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  4. ワインバーグの文章読本公開日:2012/02/04

ワインバーグの文章読本

ジャンル:文章上達
著者:ジェラルド・M.ワインバーグ
出版社: 翔泳社
サイズ: 単行本
ページ数: 249p
発行年月:2007年11月
おじやさんのオススメ!

■ 解説

 ワインバーグ流「自然石文章術」で、着想と表現と文章の組み立て方が、おもしろく楽しくわかる!

 ワインバーグは40年以上にもわたりソフトウェア業界で活躍し、執筆した論文は400を超え、40冊以上の著作がある。本書では、自らのライティングにあたって、どのように材料を収集し、組み立て、不要な部分をばっさり切り捨てるのか(自然石文章術と名づけて)、いつもながらのワインバーグの楽しい語り口で説明する。
 自然石文章術とは、石をひとつずつ積み上げながら、石の壁をきれいに作り上げるように文章を組み立てる方法である(石とは、文、写真、引用など文章中に現れるあらゆる要素を指す)。
 本書では、その具体例や、多数の挿話、うんちく話、失敗談、執筆時の1日の過ごし方、などワインバーグの知られざる一面も垣間見られる。
 40以上の演習問題もあり、ライティングに役立つ心構えも伝授する。

■ おじやさんの書評2012/02/04

 作者によれば、この本は
 「大部分は、文章作成プロセスを研究して向上させる方法に関する内容である。」

 アイデアを石にたとえ、自然石から石壁を作るように、文章、写真、図、引用、絵、参考書から、論文やレポート、本、台本を作る方法を書いている。
 例を挙げると、

・石の多すぎ、少なすぎを、どうやって判断するか。
・石の数が適切でない場合、どう対処するか。
・どうやって石を集めるか。
・文章の読みやすさやあいまいさを、どうやって評価するか。
・どうやって使えない石を判断するか。
・石をどう成形し、並べ、つながりを良くするか。
・どうやって共感の得る文章を作るか。
・なにをもって完成とするか。
・どうやって出版するか。

 各章には練習問題があり、これまで作品を書き終えたことがない人には勉強になる点が多い。

 また、他の本ではあまり見られないような内容もあり、いくつか引用すれば、

「興味のないことについて書こうと思うな。」
「盗みは悪いことだと思っているだろうか。その考えはあらためよう。
 たしかに、よその庭から石を盗んではいけないが、人は絶えず単語を盗んでいて、そのことをなんにも思っていないはずだ。書くためにすべてを一から発明する必要はない。」
「書き始める前より書き終えたあとの方が素材に対する関心が薄れていたら、捨ててしまえ。」

■ この本の欠点、残念なところはどこですか?

 紹介されているWEBサイトが英語であり、巻末の参考文献も和訳されていないものがある。

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