頑張っても、なぜか努力が実らない主人公、水無月翔仁。
彼はある日、才能が可視化され、技能と身体能力が数値化される異世界にクラスメイト共々転移してしまう。
———もし自分の才能が分かったら、その才能を一心に磨いて、努力を一点に注いで、そして「夢」を叶えたい。
異なる世界の奇妙な仕組みに希望を見出した翔仁だが、結果は余りにも残酷なものだった。
何のことはない、翔仁は皮肉にも稀有な存在。どれほど努力しようと芽吹き、育つべき才能が『絶無』な【持たざる者】だったのだ。
知ってしまった真実に絶望する彼へ悪魔はささやく
「持たざるならば、奪えばいい」
翔仁は、その手を掴んだ。
これは己の手が望まぬ血に塗れてもなお、望んだ「夢」を掴もうと足掻く簒奪者の物語。
【持たざる者】の簒奪紀行
・・・長いし、数値化されるならタイトルに数とか入れたいよね。