最高です!一押し。 | 88 | |
おもしろいです! | 38 | |
なかなか良いです。 | 23 | |
ふつうです。 | 7 | |
イマイチです。 | 4 | |
おもしろくないです。 | 7 | |
買うと損します。 | 8 |
あまおうさん(女性) りょーこさん(女性)一押し!
小学五年生の亘は、成績はそこそこで、テレビゲームが好きな男の子。
大きな団地に住み、ともに新設校に通う親友のカッちゃんがいる。
街では、建設途中のビルに幽霊が出るという噂が広がっていた。
そんなある日、帰宅した亘に、父は「この家を出てゆく」という意外な言葉をぶつける。
不意に持ち上がった両親の離婚話。
これまでの平穏な毎日を取り戻すべく、亘はビルの扉から、広大な異世界―幻界へと旅立った!
主人公のワタルが己の運命を変えるため、
「旅人」として幻界(ヴィジョン)という異世界で冒険をするというお話です。
ワタルは「運命の塔」に辿り着いた旅人の願いを叶えてくれるという「女神」に会うため、仲間たちと共に幻界を旅していきます。
小学生が主人公ということで、子供向けの作品かなと思っていたのですが、そんなことはありません。
大人も十分楽しめると思います。
少年の成長をメインに描かれた作品ですが、それだけではありません。
幻界では様々な種族が生活しており、
それにより生まれる差別的思想や宗教的価値観の違いなど、
現代でも問題になっているような事柄が描かれていて、非常に様々なことを考えさせられます。
もちろん、主軸となるワタルの冒険も見どころです。
ワタルと同じく己の運命を変えるため幻界にやって来た「旅人」であり、ワタルの同級生でもあるミツル。
ミツルはクールでとても頭の良い美少年。
幻界でもワタルの先を行き、強大な魔法の力を操って、度重なる障害を難なく跳ねのけていきます。
それに比べてワタルは次々と襲いくる試練に四苦八苦。
現実世界でも、ミツルと友達になろうとするのですが相手にされません。
ワタルはそんなミツルに対してコンプレックスを感じているのです。
私がこの作品ですごいなと思ったのは、人間の心の闇がとてもリアルに描かれているという事です。
これ以上書くとネタバレになってしまうので控えますが、
冒険の中盤辺りで、幻界と「旅人」の真実が明らかになり物語が大きく動きます。
それによって世界は大混乱に陥り――という感じです(わかりにくくてすいません)。
ハイテンポで進められるラストは特に見所です!
感動です!
幻界はどうなってしまうのか。
ワタルは自分の願いを叶えられるのか。
ワタルとミツルの運命は――!?
とても味わい深い作品ですので、是非読んでください。
お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
たくさんいますが、強いてあげるならロンメル隊長です。
まじでかっこいいです。惚れました(笑)。
この作品の欠点、残念なところはどこですか?
プロローグと言える部分が長い事でしょうか。
文庫版は上・中・下と三冊に分かれているのですが、ワタルが幻界に行くのが上の最後の最後(それも大体が世界観の説明)、本格的に冒険が始まるのはほとんど中からです。
それだけワタルが旅をする目的となった事象や、
彼の心情が細かく描かれているという事なのでしょうが、
読者さんによっては飽きてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
ラノベではなく小説なんですが……
映画化されたので知っている方も多いかと思います。
「こんな運命、間違ってる!」
今まで平凡だったワタルの人生は、父が家を出たことで大きく変わってしまった……。
運命を変えるため、ワタルは幻界に旅立った。
“運命の塔”にたどり着き、女神に会えば道はきっと開ける。
そう信じて仲間と旅をするワタルだが、旅先には様々な困難が。
ワタルは無事、旅を終えることができるのか?
一番すきなのは、ワタルが成長していく過程。
正論を否定されてムキになったり、自分だけこんな目にあうのは理不尽だと思ったり。
悩みながらも、旅をする中でワタルは少しずつ変わっていきます。
読み進むうちに、大事なことに気づかされる。そんな本だと思います。
お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
ワタル。
なんといっても人間くさい笑
一生懸命悩んで泣いて、それで自分で答えを出そうとするところがすき。
この作品の欠点、残念なところはどこですか?
宮部さんの本はわりと好きですが、
「ここ、説明にしては長すぎるんじゃないかな……」と思うところがちらほらあります。
長い文章が嫌いな人は向いてないかもしれないです……^^;
・わざとでしょうが、全体的にストーリーがゲームっぽいです。
「ゲームが好きな男の子」が実際にゲームの世界に放り出された、と言う話でもあると思います。
2013/02/01