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馬子にも衣装さんからの意見
ストーリーの展開速度について はじめまして。馬子にも衣装と申します(自己紹介っぽくないと毎回言われます)。 みるきゅんさんのサイトより飛んで来たものです。 「レッドアイズ」の第一部を読ませてもらいました。 ストーリーは面白いし、文章力もあると思います。 でも・・・ て、展開がはやすぎるっ。 せっかくのストーリーにうまく入っていけなかったです(涙)。 次は「魔法のスナイパー朋美」の方を読んでみたいと思います。 やっぱり「今」の実力をちゃんと見ないとですからね(笑)。 僕も最近ちょっと小説を書き始めたんですが、まだまだ人に見せられるようなものにはなってないです。 いつかうっぴーさんのようにサイトで公開できるようになれたらと思ってます。 ではまた。 今ちょっと「魔法のスナイパー朋美」のプロローグを読ませてもらったんですけど、やはりレベルアップしてるようですね(笑)。 ただ、やはりまだ少し早いと感じてしまう・・・(展開がです)。 僕の尊敬するオンライン小説書きさんの言葉を借りると、 「読む」スピードは「書く」スピードより凄く早いから、 どんどん書き進めてしまうと読む時に物語が超スピードで展開してしまうそうです。 でも、僕自身この傾向があるのであまり人のことは言えませんが。 ちなみにこの言葉は僕の好きな「KARELIAN SAGA」というファンダジー小説を公開している愛飲酒多飲さんの言葉です。 ● 所長より ● 馬子にも衣装さん、ありがとうございました 《 「読む」スピードは「書く」スピードより凄く早いから、どんどん書き進めてしまうと読む時に物語が超スピードで展開してしまうそうです。 》 言われて唖然としました。確かにそうですね。 私は、これでもかというくらい描写なり、状況説明なりを入れながら書いている気でいたので、ストーリーの展開が早すぎるなどということはないだろうと思っていました。 これからは、少しペースダウンを心がて行きます。 珠翠さんからの意見 第四研究所で、ストーリーの展開速度について読んできました。 私も、うっぴーさんの小説は、正直展開が早いほうだと思います。 ただし、少女系ノベルと比べるとです。ライトノベルを少年系少女系に分けてみます。 少年系の代表を富士見ファンタジーにすると、少女系は間違いなくコバルトです。 両者は、全く異なります。まず書き方。 コバルトの人気のある作家さんの中には、かなり個性的な、言い換えればチープな書き方をする方(でも、面白いです。)がいます。 あとは、細かな心情を描く人が多いです。 それもそのはず、コバルトは恋愛小説が多いので……さて、本題ですが、コバルトは、心情を多く書くからか展開がゆっくりです。 実質問題、本が厚いです(ハイ・ファンタジーは特に)。 コバルトを読みまくった後、少年系を読むと展開速いなぁと思います。 もし、コバルト系を読まれてなかったら、一度、読んでみることをお勧めします。 少女趣味と言ったらそれまでですが、なかなか深いものがあるので。 私のお勧めは、前田珠子様の『破妖の剣』 ![]() 全身の血が沸騰するし、筋肉は切れるし、極めつけは…目玉を抉られる。 少女小説の大御所ですが、キャラいじめでも有名な方です。 ▲目次に戻る |
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天和斎さんからの質問
時点移動と視点移動は本当にまずいのか? いつも楽しみに読ませていただいています。 時間軸も含めた視点移動のタブーについて質問があります。 (第1研究室『タブー、これをやってはいけない!』参照) 主人公以外の心理描写をしてはいけないというのは分かるのですが、ほかの2つのタブーは少し納得できません。 例えば時点移動の場合、登場人物が過去の出来事について語るとき、台詞として処理するよりも過去を描写したほうが分かりやすい気がします。 また、視点移動のタブーも、事件の説明を補完するものとしてあり得る気がするのです。 もちろん安易に使えば流れが分かりにくなることですから、避けたほうがいいとは思います。 でも、十分な前置きとはっきりした区切りを持たせて用いる分にはかまわないと思うのです。 そのあたりのこと、取り上げてくださると幸いです。 ● 答 ● 時点移動のタブーについて、納得いただけませんでしたか…… では、時点移動がなぜまずいのか、さらに詳述しますね。 現在から未来へと続く時間の流れを逆行させると、 時間軸の混乱が起きる場合があるのです。 主人公たちが今いる時間がどこなのか、わからなくなってしまうのですね。 図で説明すると、こんな感じです。 ふつうの物語の流れ 現在 → 未来 時点移動を使った物語の流れ 現在 → 過去(過去における現在 → 過去における未来) → 未来 時点移動を行うと、2つの時間の流れが必然的に生まれ、この双方が同時進行してしまいます。 過去の回想シーン中にも現在では時間が流れているからです。 そのため、回想シーンから復帰した後、主人公たちが立脚している時間軸がどこなのか、読者にはわからなくなる場合が多いのです。 現在 → 未来 時間の流れ・A 過去における現在 → 過去における未来 時間の流れ・B A・Bの同時進行による弊害。 時点移動は、確かに物語を補完するための便利な技なのですけど、こういう構造的欠陥を持っているのです。 だから、 初心者が安易に使うと物語を決定的にわかりにくくしてしまいます。 十分な前置きとはっきりした区切りを持たせれば、このデメリットを最小限に抑えられるでしょうけど、なるべくなら使用はひかえた方が賢明です。 また、過去を語るにはセリフの他に、地の文で処理することもできます。 主人公が、頭の中でそのシーンを思い出しているという状況での過去描写です。 例えば、こんな感じ 記憶の中での妹は笑顔を見せたことがなかった。 彼女の顔に張り付いていたのは、いつも能面のような無表情だ。 父親の自殺を目の当たりにしたことが、よほどこたえたのだろう。トラウマは、少女から笑顔という光を奪い去った。 「どうしたの?お兄ちゃん」 それが、今ではこんな風に屈託無く笑ってくれる。このことを、オレは素直に喜ぶべきなのだろうか? それが例え、嘘で塗り固めた偽りの仮面だとしても…… どうでしょうか? 時価軸を現在にとどめたまま、過去のことを描写できていますでしょう。 時点移動という安易な手法に頼らなくても、過去を説明することは工夫次第でできます。 また視点移動については、章や場面が切り替わった後、視点そのものを切り替えてしまう手法は有効だと考えています。 私も自分の小説でやりましたしね。 でも、頻繁な使用は自殺行為ですよ。誰が主人公だか、わからなくなりますから(笑)。 視点移動が絶対にいけないのは、同じ場面内でのことです。 これを、やると文字通りお話にならない状況になります。 例えば、こんな感じ 光太郎は、永杉先生の説教を俯きながら黙って聞いていた。 (くそう、この童貞教師が、長々うるせーんだよ) 「おいこら、貴様。聞いているのか?」 「……もちろん、聞いていますよ」 殊勝なのは口先だけで、その実、彼のはらわたは煮えくりかえっている。 (本当に、こいつわかっているのか?) 永杉は、その態度に不快なモノを感じた。 上の例文では、視点が光太郎から永杉先生に移ってしまっていますよね。 このように、視点が同じ場面内で切り替わると、読者はどちらに感情移入した良いかわからなくなるため、物語に入っていけなくなるのです。 ▲目次に戻る |
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Glaubeさんからの質問
セリフの言葉遣いについて まだ途中の小説を知人に見てもらったのですが・・・ そこで、こんなことを言われました。 「『離せっつってんだろうが!!』っていうのはよくないと思う」 ある人物が窮地に陥っている友人を助けに行こうとして、側にいた男にとめられ、怒りの感情剥き出しに放った言葉なんですが・・・・ その人曰く、 「俺ら若者は確かに使ってるけどさ、文法的におかしい。それに、こういう言葉を使ってもいい世界なのかどうかが問題」 ということらしいのですが・・・・ こういう言葉は使ってはいけないのでしょうか?このシーンの場合、怒りを剥き出しにしているので、「離せって言ってるだろうが!!」というよりも切羽詰った感じがして迫力を感じるのですが・・。 あと、子供の泣き声で 「うっ、ひくっ・・・・」 っていうのはおかしいですか?これも同じ人から指摘されたんですが・・・。 やっぱり、 「うっ、ひっく・・・・」 にしたほうが良かったでしょうか?私はアリだと思ったんですけど・・・。 ● 答 ● アリです! 言葉というのは時代を経るにつれて大きく変遷してきています。 平安時代と、江戸時代と、明治時代と、現代の日本語が全部同じだと思いますか? 違いますよね。 平安時代では、この文章で使われている「ひらがな」は女性用文字でした。 「いと、おかし」「やんごとなき」なんていう、わけわからん雅な言葉も使われていました。 もし、平安時代で使われていた言葉で小説を書いたら、誰も読んではくれないでしょう。 それどころか、日本語が変!という皮肉な指摘を受けるかもしれません。 『離せっつってんだろうが!!』 というセリフは、確かに昔の人の感覚から見れば変に思えるでしょう。 「日本語の乱れは、けしからん!」とお説教を受けてしまうでしょう。 でもですね、それが若者言葉として浸透しているのなら、 ライトノベルのセリフとして使って何ら問題はないのです。 なぜなら、ライトノベルというのは若者が手にする読み物なのですから。 おっしゃる通り、人間は感情的になると言葉遣いがおかしくなるので、 「離せって言ってるだろうが!!」より、「離せっつってんだろうが!!」の方が感情がこもって聞こえます。 より登場人物の気持ちが伝わるように、セリフに気を遣うのは大切なことです。 例えば、虚淵玄のライトベル『アイゼンフリューゲル』において、 ヘレンという女性が主人公のカールにこのようなセリフで抗議しています。 「やーッ! だぁぁぁぁッ!! もー止めぇぇぇぇッ!! てってば!!」 これが出版社のお墨付きを受けて、日本全国に出荷されたのですから、 あなたの友人の指摘がいかにナンセンスなものであるか、実感できるでしょう。 ライトノベルにおいては、このような崩した口調のセリフが、 むしろ一般的であり、形式にこだわる必要はありません。 「こういう言葉を使ってもいい世界なのかどうかが問題」 との指摘も、的を得ているとは思えません。 例え時代小説でも、江戸時代の言葉をそのまま使うなどということはありえないからです。 江戸時代には標準語というのが存在せず、日本全国、方言パラダイスでした。 青森と鹿児島の人間では会話が成り立ちませんでした。 だから、時代小説家も、現代の言葉に直して時代小説を書いています。 そうしないと意味が通じませんからね。 極論すれば、セリフというのは意味が通じさえすれば、支離滅裂であっても構わないのです。 むしろ、その方が感情が伝わるでしょう。 もっと、自分の言葉のセンスに自信を持ってください。 ▲目次に戻る |
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かっちさんからの質問
一人称小説で主人公の外見描写をするべきか? 一人称小説の場合、主人公の外見的特徴を主人公視点で語らせるべきなのでしょうか? よろしければご回答願います。 ● 答 ● この質問は、かっちさんが投稿された小説『優しい人の殺しかた』に対する珠翠さんからの感想アドバイスから生じた疑問ですね? 参考のため珠翠さんの感想アドバイスを抜粋します。 《読んだので感想を書かせてもらいます。 死神に、鴉、大鎌と、結構好きな分野です。 文章も無駄がなく、スッキリしていました。表現力は、かなり高いです。 ちょっと首を傾げたのは、どうして主人公の少女── 水素の描写がないのかなというところです。 口調から男の子と思ってたのに、女の子とわかった時はひどく違和感がありました。 読み進める内に読者の中にイメージが生まれます。それを崩されると、オチになる場合もありますが、この場合は戸惑いでした。 なるべく初めに、描写があると良いと思います。 あとタイトルも良いですね。見習いたいものです。》 正直、私もかっちさんの作品を読んだとき、最初、主人公の死神は男性かと思いましたので、少女と分かったときには面食らいました。 一人称小説の場合、確かに主人が自分の視点で己の外見的特徴を語ることは少ないと思います。 そういった小説は、あまり読んだことがありません。 ただ、主人公がかわいい女の子だった場合、読者サービスとして彼女の容姿を語ることが必要ではないでしょうか? それによって、萌え要素が強化されて、さらに作品が受けるようになるでしょう(笑)。 例として上げるなら、武官弁護士エル・ウィン ![]() でも、ここで、問題が生じるわけですよね。 ヒロインに、自分自身の外見的特徴をどう語らせた良いか? という重大な問題が…… 武官弁護士のヒロインはお調子者の少女なので、自分のことを臆面もなく美少女だとか語っていましたが、水素のようなストイックなキャラクターの場合、そのような手法は使えないでしょう。 しかし、これは工夫次第でなんとか克服できることだと思います。 要は、 水素の性格や使命といった要素をうまく利用して語ればいいわけです。 以下、私が考えた一人称でのヒロイン──水素の外見描写を例として書いてみます。 夜の暗闇を疾風となって私は駆け抜ける。 入り組んだ街路、雑多な人混み、飛び交う車も、闇そのものである私には存在しないも同然だ。 闇は安息をつかさどるモノ。この身を包む漆黒の衣装にも、死に行く者たちへのレクイエムという意味がある。 もっとも、私の衣装は同業者たちとは違い、女の子らしくアレンジしたものだけど。 袖の膨らんだブラウスと裾の広いスカート。首筋に巻いたチョーカー。二の腕の半ばまで覆う長手袋。これらは、人間の感覚で言うゴシック・ロリータの衣装に近いと思う。 このような装いを無意味だとか、少女趣味な自己満足だと嘲笑する無粋な人たちもいるけど私は構わない。 私は死神である以前に女の子なのだから、身だしなみに気を払うのは当然なのだ。 ウサギ耳の様に伸びたツインテールの髪を風に波打たせながら、私は現場へと急ぐ。加速状態に入ったこの身は、音速にさえ迫る速さだ。街並みが流星となって後方に流れていく。 わずかな遅れが失敗へと繋がる、失敗は許されない…… かなり私の主観の入った描写になりました(笑)。 こんな風にすれば、問題解決だと思いますがどうでしょうか? ▲目次に戻る |
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お嬢さんからの質問
アイディアは出るのに小説が書けないのです! 初めまして。お嬢(16)と申すものです。最近毎度このサイトにお世話になっております。 「質問」というか「悩み」なんスが…… 私は何時もパっと頭に「おっ!?」というストーリーが浮かぶのです……が!! いざ「書こう!!」と思うと設定の前にものすごいスピードで妄想が進み 「そろそろ設定を考えよう……」 と思うと……そのストーリーは手に負えないほど壮大なものになって(出したい設定・シーンが多量に蓄積され)いたり、もう頭の中で作品が寂れていたり、自分の作品にあきてしまったり…… そしてそんなこんなで悩んでいるうちにまた「おっ!?」と……違う話が……で結局完成作品は0です……どうしましょう・? ● 答 ● おそらく、あなたは長編ではなく、短編、掌編小説を書くのに向いているのではないかと思います。 原稿用紙20枚以下の短編小説を書くようにすれば、 小説が書きあがらない、といった事態にはならないでしょう。 短編には収まりきらない長大なスケールの話しか思い浮ばないようでしたら、 その中でもっともおもしろく、書きたいエピソードだけを抜き出して20枚以内に収めると良いでしょう。 また、あまり深く考えすぎずに、とにかく小説を書いてみてください。 プロットやキャラクター設定を細かく練る必要はありません。 そういったプロセスを全部すっとばして、小説本文をいきなり書く。 そして、飽きる前に書き終われば万事解決です。 最初から完璧な小説を書く必要はありません。 まずは、たくさん駄作を量産する。 それが練習となり、文章力や構成力が自然と向上していきます。 最初の一歩を踏み出さなければ、いつまでもゼロのままです。 ▲目次に戻る |
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つちのこさんからの質問
登場人物の名前の付け方とは? はじめまして。 早速の質問ですが、 私が小説を書くときに、いつも悩むのは名前です。 せっかく名付けるのだから、と張り切るのですが、なかなか良いものが思い浮かびません。 人名・地名などのネーミングのコツを教えて頂けないでしょうか。 ● 答 ● 名前を付けるときのコツですが、コレは2つあります。 1つは、実際に生きている人間の名前を付けてしまうという方法。 もう1つは、神話や伝承の登場人物の名前や地名を、取ってきてしまうという方法です。 実際に生きている人間の名前を付けるのが、なぜ良いかと申しますと、 それはその人の親が真剣に考えて付けた名前だからです。 おそらく、私たち小説書きが悩むより、何10倍も悩んだ末に付けた名前だと思います。 だから、自然で馴染みやすい愛情のこもった名前になるのですね。 架空の名前を1から考えて作ると、 不自然でカッコつけたようなネーミングになってしまうことが多々あります。 また、名前に凝る余り、難解な読みにくい名前にしてしまうこともあります。 日本人の名前の場合、漢字で書いてあるために、読めないという事態も起きてくるのです。 実際に、人名というのは誤読しやすいモノですしね。 そんな事態を防ぐためにも、「あっ、いいな。語呂的にしっくりくるなあ」 という名前を拝借してしまいましょう。 実際に、好きな映画俳優などの名前をキャラクターに付けている作家もいます。 子供に付ける名前の参考になる、赤ちゃんの名前辞典系の書籍もありますから、 こういったものを利用するのも良いと思います。 神話や伝承の登場人物の名前を、そのまま使う、あるいは、もじって使うという方法も一般的です。 宮崎駿監督のアニメ映画『風の谷のナウシカ』に登場する主人公ナウシカの名前の由来は、 ギリシア神話に登場する王女ナウシカアです。 安井健太郎のライトノベル『ラグナロク(RAGNAROK)』においては、 北欧神話に由来する名前を持つキャラクターが数多く登場します。 タイトルの『ラグナロク』も、 北欧神話の終末の日のことです。 鳥山明の漫画『ドラゴンボール』の主人公・孫悟空は、西遊記の主人公と同姓同名です。 地名を付けるコツは、それが現実世界を舞台にした話なら、悩むことはないでしょう。 実際の地名をつけてしまえばいいのですから。 ファンタジーなどの架空世界を舞台にした場合なら、 これまた神話や伝承の地名を取ってくるのが有効です。 クトルゥー神話、北欧神話、ギリシャ神話、聖書、 こういったモノの中に出てくる地名・武器・魔法・人名などは、みんなカッコイイものばかりです。 地名を上げれば、 『天空を飛翔する街エノク』『妖精郷アヴァロン』『海底都市ルルイエ』『異世界セラエノ』など。 実際に、神話を下地にして作られた物語はたくさんあって、地名や武器名をそのまま使っていたりします。 ただし、神話・伝承からよく考えもせず、無作為に名前を引っ張ってくるのは危険です。 神話の中に出てくる地名を使った場合、そこに何かしらの意味を見出す読者がいるからです。 例えば『ソドム』と『ゴモラ』。これは、聖書に出てくる死海近くのシデム谷にある町で、 大罪人の街と言われています。 この2つの街は、その罪深さ故に、天使によって滅ぼされました。 この地名を使った場合、このエピソードを知っている人は、 自然と大罪人の街・神の裁きによって滅びる運命にある街というイメージを持ってしまいます。 そのイメージに合わないストーリーを作ってしまうと、 読者から「この作者は何も考えずに小説を書いてるのか!?」と呆れられてしまうのですね。 ストーリーにマッチした地名や、誰も知らないようなマイナーな地名を取ってくるなどの工夫が必要です。 魔音さんからの意見 キャラのネーミングに限っての場合ですが、雑誌等に投稿している人のペンネームを参考にするのも良いと思います。 もちろん、インターネットサイトのハンドルネームでも構いません。 よく観察していると、皆さんユーモアに溢れた、非常に個性的な名前をつけていらっしゃいますよ。 もちろん、赤ちゃんの名前辞典を参考にするのも良いですが、あのテの辞典には時折 「いくら空想世界のキャラでもこんなの使えないよっ!!」 と叫んでしまいそうなこっぱずかしい名前が載ってたりもしたので//(例・せせらぎ←これはちょっと…と思いました)これらは無論私の個人的見解ですが、少しでもお役に立てれば嬉しいです。 ▲目次に戻る |
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獅子さんからの質問
ネット小説はなぜ、横書きなのか? 私は最近ネット小説の存在を知り、読み出した者です。 ものすごく基本的な質問なのですが、何故全ての小説が横書きなのでしょうか? フリーソフト等で縦書き表示できるものもいくつかあるようですし、 個人的には本でなれているため縦書きのほうが違和感なく読めるのです。 何か特別な理由でもあるのでしょうか? ● 答 ● 獅子さん初めまして。 市販の本はすべて縦書きであるのに、ネット小説はなぜ横書きなのか? そうですね。今でこそ、慣れてしまいましたが、私もインターネットをするようになった時は同様の疑問を持ちました。 どうして縦書じゃないんだろうか?と。 でもですね、実は、本とネット小説では 紙とパソコン画面という大きな違いがあるのです。 縦書きの文章はパソコン画面には向きません。 パソコン画面はその性質上、縦長の縦スクロールになっていますよね? この画面も、マウスの操作で、上から下に移動しながら読んでいると思います。 この場合、横書きの文章なら上から一列ずつに表示されるので、操作しやすくまた読みやすいのです。 逆に、もしパソコン画面が縦書きの文章だったらと考えてみましょう。 縦書きの文章は、上から下の目線移動を右から左に進ませて読むモノですから、もし画面に文字が収まりきらない場合、マウス操作が煩雑になります。 いちいち、画面枠に収まり切れていない文字までスクロールさせて表示させなくてはならないからです。 また、ひとかたまりの文章を読んだから、次のひとかたまりの文章を表示させるために、大きくて細かいマウス操作を要求されます。 さらに、縦書きの場合は横スクロールまで加わる恐れがありますから、マウス操作がめんどくさくなり、結果縦書きの文章は敬遠されるのです。 それに、ほとんどのサイトが横書きであるため、縦書きの文章が目に飛び込んできたら、訪問者はそれを縦書き文字として認識して読みとるのに大きな労力を使います。 いちいち考えなければ読めないのです。 このように 縦書きの文章では、画面の操作性、文字の読みやすさともに落ちてしまいます。 横スクロールが基本の本ならば、縦書き文字が適していますが、縦スクロールが基本のパソコン画面では、横書き文字が適しているのです。 ですから、フリーソフト等を使って、文章をわざわざ縦書きに表示させるなど愚の骨頂! 絶対にやってはならないことです。 無論、それでも縦書きの方が読みやすいという方もいらっしゃるでしょうが、大多数の人には受け入れられない表示方法なのです。 ▲目次に戻る |
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氷華流さんからの質問
書きたいのに書けない状態を打破するには? 初めまして…。オリジナル小説サイト『氷華流の部屋へようこそ』の管理人、氷華流と申します。 さっそく質問ですが、推理ものとかサスペンスものを書きたくても挫折しちゃって最後はいつも削除しちゃうんですよ。 とりあえずプロットは大雑把に書くんですが、それでもダメ。 出だしがよくてもつまっちゃって捨てちゃう。もうお手上げ状態です。 書きたい気持ちはたっぷりあるのに書けない。 推理ものやサスペンスをテンポよくかつ分かりやすく書き上げるには、どうしたらいいのでしょうか? 何かいいコツがありましたら教えていただきたいのですが…。よろしくお願いいたします。 ● 答 ● ズバリその原因は、あなたの理想が高すぎるからです。 ストーリーを作るだけなら、誰でもできます。 小学生でも簡単なお話は書けますよね。 それなのに作品が書けないということは、おもしろい小説を書いてやろうと意気込むあまり、 作品が理想水準に達していないと絶望してしまうからです。 ああ、なんてダメな小説なんだ……こんなの私の作品じゃない! と思って、投げ出していませんでしたか? 実は、私もそういう経験がありました。 絶対おもしろい小説にしてやるんだ! ネット小説ランキングで一位を独占するような作品にするぞぉ! なんていう身分不相応の高い理想を抱きながら、パソコンのキーボードを叩いていました。 すると、実際に書いてみて、自分の作品が理想基準にまったく届いてないことに気づき、 愕然としてしまうのですね。 ああ、なんてオレは下手くそなんだ!? ちくしょうー、もう1回書き直しだ! てな感じです。 この様な状況に陥ると、まるで小説が書けなくなります。 天才じゃないんだから、いきなりプロ級の作品を書こうと思っても無理なのに、 理想だけは高く掲げちゃうんですね。 開き直って、下手でもいいだ。 いきなり上手く書こうと思っても無理なんだ。 これは将来ブレイクするための練習作だ。と思うようにしましょう。 そうすると、今までまったく書けなかったのが、書けるようになります。 これを分かりやすく図で説明すると…… 理想を高く掲げる ↓ でも、自分の実力は理想に達していない ↓ 書いている最中に作品に絶望してしまう ↓ 挫折 という悪循環です。これを次のようなに変えてみましょう。 下手でもいいだと開き直る ↓ 作品が書ける。でも下手 ↓ 何度も書いている間にレベルアップする ↓ 成功 この好循環に乗れればしめたものです。 実際に、この好循環に乗って成功した作家さんもいます。 第13回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した粕谷 知世さんです。 彼女は、13年にも及ぶ長い投稿生活の末、『クロニカ』という作品で大賞を受賞し、 作家デビューを果たしました。 もちろん、彼女の初投稿作品は、箸にも棒にも引っかからなかったそうですよ。 作品を何度も書いている間に、徐々にレベルアップしていったわけです。 だから、上手く書こうなんて力まずに、気軽に小説を書いてみてください。 そうすれば、書きたいのに書けない地獄から脱出できるでしょう。 そうやって少しずつ、自分の理想に実力を近づけていくわけです。 |
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