ライトノベル作法研究所
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  4. 中二病の起源公開日:2012/07/12

中二病の起源。漢字にルビについて

 こんにちは。
 最近、ラノベの歴史について調べているのですが、『幻想殺し(イマジンブレイカー )』、『術式解散(グラム・ディスパージョン)』といった漢字に横文字のルビを振る様式はいつ頃から始まったのでしょうか?
 これは中二病的とされる様式です。
 いわゆる邪気眼(くっ、俺の中のあいつが動き出す)的なものは、1982年刊行の夢枕獏の『キマイラ・吼』シリーズにあると思われます。

 漢字にルビの起源は、1987年に読み切りが少年ジャンプに掲載された『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』にあると考えています。
 魔弓閃光矢(レイ・ボウ)、炎魔焦熱地獄(エグ・ゾーダス)など。
 こういった魔法の名称の多くがHR/HMのバンド名・メンバーの人物をモチーフとしているそうです。
 コレより以前に、魔法や必殺技の漢字にルビを振る様式の漫画、小説などがありましたら、教えていただけるとありがたいです。

●補足
 ライトノベルにおける漢字にルビの直接の起源は『スレイヤーズ』(1990年)にあると言えます。
 炎裂砲(ヴァイス・フレア)。竜破斬(ドラグ・スレイブ)。など。
 おそらく、『スレイヤーズ』の魔法の設定は、『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』の影響を受けていると思われます。
(両者とも城やドラゴンを一撃で消滅させるほどの威力を持った攻撃魔法が登場する。主人公がイケイケな性格の最強の魔法使い。シリアスなストーリーとギャグの混在した物語、意外と細かく決められた世界設定など共通点が多い)

Hiro@これから出かけますさんの意見2012/06/30

 バスタは読みきり掲載時は『WIZARD!!〜爆炎の征服者〜』。
 洋楽のバンド名だったためにインパクトが強かったけれど、それ以前に漢字ルビ形式があったかはちょっと……。
 強敵と書いてトモと読むのも含まれるのかな?<北斗の拳
 あと聖闘士星矢(1985)も一応漢字とルビの違うパターンじゃないかな。
 例:天馬星座(ペガサス)、龍星座(ドラゴン)
 でも、この手の読みまで含むとかなり多そうな気が(汗

 SF関係で宇宙船にスペースシップなんてルビをふる類はかなり古い作品でもみかけてたような。
 宇宙船といえば、宇宙英雄物語で『星詠み号』の星詠みのところに『フォーチュナー』ってあったな。調べたところ 1988年だからバスタよりあとか、残念。

 そういえば、銀河鉄道999の999のところをスリーナインと読むのはセーフ?アウト?
 あとガンダムで宇宙を『そら』と呼んでたのはいつの頃からだったかな(汗。
 とりあえず手元にガンダム(1972)があったので軽く目を通したところ、計器盤(コンバネ)、教本(マニュアル)、宇宙植民地(スペースコロニー)、女性兵(ウエーブ)、符丁(コード)などの書き方はこのころからすでにあったようです。
 単純に別のルビを振るだけなら、古いSFでいくらでもでてきそうですね。
 逆に、中二っぽいルビ限定にしようとすると基準が曖昧に…(汗

 うろ覚えの記憶で適当なことならべることしかできずにもうしわけありません(汗

あまくささんの意見2012/06/30

 うろ覚えですが。
 『聖闘士星矢』なんてどうでしたっけ?
 あ、すでに下でHiroさんがあげていますね。

 あと『炎の転校生』あたりに何かなかったかと思って、Wikiを見てきました。
 カタカナ・ルビはなさそうでしたが、炎転の必殺技リストはなかなかw 一見の価値はあります。話題がズレてすみません。

トータスさんの意見2012/06/30

 何と無く、うろ覚えなのだが、ゲームセンター嵐!!と言う漫画もそうだったかな?
 かなり古いから、セイント・セイヤとどっちが先かは判らないが、私の認識ではこれだったかな?
 間違っているかもしれませんが、何と無く思い出せたのがこれだった。
 ハチャメチャで、何なんだか判らない様な感じもするモノで、知っている人は極少数かもしれません。

 出っ歯で、野球帽を被ったキャラで、逆立ちしながらゲームをするキャラ。
 両手両足を縛られたら、出っ歯で操作。
 遠ざけられたら、歯を外して、遠隔操作。

 その母親もまた、トンデモナイ技を繰り出す漫画だった。

飛車丸さんの意見2012/06/30

 色々な意味で、中二病の先駆けは車田正美でしょうね。
 「リングにかけろ」の頃はまだ、影道でシャドウと読ませるような、関連性の高いものでなおかつ名字ですが、少年漫画において必殺技の概念を定着させた、と言えます。

 「風魔の小次郎」(1982年)では、剣を使ってこそいるものの、その実は異能バトルというジャンルを打ち立てたようなものですね。
 で、「聖闘士星矢」に関してはもう、その影響は計り知れないですね。

 というのはおいておくとして。
 私の知っている中では、荒木飛呂彦が「バオー来訪者」で武装現象にバオー・アームドフェノメノンとルビを振っていたのが、もっとも古いところでしょうか。wikiによると、連載時期が84年~85年にかけてですし、おそらくこれが嚆矢かなと。
 この後に連載されるジョジョの奇妙な冒険でも、山吹色の波紋と書いてサンライトイエローオーバードライブとルビを振ったり、スタンド編より以前、というか第一部から結構やってますね。

onshiさんの意見2012/06/30

 僕の知る限り、直訳的じゃない横文字ルビの使い方は1964年の筒井康隆「トーチカ」、直訳的な横文字ルビの使い方は1956年の「家畜人ヤプー」、それぞれ最古と証明できるわけではありませんが、少なくともこれらの作品には横文字ルビが使用されています。単純な横文字を片仮名で表記したルビ、自体はさらに古くから存在します。

うっぴー(管理人)の意見2012/06/30

 どうもみなさん、返信ありがとうございます。
 多忙につき、個別の返信はご容赦下さい。

> あとガンダムで宇宙を『そら』と呼んでたのはいつの頃からだったかな(汗。
> とりあえず手元にガンダム(1972)があったので軽く目を通したところ、計器盤(コンバネ)、教本(マニュアル)、宇宙植民地(スペースコロニー)、女性兵(ウエーブ)、符丁(コード)などの書き方はこのころからすでにあったようです。
> 単純に別のルビを振るだけなら、古いSFでいくらでもでてきそうですね。

 なるほど、SF小説が起源っぽいですね。
 宇宙と書いて「そら」と読むのは、たしか1985年のZガンダムからだと思います。
 カミーユがそんなセリフを言っていました。

 車田正美の聖闘士星矢が起源というのもありそうです。
 星座の読みが漢字にカタカナのルビですからね。
 ただ、必殺技にはルビは振られていなかったと思われます。

 ということは、やはりこの様式を確立した狭義の作品は、漫画『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』かな、と思います。

>荒木飛呂彦が「バオー来訪者」で武装現象にバオー・アームドフェノメノンとルビを振っていたのが、もっとも古いところでしょうか。wikiによると、連載時期が84年~85年にかけてですし、おそらくこれが嚆矢かなと。
> この後に連載されるジョジョの奇妙な冒険でも、山吹色の波紋と書いてサンライトイエローオーバードライブとルビを振ったり、スタンド編より以前、というか第一部から結構やってますね。

 『ジョジョの奇妙な冒険』の連載開始は1987年なので、この年が漢字にルビ元年なのかも知れませんね。それ以前にも、漢字にルビを荒木飛呂彦さんがやっていたということは、彼がパイオニアとも考えられます。
 さすが、おれたちにできない事を平然とやってのけますね。

Hiro@執筆進んでませんさんの意見2012/07/01

 うわっバオー来訪者か、なっつかしーなぁ。
 で、バオーと言われ思い出したのですが『ゴッドサイダー』(巻来功士)あたりはどうでしょう?
 『神の側の人間』と書いて『ゴッドサイダー』、『悪魔の側の人間』と書いて『デビルサイダー』、『黙示録戦争』とかいて『ハルマゲドン』など良い臭いがします。
 ただし、必殺技は『神魔血破弾』(しんまけっぱだん)と中二らしいものの、日本語読みです。
 1987年だけどバスタとどっちが早かったかな?
(『ゴッドサイダー』1987年から1988年まで少年ジャンプで連載)

 ちなみに同作者(巻来功士)のジャンプでのデビュー作では『機械戦士(めかせんし)ギルファー』(1983年)では必殺技は漢字かカタカナ…おしい。

 ついでに必殺技ということで『キン肉マン』(1979~1987年)を調べていたらブラックホールの技に『影分身』(セパレートシャドウ)なんてのがありました。
 必殺技系を掘り下げてくと色々でてきそうかなぁ。

 『ブラックエンジェルズ』(1981年~1985年)の二部で牙亮の武器に『二挺拳銃(スーパーブラックホーク)』なんてのがありました。
 必殺技でないけどとりあえず、バスタよりは前。

 バスタで思い出したので元ネタであるD&Dをひっぱりだそうとしたのですが見つからず(涙
 とりあえずTRPG関係の本をみると、盗賊にシーフ、僧侶にクレリック、眠りの魔法にスリープクラウドなど、原本(翻訳前)のなごりがみえるルビが多数発見されました。

 中二の起源というと離れちゃいますが、漢字にカタカナをあてるパターンは翻訳本からでしょうか。
 狼男にラスカンローブなんてルビもありますね。

 むぅ、なんだか話が混沌としてきました。
 とりあえず、いろいろ調べてみた、個人的な印象としては漢字にカタカナパターンは翻訳本に古くからある。ただし、中二病との因果関係は不明。

 逆に中二病(邪気眼系)の定義を『不思議な・超自然的な力に憧れ、自分には物の怪に憑かれたことによる、発現すると抑えられない隠された力があると思い込み、そういった設定のキャラ作りをしている』(wikiより転載)とすると、バスタードの魔法はそこから外れるのではないでしょうか?
 主人公であるダークシュナイダーは魔法使いで定義に当てはならないような。むしろ設定的にはバオーの方が近いように思います。

 カタカナルビに固執せずカッコいい名前の必殺技を叫ぶことを追求するなら、少年漫画を掘り下げていくといろいろ発掘されそうです。でもそうすると上記した邪気眼系からは離れていきますね。

 ……設定だけみればまさにバオーなのに、なぜかアレは中二病ではないのでしょうか?
 私が知らないだけで含まれているんでしょうか?
 それともバオーにあこがれる人がいないせい?
 影があってもカッコよくなければいけないんですね。バオーかっこいいのに。 

 ほか、岡崎武士(萩原一至と同じまつもと泉の元アシスタント)の『精霊使い』(エレメンタラー、1989)も、独特な必殺技が登場します。
・大宇宙流兔美味屍彼山剣(コズミック・ふるさとかざんけん)
・舞麗洙刀炎(ブレスト=ファイアー)

 他にも、主人公の名前も覚羅(かぐら)だし、不幸を背負った少年が突然すっごい力に目覚めちゃったり、それに振り回され戦争に巻き込まれるとか、バスタよりはこちらの方が邪気眼系の起源に近いような気がします。

 えー、思いっきり乱筆しておりますが、ご容赦ください(汗

あざらしさんの意見2012/07/01

 こんにちは、あざらしと申します。
 昔の漫画も好きで色々と読んでいますが、

>魔法や必殺技の漢字にルビを振る様式の漫画、小説などがありましたら

 これは相当以前から使われている漫画的表現です。記憶頼りに、手元ですぐに見つかる漫画からページを捲りましたが永井豪氏がデビルマン(1972)でやっていました。
 『熱線銃発射!(グラスターはっしゃ)』など。

 技ではありませんが、漢字にルビ(意訳or原語)というパターンならば、手塚治虫氏も古くから使われていたはずです。
 意味合いとしては『技名(ルビ)』の原点とも言えそうです。
 ただ手塚治虫全集が実家倉庫にあるので、こちらは原書に中っていません。

 特徴的な使い方で記憶に残っているのは、80年代ですので前著者と比較するとグッとあたらしくなりますが、たがみよしひさ氏の『軽井沢シンドローム』(1981年)。
 主人公の名前を指して『耕平(あんた)』など、かなり自由なルビ振り(漢字は補佐レベル)を前面に押し出していたように記憶しています。

 ちょっと話題が逸れました。
 本題の『魔法や必殺技の漢字にルビ』
 原書を捲ってみた中では永井豪氏のデビルマンでしたが、これ以前にもあるかもしれません。 

 おそらくですが、調べていくと手塚治虫氏・横山光輝氏・石ノ森章太郎氏・永井豪氏、いずれかの著者に行き着くのではないでしょうか?
(海外小説の翻訳者という可能性も捨てがたいです)

 では、失礼いたします。

雷さんの意見2012/07/01

 こんにちは、雷です。
 興味深い話題だったので意見などを。

 さて、技とか魔法とか関係無く、純粋に「漢字に横文字のルビ」という例ならば、そうとう古くからあるはずです。

 ぱっと思いつくのは、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』ですが、この中で卓子(テーブル)、天蚕絨(ビロード)、青宝玉(サファイア)、黄玉(トパーズ)、南十字(サザンクロス)といった語が登場し、それぞれにカタカナでルビが振られています。
 これは、まだ西洋語が定着していなかった日本人の読者――それも児童に、単語が持つ意味を伝えるために採った表現でしょう。 

 同時代の、明治大正年間に活躍した文豪たちの小説を用心深く調べれば、こうした例は相当数あるはずです。もうひとつ、これもスレッドの主旨からはずれてしまうのですが、漢字で書いた呪文にルビ(ふりがな)という例も、古くからありそうです。 

 たとえば謡曲「道成寺」には不動明王の真言が登場しますが、この真言は「なまくさまんだばざらだせんだまかろしやなそはたやうんたらたかんまん」というものです。
 慶長年間に書かれたある文書では、この真言は全文が漢字(当て字)で表記されていますが、明治年間に出版された活字本では、読みやすさなどが考慮されてか、漢字にふりがなが振られています。

 外来の音に日本の字を当てる、という発想は共通していると考えられますので、参考として言及しておきます。

うっぴー(管理人)の意見さんの意見2012/07/01

 なるほど、興味深い話ですね。
 明治維新になって、外来語が入って来た時にまで起源が遡れるということですか。
 とすると、日本語における文言一致が始まった二葉亭四迷の『浮雲』(1887年)くらいが、その上限となるでしょう。

 デビルマンが中二病起源だとするのも面白い考え方だと思います。
 あれは確かに親友が実はサタンで、主人公がその対抗勢力となる、人類が滅亡するという、中二病的な設定が入っていますからね。

ほしみさんの意見2012/07/03

 ルビについて、すでにいろいろな方からお話があり、遅ればせながらなのですが。
 各々の年代など前後しているかもしれませんが、当時受けた印象などを、生き証人(笑)として、ご参考まで。

 直訳+αのルビについては、それこそ明治・大正の翻訳ものまでさかのぼれるのではないかと思います。「火の球=ファイヤー・ボール」「地球=テラ」といった程度の、一見中二的なものも、ライトノベル以前からあったように思います。
 また、必殺技については、古くから言えば、忍者ものとかありますね。横文字を組み合わせては、やはりTVアニメの巨大ロボットもの(マジンガーZのブレストファイヤー)などで使われています。

 80年代はヤマト、ガンダムから続くアニメブームにより、ファンタジーやSFのOVAアニメが盛んに作られました。小説化もよく行われ、ファンタジーやSFの言語(地名や固有名詞など)をルビで振られました。ルビだらけの小説もあったように記憶しています。
 また、アニメブームに先行する形でSFや漫画のブームもあり、少年少女問わず、SF漫画やファンタジー漫画、格闘漫画なども多く描かれました。海外SFの漫画化や、SF作家原作の漫画、アニメのクリエイターによる小説や漫画なども多く出されました。

 その下地の上で、ルビが直訳でなく著しい意訳(いわゆる中二病的なもの)になるステップとしては、ロールプレイングゲームの影響が大きかったと思います。

 ドラゴンマガジン創刊前後は、グループSNEなどが、海外RPGの紹介およびリプレイ、ロードス島戦記をはじめとする小説化など普及を図っていました。そのほか、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなどのコンピューターゲーム、モンスターメーカーなどのカードゲーム、書籍としては、アドベンチャーブックなども出て、RPGブームといってよい流れだったと思います。
 この種々のRPGの関連の書籍等の中で、魔法や必殺技、主人公らのもつ「二つ名」などが、直訳と意訳が混在したり、逆輸入的な漢字の表記が行われたりしていました。

 バスタードも、そんな流れの中で出てきた作品で、確かに、先駆的だったかと思いますが、オリジナルというよりも、そこまでやりますか! といった、パロディ的な突き抜け感が新鮮だった印象です。

かの あきらさんの意見2012/07/13

 なつかしい話が出てるので便乗。

 漢字にカタカナルビは歴史が古いですね、
 近代小説家は漢字に英訳のカタカナルビをふってるなんてのも多かった気がします
(ルビじゃなくてカタカナを使う作家さんが多かっただけかも)
 近代小説家といっても、みなさんにとっては教科書にのってる昔の人でしょうけども・・・

 中二病の方はここ10年くらいで出てきた言葉で、元はラジオ番組かららしいです。
 漢字のルビに関しては、パソコンの普及で今まで書けなかった漢字が誰でも書ける(書ける訳じゃないけど)ようになり、意味も辞書をひかなくてもわかるようになってきた。そこにやたらと外国語の言葉をそれっぽくルビをふってはみたが、実はたいした意味のないものが中二病と呼ばれたという認識が私にはあります。

>トータスさんへ
 ゲームセンター嵐のほうが古いです、ええもう30年近く前の作品です。
 1978から連載(Wikiより)アニメが82年。
 私が小学生のときコロコロコミックで読んでた・・・げふげふ。
 この漫画の影響もあってゲーセンが流行しだして、学校の先生がゲーセン行っちゃだめと念を押す時代です。
 賭博騒ぎで逮捕されたなんてのもあったなあ・・・・・

アザさんの意見2012/08/25

 初めまして、アザと申します。
 青空文庫を読んでいて面白いカタカナルビを見つけましたので、いくつか紹介したいと思います。

 まず1931年に発表された直木三十五作「ロボットとベッドの重量」から。
 この中で、「ロボット」という単語はそのままカタカナで書かれているのですが、一ヶ所だけ「機械人(ロボット)」と漢字にルビを振って書かれています。
 これはただの直訳のようにも取れますが、一ヶ所だけということから漢字とルビを用いた特殊な表現方法だと受け取れます。

 次に、夢野久作さんの「少女地獄」から。
 こちらの発表年代は定かではありませんが、久作さんは1936年に亡くなっていることから、それ以前に書かれたものとなります。
 この中に、「口紅(ミスプリント)」という完全に意訳のルビが振られています。

 最後に、小栗虫太郎さんの「人外魔境 01 有尾人(ホモ・コウダッス)」から。
 こちらは1939~1940年に連載された冒険小説で、副題からも分かるように、漢字にカタカナルビが数多く用いられています。
 以下にいくつか抜き出したものを紹介させていただきます。

「悪魔の尿溜(ムラムブウェジ)」
「類人猿棲息地帯(ゴリラスツォーネ)」
「善玉悪玉嬢(ミス・ジキル・ハイド)」

 一つ目の「悪魔の尿溜」は外国の地名を日本語に直訳したものらしいです。
 二つ目も類人猿をゴリラとするなど少々意訳ぎみですが大方直訳ととれます。
 ですが三つ目は明らかに意訳で、中二的とも取れましょう。

 以上をまとめると、1931年には漢字とカタカナルビの特殊な用い方が、1936年には意訳のルビが、1940年には中二的なルビの用い方が存在したと考えられます。

 これら3つの作品は青空文庫で読むことができますので、気になる方がいましたら読んでみてください。

m2さんの意見2012/08/27

 中二病の起源と漢字ルビということで、私が思い浮かぶのは芥川龍之介でしょうか。

 おどろおどろしい文体と西洋カブレともいえるルビ、時にはそのまま英語を載せるという手法を多く見かけます。

 明治後期・大正時代にはすでにそういった手法が流行していて、師匠ともいえる夏目漱石も稀に使用していたと記憶しますが、中二病的表現は少ないと感じますので龍之介が起源かなと。
 河童 どうかkappaと発音してください。 まさに中二病かと。

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