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男女比一対二〇〇の船上で繰り広げられる、ボーイ・ミーツ・ガールズストーリー開幕。

蒼海ガールズ!


ジャンル異世界ファンタジー
著者白鳥 士郎
出版社:GA文庫
発行年月:2009年08月
本体価格 620円(税込 651 円)

コペンタさん一押し!(男性・49歳)

■ 解説                               

「きみはこれから女になる」
「え? え……えええぇ?」
 国を追われて海を漂流していた皇子シューフェンは、アラミス王国の軍艦ビシャスホースに拾われる。
 だが、少女ばかりの乗組員で構成されたこの船には、厳正なルールがあった。
 すなわち「男子禁制」。
 男とバレたら死刑になってしまう状況で、艦長から提案されたのは、
 持ち前の可愛さを生かして女のフリをすることだった!
 少女たちから可愛がられたりセクハラされたりしつつ、
 果たしてシューフェンは自らの秘密を守りきれるのか!?


■ この作品について、熱く語ってください!            

 中世帆船もの、ビシャスホースの艦長の戦略は海江田四郎を髣髴させるかも。

 帆船の用語には結構、苦労してたみたいで、どっかでつっこまれているかも知れず。
 でも登場人物がとっても魅力的でいいと思います。

 3巻で終わったのが残念。


■ お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?  

 セネカ艦長。
 仕官候補生(修練生)で既に艦隊参謀クラスの実力を発揮していた 。


■ この作品の欠点、残念なところはどこですか?          

 もっと帆船の魅力を語ってもよかったと思う。
 風上に向かって船が動くなんて技は図解してもよかったかも。



■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


-Mini Vote-
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第20回ファンタジア長編小説大賞準入選作、暴走し、駆ける。

蒼穹のカルマ


 ○読者投票結果
 最高です!一押し。 24
 おもしろいです! 10
 なかなか良いです。 10
 ふつうです。 1
 イマイチです。 0
 おもしろくないです。 1
 買うと損します。 3

ジャンル異世界ファンタジー
著者橘 公司
出版社:富士見ファンタジア文庫
発行年月: 2009年01月
本体価格 580円 (税込 609 円)
T.K さん(男性) tsukasaさん(男性・15歳)一押し!

■ 解説                               

 蒼穹園上空、高度二千メートル。
 抜けるような青さ、絨毯のように敷き詰められた層積雲が広がる空に突如現れた不純物――空獣。
 その不純物を駆逐し、飛空する ひとつの騎影。
 長い漆黒の髪を踊らせ、空を舞う鎧を身にまとい、空獣の血で空を彩る騎士・鷹崎駆真。
 「任務完了だ」落ち着き払った声を発し、いかなるとき にも狼狽えることのない彼女の鉄仮面。
 ある日、彼女に空獣警戒の緊急任務が言い渡される。
 蒼穹園の空を護る彼女の返答はもちろん…、即座に拒否!? えっ、 ええ!!
 その日、駆真には任務よりも大事なことがあった!!


■ T.Kさんの書評                        

 久しぶりになかなか面白いのでは? と思いました。
 さすがに「このライトノベルがすごい2010で新作ランキング1位」とるだけのことはありますね。


 蒼穹園という国があり、
 この世界には空獣(エア)と呼ばれる空を飛び続け、人を襲う生物が存在しています。
 主人公の駆真はそれと戦う騎士団員です。
 死んだ後も空中を漂いつづけるという特性を持つ、エアの死骸を元に作られた
 「天駆機関」と呼ばれる空を滑空する装備を使って戦います。
 彼女は、その中でも屈指のつわものです。
 
 普段は美少女ながら、まったく無表情の鉄仮面で、エアの大群と戦うときでも冷静沈着なのに、
 溺愛してる姪の在紗のこととなるとデレデレ状態で、
 在紗が指をちょっと傷つけただけで大パニックになるという2面性のあるキャラです。

 ちなみに彼女はもともと紫外線に弱い体質で、空を飛ぶ戦士になれる体ではありませんでした。
 常に空を飛び紫外線に対する強い耐性をもつエアの体から作られた薬によって、
 それを克服したのですが、その薬の副作用で異常に体重が軽くなり、
 それにより空を飛ぶ天駆機関の力を最大限に使えるようになりました。

 このラノのほうではシリアスに見えるのは表紙だけと書いてありました。
 確かに一応戦闘などを含むのですが、1巻などはありえない展開の連続で、
 あとがきにもごちゃ混ぜとありましたが、まさにその通りです。


 先に書いたエアなどの設定だけで十分1本作れると思うのですが、
(以下ネタバレ)

 なんといきなり駆真が異世界に魔法で召還され、勇者となり魔王を倒してくれと頼まれるという、
 そこまではファンタジーではお約束な展開ながら、そこからの展開がすごいです。
 速攻で空飛んで魔王のところまで行き、在紗の授業参観行きたさに魔王の、
 自分に従えばなんでも願いをかなえてやろう、という申し出をあっさり承諾します。
 異世界を見捨てて魔王を倒すのを中止し、とっとと元の世界に戻るかと思いきや……
 そのワープの際に偶然転送された場所にあった遺跡の中に眠っていた人造人間を
 偶然にも目覚めさめ、そいつの主人になってしまいます。
 さらに、授業参観に向かおうと急ぐ駆真は、またも偶然にも攻略すると神になれるとか言う、
 最短でクリアした人でも30日余りかかったというダンジョンに迷い込んでしまい……

 という怒涛の展開の連続、どれかひとつの設定だけでもラノベ一つ作れそうです。


 特に、3巻は驚きの展開の連続で、騎士団の元帥の人が実は○○○だったり、
 転校生の正体が○○だったり、異世界から○○が召還されるわ、
 在紗が実は○○の○○だったり、さらにラストでは駆真が○○したりと、驚き満載でした。


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 松永衛二。駆真にあこがれる熱血君です。
 初めて出た二巻では、緊張のあまり初対面で駆真に「結婚してください!」といっちゃってました。(笑)
 二巻の中盤のほうではちょっとウザイかな、と思ってたのですが、
 終盤のほうでは意外な活躍を見せてくれます。


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 1巻で空獣(エア)異世界の魔法使い、魔王、人造人間(自称魔人)、古代の神
 などの設定を一気に出したので、1巻はちょっとあわただしかったかも?




■ tsukasaさんの書評                      

 ここから先はネタバレです。

 騎士、鷹崎駆真とその姪、在紗が送るストーリー。
 在紗の授業参観に出ると決意した駆真だが数々の困難が待ち受ける。
 魔人が現れたり魔王が現れたり挙げ句の果てには神が現れる。
 駆真は持ち前の身体能力で乗り越えるが在紗の学校にワイバーン級の空獣が現れる・・・

 普段の駆真と在紗といるときの駆真のギャップが見所です。


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 在紗と一緒にいる駆真がいいですね。
 頼れるお姉さんって感じで。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


-Mini Vote-
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生命と同じだけの価値ある物を盗む!

ソウルドロップの幽体研究


 ○読者投票結果
 最高です!一押し。 1
 おもしろいです! 0
 なかなか良いです。 0
 ふつうです。 0
 イマイチです。 0
 おもしろくないです。 0
 買うと損します。 2

ジャンル異世界ファンタジー
著者上遠野 浩平
出版社: 祥伝社
発行年月: 2004年08月
本体価格 838円 (税込 880 円)
きひひきさん一押し!(男性・14歳)

■ 解説                               

<生命と同じだけの価値ある物を盗む!>
 怪盗か、殺し屋か
 “ペイパーカット”の目的は!?
 天才女性歌手の追悼ライブで何かが起きる?
 <生命と同等の価値のある物を盗む>奇妙な予告状が届いた高級ホテルの一室で、
 強大な権力を持つ老人の影武者が殺害された。
 そして、厳重な警備の中、なぜかキャンディがひとつ失くなっていた。
 サーカム保険の調査員(オプ)伊佐俊一(いさしゅんいち)と千条雅人(せんじょうまさと)は、
 “ペイパーカット”の仕業(しわざ)と認定。
 傍目(はため)にはどうでもいいとしか思えない物を盗み、同時にその人の命を奪う・・・
 謎の怪盗を追う二人は、同じ予告状が届いた巨大ホールへ向かう。
 五日後に開かれる天才女性歌手の追悼ライブで怪盗が何を起こすのか!?

<著者のことば>
 あなたの“生命と同じくらい大切なもの”はなんだろうか? 
 自分で重要だと思うものは実は大したことなくて、普段は無視しているものが真に貴重だったり、
 生命は地球より重いというけれど、簡単に失われてしまったりもして・
 人の意志は紙切れ(ペイパーカット)一枚の重さもないときもあるし、
 人の心の価値というものは、実際どのくらいのものなのだろうか……
 という訳で、これはそのことを疑問に思う何者かについての物語である。
 その研究者と、求めるものを未(いま)だ知らぬ男と、心をなくした人形と、未来を想えぬ者と、
 夢を失った者たちと・生命と同等の価値ある物(キャビネツセンス)を巡る、
 これは喪(うしな)われた歌についての物語・
 そして誰にも奪えぬはずの宝を盗む“怪盗”の……。


■ この作品について、熱く語ってください!            

 まず設定からして面白い。
 
 上遠野浩平ファンなら知っていると思うけれど、この人の作風には一つ、
 ファンタジーやらSFやらが入っていて、そのうえにミステリー的要素を盛り込んでいると言う特徴がある。

 
 ファンタジーに関連しないミステリー的要素、と言うものが入っている。
 キャビネッセンスと呼ばれる概念がこの物語には登場するが、
 物語を読んでもひどく曖昧で漠然としている。
 そこが何だか不可思議な感覚をより強めていると思う。

 次にキャラクターの性格か。
 どれも他の作品のものにあんまり該当させることが出来ない。
 二巻から三巻で少々、最近の風潮への意識が現れているが、
 それでも余りあるオリジナリティを感じさせる。

 暗い作風のように思っている人が多いかもしれないけれど、
 何処かすっきりとした終わりを見せてくれているのが、自分にはとても心地よいものだった。
 
 伏線の張り方もとても上手かった。題名の伏線の回収の仕方が非常に美しい。
 最初に出ていたものが回収だと思っていると、
 最後の方で本当の回収が行われると言うのがとても感動した。


 作品自体について言うなら、これも贔屓目で言っているかも知れないが、やはりかっこいい。
 上遠野浩平の作品のどれにも共通することだが、物語にも登場人物にもかっこよさが滲み出ている。
 
 だらしないような、虚無的なような、しかしどの人物にも非常に心があるところがとてもいい。

 愛がある、と言うのか。何処か温もりを持っていて、もし、実在したのなら、こうなりたいと思える、
 そんなかっこよさのある登場人物が物語に配置されている。


■ お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?  

 ペイパーカット・最初から最後まで登場人物をかき回している所がいい。
 そのくせどの行動も、上で書いたが、
 何処かで人間を助けるような行動になっているというのが少々奇妙でかっこいい。


■ この作品の欠点、残念なところはどこですか?          

 全くない。

 強いて言うなら、人によっては暗い物語に勘違いしてしまうかもしれない所が少々哀しい。

 
 これは読者の問題かもしれないが。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


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