがこの上なく面白い。 説明が多い文章にも関わらず、その長さを感じさせない、文章力にも驚かされた。
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そして五人がいなくなる
夢水清志郎は名探偵。表札にも名刺にも、ちゃんとそう書いてある。 だけど、ものわすれの名人で、自分がごはんを食べたかどうかさえわすれちゃう。 おまけに、ものぐさでマイペース。 こんな名(迷)探偵が、つぎつぎに子どもを消してしまう怪人『伯爵』事件に挑戦すれば、 たちまち謎は解決…するわけはない。 笑いがいっぱいの謎解きミステリー。小学上級。
現在の青い鳥文庫で松原秀行先生作の「パスワード」シリーズと、双璧を誇る本シリーズ。 パズル満載の軽妙ミステリである「パスワード」シリーズに対し、 こちらは(多少のお笑いを交えつつも)ガチガチの本格ミステリです。 作者は、今やジュブナイル・ミステリのエースとして知られるはやみねかおる先生。 そのはやみね先生の名を一躍世に知らしめた作品が、 この「名探偵夢水清志郎」事件ノートシリーズなのです。 人気テーマパークで突如として消えてしまった五人の人間(『そして五人がいなくなる』)、 突如復活した学園の伝説(『亡霊は夜歩く』)、 魔女が住むとされる里で起こるミステリー・ゲーム(『魔女の隠れ里』)……。 毎回巻き起こる難事件怪事件に挑むのは、常識ゼロの探偵・夢水清志郎。 この探偵がまた物凄いキャラクターで、(詳細は次項にて語ることにいたしましょう) 数々の奇行を演じながらも、見事に事件を解決していきます。 時には悲しい真相が語られることもあり、 この小説が単なるユーモアミステリでないことを思い知らされます。 恋愛、謎解き、ギャグ、その他あらゆるものが詰まったこのシリーズ。 児童書だからといって恥ずかしがる必要はありません。 いわばこのシリーズは、赤い夢への招待状なのです。 退屈な日常生活で、灰色の脳細胞を持て余しているアナタ! 胸を躍らせるような経験をしたいそこのアナタ! このシリーズを手に取ったそのときから、貴方は立派な、赤い夢の住人です。
やはり、ここは主人公である夢水清志郎をあげるべきですね。 まず一言言っておきますが、この人には常識というものが欠片も存在しません。 第一に、彼は相当な自信家で、自分で自分のことを「名」探偵とよびます。 さらに驚いたことに彼は自分が歴代の名探偵の中でも、 最高クラスに位置する名探偵であるという根拠の無い自己満足に何の疑いも持っておらず、 実質上世界一の名探偵であるシャーロック・ホームズ御大を「薬物中毒者」と一蹴するほどです。 自分はこの部分を読んで、この人に対して、怒るというより呆れ果てました。 第二に、まったくといっていいほど知識がありません。 大の大人の癖して、その頭の中は小学生並といっても過言ではないのです。 例えば、明らかに年下であるはずの亜衣ちゃんに「億とはどこの国の単位か」という質問をしたり、 「おたまじゃくしが成長すると何になる?」という質問に 「でっかいおたまじゃくしになるにきまってるじゃないか!」と自信満々に胸を張って答えたり……。 そんな彼は、実は大学の元論理学教授だったりします。 第三に、とてつもなく忘れっぽいです。 シリーズ第一巻が刊行されて彼これ13年以上経ちますが、 いまだに彼の生年月日含めた経歴はほとんど一切、明らかになっていません。 なぜなら、彼は自分の誕生日を忘れてしまったから! そのほかにも、自分や過去の事件に関わった人(特に上越警部)の名前もしょっちゅう忘れますし、 自分が結婚しているのかどうなのかさえも覚えていないという有様です。 しかしそれに対して、マニアックな知識だけはやたらと良く憶えていたりします。 第四に、ネズミのような意地汚さと、ゴキブリのような生命力を有しています。 特に食事に対しての意地汚さは異常とも言えるほどで、 ボウル一杯によそわれたカレーを夢中で食い尽くしたり、 初対面の人間に対してステーキをたかったりするほどです。 そんなに食い意地が張っているにも関わらず、 何故その体が針金細工のように痩せ細っているのかというと、 上記の通り彼にはまったくといって良いほど記憶力が無く、 平気で一週間くらいご飯を食べるのを忘れたりするからです。 そのうちカラカラに干からびてしまうこともありますが、お湯をかけると元に戻るので一安心。 なお、寝ている彼を起こすことは非常に危険で、命に関わるとさえ言われています。 何故なら、人間であることを忘れて、猛獣の如く噛みついてくるから! そして最後になりますが――これこそが、個性的な彼の人物像の中でも、もっとも特徴的であり、 もっとも異質を極めたものなのですが―― 彼は正真正銘の名探偵です。 自意識過剰で知識薄弱で忘れん坊で意地汚い癖に、どんな何事件でも、 まるで幼稚園児向けのジグソーパズルを解くかのように、簡単に解決してしまいます。 それも、皆が笑顔になるような方法で。恐らく、根はとても優しい人なのでしょう。
そういうものを望んでいる方にはオススメしませんねぇ。 何分児童書ですので。
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あれ!? その小説、もしかして105円で売られていない? |
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