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タイトル:クズ主人公の扱い方、あるいはその是非についての返信 投稿者: 三文山而

 猛烈な逃避癖面白いんじゃないでしょうか。キャラも立ちますしそれだけで面白いシーンがたくさんできそうです。万が一の話としては「彼らの人生が楽しくない原因は己の努力不足にある」というイメージが例えば読者のダメな部分を指摘してやるというようなマウント取ったり威張り散らしたりするような方向に傾いてしまうようなことが起こると物語の面白さから外れてしまう不安がありますが……。
 とりあえず冒頭部でのクズっぷりは徹底的に書きつつ、最初は単なる紹介として短めに、あるいは気持ち軽めに流すとかしたら読者のストレスは減りますかね? 成長途中ではクズっぷりが状況を切り抜けるのに活かされるなんてのも面白そうです。

 他に人気作品のクズ主人公だと「このすば!」のクズマことカズマさんが思い浮かびます。色々残念なところもありますが、最終的にやらねばならないことはやり遂げて見せるのでヘイトも稼ぎませんし、パーティーメンバーをはじめとする周囲のキャラたちも皆それぞれやり返したりやらかしたり一人一人違った形で残念なところがあったりしてそのやりとりがむしろコメディとして面白さに繋がっているようです。

 それから最近私はラノベ作家さんのインタビュー記事を読んで回ってまして、丁度関連がありそうな内容を見かけたのでひょっとしたらこんなのも創作に役立つかもしれません。

ラノベニュースオンライン 独占インタビュー「ラノベの素」 暁雪先生&へんりいだ先生『今日から俺はロリのヒモ!』
(ln-news.com/archives/46446/post-46446/)
――お金の話題がやや続きますが、第1巻ではロリのお金を使う、第2巻ではロリと遊ぶ。それぞれそんな印象を抱いたのですが、本作を書く上でのテーマや気を付けていることがあれば教えてください。

暁:本作のテーマは楽しく遊ぶが大前提です。気を付けている点としては、第1巻でソシャゲのガチャを回すシーンがあったじゃないですか。あのシーンを書きながら、これを上回るクズを書いてはいけないとも思ったんです。なので、お金を使うシーンはソシャゲ回がひとつボーダーになるだろうなと。なので、第2巻ではお金を使う方向よりも、遊ぶ方向にシフトしていますね。

――クズはクズでも真のクズを作らない、と。

暁:そうですね。第2巻でもロリのお金でキャバクラに、というシーンもありますが、許せるかと考えた時にダメだと判断したんです。なので、第2巻ではロリのお金でキャバクラには行かない代わりに、ロリキャバクラが開店したりします。ハルの場合、麻耶さんという美人も近くにいるわけですし、欲求もそこまで強くないのかなと。それこそ漫画の資料として経験してみたいっていう思いはあるのかもしれないですけど。

――本作は際どいラインを攻めつつ、楽しいことへの比重がとても重要視されている作品ですよね。

暁:そうですね。楽しい作品であり、ロリたちを楽しませ続ける作品でもあるわけです。なので、クズの最低ラインは、藤花たちが楽しめるかどうかなんですよ。藤花たちが楽しめないクズのラインはダメなんです。このWIN-WINの関係であれば、ロリキャバクラもOKなんです。開店するんです

独占インタビュー「ラノベの素」 鏡銀鉢先生『俺たちは空気が読めない』
(ln-news.com/archives/48999/post-48999/)
――莉子は本当にいいキャラクターだなと思います(笑)。そんな莉子を巻き込む4人のKYですが、彼らが動くと読者は常にどうなってしまうのかという不安に駆られると思うのですが、執筆で気を付けていることはありますか。

理不尽に不幸な人は出さないことでしょうか。たとえば悪人がKYキャラに成敗されたり、自業自得な人は別ですけど、本当にただKYキャラたちに取り返しのつかない迷惑をかけられて終わりにはしないようにしています。とはいえギャグ作品なので、誰かが酷い目にあうという笑いはOKにしています。それでもギャグで済ませられることとそうでないことの境界は難しいですね。

――確かにギャグものの作品は笑えるネタなのかそうでないのか、バランスのとり方が非常に重要ですよね。

たとえばKYキャラのせいで浮気がバレてモブキャラが彼女にフラれる、カツラがバレる。とかはギャグで済みますが、無実の人の家が全焼するとか会社をクビになるとかはギャグで済まないわけですよ。第1巻に登場した中二病患者・作子も、特に理由もなく学校に行きたくないからと引きこもっている所に主人公たちがやってくるのでギャグで済んでいると思います。第2巻でも引き続き振り回される彼女に注目です。作子可愛いよ作子。

――ギャグをベースに、敢えて「KY」なキャラクター達を描こうと思った理由、執筆に至った経緯は何だったのでしょうか。

よく『KY』とか『空気』って単語は聞くけど、それを題材にした作品はないことに気づいたんです。調べるとリア貧主人公の話や、リア貧達が集まって部活を作る話は多いけど、みんな『リア充になりたいリア貧』であって、KYとは違うんですよ。だから私が書こうと思いました。それでKYな連中が集まった部活KY部。場をかき乱すトリックスター的なキャラたちが色々なところでトラブルを起こす。じゃあ活動内容はボランティア部にしよう、とトントン拍子に決まりました。

――なるほど。具体的なキャラクター像やストーリーラインもトントン拍子だったのでしょうか。

実は最初、ヒロインが主人公を振り回す、という組み合わせを考えていました。でもそういう作品はいくらでもあるし、自分が書く意味あるのかなとも思って。何よりも『ヒロインはKYだけど、いじめるのは酷いじゃないか!』よりも『空気なんか読んでたら誰も救えねぇんだよ! 空気を読むのがヒロインを見捨てることなら、俺は一生KY上等だゴルァ!』のほうが絶対熱いしカッコいいと思って、主人公をKYにしました。私自身の好きなものでも言った通り、男性ホルモンを具現化したような熱い作品が好きなので。私の好きな偉人や英雄もみんな超KYなんですよ。偉人や英雄ってのはそもそも凡人では成しえないことを成し遂げた人なわけで、みんなが右向いている時に左を向いている人ばかりなんです。そういう意味では、世界はKYの手で作られ変革し生み出されたとも言えますね。そういった背景が主人公をKYとしてより確立させたと言えるかもしれません。

キャラ造形などの参考になるでしょうか。

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