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タイトル:ファンタジー世界の雰囲気が定まらない時の返信 投稿者: 大野知人

僕は作者さんの事をよく知らないので、的外れでしたらすみません。
ただ、恐らくですがそこまで堅苦しく考える必要はないと思います。というか、キャラを決めてから世界設定をした方が良いと思います。

ライトノベルというのは、よく言われるように『キャラありき』『そのキャラの物語性ありき』の作品です。
そのキャラクターがどんな人物で、作中でどういう役回りがあって、どういう変化を作品にもたらして……という所からキャラ設定を作り、そのキャラ設定が映えるように世界設定を作る、というのが妥当なやり方であると考えます。

無論、物語性やキャラ作品らしさを排して主人公の目に映る物を散文的に映す、叙景的な作品があってもいいとも思いますが、それであるなら異世界ファンタジーでなく現実の忠誠を舞台にすればいいとも考えます。

例えば、作者さんが例に上げていた葬送のフリーレンの世界観を考えています。
①『長く生きているが、鍛錬に時間を割いて来たため人間的な経験値に乏しい』フリーレンが主人公であり
②そのフリーレンが色んな人と会って『人間の事を知り、ひいてはかつての仲間・ヒンメルの事を知る』のが物語の根幹であり
③フリーレンが自分やヒンメルを重ねて考えやすいよう、フリーレンの出会う人々は多くが『戦いを生業としているもの』だったり、『ヒンメルのようにエゴを持ちつつも善性で動くもの』だったりし
④そういった人々が多く登場しやすいよう、フリーレンの目的地は厳しい旅路の先にある訳です。

例えば『リアリティ』の話をするのであれば、『死後の魂がいきつくといわれる土地』なんて宗教家たちが確保に向かっていても良いでしょう。世界史を漁ればわかる通り、人類は宗教のためなら容易に平和をなげうちますから、死に物狂いの行軍で奪還し、人間領にしててもおかしくはありません。
ただ、フリーレンの作中にあっては宗教組織はそこまでの力を持たないのか、こういったことは起こっていません。何故なら、アッサリ辿り着けては意味がないからです。

あるいは別側面のリアリティを追求するなら人類と魔族の戦争が(一応)終わって数十年のまだまだ貧困期のはずですが、『税によって苦しむ人々』とか『人々の無知を理由に悪事を働く小領主』は不思議とあまり登場しません。そういう『分かりやすい人間の悪役』を作ってしまうと、『人間と魔族の対比』の描写とか『フリーレンが人間の複雑さを理解していく』物語のノイズになってしまうからです。

なろう作品ではたまに掘り下げられるネタですが、『魔法とはどういう自然法則で動いているのか』みたいな掘り下げも原則しません。これはフリーレンが1000年以上を鍛錬にささげた魔法使いであり、『まあフリーレンが言うなら事実だろう』というのを読者が納得できるためです。

無論、リアリティに限らない部分でも様々『物語の展開に都合の良い世界観』が存在していると思います。よく考えてみれば違和感のある設定も少なくないでしょう。
ただ、葬送のフリーレンにおいては『フリーレンと仲間達』という部分にフォーカスしているため、別に誰も気にしないだけなのです。

同じように、クライムさんも『主人公が、どういう理由で旅をしていて、その度で主人公が何を得るのか』『主人公のバックボーンには何があるのか』『主人公にとって周囲の人間や自然、魔法とはなんなのか』という事を考えてから、そこに当てはまるように世界設定を作った方が物語としては『らしく』『雰囲気を壊さない』ものになると思います。

勿論、『こういう主人公が』『こういう目的で』『こういう価値観を持っていて』『こんな成長をする』物語なんだと説明いただければ、なるほどじゃあこんな設定はどうだろう、と案も出しましょう。
ですが、もしキャラを作る前に世界観を作ろうとしていらっしゃるなら、まずはどういう物語・キャラを作りたいか考える所からお勧めします。

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