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タイトル:爆発的な山場のある既存の物語が知りたいです!!の返信 投稿者: サタン

好みによるので、なんとも言えないような。
個人的には、ゲームですがFate staynightが良かったですね。最終戦の盛り上がりは、自分の中ではかつてないほどだった。
虚淵玄が書いてるFateZeroも良かった。
他のシリーズには手を出してないのでFateがって話ではないのだけども。

山場の盛り上がりを作品に取り込みたいとのことで、ちょっとばかりこの解説でも。
「盛り上がり」というのは、基本的には文字通り「雰囲気が盛り上がる」ということですが、抽象的に「盛り上げる」と考えても具体的にはイマイチわかりにくい。
イメージでは、こんな感じ、と理解できてると思いますが、それをイメージ通り出力できていたらこんな相談はないでしょう。

「盛り上がり」のロジックは、推理モノの物語が最も説明しやすいです。
というのも、単純に謎・事件があって物語が進行し材料が揃って、「推理」というクライマックスで盛り上がるためです。
推理モノはどーあっても「推理シーン」が一番盛り上がる場面になる(ミステリではなく推理モノの話ね)。
これは何故かと言うと、「物語が収束しているから」というのが答えになります。
「推理モノ」なんだから「推理シーン」で話は一気に収束しますよね。だからここで盛り上がる。
話のまとめに入ってる、パズルのピースが揃ってそろそろ終わりが見えてきた、そうした要素が物語を収束させます。推理モノの物語とは当然「推理」なので、「推理」で話が収束する、というわけです。
よって、「収束感」が「盛り上がる」ための材料になります。

ここでFateの盛り上がりを紐解いてみると、これは設定上で自分以外6体の敵と決まっているので、一戦で勝敗が決すれば最大で6戦しかないと前もってわかっているのがミソですね。
物語が展開するたびに、読者は残りあと何戦、と計算できる。
すると、中盤で残った数組のうち誰と戦うことになるかと妄想できるし、終盤で「そろそろラストだ」とわかる。
なんもしなくても、そこに「収束感」があるわけですね。
「終わり」がすごく見えやすい。予想できるという意味じゃなく、ラストまでの距離感が把握しやすい。
だから、ちょっとしたことで凄い盛り上がるし、読者が勝手に気分を盛り上げてくれる。

このように、物語のラストに対する収束感を上手く操るのが盛り上げるコツです。
ダメな例としては、戦闘すれば盛り上がるだろうと流れで戦闘に入ったりする展開をやってしまう場合。
これは流れで戦闘シーンに移行しているので目的が見えないし収束感は無く、ほとんど盛り上がらない。
それを盛り上げるテクニックもあるけども。
基本的には、目的があればそれを達成することが物語だと受け取れるので、それを収束させる、まとめるための出来事(推理なり戦闘なり)が「盛り上がる」という事です。
そして、終盤に「その収束感の集大成」としてラスボスなりライバルとの戦闘なりが用意されていると、火がついたように一気に盛り上がります。
それこそ爆発的ですね。

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