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タイトル:「ですわ」なお嬢様言葉の使い方。の返信 投稿者: 【本人から削除依頼】

 よしはむさんが、実はどなたであるかを考えると、果たして私如きが回答を試みていいものかどうか迷いましたが、思い切ってやってみます。

 しかし、のっけから偉そうに申し上げてしまいますが、「台詞を切り出して眺めて考えても仕方ないのではないか」と思います。

 もしヒロイン一人称なら、地の文も同様となります。そうでなく、男性主人公の一人称か、男性主人公視点の三人称だとしますと、ヒロインの独特の口調は台詞のみとなります。たぶん、男性主人公の一人称か三人称だと思いますので、そういう前提で続けてみます。

 独特の口調がヒロインだけのものだとしますと、少なくとも台詞があるだけで、ヒロインの台詞だと分かります。その点はメリットになります。問題は、読者がいかに慣れるかになるかと思います。早めに慣れてもらうには、

1.ヒロインの台詞が多いこと
2.話している内容が非常に分かりやすこと

が必要になると思います。2は例えば、ヒロインが猫を見て、「尻尾が短こうござりますわね」と言う、みたいなことです。見えたままのことを言えば、読者にも紛れがないような描写にできるはずです。

 加えて、台詞に揺らぎがないことも必要になってくると思います。

> 「そうですわよ。宇宙人が幽霊な訳がござ『い』ませぬでしょう?」

 こう言うとしたら、このレベルで揺らがせない。特徴としては時代劇風の喋り方ですよね。現代ではかしこまったような硬い言い方ですが、もっと硬くもなります。

> 「そうですわよ。宇宙人が幽霊な訳がござ『り』ませぬでしょう?」

(さらにかしこまると、「さようですわよ。宇宙人が幽霊な訳がござりませぬでしょう?」とも)。

 時代劇で、特に目下が目上に言うとき、「ございます」をさらに古風にする感じで「ござります」とも言います。「ある・いる」―(敬語化)→「御座る」―(さらに敬語化)→「御座ります」―(音変化)→「御座います」だからですね。「ません」を「ませぬ」とするのなら、それに合わせて「ござい」も「ござり」とするかどうか。

(さらに考えると、例えば自称も「わたし」「わたくし」「妾(読み「わらわ」だが「わた(く)し」と当てても可)」などの選択が思いつきますが、割愛します。)

 合わせないといけないわけではありません。時代劇でも「ございませぬ」は聞くように思います。問題は、敬意の程度や状況がほぼ同じなのに、あるときは「ございませぬ」、別のときは「ござりませぬ」と揺らいでは、キャラがブレてくる可能性があるということです。逆にくだける程度が違う場合は、「ござりませぬ」と「ございませぬ」を使い分ける必要も生じるかもしれません。

 ですので、ヒロインの口調の文法をTPOに応じてきちんと定めておく必要があると思います。文法というと大げさかもしれませんが、要は口調の古風さの基準ですね。私はちょっと国語の古典は苦手でどう統一するか説明できませんが、浄瑠璃、歌舞伎、狂言などの台詞主体の古典で下調べして例文的に参照するといったことになるでしょうか。目上、目下、同輩に対する言葉遣いがいろいろあるはずですので。

 そう言っておいてなんですが、全く違いやり方もあると思います。積極的に揺らがせてしまうというものです。作者としては、意図的にいい加減に台詞を書くことになります。古風そうに喋ろうとしてはいるけど、実は聞きかじり、見様見真似の域を出ず、奥ゆかしくなり損ねた喋りの変なキャラにしてしまうわけですね。ヒロインのキャラ設定次第では可能だと思います。

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