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ダンタリアンの書架
ヒューイは、かつて所領の半分を1冊の稀覯本と引き替えにしたほどの蒐 書狂である祖父から、 古ぼけた屋敷とその蔵書の全てを引き継いだ。 条件は一つ、“書架”を引き継げ―と。 遺品整理に屋敷を訪れたヒューイは、本が溢れる地下室で、静かに本を読む少女と出会う。 漆黒のドレスに身を包み、胸に大きな錠前をぶら下げた少女ダリアン。 彼女こそ、禁断の“幻書”を納める“ダンタリア ンの書架”への入り口、悪魔の叡智への扉だった―。
この小説は従来のものよりは読みやすくなっています、ただし基本的にダークな感じ。 人間の心の汚いところ、綺麗なところをライトノベルならではの表現で表しているところがすごい。 キャラクターの個性もよく出ているが、それに負けない世界観と力強い何かがあり、 何か考えさせられるエピソードもたくさんあります。 何故こうなったか、どうしてそうなってしまうのかを楽しんでみてもいい感じです。 お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか? 主人公のヒューイとダリアンのコンビ。 過去に負けない強さと、ときに傷に触れたくない弱さ。 普段も喧嘩しますが、ヒューイ君の大人さとダリアンの子供っぽさを見ていて楽しい。 二人とも似ているようで違う強さがある。 この作品の欠点、残念なところはどこですか? 人によっては物足りない。 ただ難しくしすぎると今度はついていけない。 もどかしいところです。
また、短編集で構成されているためとても読みやすく、まだ1巻しか買っていない僕でも、 [これはおもしろい]と素直に思ってしまった本です! お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか? 絵もかわいいツンデレのダリアンも大好きですが、 そのダリアンに愛想をつかないヒューイもとてもかっこいいと思ったのでヒューイです。 この作品の欠点、残念なところはどこですか? 僕は気にならないけど、少し人が死んでしまう場面などのグロ表現があるので、 そのへんが苦手な人は注意した方がいいと思います。 しかし、そのへんが大丈夫な人は是非!!
ダンタリアンの書架の後継者であるヒューイと、 ダンタリアンの書架の管理人であるダリアンが送るユルいストーリー。 困った時には I ask of thee Art thau mankind? と唱え、彼女から幻書を取り出す。 幻書はこの世の知るべきではないことを記した書。 このラノベはどの巻のどの章から読んでも内容がわかります。 お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか? ダリアンですね。 ツンデレはいいですね。
2012/03/14 ・幻書、という一つの物を介してこんなにも話が発展することにまず惹かれた。 その幻書を通して人間の欲や悲しみや喜びや考え方など、「人間」がえがかれている所が好き。 心理描写が魅力的。自分には考えられない人の考えが出てくる。 話も捻ったネタが出てくるので楽しい。 今まで「こうだ」と思っていたことを、このラノベで「違う、こうとも考えられるんじゃないのか」というのを教えてもらえた。
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帝国の双美姫
古き神々に支配され魔がはびこるハラーマ大陸。 かの地に人々が安心して住める領域を拡げようと、オカレスク大帝は戦いを繰り広げていた。 その最前線で戦うのは、アムディーラ皇女とサファリナ皇女。 美しくも勇猛果敢な二人を人々はこう呼んだ―「帝国の双美姫」、と。 「女戦士エフェラ&ジリオラ」から15年がたち、大陸の創世記である戦乱の物語が始まる。
タイトルの“双美姫”は、読んで字の如く“そうびき”と読むのですが、 発音するにも美しく、綺麗な言葉だなぁと思いました。 この凝ったタイトルと絵に惹かれて読んでみたのが最近なのですが、 もう面白過ぎて止まりませんでした。 シリーズになっていて全三巻ありますが、 僅か数日で全て読み切ってしまい、早くも次の巻が待ち切れません。 主人公は(私が思うに)何人かいて、その中心になっているのが、“双美姫”です。 “双美姫”は双と姫の字が示す通り、二人の姫君のことです。 この話は、双美姫と呼ばれる、ある帝国の二人の皇女とその一族が、大陸全土を征服し、 帝国の版図を拡げていく過程を描いた壮大な物語です。 他にも魅力的で愛さずにはいられないキャラクター達と壮大で、 それでいてしっかりとした筋立て、骨組みを持つこのシリーズが私は大大大好きです。 また、この双美姫シリーズは、同じくひかわ玲子の作品である、 “女戦士エフェラ&ジリオラ”という作品に繋がった形になっています。 ただしこちらの作品の方が、双美姫シリーズのずっと後の時代を描いているので、 両シリーズを合わせると一つの壮大な歴史絵巻を読み通した感じになります。 つくづく良い作品に出逢えたなと感じる今日この頃です。
サファリナは“双美姫”の1人で、帝国の皇女たる身分の女性です。 同じく双美姫と呼ばれるアムディーラとは双子で、彼女とは対象的な冷静な性格をしています。 帝国の臣民や貴族達から“氷の皇女”と呼ばれる彼女は、 水の青さの髪に紫の瞳を持っており、 その姿を見る者に氷を連想させるアイシーな美しさと持ち前の冷静さで、 作中では神秘的な人物のように見られています。 しかし実際には気さくで捌けた人柄であるという設定や、 彼女が双子の片割れのアムディーラに向ける姉妹愛の大きさ、 そういった描写から感じられる、彼女の性格がとても気に入っています。
文中の読点の多さでしょうか。 たまにこれが入り過ぎて、意味が二通り位取れてしまう文章があります。 でもそれも殆どなく、自分的には、ほぼ完璧かな? と思います。
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