『スレイヤーズ』『ロードス島戦記』から『ブギーポップ』『涼宮ハルヒ』を経て、『とある魔術の禁書目録』『ソードアート・オンライン』に至るまで、人気ライトノベルのヒットの要因と創作に役立てる際のヒントを紹介したラノベ作家を目指す人のための画期的ブックガイド!!
『ベストセラー・ライトノベルのしくみ』と相補関係にある書籍。
あっちが一部の作品(ベストセラーしか論じない)を包括的(ヒット作の共通項を抜き出す)に語る「狭く深く」なのに対し、『解体新書』は広範囲(五十作論じている)の作品を個別(それぞれのヒット理由を分析)に語る「広く浅く」の体裁をとってるわ。
この本ではその五十作をただ羅列するのでなく、五つのテーマごとに分類して紹介しているの。
一つの作品の分析に四ページ(二ページのもある)。
始めの見開き二ページで「表紙イラスト」「刊行データ」「あらすじ」「世界設定」「主要キャラクター」を、次の見開き二ページで「ヒット理由の解説」をしてるの。
さて、気になるのは取り上げられてる作品よね。
百聞は一見にしかず。親切なあたしが、お金がなくて購入を躊躇してる貧乏人のあんたたちのためにリストを掲載してあげるわ。感謝なさい!
・第一章「ライトノベルの王道作品」
『フルメタル・パニック!』『灼眼のシャナ』『ゼロの使い魔』『バカとテストと召喚獣』『鋼殻のレギオス(2P)』『とある魔術の禁書目録』『僕は友達が少ない』『ソードアート・オンライン』『彩雲国物語』
・第二章「ライトノベル創世記」
『スレイヤーズ』『ロードス島シリーズ』『フォーチュン・クエスト』『メルヴィ&カシム』『妖魔夜行シリーズ』『爆れつハンター(2P)』『ブラックロッド』『ブギーポップシリーズ』『楽園の魔女たち』『銀河英雄伝説』『無責任シリーズ』
・第三章「インパクトで勝負!」
『円環少女』『戯言シリーズ』『メイド刑事』『這いよれ! ニャル子さん』『ヤングガン・カルナバル』『お・り・が・み(2P)』『まおゆう魔王勇者』『ゲート(2P)』
・第四章「設定・ストーリー構造を活かす」
『キノの旅』『星界シリーズ』『蓬莱学園シリーズ』『都市シリーズ』『狼と香辛料』『十二国記シリーズ』『涼宮ハルヒシリーズ』『ウィザーズ・ブレイン(2P)』『小さな国の救世主』『BLACKBLOODBROTHRES』『戦塵外史(2P)』『図書館戦争』
・第五章「各種ジャンルを追いかける」
『若草野球部狂想曲』『銀盤カレイドスコープ』『<骨牌使い>の鏡』『とらドラ!』『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』『Missing』『ロケットガール(2P)』『イリヤの空、UFOの夏』『文学少女シリーズ』『GOSICK』
掲載作品の三~四割近くが作者のオナニーなんじゃないか、ってとこ。
この本に限らないけど、榎本先生(西谷先生もだけど)のラノベ観は現代の読者ニーズと結構ズレがあるんじゃないかしら。レビューを何本か書いての印象だけど。
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