>かと言って言及するとあたかも主人公が事件の予兆を掴んでいながら止められなかったようになってしまい、
>主人公の見えない所で起きている秘密などを書きにくい
そういう場合は「伝聞」を使います。
例えば外出先で偶然出会った友人が、どこそこを通りかかった時に異臭がしたとか、老朽化した壁に亀裂が入っていたのが気になったとか。
事柄の内容によってはニュースなども。
手前ミソですが拙作で、車を運転している時にカーラジオで小耳にはさんだという手を使ったことがあります。同乗者と雑談していてちゃんと聞いていなかったのだけれど、途中から耳に入ってきて「ん? なんか妙なことが起こっているような」みたいな感じにすると、さりげないです。
わりと事件の規模が大きくて、しかしまだ予兆の段階なので世間や警察もそれほど重要視していないというケースに有効。
主人公が高校生とかで、夕食時に父母が近所の噂話をしているとかも、よく使われる手です。「お隣の奥さんがヘンなことを言ってたのよ」みたいな(笑
こういう伏線は単に唐突感をやわらげるだけではなく、ヤバイことが起こりそうな予感を読者に与えて緊迫感を演出することにも使えるので、工夫して積極的に入れるべきだと思います。