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タイトル:回想と設定の説明のバランスの返信 投稿者: あまくさ

>冒頭では設定をくどくど書かない。
>回想シーンは物語の進行を遅らせるから多用しない。
>全編に主人公を登場させるつもりで物語を書く。

>のが原則であり鉄則だということをこちらのサイトの記事を読んで学びました。

それは原則ですが、鉄則ではありません。

創作は主観で作り、読者(視聴者)も主観で受け取るものなので、模範解答はあっても正解はないんですよ。言い換えると「絶対にこうしなければダメだ」ということはありませんが、「初心者~中級者がこれをやると、たいてい失敗するよ」ということはあるんですね。ハウツー本の類いは、そこを解説しているんです。

>現役のプロ作家が書いている➡魅せる技術と
(中略)
>だから安易に手を出さない方が良い

それもあると思います。
加えて、実績があるということは読者や編集者に信用があるということ。冒頭や途中に多少退屈なシーンがあっても、「この作者なら読み進めれば面白くなるだろう」と思ってもらえます。
プリンスムギチョコさんご自身が、聞いたこともない作者の作品を手に取った場合を想像してみてください。冒頭が退屈だったら、まず先を読まないのではないでしょうか?

ストーリーを作っていると、先の展開の伏線として必要だけれど、そこだけ読むと退屈というパートがどうしても発生してしまうんですね。
それをどう処理するかですが、実績があればそもそも処理する必要があまりないんですよ。読者の信用が確立していれば、ついてきてもらえますから。(もちろん程度問題ではありますが)

とは言え、私だって実績・信用なんててんでない輩です(キリッ
上記のようなことをいくら言っても無い物ねだりになってしまうので、何とかしなくちゃいけませんね。評価と信用が確立していて読んでもらえるプロにしたって、プラスアルファでそういうパートも面白く読ませてしまう技術があれば、鬼に金棒ということになります。

そこで、

>また、もし説明が必要な場合、くどくど語り口でただただ説明していくだけでなく会話形式であればOKですか?

それも有力な方法ですね。少なくとも「くどくど語り口でただただ説明していくだけ」よりはナンボかマシですし、どうせならテンポ良くちょっと笑わせるような小ネタとかはさめれば、なお良いかと。

『映像研には手を出すな!』というマンガ(アニメ)は参考になるかもしれません。作者のデビュー作なのでスタート時点では実績がなく、設定説明の洪水みたいな内容ですが面白く読ませてしまう工夫に舌を巻かされます。
セリフもうまいです。

(冒頭から引用)
「なんでも彼女は財閥令嬢でもあるらしいです」
「財閥はGHQに解体されたろ」
「浅草氏、諦めてはいけませんよ。未発見の財閥が山奥に見つかるかも」
「荒唐無稽だが面白いじゃないか。その筋で作るか一本」
「え。いや、ほんの冗談ですよ」
シャッシャツ、たしたし(引用者注、スケッチブックに何か描き始めた音)
「どうよ。こんな感じのアニメになるぞ」
「どうよって。短時間でこんな図まで描くとは…… 浅草氏の行動力のスイッチがまったくわかりませんよ」
(引用、終わり)

のっけからGHQ~未発見の財閥が山奥に、で思わず笑ってしまいました。そして、それに主人公がいきなり反応して、スケッチブックにあっという間に設定画を描き上げてしまうという。どういうキャラか一発で分かるんですね。

このように、会話の内容だけではなく、キャラのリアクションなどでどんな性格なのか読者に伝えることも可能です。
これは世界観の説明にも応用できて、ストーリーの流れに沿ってキャラに実際に体験させることによって、けっこう伝えられると思います。言葉による説明で補足することもある程度必要ですが、そこはストーリーで伝えたことを読者の頭に定着させる感じです。だから、端的な短い言葉でOKかと。

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