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無理は承知で私立探偵
『私立探偵は職業じゃない、生き方だ』ごく普通の公立校、七篠高校に普通ではない生徒が一人。 空き教室に事務机と携帯電話を持ち込んで事務所と称し、 学生服の上からトレンチコートを羽織り、ソフト帽を被った彼は、 自称“私立探偵”。学園の平和を守る現代の騎士たる彼のもとに、今日も依頼が来る―のか? 学園ハードボイルド・コメディ登場。
普通の高校の中で起きた様々な事件を解決していく……というお話です。 主人公の男の子は、特例で学校内の空き教室に探偵事務所を構え、 秘書兼助手を持ち、本人は本気で私立探偵をやっています。 しかし、校内ではただの変人扱い。 事務のお姉さん方には紳士の弱みにつけこまれて雑用を手伝わされたり、 依頼と称して半ば便利屋のように働かされたり、委員長には不良生徒としてマークされたり、 挙句の果てに秘書の小林君は、色気の無い「助手」を名乗る。 ハードボイルドを目指しているのに、彼は愛される「探偵さん」。 校内の有名人、あるいはただのマスコット的な立場。 理解を得ない彼はたびたびこぼします。 「探偵は孤独だ……」。 そんな悩める私立探偵の元にも、時折依頼が舞い込んでくる。 それは年頃の悩みだったり、青春らしい友情の悩みだったり……。 そういったありがちな高校生活で起こるちょっとした事件に、彼は果敢に挑んでいきます。 たびたび孤独だと思いながらも、事件を最後まで追求します。 その有様をハードボイルドにあるまじきお節介だと言われたとしても。 学校の私立探偵がちょっした事件を解決していく。 ミステリーではありません。恋模様あり、友情ありの学園コメディというのかもしれません。 ハードボイルドに憧れるものの、的確なツッコミを行う私立探偵の語りがこの作品の核となる部分です。 様々な事件を通して知ることになる人間関係、 そこにある事件の原因に対して行う彼の「お節介」が、事件を解決に導いていく。 その際に披露される私立探偵の推理トークの熱さが、 普段のコメディ面とのギャップとなって各話の見所・締めを盛り上げてくれます。 扱われる事件、登場する人物は決して派手ではなく、目を引くような作品にはなっていません。 地味です。 しかし、ソツがなく、派手さがあまり無いこともあって非常に読みやすい作品です。 事件解決の場面はコメディでなくなる為、コメディ一辺倒ではありません。 ちょっとした笑い、チープなコメディ感、変わり者がいるんだけど普通の空気感、ゆるい空気感…… そういったものが好きな方にお勧めです。
探偵さんの本名ですが、ネタバレでもなんでもありません。 ちょっと変わった普通の子、という感じでしょうか。 ハードボイルドを気取るくせに、土壇場ではお節介を焼いてしまうという部分が非常に良いです。 間違いなくイイ男だ。
最初から何かすごいものを期待してしまうと、期待はずれになるかもしれません。 何も考えず読むといいかと思います。 また、普通過ぎて派手な「転」が見当たらないのもキツイところかもしれません。 事件を解決していく、という形態もあいまって、 人によっては「だから何?」という感想になってしまうこともあるかと。
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毛布おばけと金曜日の階段 ![]()
お姉ちゃんは毎週金曜日、階段の踊り場で“毛布おばけ”になる―。 あたしとお姉ちゃんと、お姉ちゃんの彼氏の和人と、3人で過ごすこの金曜日は、 あたしが“家族”という言葉を実感できる瞬間であった。 父と母を失い、姉妹だけになってしまってから、家族という言葉は意味をなくした。 でも、金曜日の階段は、あたしにとって至福の場所なのである―。 高校生・未明の周りに起こる様々な出来事を綴ったハートウォーミング・ストーリー。 『みちのながてをくりたたね』『花火の下、きみの微笑みを』『缶コーヒーの行方』の三篇を収録。
ましてや萌えすらない小説といったら珍しいと思います。 普通の女子高生に少し精神病(?)的な部分のあるお姉ちゃんとその彼氏。 この三人が主として普通の幸せとはなんだろうという事を、 日々いたって平凡な日常の中から少しずつ見出そうとするとても私たちに身近な物語。 この作者さんはきっとライトノベルという分野を離れても活動できるのではないだろうかと、 この小説を読んで思いました。 本当に普通のお話です。 ただその中にホンの少しの幸せがあった…… それがとても心に残った、そんなお話でした^^ ![]() 強いてあげるなら作者の紡先生でしょうか(笑) 私が尊敬する、ぜひ目指したいところにいらっしゃるライトノベル作家さんです。
両親の死により、ほんの少しだけ心を壊してしまった姉は―― 金曜日の夜だけ、毛布を被ったお化けになる。 そんな毛布お化けを囲んで、毛布お化けの姉と、妹と、姉の彼氏の三人がそっと開く、夜の密会。 お菓子を片手にモシャモシャと食べながら、 階段の踊り場で楽しげに話をする――たった、それだけの話。 ライトノベルらしからぬライトノベルにして、 しかし名作の一つだと私の思う、ライトノベル。 そこに描かれたものは、戦いでも、恋愛でも、まして闘病でも何も無い。 平々凡々たる日々を生きる、高校生の姿の話。 ちょっと背伸びをしようとして失敗したり、言葉に詰まって結局何も言い出せなかったり。 そんなもどかしさが詰まった、日々の話。 山場はそんなに、ありません。超能力もありません。真新しさも、勢いも、それらは特にありません。 けれど、読んだ貴方の心をそっと温めてくれる―― そんな、話。 是非とも一度、その世界に触れてみてください。 ![]() 魚の骨さんと同じく、この物語を書ける橋本先生が一番凄いと思います。 クッパも初めて読んだ電撃文庫がこの方の著者リバーズ・エンド ![]() いっそう思い入れの深い作家さん。 心理描写が非常に卓越した方です。
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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
敏腕マネージャーと野球部の仲間たちが甲子園を目指して奮闘する青春小説。 高校野球の女子マネージャ ーのみなみちゃんは、マネージャーの仕事のために、 ドラッカーの『マネジメント』を間違って買ってしまいます。 はじめは難しくて後悔するのですが、しだいに野球部のマネジメントにも生かせることに気付きます。 これまでのドラッカー読者だけでなく、高校生や大学生、 そして若手ビジネスパーソンなど多くの人に読んでほしい一冊。
まずは、ドラッカーの『マネジメント』(1400ページ)を わかりやすくうまく物語にした作者に拍手を送りたいです。個人的には面白かった! 実は一回これを読む前に図書館で興味本位で『マネジメント』を少し読みましたが…… 頭が痛くなっちゃっ て挫折(笑) しかし、これは主人公がそれに書かれていることを実行するので、とてもわかりやすかった! ある意味、 ビジネス書でもいけるかも。 物語の方も読むにつれて成長していく野球部を実感しちゃってください! 物語も読めて、組織のまとめ方も勉強できる! 一石二鳥の本です。
この子はとある理由で野球部のマネージャーになるので すが… もう、頑張りますね。根性あります。個人的には好感が持てました。
それと人にもよりますが、「これは小説と言えるのかな?」と、 疑問符を浮かべる人もいるかもしれません 。
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