第7回エンターブレイン『えんため大賞』佳作 『ワンダフル・ワンダリング・サーガ』
矢治です。
感謝を込めて、こちらに書き込みさせていただきます。
第七回エンターブレインえんため大賞の小説部門において、私の作品「ワンダフル・ワンダリング・サーガ」が佳作を受賞しました。
2006年1月30日に、ファミ通文庫にて刊行されます。
ようやく刊行の目途がついたので、改めて挨拶させていただきます。
このサイトを訪れるようになってから約二年、私の質問に答えてくださった方々に勇気付けられました。
同じように夢を追う人、書くことに熱意を絶やさない人、そのような人々を見て、本当に勇気付けられました。
うっぴーさんを初めとして、ここに来られる方々の全てに御礼申し上げます。
本屋さんで自分の作品を買った時、店員さんに「ありがとうございました」と言われて、思わず「あ、こちらこそ、ありがとうございます」と返してしまい、思いっきり妙な顔をされてしまいました(汗)。
でも、自分の作品が置かれているのは、やはりありがたいものです。
こうして実際に見ると、本当に感慨深いです。「ああ、やっとかたちになったんだな」と。
作品のあとがきに研究所のことを書いています。
このサイトには本当に大きな力があると私は思います。
私ははじめ、小説サイトというものに否定的な考えを持っていました。
けれど、ここにはそれを覆す魅力がありました。
最後に、もう一度だけ言わせて下さい。
ここで私は勇気を貰いました。本当に、ありがとうございました。
そして、ここから後に続く人が出てくれるように願っています。
あとがきにも書いていますが、私は決して才能のある人間ではありません。
でも、それでも、追い続ければ夢を掴む事はできますから。
Q1: 初めてライトノベルに出会ったのはいつですか?
小学校四年生の時です。読んだ本は『ズッコケ三人組』。今でも超有名な作品ですよね。
私が始め て読んだのは、ハチベエ、ハカセ、モーちゃんが、港で釣りのおじさんたちを相手に弁当屋さんを開 くという物語でした。
ちなみに、初めて読んだライトノベルは『ロードス島戦記』。これも超有名で すね。
Q2: 初めて小説を書かれたのはいつですか? それはどのような作品でしたか?
高校二年生のときです。
作品は、日米政府の陰謀で生物兵器の実験場にされてしまった村の物語です。
生活用水に流された薬のせいで人が人を喰う化け物になってしまい、そんな村で立て篭もる高校生 たちにスポットを当てています。
Q3: 作品はどのようなソフトを使って書かれていますか? あるいは手書きですか?
ワードです。初めの頃は手書きだったんですけどね~。
ちなみに、現在の新人賞では手書きは敬遠 されるみたいです。
Q4: 作品の書き方で(例:クライマックスを先に書くなど)、自分なりの書き方がありますか?
作品の世界にあった書き方で書く。これが自分なりの書き方でしょうか。
ただ、これはちょっと複雑で一口では説明できません。けれど、分かる人には分かると思います。
Q5: 初めて作品を新人賞に応募されたのはいつですか?
応募は二十歳を過ぎてからですね。出したのはジャンプ小説大賞。
『薄刃』というタイトルで、実 はこれ、初めて書いた小説を改稿したものです。
結果は一時選考通過で終わりました。
Q6: スランプになった、もしくは作家になることを諦めようと思ったことはありますか?その時、どうやって対処したかも教えてください。
何度もありますよ。自分に才能がないことも分かっているから、打ちひしがれる事も多かったです。
でも、それでもやはり書きたくなるんですよね。
要は、書きたいという自分の気持ちに正直になる事です。理由をつけて諦める事は簡単です。
Q7: アマチュア時代に参考になった本はありますか?(ハウツー本など)
久美沙織先生の『新人賞の獲り方おしえます』とか、若桜木先生の『作家デビュー完全必勝講座』とか 、参考になりましたね。
でも、作家は正解を自分で掴み取るものですから、参考書はあくまで参考書に過ぎないと思ってから読んだほうがいいです。先生方もそういう読み方を望んでいるはずですから
。
Q8: 尊敬している作家さんはいますか?
たくさん居すぎて、ちょっと書けないくらいですね(汗)。
Q9: アマチュア時代にどのような方法で筆力を高めていきましたか?
作品ごとに目標を決めました。
この作品は風景描写に力を入れようとか、戦闘のスピード感を重視しようとか、登場人物が一人だけの世界で三百五十枚書いてみようとか、接続詞の数を限定しようとか。
ともかく何か一つ、技術的な課題を決めました。
Q10: 執筆は、いつもどのような時間帯にされていますか?
圧倒的に夜が多いですね。
作家さんは夜型が多いみたいで『小説の神は夜に降りる』というジンクスもあったりします。
Q11: 一日の執筆速度はどの位でしょうか? また、ノルマを作っていますか?
十枚から五十枚です。ノルマは完全に執筆計画が整った時に作り、その設定は十五枚です。
Q12: どのような方法でプロットを作られていますか?
テーマ、世界観、キャラクター、どれを優先するのか考えてから作ります。
例えば「テーマのためにキャラクターを作るのか」とか、「キャラクターのために世界観を作るのか」とか。
どこに優先順位を 置くかによって、作風は随分変わっていきます。
Q13: 作品を書く上で何か大事にしている、または心に留めていることはありますか?
作品の中に生きる人物たちを裏切らない事。
読者受けしたいからとか、この方が話が作りやすいからとか、作者の都合で登場人物たちの性格や信念を変えないように心がけています。
Q14: 「売れるものを書くべきか」、「書きたいものを書くべきか」、答え辛い質問ではありますが 、もし良ければ意見を聞かせていただけませんか?
これは……答え辛いですね。
読者に応えるのも作家なら、自分の書くべきものを求めるのも作家ですから。
また、生き残れるかという問題も存在しますし。
ただ、応募段階では自分の書きたいものを書くべきです。それだけは間違いありません
Q15: プロになれた理由を、ご自分ではどうお考えですか?
諦めなかったから。いやもう、単純にそれだけですね。
Q16: プロになって一番嬉しかったことは何ですか?
自分の物語が世に出せた事、それを手に取ってくれる読者が居る事。
これに勝る喜びはありません 。
Q17: 最後に、これから矢治哲典さんに続け!と頑張っている方達にアドバイスをいただけませんか?
頑張ってください、応援してます。きっと目指す人の数だけ悩みや迷いもあるでしょう。
落選や厳しい批評などに何度も晒されるかもしれません。
けれど、どんなに稚拙だと言われたとしても、あなたには世界を紡ぐ力がある。
その世界に生きる者たちを自分の腕と想像力で彩る力がある。
それは、誇りに思っていいものですから。
初めまして。無月と申します。
私は最近ここに来たばかりで、矢治さんを見かけたこともありませんが、今日(日付的に昨日か)ワンダフル・ワンダリング・サーガを買ってまいりました。
そして、先ほど読み終わりました。
最後の方になると、涙がボロボロと。私はあのような話に弱いみたいです。
私の中の彼らもいつかは……。
さて、何を言ってるのか分からなくなりかけたので、この辺でやめておきましょう。
これからも頑張って素晴らしい作品を書いてください。
ひっそりと応援することにいたします。それでは。
こんにちは、矢治さん。私はしきと申します。
何はともあれまずは一言、矢治さん作家デビューおめでとうございます。
本日、ツタヤ書店に赴きましてワンダフル・ワンダリング・サーガを拝読いたしました。
失礼ながらですが、ここで感想を述べさせていただきます。
この作品を読んで感じたことは、ファンタジーが人間の想像に過ぎないという根本的な問題に、まっすぐ向き合って書かれていたことですね。
いわゆるファンタジーを外から見た、いわばメタファンタジー的な作品であり、読者としては言うまでもなく、作家を目指している自分としても勉強になりました。
矢治さんはあとがきにおいて「私は才能のある人間ではありません」とおっしゃっておりましたが、とんでもございません、きちんとした個性をお持ちになっています。
ともかくとして、この作品はとても関心させられるものがありました。
私としてもこの作品を目標として、頑張りたいと思います。
以上、末筆ながら失礼いたしました。
まずは、受賞おめでとうございます!
掲示板で『ワンダフル・ワンダリング・サーガ』のことを知り、読みたいなぁと思い、今日買ってきました(最後の一冊でした!)。
そしてさっき読み終わりました。とても面白かったです。
次回作も期待でいっぱいです。
こんな私も作家志望で書いてはいるのですが、どうもうまくいかなくて……。尊敬します。
初めまして、長尾未明といいます。
ええと、略させてもらいますが、俺も買って読みました。
読み終わった感想は……参りました。その物語の組み立て方に感服です。
途中でシナリオ予測したのですが、ことごとく裏切られました。
そして主人公がかっこいい! これなんですよ、俺が目指している主人公の系統がこれなんですよ。お手本にさせてもらいます。
これから各所で宣伝していきます。では、これからも頑張ってください。
どうもおはようございます、国下です。
『必ず買わせていただきます』なんて言っておきながら、この体たらく、言い訳のしようもございません。
遅れたましたが『ワンダフル・ワンダリング・サーガ』読ませていただきました。
すごいですね。なにかしら夢見がちな高校生と大学生の狭間である私には、壮絶な現実感を持って迫ってきました。
あのラストシーンの切なさが、自分の思い出とフィーリングして………誰もが抱く感覚なんですね、あれは。
ああ、ネタバレになってしまうのはマズイですよね。
イラストの雰囲気で、少し私には付いていけないかな……と危惧していたのですが、それすら吹き飛ばしてイラストの可愛らしさにも、意味を考えてしまう……そんな感じでした。
皆さんの感想を見て、ラノベ研仲間としての贔屓もあるのかな―――
なんて考えてしまった失礼をお許し下さい。
ラノベ好きにはもちろん、そうでない人にも恥ずかしげなく奨められる名作です。
矢治さん、これからも頑張って下さい、応援しております。
遅ればせながら私も道を続かせていただきたく研鑽してゆく所存であります(笑)
では、また御縁がありましたら。