第4研究室 創作に関するQ&A 04P | トップへ戻る |
クッパさんからの質問  
 女性にも好まれるライトノベルの描き方は? 
 
 こんばんは、クッパです。
 今日の質問は直接創作に関するものではないので、皆さんお気軽に答えて頂けると嬉しいです。

 ライトノベルユーザーのうち、7割弱が男性だという昨今。
 しかし一ラノベユーザーの私としては、男女問わずラノベを、
 というか私の書いた作品を(笑)読んで欲しいなと思う訳です物書きとしては。
 そこでご質問なのですが。
 女性も読みたいと思うライトノベル、というのを描くにはどうすれば良いと思いますか?
 小説・文章において男女の癖が現れると言うのであれば、
 男女の好みも必ずありますし違う筈です。
 先日の美咲さんのご質問の解答にあった「性欲を感じさせない包容力のある男が登場する」とか
 「恋愛要素を主軸とする」というのは、やはり女性に好感が持てるからこそ書くのだと思います。
 その辺も女性に好まれる一要素だとは思いますが……
 他にはどのような要素があるのか? と疑問に思った私です。
 一応「物語がロマンチックで綺麗なこと」なども考えていますが……
 何か他にあるような気がしたら、ちょこっとでも言って頂けると嬉しいです。

 ちなみに、私は男性ユーザー向けの話を書いているつもりです。さほど意識はしてませんが。
 では、よろしくお願いします。
 

● 答え ●

 八方美人は危険です。

 男性にも女性にも受け入れられる小説というのは難しいです。

 どちらか一方にターゲットを絞った方が良いでしょう。
 確かに、女性が好むキャラクターやストーリーというのはありますが、
 それは男性の好みとは相容れないものです。
 少女向けライトノベルのビーンズ文庫にも活劇風の話とかあります。
 けど、男の私が読むとイマイチ物足りない感じがするんですね。
 熱い血潮を理解していないというか(笑)。

 異性の好みや考え方というのは知ることはできても、真の意味では理解できないモノです。
 だから、女性にもウケたいと欲は出さずに、同姓にとことんウケる話を追求した方がいいでしょう。


 ちなみに 賀東招二さん著作の「フルメタル・パニック」 は女性の支持者が多いと聞きました。
 どこが受けているのか、分析できませんが、女性に受け入れられる小説を目指すのなら、
 この作品を参考にしてみるといいかもしれません。


寺宙さんの意見(男性)
 女の人は恋愛物を求めているのではなくて、現実的な話を求めていると思います。
 僕の書いてるファンタジー小説を読んでくれる人は少なくても周りにはいません
 (小話とか、ファンタジーに関係ない物なら読んでくれるのですが)あと、
 戦い物はさけられてる様な気がしました。
 あとはどんなキャラが好まれるのかなと思って、

 
直接、女友達に魅力的な女の子というのはどんなものだ? 
 と尋ねたら、強い女の子と答えられたのが大半でした。
 逆にかっこいい男は、と尋ねたら優しい人と返事が返ってきました。


 今度は男友達に魅力的な女の子は?と、尋ねたら優しい人って返ってきて、
 かっこいい男はと尋ねると、器用な人、強い人ってのが多かったです。
 おもしろいことに女性と男性で求めている物が全く逆になっています。
 だから、何だといわれればそれまでなんですが……


魚の骨さんの意見(男性)
 こんにちは〜
 最近ライトノベル界も随分、読者として作者として女性の方々が増えてきているように思われます。
 やっぱり発端は「キノの旅」 なのかな〜と、先日女子にキノを貸してくれて言われたとき思いました。
 うっぴーさんも言われておりますがフルメタル・パニック女性支持者多いです。
 多分思うよりずっと。

 何がいいと聞いたところ学園生活部分の笑える。
 あの主人公とヒロインのやり取りがいいと聞きました。


 そして、ロボット対決についてはどう思うと聞くと戦うところは、
 若干チンプンカンプンなところがあるが、
 それでも主人公の戦いの中での心理的な部分は理解できるし、
 その部分が多いから学園ラブコメ部分以外の戦う部分も読むことが出来るとのことでした。

 で、まあ色々と貸し出してみて基本的に女性陣に受けた小説を挙げます。
 勿論、私の周りの趣味に関係してくるところもあると思いますが参考程度にはなると思います。
 まず「キノの旅」「バイトでウィザード」 「天国に涙はいらない」「フルメタル・パニック」等でした。

 
そこで総計してみて思うところはヤハリ異能物は受けが悪いですね(笑)
 陰陽系、魔法系は受け入れられるようです。


 ただここで気になるのは、魔法や何かが使われるとついて回る熱いバトルです。
 これはどう受け取られるのか? 聞いたところ、バトルは

 戦って敵を倒すというだけの物には共感がもたれないそうです。


 その中に若干のスパイシーな物が必要とのこと。
 恋愛物に関してはどうか? と聞いたところ、

 思いっきりバカバカしくて笑えるものは好きだが生半可にリアル実を出すと場合によっては、
 この作者経験薄いし女の心わかってねーよと鼻で笑われる事があります。


 かなり気になる萌えはどうなのか? 何やら美少女というワードは問題ないらしいです。が、

 その女の子の口調があまりにイっちゃってると、
 男として見たときは笑えるところが女性陣から見ると馬鹿みたいの一言でおわるっぽいです。


 で、かなり調査して女性受けがいいのは「男の友情」らしいです。

 いや、別にボーイズラブとかでなくても、
 男から見たらありえないバカバカしいほどの友情と言うのが男らしくてよいそうです。
 女性にとって男の友情と言うのは未知のゾーンであるからして憧れがあるようでした。
 えっと、男女両方の好感を得られるものを書こう! と以前、色々研究? しまして、
 これが楽な方法かなーと思ったものが一つだけありました。

 メンイキャストA(男)にBさん(Aの彼女)とC(Aの友人で男)というキャストにして
 物語を構成していく方法です。
 この3人が非常に仲が良いという設定をベースに置けば、
 男同士の友情もアホな恋愛も結構かけます。


 また、男の友情も書いてる側として、Aには彼女がいるという設定から、
 彼らはノーマルであるというのが分かり書いてる側としても非常に楽でした
 以上調査報告でした。
 何かの参考程度になればと思います。
 それでは長々と失礼いたしました〜


北条眞祈さんの意見(女性)
 みなさまお久しぶりです。それとはじめまして。
 HNからもわかるとは思いますが、私は女性です(えぇ、何があっても)
 女性に受けるキャラや設定、ストーリーについてですよね?
 客観的に述べるようにします。

 私が好きなライトノベルとしては、
 「ブギーポップシリーズ」、「キノの旅」、「スカーレット・ウィザード」ですね。
 「ブギーポップ」に関しては、
 女性・男性の偏りがあまり無く、中性的なところがいいのかなぁと思います。

 「キノの旅」も同じですね。
 「スカーレットウィザード」は【強い女】の典型的なものです。

 同じ女性から見ても、強い女、軍服が似合う女、風を肩で切って颯爽と歩く女というのは、
 非常に憧れます。(もちろんそうでない人もいるでしょう)


 実際自分もそういう女を描写するのが大好きです。
 男性にとっては強い女はどうなのかわかりませんが。
 また恋愛に関しては、上に書き込みがおるとおり、
 コメディタッチの笑えるものであればいいのですが、
 リアルな心情心理を描写するような女性受けものを男性が描くとなると、
 心情が分からないのではないでしょうか?


 やはり、女性男性万人に受ける小説というのは、難しいと思います。
 たとえば純文学で芥川賞を取る作品は、
 万人受けするものが多いらしく、読まないという人もいます。


 一意見ですが、これにて失礼いたします。


水無月さんの意見(男性)
 どうも水無月です。
 僕は男ですが、情報源となる友達がいたのでそれを参考に書こうと思います。
 まず、これは第1研究室にもありましたが、

 男性には人気のあるいかにも「ヒロイン」といったものは嫌いだそうです。
 主人公や周りの男を凌駕するような「強い」または「カッコイイ」女性が好きだ、と。


 でもその人はフルメタは嫌いです。「リアルバウトハイスクール」のヒロイン涼子がツボだとか。
 あと、恋愛一歩手前のほのぼのとした雰囲気がいいとか、
 日常の一コマで何かしら共感できる心理描写があるといいという意見をもらいました。



魔音さんの意見(女性)
 こんばんは。実は私も、このサイトで書かれている「女性」につて、
 前々から気になっていたことがあったので、これを機に女の私から書き込みさせて頂きます。
 もちろん、これから書くことは私個人の意見であり、
 すべての女性がそう考えているわけではないのでその辺はご了承ください。

うっぴーさんへ

 以前、第4研究室で「小説・文章に現れる男女の癖とは」という質問に、
 このように答えていましたよね?

>女性の場合は、99パーセント恋愛を軸としたロマンチックな感じのする物語を作ります。

 これは断言し過ぎではないでしょうか?
 確かに、恋愛モノを書く女性は多いとは思いますが、少なくとも私は、
 そのような作品は一度も書いたことがありません。
 かつて一度だけ恋愛小説を書こうとしたことがあるのですが、結局は友情物語になってしまい、
 恋愛は完全にオマケ要素と化してしまいました……。
 元々恋愛モノよりも、アクションモノの話が好きなせいか、
 ついついそちらに傾く傾向があるようです。
 (ちなみに、ここで度々話題になっていた「フルメタル・パニック」 も、
 私はラブコメのシーンより戦闘シーンの方が好きです。)

魚の骨さんへ

>かなり調査して女性受けがいいのは「男の友情」らしいです。

 私もそう思います。私自身も、男女問わず友情を描いた作品は好きですし、
 何よりも「少年ジャンプ」に載っている漫画が女性に大人気だということが、
 それを実証しています。
 私の友達にもファンの子がたくさんいます。女性受けを研究するのなら、
 ジャンプコミックスを参考にするのが良いと思います。
 また、「ガンダムSEED」や「鋼の錬金術師」も、

 
友情や兄弟愛の要素が色濃く、女性に人気です

 ライトノベルなら「十二国記」あたりが比較的支持されていますね。

 ですが、あくまで私は、

 恋愛物語であろうが友情物語であろうが、理屈抜きで「面白い」作品なら、男女関係なく、
 多くの人に自然に受け入れられるものだと思っています。

 
より多くの読者に得たいと思うのなら、男性受け、女性受けではなく、
 少しでも面白い話を書くようにするのが近道であると思います。
 それが一番難しいんですけどね……

 途中、話が脱線してすみませんでした……
 長々と書いてしまいましたが、少しでも参考になれば嬉しいです。


かざとさんの意見(女性)
 こんにちは
 初めて書き込みさせて頂きます、「かざと」と申します。
 この度は、「クッパ」さんの質問に対して、私なりの見解を述べたいと思います。
 まず、
 「受けようと思って書くべきではない」これに尽きるのではないでしょうか。

 女性でもミリタリーマニアはいますし、男性でも少女漫画ファンはいます。
 ようは、自分の世界を確立し、読者を引き込むことだと思います。
 読書家の知人に「どう書けば受けるか」相談したところ一笑されました。

 受けをねらった小説は、書き手の思惑が解りすぎてつまらないそうです。
 やはり、書き手が書きたい世界を魅力的に書くことが、
 男女年齢を問わず同じ嗜好の読者を引きつけるのだとか。


 思い入れと情熱、そして読者を視野に入れた創作に励むことが一番のようですね。


珠翠さんの意見(女性)
 『活字倶楽部』という小説ファン・マガジンをご存知でしょうか。
 通称『かつくら』は、お勧め小説、人気作家のインタビューが載っている
 女性を対象にした情報誌で年四回発行されるそうです。
 先日、友人に借りたものに、キャラの人気投票があったので、報告させてもらいます。

2003年間ベスト10

1位 233票 直江信綱 炎の蜃気楼 /桑名水菜/集英社コバルト文庫

2位 219票 仰木高耶 炎の蜃気楼

3位 200票 火村英生 46番目の密室/有栖川有栖/講談社

4位 166票 ニコラス・ユーイング・シフォート 銀河の荒鷲シーフォート/
                              デイヴィッド・ファインタック/

5位 113票 エディ 鉱物シリーズ /五條瑛/集英社

6位 88票 トム・マールヴァロ・リドル ハリーポッターシリーズ /静山社

7位 86票 深山木秋 薬屋探偵妖綺談 /高里椎菜/講談社ノベルス

8位 85票 榎木津礼二朗 妖怪シリーズ/京極夏彦/講談社ノベルス

9位 84票 セブルス・スネイプ ハリーポッターシリーズ

10位 82表 有栖川有栖(火村サイド)46番目の密室

 知ってるキャラがいましたか?
 本当は20位までありますが、疲れたのでこの辺で……
 思ったのは、ほとんどが男性キャラってことですね。
 あと、女性ファン熱いです。結婚したいくらい好きとか、
 彼の愛用のタバコ、吸えないけど買っちゃいましたとか、そんなコメントも載ってました。


maoshuさんの意見
 はじめまして。
 以前、男女両方に受ける話を書けないかというのが話題になっていましたが、
 参考になりそうなものがあったので、書いておきます。

 最近は、「話を聞かない男、地図が読めない女」のような
 男女の行動や性格を分析した本が出版されています。
 こういう本で研究するのもいいかもしれません。

 例えば、仕事を失敗した女の子がいて、彼に仕事で失敗したことを話します。
 女の子はただ、愚痴を聞いてもらいたいから話したのに、男の側から見ると、
 女の子をなぐさめにいくと思います。
 男の場合は、仕事に失敗したからどうしようと認識してしまうようです。
 だから、自分の体験談を話して、こんな失敗したんだから、元気を出してといっても、
 「あんたのと一緒にしないでよ」
 と女の子からキレられる結果になります。
 この場合は、適当に相槌を打って、「そうだよね」と女の子に同意するのが正しいようです。

 男はプライド、女は同意を重んじる性格があるようです。

 もちろん、全ての人がとはいえませんが。
 これを基にして、男女のすれ違いをテーマにすれば、
 男女両方に受けるものが書けるんじゃないかなと考えています。
 が、恋愛経験が豊富な人でないと、そんな作品は書けないかもしれませんね(笑)

 また、男は夢想家、女は現実主義者ともいわれています。

 異世界やパラレルワールドに憧れるのも、そこにはないものを求める男に多いですし、
 現実でも競馬とかのギャンブルに男が多いのも、
 もしかしたら当たるかもというそこにはない夢を持っているからだと思います。
 対して女性は、お金を使う場合が、服を買ったり、海外旅行に行ったりと、実際にあるもの、
 つまり現実を見ている傾向があると思います。

 これももちろん全ての人にはいえませんが、みなさんはどう思うでしょうか?
 参考にして頂ければ幸いです。


珠翠さんの意見(女性)
 女性にも受けるライトノベルについて、
 とのことだったので未熟ながらも意見を述べさせていただきます。
 あ、わかっているかと思いますが、私は女です。
 まず、女性の好むキャラというのはまさに寺宙さんの言うとおりだと思いますし、

 実際私も強い女には憧れを抱いています。

 あと男キャラに限らず、現在は正義よりも悪に生きる人物のほうが受けがいいようです。
 この場合の正義、悪とは法律などの一般的な規則に違反しているか、していないかということです。
 例えば人を殺すのは「悪」だし、物を盗むというのも「悪」です。
 けれど、今までで何回か出てきた「キノの旅」の主要人物たちは何人もの人を手にかけているし、
 いろいろと盗んでたりします。
 けれどその行為にはなにかしら理由があり、読者としてはそういうのもアリだと、
 そうしなければ生きていけないんだと 納得してしまうのです。
 私たちからすれば(これは男性の方も同じだと思いますが)
 キレイごとを並べる偽善者より、たとえ「悪」だといわれようが自分の生き方を貫く人物のほうが、
 ずっと好感がもてるのです……
 まぁ「スレイヤーズ」のアメリアのように異常なまでに正義を貫くキャラも、
 あそこまでいってしまえば逆に好感がもてるのですが…

 ほかに女性は細かな描写が好きです。

 女性というのは小説でも漫画でもけっこうきっちり読みます。
 だからちょこっとした一文にストーリー上直接は関係のないけれど、
 そのキャラの特性というか裏設定が垣間見えるような描写があると、
 「へぇ、こんなとこもあるんだ」とよりいっそうそのキャラやその作品自身が好きになるのです。

 最後に、女性は男性の思っている以上にギャグが好きです。

 こういった作品にどんな形であれ、一種の笑いを求めています。
 そして女性を本当に笑わせてくれるのは小説であれ漫画であれお笑いであれ、
 男性の作ったものの方が圧倒的に多いです。
 私も日々自分を笑わせてくれるもの、というのを探しているのです。
 えっとこんなものです。
 長々と失礼いたしました。でわ。


亜希さんの意見(女性)
 こんにちはうっぴーさん、亜希です
 相変わらず日参状態で通わせていただいているのですが、
 最近とても面白く読ませていただいたのが「女性にも好まれるライトノベルの書き方」です。
 普段なにも意識せずに「このお話、好き」と感じるままに本を読んでいたのですが、
 みなさんの意見を読んで改めて自分の好みというものを再認識しました。
 わたしは典型的な「女性読者」です(笑)。
 最近ラノベは買うよりオンラインで読む方が多いのですが、眺めていて思うことは、

 女性に大人気のネット小説って圧倒的に異世界恋愛FTなんですよね。

 
その中で特に人気があるのが異世界迷い込みFT
 で、お相手の男性はたいてい高貴な出自の(王子・王様・騎士・神官など)容姿端麗なキャラ。
 性格はまちまち、戦闘のスタイルも魔法使い・剣士・体術、かっこよければなんでもアリですが、
 とりあえず

 絶対的鉄則はは顔がイイということ(笑)。


 そしてほぼ100パーセント、超絶暗い運命を背負っているということです。
 まあこのあたりは男性読者にも必要とされる事項だとは思いますが。
 ……と。思わず長々と語ってしまいました。


NOAHさんの意見(女性)
「女の子受けするライト・ノベル」、興味を引かれたので書き込みさせて頂きます。
 あくまで私の浅い読書量からの判断ですので、ご了承下さい。
 断っておきますが、私は紛れもなく女です。
 皆さんのおっしゃってらっしゃるように、以下の条件は高確率で受けると思います。

 1、竹を割ったように潔い性格で、格闘術に優れた女の子。
 2、男同士の友情、絆。

 その理由として。
 1に関してはおそらく、多くの女の子がそうありたいと願ったとして、
 そう簡単に自己実現出来ないからこそ余計に憧れるという。


 華奢な女の子(もちろん、しっかりと身体は鍛えてますよ)が、
 バッタバッタと大の男達を次から次へと倒していくのは、実に爽快です。
 必ずしも男勝りではなくても、カッコイイヒロイン・アクションは好まれることが多いと思います。

 2に関しては、確かにそうでしょう。
 女の子にとっては未知のゾーン故に惹かれるものがあります。


 あるいは、非常に古臭いとは思いますが、男のロマンとかも。
 どうしても女の子同士の友情はウェットになってしまうというか、
 カラッと乾いたものにはなりにくい気がします。
 ステロ・タイプに言えば、恋愛と友情を天秤に掛けた時の反応が、男女間で正反対にややなりがち。
 男同士だと友情を取りますが、女同士では恋愛を取ると。
 この辺りの心理的葛藤が、女の子に男同士の友情を魅力的に見せるんじゃないでしょうか。
 これはマンガですが、非常にいい例として「っポイ!」を挙げます。

 ただ、ライト・ノベルと一口に言っても結構幅広いと思います。
 個人的にゲーム・ノベル等はほとんど読んだことがなくて、
 専ら愛読しているのは集英社コバルト文庫や講談社のホワイト・ハートなんかです。

 こういった女の子向けのライト・ノベルを何冊か読めば、
 多少なりともその傾向は掴めると思います。


 そしてこれらに書かれている主人公は、実は大半が男の子だったりします。
 まあ、女性が書いているものなので、リアルさに欠けた男ですね。
 男性の方から見れば絵空事もいいトコなのかもしれません。
 また、男性が書くキャラは男は男らしく女は女らしくなようですが、
 女性が書くキャラは結構中性的であることが多いのも確かだと思います。
 フェミニストとまではいかなくても、どこかに男尊女卑的社会のあり方に、
 やはり鬱屈感を持っている為にユニセックス方向に傾倒するのか。
 あるいは、単に男の子の気取らなさに憧れてなのかははっきりしませんけど。
 (ホラ、女の子はなんだかんだ言って気遣わなくちゃならないことが多いですから。身嗜みとか)

 それから、男性が美少女キャラを好きなように、
 女の子も美形キャラは大好きです。


 最後に一言。
 但し、全ての女の子がそうである筈はありませんが、女の子にある程度受けるということは、
 ある意味腐女子の餌食になる可能性も同時に孕むということです。


みつきさんの意見(女性)
 男性が好むストーリーの要素は「努力・友情・勝利」だそうですが、

 女性が好むのは「努力・友情・受け入れられること」

 だという考察を「このライトノベルがすごい」というHPの
 早見裕司さんのコラムで見たことがあります。
 一読して、なんだか非常に納得してしまいました。
 確かに、女性は男性ほど勝ち負けにこだわらないですよね。

 対して、「受け入れられる」ということは女性読者にとって、とても重要です。

 その違いは、ライトノベルの嗜好に深く関わってくると思います。
 男同士、または女同士の友情物語が好まれるのも、
 また男性にはとっつきにくいかもしれませんが、ボーイズラブというジャンルに人気があるのも、
 最後には破滅を迎えてしまうような悲恋が売れたりするのも、
 「葛藤の末、相手に受け入れられる」という結末が用意されているからだと思います。
 また、肉体関係のない、本当の「恋愛」に行き着く一歩手前の、
 「ほのかな恋愛感情」という要素が好まれるのも、
 やはり「受け入れられること」と関係があるのではないでしょうか。

 それと、女性はギャグが好き、という意見もありましたが、
 私自身や友人たちを例にとると、これは確かにそうだと思います。

 
 それも深読みしてみれば、
 「受け入れられているからこそ、一歩超えれば人間関係が危うくなるような毒舌や悪ふざけ、
 ドツキ合いも許される」という安心感からくるのではないかな、と思います。

 以上、ちょっと思ったことを書き込ませていただきました。それでは。


神無月 海月さんの意見(女性)
 はじめまして、神無月 海月と申します。
 女性の風上にも置けない私が口を挟むのもなんなのですが
 「女性にも好まれるライトノベルの描き方」に、あくまで私の意見を言いたいと思います。

 まず、数人の女性友人にこのサイトのおすすめ小説を読んでもらいました。
 そのところ、圧倒的に人気だったのが、かっち様の「優しい人の殺しかた」でした。

 これは強い主人公というというのもあるのでしょうが、
 その中の主人公の弱さ、影が重要なのではないのかと思います。


 私は、影のある人間、弱い人間に惹かれます。
 ですが、他の友人に言わせると『強さの中の弱さ』がとてもいいのだとか。
 キノの旅もそうですよね。影が映し出されている、そこが面白いようです。

 ちなみに好きなジャンルは私も含め『ファンタジー』というのが多かったです。

 恋愛は一番好きというのはあまりいませんでした。私の友人の偏りの所為かもしれませんが。
 男同士の友情は、そうですね、ギャグでありカッコイイ関係であり好むものです。
 さて、あと上の『現実的な話』という点についてですが、
 確かにご都合主義は余り好む傾向は無いようです(ギャグは関係有りません)。

 胸を締め付けられるような話を好む傾向もあるようです。
 例えば、よく恋愛にある三角関係などは、これが入ると物語を読むのを止められなくなるようです。


 あと、女性にとても人気のある作品で、漫画ではあるのですが「破天荒遊戯」 というのがあります。
 これを参考にしてみることをおすすめします。

 主人公(女)…芯が強いが、実は脆い部分があり、暗い過去持ち。
 男1、男2…対照的な性格で、どちらも暗い過去持ち。腐れ縁関係。

 これは、複雑な人間関係、殺伐とした暗いストーリーの中の絶妙なギャグ。
 微妙な男たちの友情、そして恋愛。
 おそらくここで上がった、女性が好きな条件の殆どを満たしていると思われます。

 補足で、女性にウケナイものですが、私のおすすめ文庫を数人の友人に読んでもらった所、
 一番評判が悪かったのは「されど罪人は竜と踊る」でした。
 酷い友人は2ページで断念したと……。あの雰囲気がダメだとか。
 科学という言葉、専門用語が出た時点で引いてしまうのが実状のようです。
 長い戦闘シーンがダメというのも有るようですね。


 ただ、最後に言いたい事は「キノの旅」と「されど罪人は竜踊る」では、 
 確かに前者の方が女性に人気が有ります。ですが、私は後者の方が圧倒的好みです。
 文庫もコバルトが女性に人気のようですが、私はすすめられない限り読みたいとは思いません。
 明らかに男性ウケ狙いの萌え少女も面白くて大好きですし。やはり好みは千差万別です。
 女性、男性と人括りにするのはなかなか難しいかと思います。
 あくまで"傾向"であることを強調させていただきます。


タテハルさんの意見(女性)
 初めまして、タテハルと申します。こんな名ですが、女です。
 先が気になる小説は、
 電撃文庫「HHO(高畑京一郎著)」
 スニーカー文庫「ランブルフィッシュ(三雲岳斗著)」
 MF文庫「銃姫(高殿円著)」な、読書傾向です。

 つまり、いわゆる少女マンがや少女小説(BL小説も)を、あまり読んで来なかったし、
 これからも読む気が無い身でして、「女性」読者として意見を提示するのも何ですが。
 とても面白いテーマなものでコメントさせていただきます。
 「女性に好かれる」以前の、「嫌われるライトノベル」は何かというのも、見逃してはならないかと。

 個人的意見ですが、「ハーレム系」は嫌ですね。

 美少女ズの恋心を向けられる男主人公、
 あるいは、次々と男前ズに惚れられる女主人公は、私は駄目です。
 1人2人ならともかく、3人目が出てくると、もう読む気が減少します。

 女性読者が投影するはずの女性主人公でさえ、それまで割と好きでも、
 恋心を寄せてくる男前が3人目になると「なんでこの娘ばっかり」となるんですよ。

 女性主人公の場合は、
 気に入った男性登場人物の恋心を(次々と)持って行かれるのが、腹立つんですよね。


 「女性がBL小説が好きな理由とは?」のテーマで
 「他の女に持って行かれたくない」という御意見が有りましたが、
 我ながら、それに通じるものが有る気がします。
 この意見は、他の女性読者の方も何割かは、頷いてくれるのではと思うのですが。

 あと、上記に挙げた小説と矛盾するように見えますが、
 目新しいバトル方法は好きですが、バトルシーン自体は、興味が薄いです。
 本来はヒーローのカッコよさの本領発揮のシーンなのでしょうが、
 「どちらが強いか」「バトル最中の駆け引き」よりも
 「勝敗がもたらすストーリー展開への影響」が気になります。

 
 長々と失礼致しました。一女性読者の意見として、読んでいただければ幸いです。
 それでは。


りおさんの意見(女性)
 女性は、面食いじゃない人も多いです。
 (でなければ、「人類はとっくに滅亡だ」と、言われて初めて思いつく男性もいるかと/笑)

 キャラに関して言えば、内的な魅力こそ女性を惹きつけるという事になるかと思います。

 ご自身の書かれているキャラ全員(老若男女すべてです)に関して、
 ルックスを取り去っても魅力的なキャラでしょうか?
 特に、ヒロインが要注意です。
 美少女である以上の魅力の無いキャラは女性には受けないと思って間違いないです。
 (男性の感じる女性らしさも、女性にはあまる受けないと思います)

 「なら、どんな女性なら?」と思われると思いますが、
 これに関しては、わたしも答えるすべを持ちません。
 女性に好まれる女性キャラを作る事は、同性の女性にも非常に難しい事なのです。

 強いて言うと、表向きの性格はどうあれ、芯の強いキャラが好まれるような気がします。

 しかし、それ以上の法則性を見出す事は難しいです。
 どんなタイプにも等しく「好き」という人がいて、等しく「嫌い」という人がいるような状態なので。

 なので、男性が書き手の場合は男性キャラの方の造形の方に集中した方がいいかもしれません。
 「女性が好む男性キャラ」もまた、いろんな好みがあるので一口では言えませんが、
 無理にかっこよく書こうとせずに、
 自分が「男から見ていい男」だと思えるようなキャラを書けばいいかと思います。
 女性は意外と現実的です。
 現実にはいそうも無い男性を愛でて楽しむスタンスも持っていますが、
 「男って、こうだよね〜」などとへたれた所とか、すけべな所に好感を持ったりするもんです。
 (実際に、ほぼすべての女性が現実にいる男性と恋に落ちるのですから)
 ただ、一つだけ注意点は、ラノベの対象読者である10代の女性は、
 男性の生々しい性欲を嫌悪する傾向は確実にあります。

 なので、その辺りはギャグに絡めるとか、十分な配慮が必要かと思います。
 からっとしたスケベさにはむしろ好感を持ちます。


 また、ストーリーに関しては、「恋愛がらみ」はあまりお勧めしないです。
 わたし自身、恋愛物は大好きですが、男性作家の書いた恋愛物はあまり好きではないです。
 ちょっと感覚が違う気がするので。
 恋愛要素よりも、「男同士の友情」や「男の生き方」など、
 女性的な要素を排除した作品の方が好感持ちやすいです。
 人は自分に無い物を求める、という事かもしれません。
 ですが、それは男性とて同じでは?
 感覚の違う女性作家の作品を読むときには、「男性には考えも付かない世界」を求めませんか?
 女同士の濃い友情とか、女子高の「お姉さまと後輩/笑」みたいな関係とか。
 女性も同じかと。
 女性作家でも書いてくれるような作品を、あえて男性作家には求めないと思います。
 だから、男性の書き手の皆様は、
 とことん「男」にしか書けない話にこだわっていただきたいと思います。
 (恋愛物はよほどの作品『プロ作家の中でもダントツすごいというレベル』で無い限りまずダメです。
 ハーレム系はわたしもダメですし)


星丸さんの意見(女性)
 第四研究室の「女性にも好まれるライトノベルの描き方は?」を、
 興味深く読ませていただきました。あ、私は一応女ですよ!
 初心者でしかもガキの意見なんで参考になるかは分かりませんが…^^;

 「強い女」が女性にウケるというのは、私も納得です。カッコよくて憧れます。
 そして反対に出た「男にウケるやさしい女」も、私は好きですよ。

 まとめて何が言いたいかというと、強さの中の弱さとか、カッコよさの中の優しさとか、
 さりげなくミックスさせているものが私的にはいい感じなんですよ! (文章力なくてスミマセン…;


 逆に私が思う高感度の高い男は、
 「恋愛よりは友情を優先するけど、女のコにもちゃんとかまってくれる…」みたいなのです。
 (え、妄想しすぎだって?
 そして目標や夢を持っていて、それに一直線なのは男女とわず高感度高いです!
 話は変わってしまいますが、「面食いとはかぎらない」という意見がありましたが、
 どんなに中身がよくっても、できれば顔もイイ方が女は喜びます(笑

 あと、少年漫画の恋愛は、結構興味をもちますよ。
 そうゆうシーンは内心キャーキャーで読みますしね(笑
 でもそれはベタベタした恋愛ではなく……スッキリ?(ぇ)とした感じなのがイイです!
 例えば、バトルモノで世界の平和を守るついでに(?)好きな女も守る、みたいな(ぇ
 少年系読む女の醍醐味は、カッコイイ男と未知の世界とスッキリ系の恋愛だったりするのでは?
 (あくまで私の醍醐味ですよ(笑
 漫画ですが高橋留美子さんは、女性なのに少年漫画を描いて、
 男性にもウケ女性にもウケでいますよね…。凄い。
 あぁ、なんだか話がまとまってない&横道にソレている…(汗;
 こんなんでスミマセン;では。


クマ太郎さんの意見
 こんにちは、クマ太郎と申します。
 まず、ご質問に答える前に、私の方から一つお伺いさせていただきます。
「クッパさんにとって、小説を書くということはどんな意味をもつのか」
 どうもご質問の内容を拝見しておりますと、
 ここからはじめたほうがよろしいのではないかと存じます。
 
 読者は、小説を読むとき、ストーリーを通して、またはキャラクターを通して作者の心に触れます。
 そんなつもりはなくても、触れざるをえないのです。
 
 そして作者の偽りのない心にふれたとき、読者は深い感動を覚えます。

 少なくとも私はそうです。
 「物語がロマンチックで綺麗なこと」とか
 「性欲を感じさせない包容力のある男性を登場させる」とかおっしゃっておられますが。
 そんな気持ちで書いた小説が、果たして女性の心を揺さぶることができるのかと言われれば、
 答えはきわめて難しいと申し上げるしかありません。
 それどころか男にも女にもうけない小説が出来上がる恐れがあります。
「直接創作に関係するものではないので、皆さんお気軽に」
 とあなたはおっしゃいますが、とんでもない。関係大有りです。
 「こんな風に考えながら小説を書いてはいけない」
 と言う、典型的な例と申し上げても差し支えないぐらいです。
 
 なぜなら、あなたから小説を書く情熱を奪ってしまうからです。
 これは本当に危険なことです。


 鍛錬所のあなたの小説を拝見しました。非凡な才能がおありだと存じます。
 ですから、なおさら私は危惧します。
 筆のうまさにもたれ、軽く物語を書いてしまう作家がこの世にはたくさんいますが、
 私は、あなたにそんな風になって欲しくありません。
 もう一度、小説を書くという事を正面から見つめ、考えてください。
 そしてもう一度、小説を書くことを純粋に好きになってください。
 コメントは以上です。あまり参考にならなくて、申し訳ありません。



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公主さんからの質問  
 平安時代に鉄砲を登場させたらダメか? 

 どうもこんにちは、公主です。
 また疑問に思う事が出来たので質問させてもらっても良いでしょうか?

 桜子様の質問の歴史を無視した設定はアリか?の回答で平安時代に鉄砲や鉄鋼船・西洋の魔術などを登場させると、時代小説ではなくファンタジー小説になってしまうという答えが疑問に思う事がひとつあります。
 私の書いている時代小説でまだ銃がない時代を舞台にして書いているのですが、その中で設定を無視して銃を登場させるのですが、これではファンタジーになってしまいますよね?
 と言う事はきちんとした時代小説を書くのなら、鉄砲や鉄鋼船・西洋の魔術などを登場させては絶対に駄目なのでしょうか。
 そこがどうしても気になってしまいます。
 それを登場させると突っ込み満載な小説になってしまうのでしょうか?
 その辺りがよく分からないのです。
 一味違う時代小説を書いてみたいのですが…。
 是非教えて下さい。

 
● 答え ●

 結論から言うと、絶対にダメです。
 銃の無い時代に、銃を登場させたら時代考証を無視したことになります。

 時代考証を無視した小説は時代小説とは呼べません。

 もし、平安時代に銃を登場させたら、それは私たちの知っている平安時代ではなく、あなたが自分の頭で考え出した異世界――パラレルワールドとなります。
 異世界を舞台にした話は、ファンタジー小説と呼ばれます。よって、
 時代小説を書くという前提に立つのなら、平安時代に鉄砲や鉄鋼船・西洋魔術などを登場させてはダメなのです。
 ある特定の人物が、個人的に使うのならいいのでは? という疑問が浮かぶでしょうが、それは違います。
 銃が無い世界に銃を持ち込むことそのものが問題であり、世界観の破壊に繋がるのです。
 例えば、お侍が江戸の街を車で走っていたら違和感バリバリでしょう?
 それで、今が江戸時代だ! と言い張ったら、正気か!? と一蹴されます。
 ひと味違った時代小説に挑戦したいとおっしゃるなら、if小説なんていかがでしょう?
 明智光秀が羽柴秀吉に勝利して真の天下人になった。
 三国志の劉備元徳が曹操、孫権を破って中国大陸を統一した。
 第二次世界大戦で、日本が連合軍に勝利した。などという、「もし〜となっていたら」を題材にした小説です。
 その時代の世界観を壊さないのであれば、こういう思いきったストーリーを書いても大丈夫です。

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桜子さんからの質問  
 歴史を無視した設定はアリか? 

 どうもこんにちは〜、お久しぶりです!!「松本という女」を投稿した桜子です。

 さて、さっそく質問なのですが…。
 私は今、時代物の小説(または漫画)にとても興味を持っています。
 その中でかなり疑問に思ったことなのですが…

 例えば、平安時代。政治の実権を握っていたのは藤原氏ですが、とある小説の主人公で、「あたしは藤原家の流れをくむ姫よ!」…と、確かそんなような台詞を言っていた姫がいたんです。
 その小説はどう見てもオリジナルで、歴史小説とは思えないし、キャラも架空なんです。
 なのに有名な「藤原氏」の血縁という姫が出てきて、私はとてもビックリしました。

 他の例を挙げるとすれは源氏物語。
 それも現実にあった話ではないと思うのですが、その中で「朱雀帝」「冷泉帝」というのが出てくるんです。今まではなんとも思わなかったのですが、最近その二帝が実在する名前だということを知り、またまたオドロキでした。

 …これらのように、実在した家系の中に、勝手に架空の人物を存在させてしまったり、架空の物語の中に実在した名前を使ったりするのはアリなのですか?
 また、(これには例がありませんが)自分で勝手に想像した有力家系(架空)を小説の中で出すだとか、キャラが歴史上の有名人物の…例えば「お気に入りであった」とか「忠実な家来」だとか、そういう設定を、歴史を無視して作ってしまうのもアリなのですか?

 私はいつか時代小説を書いてみたいと思っているので、とても困っています。
 私の頭がカタブツなだけなのでしょうか?

 どうか教えてください! お願いします!


● 答え ●

 結論から言ってしまうとアリです。
 桜子さんは、どうやら歴史小説と時代小説を混同して考えているようですね。

 歴史小説とは、史実に忠実に描かれた作品です

 架空の人物や自分の独自の解釈などを入れるのは御法度です。
 なにからなにまで細かくその時代のことを調べ上げて、完璧な歴史を再現しなければなりません。

 時代小説とは、例えば平安時代を舞台にして、そこで自分の作った架空の人物を登場させて、好きなようにストーリーを展開させてOKな分野です。

 とにかくおもしろさに主眼を置き、多少歴史をねじ曲げたり、歴史のわかっていない部分に大胆な解釈を加えたりできる作品です。
 だから、「あたしは藤原家の流れをくむ姫よ!」と主張する女の子が出てきても全く問題はありません。
 織田信長が本能寺の変で死なずに生きていた!などというif物の小説もこれにあたりますね。
 ただし、

 時代小説の場合でも、それなりに時代考証を必要とします。
 その時代にそぐわない物や価値観を導入するのはだめです。


 平安時代に鉄砲や鉄鋼船・西洋の魔術などを登場させると、時代小説ではなくファンタジー小説になってしまいます(笑)。
 ライトノベルで歴史小説を書く人はまずいないでしょう。
 歴史小説は、堅い作品です。正確な歴史を再現させるために、おもしろさを犠牲にしなくてはならない部分もでてきます。
 おもしろさや読みやすさを追求した若者向けの小説であるライトノベルとは相反したモノです。
 ですから、
 ライトノベルという分野を前提にしているのであれば、
 桜子さんの好きなように書いて大丈夫です。



桜子さんからの質問・2

 再びすみません…桜子です。
 さっきの質問とは違う質問なので、分けさせていただきました。

 短い質問で、内容がちょっと「え。」と思われるものかも知れませんが、昔の日本の時代小説や、純和風の異世界に、“キス”という言葉を使うのは、やっぱり「世界観にあわない描写」になりますか?その場合、やっぱ“キス”は“接吻”とか“口づけ”という表現になってしまうんですか(汗)?
 “純和風の異世界”なんて、読んだ事がないので、どうなんだろうって思いました。

 なんかちょっと……細かい質問ですみません!あぁあ恥ずかしい………
 どうぞよろしくお願いします…。


● 答え ●

 これは確かに、「世界観にあわない描写」になってしまいますね。

 純和風の世界観を作りたいのであれば、
 キスなどという外来語は使ってはいけません。


 もし使うと、世界観と合わないために不協和音を起こします。
 世界観を壊すことに繋がりかねません。
 キスなら接吻・口づけ、デートなら逢い引き・逢瀬などと古風な表現に直した方が良いでしょう。

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美咲さんからの質問  
 小説・文章に現れる男女の癖とは? 

 掲示板の方で見たんですけど、男性と女性では文章の書き方が違うと仰っていましたよね。
 どんな風に違うのでしょう?
 凄く気になったのでつい質問してしまいました。お暇な時に返事頂ければ嬉しいです。


● 答え ●

 男性と女性の書く小説・文章にはそれぞれ癖があります。
 公の文章では差は見られませんが、掲示板やメールなどの私的な文章には、その人の個性がわずかながら表れます。
 ペンネームや、文字の色などもそうですが、女性の場合はどことなく物腰が柔らかで、相手に対しての配慮が感じられます。

 逆に男性は、多少、硬い文章を好んでいるように思われます。

 ちょっと難しい表現や、理屈などを言うのは男性の文章ですね。

 女性の場合は、口語体のわかりやすい文章が多いです。

 
別の言葉で言えば、書き手の感情の動きが見える文章ですね。
 もちろん、個人差がありますので、すべての人には適応できませんが、このような傾向は確かにあります。
 また、小説には男女の癖がより顕著に現れるので、著者が男性か女性かは、その人の小説を読めばだいたいわかってしまいます。
 まず、

 女性の場合は、99パーセント恋愛を軸としたロマンチックな感じのする物語を作ります。
 また、彼女らの描く男性は、同姓から見ると多少違和感のあるモノに映るのです。

 おそらく、自分の理想像を描き出しているためでしょうね。

 性欲をあまり感じさせない包容力のある男性を、女性は好んで登場させているように思えます。

 例えば、なにかのアクシデントで女の子と激突して、彼女に組み付かれたり、下敷きにされた場合、彼らはこういう反応を取ります。
「……おい、いつまでしがみついているんだ?」
「重いな、さっさとどいてくれないか?」
 マジかぁ!と男から見たら、絶叫してしまいそうなリアクションです(笑)。
 あぁ、やわらかい。いい匂い、もうちょっとこのままで……(*´Д`)ハァハァとか、彼らは絶対に思いません。

 逆に、男性の場合は、活劇風の物語を書くことが多いです。
 恋愛要素は、あくまで物語を盛り上げるための一要素にすぎません。


 
恋愛をテーマにする場合は、たくさんのかわいい女の子に囲まれてウハウハという極端な形を取ります。

 また、多少(かなり?)男性に都合の良いように脚色された女性を登場させます。

 特に、私のような「美少女ばんざーい!」などと言ってる人間は、生きた人間ではなく、記号を集めた萌えキャラを作ってしまう傾向があるのです(汗)。
 そのような小説を書く人はまず間違いなく男性です。
 美咲さんは、まず間違いなく女性だと思いますがどうでしょうか?

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