たった10行しか読まれない本当の理由とは?ライトノベルやエンタメ小説を「うまく書けない」と悩んでいる人のために。プロは誰が読むかで言葉を変えている。
ワナビおなじみの? 榎本秋先生による著作よ。
本書は出版が二〇一四年二月だけあって、最新のラノベ事情を知るにも持って来いの一冊になってるわ。
さて、『エンタメ作家になる』の見所を超一流のコンサルティングファームであるマッキンゼー流に、三つのポイントに分けて紹介するわね。
(1)専門学校の授業を追体験できる
まえがきやあとがきを参照するに、この本は東放学園における十四回の講義テキストを再構成したものみたい。
専門学校の授業の質を疑問視したり、興味はあるけれど時間や金銭面の理由で指を咥えてた作家志望者にとっては、大いに参考になるんじゃないかしら。
(2)「ライトノベル全般」を学べる
「編集者志望として就職活動する方にも出版業界における業界研究のバイブルとして活用いただければ幸いである」とまえがきで述べられてるように、単に「ラノベ執筆法」をレクチャーしているだけでなく、編集者や校正の役割についてもそれぞれ一章(数え方は「◯時限目」だけど)ずつ充てられてるわ。
著者自身もまた編集業を経験してるため、とても説得力ある内容になってるわよ。
(3)毎回出される宿題
この本のユニークな点は、各章末に読者への「宿題」が提示されてることかしら。
「好きな作品について四〇〇字のレポートを書け」といった小論文っぽいものから「プロットを八〇〇字で書け」「『遅刻して慌てて教室に入ってくる少年』を四〇〇字で書け」みたいな実践的なもの、さらには「編集者視点でプロットのどこに問題があるか指摘せよ」なんてものまで。
その宿題をやってきた前提で(といっても榎本先生が模範解答を毎回置いといてくれるんだけど)、次章に突入するってわけ。予習前提の講義。まるでアメリカの大学やビジネススクールね。
良くも悪くも多様性があること。
「こういう作品は売れないからやめろ!」なんてアドバイスがない代わりに、「これ、本当に人気出るの?」と思ってしまいそうな内容であっても記載してるわ。
例えば八時限目(第八章)冒頭で模範解答として紹介されてる三つのプロットなんて、どれもつまらなそうに感じるんだけど。リアリティ追求しすぎじゃない?
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