ライトノベル作法研究所
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  4. 渚のロブスター少女公開日:2013/06/21

渚のロブスター少女

ジャンル:SF
著者:あきさか あさひ
出版社:ファミ通文庫(エンターブレイン)
発行年月:2005年01月

墨鴉さん一押し!(男性・25歳)

■ 解説

 「みお、『正義の味方』にならないか?」―海老原みお、中学二年の夏休みは、兄・真太郎のこの言葉から始まった。
 彼が製作したロブスター型海難救助用スーツ「Rユニット」を着用し、正体不明の正義の味方「レスキュー・エンジェル」として、美杉市の海の平和を守るのだ!―お兄ちゃん。わたし、カナヅチなんですけど…。
 だが、その活躍の裏には、みおの知らないある陰謀がひそんでいたりして…!?
 第6回「えんため大賞」優秀賞受賞の、ひと夏の少女の成長物語。

■ 墨鴉さんの書評2013/06/19

 ジャンルについて、該当するものがありませんでした。
 一応、超科学なメカが出てくるのでSFにしましたが、実際は「ジュブナイル小説」とかそんなのだと思います。

 この作品、及びこの作者さんがこの後に書かれた作品は、いわゆる最近の「ライトノベル」の定義とはかなりかけ離れています。

 本作の主人公は女の子です。
 男性キャラクターは実質一人しか登場しませんし、しかも主人公の女の子のお兄さんです。
 女性キャラクターもたくさん登場しますが、ラブもコメもありません。

 主人公の女の子が、お兄さんに頼まれてパイルバンカー搭載のスクール水着型パワードスーツを身にまとい海難救助に挑み「正義の味方」になる、というのが大筋のストーリーです。

 ですが、ラノベ的な要素はそれだけで、作品自体は児童文学を中高生向けにアレンジしたもの、といったところです。

 先述のように、「ラノベ的な」ラブもコメもありません。
 あっと驚くような衝撃的な感動シーンもありません。
 ですが、読んだ後不思議と暖かい気持ちにさせられるお話です。
 一応、『狂乱家族日記』と同じ年にえんため対象大賞を受賞し、一部熱心なファンも多い作品です。

 まさに隠れた名作だと思います。

お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?

 主人公の海老原深青ちゃんでしょうか。
 彼女の精神的な葛藤や成長が主軸のお話ですので。
 ちなみに作中では「みお」とひらがなで表記されているのが特徴です。

この作品の欠点、残念なところはどこですか?

 この作品の特徴かつ長所でもあり、同時に欠点でもあるのが「昨今の定義で言うところのラノベ的でない」というところです。
 主人公は女の子ですし、キャラクターもどこか常識人としての理性が残っており、はっちゃけたラブもコメもありません。全体的に、好意的に最後まで読まなければ良さがわからない、という点がマイナスです。。

■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)

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おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
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