第七回MF文庫Jライトノベル新人賞・優秀賞
こんにちは。かつてこのサイト様の鍛錬投稿室長編の間を主に利用させていただいていたイタムキという者です。
この度、第七回MF文庫Jライトノベル新人賞で優秀賞を受賞し、2011年10月25日に受賞作「Tとパンツとイイ話」が発売されることになりましたので、ご報告とお礼に参りました。
ここの鍛錬投稿室に投稿した時の元々のタイトルを知っておられる方は、「なぜそうなった」と思われるかもしれませんが、申し訳ありません、著者にもよくわかりません(笑)。
Q1: 初めてライトノベルに出会ったのはいつですか?
大学一年です。それまでは漫画ばっかり読んでました。
Q2: 初めて小説を書かれたのはいつですか? それはどのような作品でしたか?
大学一年の末くらいです。
「相手に強制的に本音を言わせる」的な能力を持った女の子が、その力を使ってイジメを解決するという「なにそれNHK?」みたいな話でした。ええ黒歴史ですとも。
Q3: 作品はどのようなソフトを使って書かれていますか? あるいは手書きですか?
受賞するまではワードでした。しかし編集の方に一太郎を薦められて、奮発して一太郎に変えました。
どちらも一長一短ありますが、ワードは検索や置換が楽なのが利点で、一太郎は縦書きしやすいのが利点です。
Q4: 作品の書き方で(例:クライマックスを先に書くなど)、自分なりの書き方がありますか?
まず作品を書き始める前に、「この話はこの部分(設定だったりギャグだったり)が面白いだろう!」という武器を決めてから取りかかることにしています。
Q5: 初めて作品を新人賞に応募されたのはいつですか?
大学二年の春です。ええ一次落ちでしたとも。
Q6: スランプになった、もしくは作家になることを諦めようと思ったことはありますか?
ないですね……。常日頃から無理に「俺はできる!」と自己暗示をかけるようにしていましたから(笑)。
逆を言えば、そんな風に強がらなければやっていられないくらい毎日毎日不安だらけでした(笑)。
Q7: アマチュア時代に参考になった本はありますか?(ハウツー本など)
世の中で売れている本、特に自分が読んで面白くて、「こういうものを書きたい」と思えるような本を参考にしました。
Q8: 尊敬している作家さんはいますか?
たくさんいますが、特筆するとしたら西尾維新先生、そして漫画家の方ですが荒川弘先生です。
ハガレンは世界一面白い漫画だと思っています。
Q9: アマチュア時代にどのような方法で筆力を高めていきましたか?
ここでの投稿の他、リアルの友達に読んでもらって(無理矢理読ませて)感想を聞いていました。
有り得ないほど辛口な友達で、受賞作でも「ここ面白い」と言われたのは1ヶ所(1ギャグ)だけで、それ以外は全て切り捨てられました(笑)。
Q10: 執筆は、いつもどのような時間帯にされていますか?
ランダムです。生活が不規則なので。
しかしこれからはそれではまずいと思っています。
Q11: 一日の執筆速度はどの位でしょうか? また、ノルマを作っていますか?
ラ……ランダムです。
平均2000字~4000字くらい。超ノッてる時で6000字~10000字くらいです。
しかしこれからはそれではまずいと思っていますので、一ヶ月に一作は書き上げられるようにしたいです。
それくらいがプロの方の平均ペースらしいので。
Q12: 一日にどれくらい執筆に時間をかけておられますか?
もうやめてー! ランダムなんですー!
これからは以下略 一日三時間くらいは書きたいですー!
Q13: どのような方法でプロットを作られていますか?
まずは先述の通り、何を話の武器にするかを選びます。
そして、できるだけ読者の予想を裏切るような、或いは燃えるような、或いは笑えるような展開を必死に考える。
それができれば苦労はしない、という話なんですが、私は売れている作品を「なぜこれが面白いのか」と分析して、それを要素に分解し自分の話にも取り入れるようにしています。
一歩間違うとパクリになりかねない難しい手法ですが、人がどういうものを面白いと思うか、というパターンは結構決まっているので、その新しいパターンを見つけ出すことができればかなり成長できるのではないか、と思っています。
Q14: 作品を書く上で何か大事にしている、または心に留めていることはありますか?
うーん……客観的に自作を見ることでしょうか。
簡単に言うと、自分の書いたものをできるだけ厳しく見るように心掛けています。
昔は自分が書いたものに無意識に「面白いだろうバイアス」をかけてしまっていて、必死で面白いところを探したり面白いと思おうと努力していました。
しかしある時、他人に見てもらうならそれではダメだということに気づきました。
自分の作品の面白いところを探しているうちは芽は出ないと思います。
本当に面白いものは探すまでもなく面白いところが見つかるはずです。
Q15: 「売れるものを書くべきか」、「書きたいものを書くべきか」、
答え辛い質問ではありますが 、もし良ければ意見を聞かせていただけませんか?
職業にしたいのなら間違いなく「売れるものを書くべき」です。
そして「書きたいもの」が「売れるもの」になるように努力すべきだと思います。
書きたいものだけ書いていてそれが結果的に凄い売れているのが一番でしょうが……。
そもそも、書いたものが「売れるだろう」と少なくとも編集の方に思ってもらえなければ賞はとれないでしょうから。
Q16: プロになれた理由を、ご自分ではどうお考えですか?
先述の友人にひたすらつまらないつまらない言われたお陰だと思っています(笑)。
自作を批判的な目で見る力が養われたかと。
後は、「世の中で売れている作品は凄い」という前提に立つことも重要だったかも。
たとえそれが自分の好み似合っていなくても、ヒット作品は凄い、そして自分は凄くないということを、悔しくても認めなければ前に進めないと思っていました。
Q17: プロになって一番嬉しかったことは何ですか?
自分が書いたものに価値があると思ってもらえたことです。
Q18: 最後に、これから本村さんに続け!と頑張っている方達にアドバイスをいただけませんか?
自分より実力が上の方を常に見上げていることが重要だと思います。
公募はかなりの狭き門です。下に何百人いようと、上に10人いたらそれでアウトです。
更に仮にプロになったところで、スタート地点は底辺です。下を見て安心している余裕は全くありません。
常に上を見て焦っているべきだと私は思います。