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聖剣の刀鍛冶
かつて、大陸で“悪魔契約”を駆使した忌まわしい戦争があった。そして今―。 騎士団に所属する元貴族の娘セシリー・キャンベルは、 平穏となった今の世では禁忌となった悪魔契約の力を振るう暴漢を、 奇妙な形の剣で一太刀の下に退ける男と遭遇した。 セシリーは、父より受け継いだ寿命寸前の古剣を打ち直してくれる鍛冶屋を探していたのだが、 一閃でその男の剣に惹きつけられる。 しかもルークと名乗る謎めいた男は、鍛冶屋を営んでいるという。 ――衝撃の出会いが、すべての始まりだった!! 火花を散らす気鋭の作家・三浦勇雄が、剣筆絢爛に舞う本格ファンタジー、見!!参。
ヒーローのルークが魔物をファンタジーなのに刀で倒しているのを見て、 作品の名前を見て本屋に即効買いに行きました。 主にルークが日本刀を使っているのがきっかけでした(日本刀が好きなので)。 読んでみたら、面白いとしか言いようがなかったです。 特にルークではなく、ヒロインのセシリーに惹かれました。 とにかくセシリーが熱い! ネタバレですが、ルークに街を守るために土下座までして頼み込みます。 ああいう熱意の必死の伝え方が凄いと思います。 まだ一巻しか読んでいませんが、勉強に一段落ついたら今出てるの全部読みたいです。
自分に誇りを持って、正義を貫く姿勢が好きです。
ルークの主人公を己の身にかえてでも守る姿がかっこいいです。 世界観も自分好みでした。 ・とにかくアツイ。 舞台設定は辛いものなのに、そこであがく主人公達の姿、そしてセリフ、各々の胸中など、本当に見るものの心を震わせてくれます。 全員がカッコイイです。もう一度言いますが、とにかくアツイです。 ・セシリー・キャンベルが好きです。 そんじょそこらの男よりも断然アツイ女の子です。 最初こそ力及ばず敵わない相手が多かったものの、持ち前の根性と努力でそれをガンガン克服していき、それと同時に発するその言葉には説得力が伴っていきます。 彼女ほどアツく、そしてカッコイイ女性は惚れてしまいますね。 自分が可愛い女の子よりカッコイイ女性が好きという趣味的な部分も強いですがw
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西風の皇子(ディディウス)
大帝国の皇子ディディウスは、ひょんなことから、 女神メイヴェーラを自分の身体に同居させることになってしまった。 意識を失ったりすると、身体を好き勝手にメイヴエーラに使われてしまうのが、 ディディウスは気に入らない。 そればかりか、ディディウスは、すべてを滅ぼす力を持つという「種」にも身体をむしばまれてしまう。 魔法使いダークロア、琴弾きミューシカを仲間とし、種をめぐる戦いにいどむディディウスだが―。
もちろん、「西風の皇子」から読んでも、何の支障もありません) これは初めて本屋で真剣に探して買ってきたライトノベルだと思います。 ストーリーの最初の方で、主人公(ひねくれ皇子のディディウス)が、 少し(かなりかもしれませんが)自己中心的な女神様メイヴェーラと一つの体を共有することになります。 主人公と、幽霊なり何なり、何かと一つの体を共用するというのはよくありそうな話なのですが、 この話の面白い部分は、その女神様の少し天然なところ。 真面目な時は格好いいくらいなのに、いきなり天然さんになるんです。 この女神様以外も、魅力的なキャラが多いです。ディディウスももちろん好きですが。 敵キャラも含め、憎めないキャラが多いんですよ。 最初の方は笑いとシリアスが共存しています。 後、最初にも書いたように、イラストもまた魅力の一つなんですよ。繊細で、華やかなイラストです。
普段も面白いのですが、あの!多少ネタバレですが、あの豹変ぶりが最高です! かっこいいですよ!
一つ挙げるなら、最初の方の笑いの部分が、最終巻の辺りでは極端に少なくなっていることですね。 展開上仕方のないこととは言え、笑いを楽しみにしている方には、重いかな、と。 でもその分、ストーリとしての面白さは増していますよ。
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精霊の守り人
老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。 精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、 異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。 建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、 数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。 痛快で新しい冒険シリーズが今始まる。
日本において良質なファンタジーが最もよく生まれた時期だったのかもしれません。 〈ハリーポッター〉シリーズ以降のファンタジーブームで出版された亜流の作品とは異なり、 この頃の作品には「なぜ異世界を創作するのか」ということに 真摯に向き合った作品が多いように思えます。 実際に、ライトノベルから『十二国記』、『デルフィニア戦記』、『西の善き魔女』 といった作品が出てきたことは記憶に新しいのではないでしょうか? 本作はライトノベルとはやや異なりますが、児童文学から生まれ、 多くの賞を総ナメにしてきた作品です(四月七日からNHK-BS2にて、アニメスタートになります)。 作品の内容について語ると、キャラクターも構成も、とてもシンプルです。 それこそ、あまりに簡素な筋立てですから、 一瞬、これなら自分でも書けるんじゃないかと思ってしまうほどです(笑)。 しかし、ありふれたファンタジーと本作との決定的な違いは、先にも述べましたが、 「異世界を創作する」という姿勢にあります。 本作のあとがきにおいて、恩田陸さんが指摘なさっているとおり、 作者の上橋さんが「文化人類学の研究者」だからこそ、 「世界のなりたちや、記された歴史というものの本質が見え」、 簡素だなと思っていた物語はいくつもの重層的な世界観を持ち始め、 そこに住むキャラクターに力強い息吹を与えます。 もし、ファンタジーを創作しようというのなら、 本作は一つの大きな目標になるのではないでしょうか? それだけの良質な作品だと、胸を張ってお勧めできます。
水妖を宿した悲運の第二皇子ですが、皇子のくせにずいぶんとしっかりしていて(笑)、 これが本当に世間知らずの皇族なのかと、ちょっとばかし疑いたくもなります……。 しかし、本作の〈守り人〉シリーズとは別に、〈旅人〉シリーズの主人公となり、 大きく成長していく中で、多くの葛藤もします。 作者である上橋さんが、〈守り人〉シリーズの主人公を三十代の女性バルサにしたのに対し、 〈旅人〉シリーズの主人公をチャグムという小さな子供に託したのは、 今の若い人たちに向けたエールなのだと思います。
もともと児童文学というフォーマットで書かれているせいもあって、 小さな子供を意識しているためか、分かりやすい演出がいくつも施されています。 また、これはとても個人的なことで、すごく些細なことでもあるのですが、 サッカーファンにとっては、本作の主人公である「バルサ」という名前は 抵抗があるかもしれません(苦笑)。 ええ、カンプノウにある例のチームですね。 わたしはマドリスタなので、ちょっとこの名前には…… (本作の評価とはまったく関係ないので恐縮なんですが) あと、文庫化はこれから順次ということだそうです。単行本では現在、十冊が出版されています。
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