戻る 目次へ戻る 次へ

『わたしたちの田村くん』の竹宮ゆゆこ&ヤスが贈る超弩級ラブコメ登場。

所長のオススメ、ぴよ! 2009年度ライトノベルBESTランキング第2位(書籍・このライトノベルがすごい!)

とらドラ!


 ○読者投票結果
 最高です!一押し。 516
 おもしろいです! 106
 なかなか良いです。 29
 ふつうです。 9
 イマイチです。 13
 おもしろくないです。 5
 買うと損します。 12

ジャンル恋愛・ラブコメ
著者竹宮 ゆゆこ
出版社:電撃文庫(メディアワークス)
発行年月:2006年03月
本体価格 510円 (税込 535 円)
がくさん(男性・17歳) 間桐桜さん(男性・17歳) 若竹さん(男性・16歳)
ぜーたさん(男性・14歳)
 さん(男性・21歳) 結城一さん(男性・18歳)一押し!

■ 解説                               

 桜舞う四月。高校二年。新しいクラス。
 目つきは悪いが普通の子、高須竜児は、ちっちゃいのに凶暴獰猛、
 “手乗りタイガー”と恐れられる逢坂大河と出会う。
 そして彼女の知ってはいけない秘密を知ってしまい――。
 それが竜虎相食む恋と戦いの幕開けだった!
 いつもにこにこ、超マイペース娘の櫛枝実乃梨、
 文武両道、勤勉実直、だけどちょっとずれてるメガネ委員長、北村祐作も絡み、
 どこか変なメンツによる恋はすんなりいくはずもなく……!?
 『わたしたちの田村くん』の竹宮ゆゆこ&ヤスが贈る超弩級ラブコメ登場。



■ がくさんの書評                        

 僕はこの作品はアニメから入り、その後に読みました。
 ちなみに著者の他の作品は読んでいません。

 まず最初に注意。
 あらすじには思いっきり、『超弩級ラブコメ』って表記されていますが、

 この作品は全然ラブコメではないと思います。

 少なくともコメディ、喜劇ではないです。
 どちらかというと悲劇のほうがしっくりくるような、そんな作品です。
 特に六巻や七巻あたりでそれが顕著に出てきます。
 
 物語はだんだんと暗くなっていき、そのまま転落するように完結に向かっていきます。
 はっきり言って、コメディだと思って読んでいたらやっていけません。


 この作品の根底にあるのは、痛いほどの孤独感と無力感だと思います。

 近いようで遠い。どれだけ手を伸ばしても、その手が届くことは無い。
 目に見えない距離感による、絶対になくならない孤独。
 そしてその心の距離に邪魔されて、思いを伝えることが出来ないという無力感。
 自分の思いを伝えることがどうしても出来ないという寂しさ。
 
 そんな、普通の人なら無意識に目を背けてしまうような感情を、思い切り抉り出してくれます。
 容赦なく書ききってくれます。


 そして、そんな痛い感覚を味わいながらも幸せになろうとするキャラクターに、
 思わず涙を流してしまいます。


 以下、物語の構成についてネタばれを含みます。

 まず言いたいのは、全体としての構成が随分極端だということです。
 前半はコメディ。そして途中から一気にひっくり返り、そのままシリアスに一直線に向かっていく。
 その過程で何より凄いのは、二回目に読むと前半もシリアスに見えてしまうということです。

 何も知らない状態で読んでいるとただのギャグシーンの軽い台詞なのに、
 全てを知ってしまってから読むと、
 一気に胸に突き刺さるような痛々しい言葉になる箇所がいくつかあります。


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 高須竜児。
 言いたいことを言えない、伝えたいことが伝えられない。
 そんな無力感に苛まれながらも、ひたすらに大事な人の傍に居ようとする姿勢がカッコいい。
 傷つけないようにするために言葉を必死に選んだり、
 まとまらない言葉をそれでも不器用に伝えようとしたり、とにかく優しすぎます。


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 前半と後半で雰囲気が違いすぎること。
 
 ……まぁ、最後まで読んでから振り返ると、良い点に入ってしまうんですが。
 初めて読む人は最初のほうで諦めてしまう可能性があります。
 『ラブコメ』が好きな人は大丈夫とは思いますが。

 本番は七巻あたりからです。前半で挫折せずにがんばりましょう(笑



■ 間桐桜さんの書評                       

 ついにこのシリーズが完結いたしました。
 全てを読んでから一押ししようと私は前々から考えていました。


 というのは、途中まで読んで語れるような生易しい作品ではないからです。
 とにかく恋愛です。「愛」ではなく「恋」です。
 
 それぞれの個性があふれる人物によって繰り広げられるラブコメに、
 私は思わず「恋愛っていいんだなあ」と呟いていました。
 そう思えるほどに、この作品には味があります。

 それがただひとすじな恋愛なのではなく、複雑に絡まっていく人物の思いに、
 それぞれの性格が大きく物語に起因していくんですね。
 笑いが絶えないと思いきや、泣かせてくれる時は本当に大泣きさせてくれます。
 
 感動という言葉ではなく、恋愛のつらさとたのしさ、切なさに加えて、
 それぞれの心のあり方と立ち位置が非常にわかりやすい!
 そして一つ一つの言葉が心に重くのしかかって、読んでいるだけで自然と涙があふれるんです。


 読んできた作品でも、ここまで大声で泣かせてくれる作品は、
 絶対にこの先は出ないと言えます。それほどまでに切なくて愛おしいんですよ。

 まず、すごいと思ったのが、竜児と大河の距離ですよね。
 意外と遠そうに見えるが、実は意外と近い。近いと思いきや、とても遠いです。
 その関係がよくわかるのが七巻になりますね。

 次に、突出した個性の溢れるキャラです。


 中途半端に突出ではなく、「いくならいっちまえ!」と言わんばかりに個性を出しますからね。
 みのりんにしても異常なまでにノリがいいですし、大河にしても異常なまでに乱暴。
 北村も異常なまでにどこかが外れていて、川嶋も異常なまでに腹が黒かったりと。
 そう言った意味では主人公に少しだけ個性が足りないような気もしますが・・・・。
 それでも、それぞれの短所と長所がはっきりとわかって、それらが物語のどんでん返しを起こしたり。

 また、川嶋の中立的な関係が個人的にはつぼでした。
 四人の関係に踏み込むんだか踏み込まないんだかジレジレしているかと思うと、
 (特に)みのりんと竜児に対してそっけない態度を取って、関係を進めたり妨害したり。
 なんとなく自分の中途半端な性格と重ねられているようで共感できるんです。

 大河は間違いなく可愛いが最初の一言ですね。
 凶暴かつ傍若無人ですが、実際にはとてもシャイな女の子です。
 そして物語が進むにつれて感情が少しずつ変わっていくところに、
 どうしても目が離せないというか・・・・と、とにかく一番いい人物だと思います(汗)
 
 また熱いです。
 生徒会長と最後にいろいろと熱く語るのですが、その時の言葉がどうしても頭から離れません。
 どうしてもこの時の言葉を誰かに言ってみたいな、とある種の尊敬すら抱きます。

 次にみのりんですが、これもまたエネルギッシュでボーイッシュだと言うんでしょうか。
 親父臭い台詞を連ねたり、ロマンチックな言葉を発してみたりと、本当に心から「萌え」と言ってしまう。
 また、とても他人思慮な女子なわけで後半からはそれが原因でいざこざが勃発したり・・・・・
 なんだか最後が可哀想に思えるのは私だけでしょうか?



 以下、多少ネタバレが含まれるかもしれません。


 まず第一巻において、偉大なるヒロインこと大河が主人公の竜児と、
 とあるきっかけで、互いの好意を抱いている相手の仲を取り持つ約束をします。
 ここからが物語の始まりと言ってもいいのですが、
 とにかくわくわくする展開と笑いの絶えない会話でした。

 第二巻からは第三のヒロインがやってきます。
 ふと、私はここで気づきました。もちろん確実にそうではないのですが、
 学園ものにおいての男女の比率は2:3が読みやすいです。
 ファンタジーなど、あまり魔法などの力量に性別が左右されない作品とは違い、
 学園ものや高校などが自動挿入される作品は性別が非常に重要となってきます。

 とらドラはその立ち位置をうまく使い分けられています。
 例を挙げれば涼宮ハルヒシリーズなんかの主要人物の構成も男女が2:3で構成されていますね。
 ここでやってくる川嶋亜美がくるのですが、
 さらにさらに恋愛の話がいろいろとこじれます(いい意味で)

 次の巻からは大河がぶっ飛んだ発言をします。
 下で空さんがレビューしたように、
 「竜児は私のだぁぁぁーーーーー!!! 誰も触るんじゃなぁぁぁーーーーいっっ!!」
 ここ辺りから、さらに恋愛関係がねじれていくんですけどね。

 てことであまり語っても皆様が楽しめなくなるので、自重しておきます。
 うぐ〜〜・・・・もっと語りたいよ〜〜と、言いたくなるほどまでにはまりますね。
 いったん読めば、絶対に手放せない本の一つに入るでしょう。
 本当に、最後の最後まで切ない!

 私が印象に残ったのが手乗りタイガーと狩野会長の怒りの言葉のやりとりのシーンがよかった!
 ここはまじでいいですよ!


 「お前は臆病者だ!」とかそんな台詞の一言一言が本当に重くのしかかります。
 会長の本音なんかを聞いたときには涙が止まんないんです。
 北村がそこへやってくると、もう大声で喚きたくなるくらいの感動です。
 とにかく、ここだけは絶対に見逃せないです!
 とらドラの伝えたかったことの一つがここに盛り込んであります!

 ですが、いつまでも明るいわけじゃないんです。
 文化祭辺りになると、とでもダークな雰囲気のまま進んだり、
 クリスマス辺りになると感動とわずかな鬱によって構成されています。
 
 この作者の物語の構成の仕方がとてもいい。なにせ、それすら味になりますから。
 どの人物をとっても明るい過去があるわけじゃないんです。
 ですが、その過去を乗り越える人物が、また恋愛に絡んでいったりと・・・・・
 言葉で表せるような作品ではない! とにかく読んでみるべし!

 しかし、主人公視点の三人称ですか。使い分けがとても上手いですね。勉強になりましたm(--)m


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 ええ〜〜〜〜、選べないんですけど。
 どの人物も好きなんですよね。

 大河、みのりん、亜美、生徒会長、やっちゃん(女性陣ばっかじゃねえか!

 男性の方もどれもいいキャラしますよ。
 竜児に北村は勿論ですが、能登や春田もいいです。

 それでも挙げるならば、出番は少ないですが生徒会長こと狩野すみれです。
 わたしはこの人が非常に好きです。
 北村のことと葛藤しながらも、自らの心にもっともつらい決断を下すその自信の現れが非常にいい。
 それが故に心が弱いことの象徴でもあり、それを大河に指摘されます。
 ですが、この人は読者とリンクするので共感できると断言してみせましょう。


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 欠点ですか・・・?

 六巻がすこし暗い雰囲気で話が進みますので、少し近寄りがたいかもしれません。

 最後の方になって竜児がやっちゃんにとんでもない台詞を放ちます。
 そして、そのまま最終巻へと入っていくのですが、
 この台詞をもう一つ前の巻に持ってきてもいい気がするんですね。
 最後の最後にこれを吐くかと、ちょっと、「うむ〜〜〜」と悩んじゃいますね。

 あとギャグテンポが強いです。味でもあり欠点でもある。


 なんと言っても!十巻で終わってしまったことが非常に惜しい!
 もっと続刊を出してほしいなという、無念とすっきり感の感情が残っています。
 やはり、番外編とかでもいいから続きが読みたいです・・・・(泣)



■ 若竹さんの書評                        

 まず、なんと言っても構成力の高さが目立ちます。

 この作品はラブコメですので、もちろん主人公をヒロインが好きになってしまう、というものです。
 その、好きになる過程が素晴らしいと言わざるを得ません。

 いつの間にか好きになってた――なんてものではなく、
 巻を重ねるごとにヒロインたちの些細な言動が変化していきます。

 ちょっとした言葉がどこか含みを持っていて、さらに、
 同じような含みを持たせた言葉を以前の巻で言ったときと比べると、
 深みが増してるのが感じられるのです。

 簡単に言うと、キャラの成長が目に見えてわかる、ということです。

 また、ギャグの精度が異常に高いので、飽きずに読破してしまいます。


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 私は断然「川嶋亜美」ちゃんです。

 主人公の「逢坂大河」もいいのですけど、
 先ほど述べた成長が目に見えてわかるキャラ筆頭がこの亜美です。

 いつもは大河と喧嘩ばかりですが、しっかり大河を見ていること、
 主人公に対する言動の意味深さが読者を(私を)とらドラの世界へ引き寄せます。


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 テンションが高い場面が多いので、
 そういうノリの作品が嫌いな人にはお勧めできないかも……




■ ぜーたさんの書評                       

 竹宮 ゆゆこ先生の作品です。
 自分はこちらを先に読み、その後に「わたしたちの田村くん」を読みました。

 ラブコメというのもやはりよくあるパターンを通るものだと思いますが、
 この作品のキャラには、物凄く愛着がわきます。


 すごく好きなるんですよ、出てくる登場キャラクターの殆どを。
 単純なのに、立場や性格が関わってとっても奥が深くなってます。
 おまけに少し複雑な人間模様を描いています。
 そういう意味では「わたしたちの田村くん」以上にとても切なくなる設定が組み込まれています。

 さらにギャグ面でもとっても面白い。

 ここから先はネタバレですが
 三巻で大河の対プール用儀乳パッドを見破ったみのりんの一言。
 「偽乳特選隊……」
 これの意味がわかった人はとっても面白いと思います。自分はニヤけてしまいました。
 流行語大賞にしてあげたいくらいです(笑


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 手乗りタイガー、逢坂大河も勿論大好きですが、ここはやっぱり主人公! 高須竜児を選びます。
 親父譲りの目つきが悪くて恐れられているのに、中身は全然。喧嘩なんてもってのほか。
 掃除や料理が大好きで母親思いのとっても優しい男の子なのです。そのギャップは見ものです。
 大河と真逆と言えるかも知れないですね。大河は見た目は可愛く、中身は凶暴ですから(笑


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 あえて言うならば竜児の母親、泰子の設定でしょうか。

 高校二年生の息子を持ちながら、泰子の年齢は23歳・・・ちょっとだけ無理を感じますね(汗
 でもそれをカバーする文もあるので人によると思います。



■ 空さんの書評                         

 「私たちの田村くん」に引き続き竹宮ゆゆこ先生の作品です。
 ラブコメとしてはかなレベルの高い作品だと思います。
 全体のバランスが良く、テンポ良く読める作品です。

 まず凄いのがなにより数あるラブコメ系の話の中でも屈指のキャラの濃さです

 不思議な話ですが「こんな恋人が欲しい」と「こんな女友達が欲しい」の両方を思ってしまいます。
 主人公の竜児と大河の恋のような友情のような関係が凄い自然で、
 心が温まりそれが憧憬に似た感覚を彷彿とさせるのかもしれません。

 お互いに恥をさらけだせる姿に理想的な関係を見たような気がします。

 文章のセンスがいいので笑ってしまったり読みふけってしまう所がたくさんあります
 ぜひ読んでみて欲しいです!


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 手乗りタイガー、逢坂大河です!
 凶暴、ちっこい、ドジ、典型的なツンデレ…に聞こえるのは間違いです。
 なんせほとんどデレがありません。本人のいない所で密かにデレます。

 でも実は周りに自分を分かってもらえない(自分でも自分が分からない面もある)事に
 反感を抱いていたりして、そんな普通に悩んだりする所が親近感を持たせてくれます。

 好きな男の子がいる、という事もあり竜児と自然に接する姿が可愛いくて少し切なくなります。

 以下ネタバレ
 大河が大好きになった一言

 3巻にてクラスメート全員の前で
「竜児は私のだぁぁぁーーーーー!!! 誰も触るんじゃなぁぁぁーーーーいっっ!!」
 発言。
 ストレートにそう言われたら嬉しいですよね?
 くそぉ…うらやましいなぁ…竜児…


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 特に無かったです。手乗りタイガーが凶暴なので気をつけましょう(笑)



■ 結城一さんの書評                       

 この話は前作の「私たちの田村くん」同様、とてもストレートな学園ラブコメです。
 敵もいなければ超能力もありません。

 平凡な日常(ある意味非凡ですが)を描いているにも関わらずとても面白いのは、
 ひとえに個性的なキャラクターとセンスの高い文章ゆえでしょう。


 「田村くん」のときは主人公の発想がところどころ突飛で、
 面白いながらも上手く感情移入ができませんでしたが、今回は大丈夫でした。

 学園物のラブコメの中でも、かなりレベルの高い作品だと思います。


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 櫛枝実乃梨です。彼女の天然ぶりが堪りません。
 ジャンピング土下座は最高です。
 あと、表紙の手乗りタイガーがとってもプリティ。


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 強いて言えば……ヒロインの家庭の事情が単純すぎるとこですかね。
 あとラブコメが嫌いな人、戦闘が大好きな人などにはあまりおすすめできません。


■ 一言感想コメント                       

・ラブコメというものを初めて読んで、次にどんな展開になるのか気になった。学生時代にこういった経験ができたらよかったと自分の学生時代を後悔したけれど、その後悔を含めて次に自分がどうしたいか考えるきっかけとかになった。
2012/03/13

・櫛枝実乃梨が一番好き。理由は、常に前向きなところ。夢をかなえるために意地をつらぬき通すところ。他人のことをよく考えているところ。自分のことを少し嫌っているところ。
2012/03/13

・「とらドラ!」は、人間関係がリアル。
2012/03/13

・大河は親友のために自分は好きな人を諦めて、親友と好きな人がうまくいくように手助けするなど、乱暴に見えてその実とても優しいところが素敵なキャラクターです。

・表現力が半端じゃなくて、文章が稚拙になりがちなライトノベルの中でも異彩を放っていると思います。
 あと、キャラクターが濃い。

・逢坂大河が良い。
 ツンとしているのにびっくりするくらい友達思いで、痛々しいくらいに竜児のことを想っている。

・心情表現の繊細さが半端じゃない。キャラクターが濃い。
 そして比喩表現がすごく鮮やかで読んでいて飽きない。

・ストーリーが気になり次が読みたくなった。
 主人公、ヒロインだけでなくサブキャラクターも個性的だったと思います。

・逢坂大河は親友のために、好きな相手がいるのにその好意を押し殺そうとする、とても心優しい少女。
 ツンツンしているのにはちゃんと理由があって、傍若無人なようで、本当は竜児のことをとても想っている。
 そんな彼女が意地らしくて、切なくて、ツンデレだとかどうとか、そういうことは関係無しに好きになれる。

・心情描写が繊細で美しい。 キャラが立っていてとても魅力的。

・全般的に、ラブコメが好きだったのだが、竹宮ゆゆこさんのラブコメはちょっと違う感じがしておもしろかった。 世界観は変わらないんだけれども、書き方が違うと言った方がいいかも。
 おもしろいというより泣けて、感動するの方が多かったから。
 1巻の序章にあった言葉が10巻を読んでものすごく感動した。 読んだ後、おなかが押されているような感じがした、胸も押されたような感じがして、深夜に泣きながら寝ていた。

・面白かった理由として、登場人物の人間模様が繊細に描かれていたからです。
 話が進むごとに変化していく人物の態度・行動が、決して突拍子もないものではなかった点。
 一つ一つの行動に理由があり、成長があり、変化がある、
 そんな人間ドラマに感情移入することができました。
  また、くだけた文体でもありながら、時折挿入される詩のような文章が好きです。
 物語に没頭している読者の心を邪魔せず、むしろ、それとなく盛りたてる一文が印象に残りました。

・登場人物の心理描写がとてもリアルだった。

・お気に入りのキャラは川嶋亜美ですね。
 なんといっても序盤から終盤にかけてどんどんいいヤツになっていった成長ぶりは素晴らしいですよね。
 言ったらファンの方に怒られるかもしれませんが、
 どこかゼロの使い魔のルイズを真似したかのような大河に比べれば、僕は亜美が好きですね。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


-Mini Vote-
『とらドラ!』のご注文はこちらから >>>

さくらは自分の色香に無自覚で無防備な天然扇情娘だった!

とらドラ・スピンオフ!


 ○読者投票結果
 最高です!一押し。 31
 おもしろいです! 16
 なかなか良いです。 7
 ふつうです。 4
 イマイチです。 5
 おもしろくないです。 0
 買うと損します。 1

ジャンル恋愛・ラブコメ
著者竹宮 ゆゆこ
出版社:電撃文庫(メディアワークス)
発行年月:2007年05月
本体価格 570円 (税込 598 円)
別府さん一押し!(男性・25歳)

■ 解説                               

 高校一年、生徒会庶務にして不幸体質の富家幸太は、
 ある日みんなの兄貴な生徒会長すみれの妹、さくらと出会う。
 明るくてかわいい彼女に幸太は惹かれるが、
 さくらは自分の色香に無自覚で無防備な天然扇情娘だった!
 彼女の追試の勉強を手伝うことになった幸太は、
 いけない妄想と煩悩との戦いを強いられることになるが―。
 幸せに不慣れな幸太と天真爛漫なさくらの恋の行方ははたして!?
 「電撃hp」に連載された三編に大河と竜児が登場する書き下ろしを収録。
 超弩級ラブコメ番外編、待望の文庫化。


■ この作品について、熱く語ってください!            

 「とらドラ」の番外編で、ヒロインは本編とは別の女の子になっています。

 「とらドラ」の方を読んでいない方や、
 逢坂大河が好きになれない人でも安心して読める作品です。


■ お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?  

 もちろん、ヒロインの狩野さくらです!
 無自覚にエロいというところが最高にいい!


■ この作品の欠点、残念なところはどこですか?          

 最後の短編が、ちょっと面白くなかったです。
 「とらドラ」のヒロインの逢坂大河ファンでも中途半端な印象を受けると思います。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


-Mini Vote-
『とらドラ・スピンオフ! 幸福の桜色トルネード』のご注文はこちらから >>>

昔の記憶もないままに7人の血の繋がらない娘たちの父になった天馬だが!?

ななぱっぱ パパは15歳


ジャンル恋愛・ラブコメ
著者岡崎 裕信
出版社:集英社スーパーダッシュ文庫
発行年月:2010年01月
本体価格 533円(税込 560 円)
akiraさん一押し!(男性・20歳)

■ 解説                               

 ある朝、鶴谷優奈がいつものように父親を起こしにいったところ、そこには見知らぬ全裸の少年が!?
 とあるトラウマから判明したのは、この少年が鶴谷家の父・天馬がなぜか若返った姿ということ。
 父親としての記憶もないままに、
 七人の血の繋がらない娘たちの父親になってしまった天馬(15歳)は!?
 一方、鶴谷家の娘たちには秘密があるようで?
 パパとムスメたちのホームコメディ+ラブ、開幕。


■ この作品について、熱く語ってください!            

 起きたら七人も娘がいた!(うおおおおい)

 そんな冒頭から始まる何でもありのようで、案外しっかりしているようでしていない、
 ハイテンションホームコメディでございます。

 終始ハイテンション、ハイテンポ、ハイペースで読みすすめてしまいます。
 ちなみにこの作者のぶっ飛びぶりは前作でも一緒です。


 どれくらいぶっ飛んでいるかというと、最初の四ページを読んでください。
 読みました?

 そうです、吹っ飛んでます、色々。

 濃ゆいキャラ設定にさらにストーリー設定すら斜め上を言ってくれる!

 でもちゃんとかかれているところは書かれていて、なんというか、
 序盤の吹っ飛び具合と並行的に胸を打ってくれます。
 
 絆の深まりや、それまでにあったキャラクターのエピソードなど、
 心を暖かい気持ちにさせてくれることでしょう。


 「やべーよ、吹っ飛びすぎだろ親父、この作品」


■ お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?  

 ゆゆっと、優菜ですかね。
 頑張りやさんですし、口調のゆゆっとがつぼに入りました。

 おんなじ理由でエデンも頑張ってくれます!エデンも大好きだ!


■ この作品の欠点、残念なところはどこですか?          

 「やべーよ、吹っ飛びすぎだろ親父、この作品」BY 観名備

 吹っ飛んでます、ゆえに読む人を選びます。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


-Mini Vote-
『ななぱっぱ パパは15歳』のご注文はこちらから >>>

あなたの知っている隠れた名作を教えてください
 
 一押しのライトノベルのレビューを大募集中! 投稿してくださる方は、

 『一押しのラノベ募集係』 『一言感想係』 よりお願いします。

 電車でラノベを読む際に重宝する


 文庫サイズ『Amazonオリジナル ブックカバー』 です。

 隣の人の目から、萌えイラストを隠してくれます(笑)

戻る トップへ戻る 次へ