>上手くやらずに異世界にとどまらせると「こいつは現実世界のことがどうでもいいのか」ってなりそうですし、現実世界に帰らせようとすると「こいつは異世界のことがどうでもいいのか」ってなりそうなんですが。
いや、そのままでいいんじゃないですか?
現実世界に大切な家族や仕事を残してきていて最初は帰りたいと望むのだけれど、異世界で事件に巻き込まれて乗り越えるうちに新たな仲間(ベタに考えれば恋人)ができて、その人達も見捨てられなくなる。
これ自体が主人公の葛藤として使えそうです。
「現実世界のことがどうでもいいのか」
「異世界のことがどうでもいいのか」
これは裏を返せば、両方とも大切ということでもあるので。
そこをしっかり描くことができれば、
「この世界はどうでもいいのか?」
という反感は、読者からは生まれません。それは作中のキャラ達から、
「俺たちを見捨てるのか?」
という形で湧き出るものです。主人公がそれに向かい合って、両方とも大切なんだと理解してもらうまでの軌跡を描ければ、それだけで感動的なストーリーになると思います。
* * *
>「石器時代に生きる主人公はある日突然、技術水準は高いが圧政が敷かれているディストピアじみた異世界に転移する。言語がわからず自分がどこにいるのかもわからない主人公だったが、
>「現代人がナーロッパに行く」って設定の異世界ものばかりが流行ってるから流行らないと思いますし。
ん~。
考えがそこに行くのが、やや飛躍に思えますが。
流行るか流行らないか以前の問題として、いささか難易度の高そうな設定かなとも感じます。
石器時代の主人公には技術や社会の仕組みについての知識が無く、言葉さえもわからないわけですよね? そういう主人公がまず言葉を覚える過程を書かなければならず、しかも知識のなさから最初はかなりトンチンカンな振る舞いをするはずです。
そういう主人公が次第に異世界に順応していく姿をじっくりと説得力を持たせて描ければ、面白い作品になるかもしれませんが。
未開人の眼から見た文明社会がどのようなものか、リアルにイメージできる自信がお有りでしょうか?
もしあるなら、挑戦してみるのもよいと思います。