第4研究室 創作に関するQ&A 186P | トップへ戻る |
季結さんからの質問
 キャラクターの感情を淡白にしない方法とは?
 
 初めまして、季結といいます。
 私は小説を書くと人の感情が淡白なものになってしまい、
 小説自体も平坦なものしかか書けません。
 書こうとはするのですが、なかなかうまくいきません。
 皆さんは、どんな風に感情を表現していますか?
 そしてどうすれば平坦ではない小説になるのでしょか。

 どうか皆さんの意見を聞かせてください。


● 答え ●

峰しずくさんの意見
 こんにちは。

 正攻法で行くのなら、「どれだけ広く深く読者に作者の思いを伝えられるか」
 ということになりますから、自分(作者)の心の中をじっとみつめて(自分とじっくり対話をして)、
 そして、その結果をこれでもか、これでもかと詳述することが肝要かと思います。

 それはつまり、「悲しい」と書かずに「悲しさをかけ」、
 「嬉しい」と書かずに「嬉しさをかけ」と言うことです。


 しかし、同時にそれらが冗長になってはいけません。
 いかに端的に表現できるか。そのためにはボキャブラリーを増やすことや、
 イマジネーションを膨らませて秀逸な比喩を使うことなど、知識とテクニックによる部分が大きく、
 かつ作者の感性が豊かであればあるほど良いのは言うまでもありません。

 そして、そのためのトレーニングの方法なのですが……。

 あなたも小説を書こうというくらいですから、
 いくつかのとても大好きになった小説がきっと手元にあると思います。
 それを、娯楽として読むのではなく、勉強として読んでみてください。
 そのときの要点は、何気なくストーリーやキャラの感情を追うのではなく、
 神経を研ぎ澄ませて、「これ、すごい!」と感じることです。

 きっとあるはずです。「この表現、すごいなあ。とても自分には真似できないなあ」と思う部分が。
 それをいっぱいいっぱい見つけてください。
 そして、自分の感性の肥やしにしてください。

 そのまま使っちゃいなさい、と言っているのではありません。
 他人の書いたものを「すごい」と素直に感じる感性が膨らめば、
 その時同時にあなたの感性も膨らんでいますし、感性が膨らめば、
 何気なくそのへんに転がっているものも、
 小説に取り入れるべきボキャブラリーや比喩として身についてくるでしょう。

 がんばってください。
 あなたのように向上心のある方は、きっと実を結びます。


花菱 庵さんの意見
 初めまして、花菱と申します。
 私も感情が淡白になってしまう傾向が強いです。
 技巧で誤魔化すこともできなくはないですが、
 まだまだ私の技術は未熟ですので、自身が納得できません。

 そういう前提で、私が考える手段としましては、インプットをとにかく増やすことですね。

 理想は、旅行などに出たり、社会経験を積んだりすることですが、
 これは一朝一夕にはなり難いです。
 ゆえにとりあえずは、映画・音楽・小説・漫画、
 人の感情に訴えるものに多く触れることである程度のカバーすることでしょうか。

 自分が実際に抱いた感情を小説に反映すれば、
 技巧を越えて表現することができるような気がします。

 ただ――感情を表現すればそれが面白い小説になるかというと、
 その限りではないので気をつけなければなりませんね。

 何かの参考になれば幸いです。ではっ。


んぼさんの意見
 技術力不足が書けない原因である。
 経験不足が書けない原因である。
 考察力不足が書けない原因である。
 色々、原因は考えられます。

 質問の文章から、恐らく質問者さまは中学生か高校生くらいでないかと思います。
 自分自身がさまざまな局面に直面すれば、それは全て書くものの糧となりますが、
 年齢的にどうしてもそういった経験不足というのは、生まれ得ると思います。
(学校は比較的閉鎖空間=心理的に動きが鈍くなりがち、親と同居=大きな問題は、
 最悪でも逃げることが出来る、など環境的要因もありますね)

 人間、知らんもんは書けません。
 自分の知り得ない感情は書けないのですから、
 まずは普段の生活における自分の心情を常に分析するように、
 そして少しずつ社会経験などを積むことですね。


ういさんの意見
 私は淡白や平坦が悪いことだとは思いません。
 妙に感情が入っても、逆にうるさい場合もあります。


 結局のところ、面白ければいいんですよ。
 そもそも、何がどう淡白で平坦なのかは、
 作品を読んでみないとどうにも判断できませんし、
 書いた本人が勝手に淡白だと思い込んでるだけかもしれません。

 それと、経験不足だから、と言うのはどうなんでしょうね。
 子供に向かって「早く大人になることだ」と言ってるみたいで、
 言われた方は、どうしようもないように感じます。
 確かに経験を積むことは小説を書くうえで重要なことでしょう。
 私自身、昔の私なら絶対に書けないだろう作品を今書いてます。
 しかし、その一方で、昔の私でなければ書けない作品もあるのです。
 いろいろな経験を積むことにより、世間の汚れも身につきました。
 確かに小説は上手になるかもしれませんが、
 その内容は、どこか無難で新鮮さにかける気もします。
 むしろ、たくさんの経験を積んでしまった為に、
 物事に対する感動が薄れ、さらに淡白になってしまった気もします。
 これは私だけかもしれませんが。

 私にそんな時代があったかどうかは判りませんが、
 何も知らないピュアな状態でなければ書けない世界だってあるはずです。

 経験がどうのこうのというより、その時の自分しか書けないものを、
 もがきながら悩みながら考えながら書くことで、
 本当の感情というものが読者に伝わるのではないでしょうか?

 
 登場人物の感情というより、著者の感情かもしれませんがね。

 例えそれが、十年後に読み返して赤面してしまうようなものであっても、
 今の自分を精いっぱい出し切ればいいと思います。
 最初から上手に書こうと思ってはいけません。
 余計に書けなくなりますよ。


十香さんの意見
 物語は人の感情によって始まります。
 恋愛小説なんかわかりやすいパターンで一目ぼれしたりとか、
 逆に第一印象が最悪で嫌いあうけどなぜか気になってしまうーとか。
 (ものすごいべたべたですみません)

 今時あるのかわかりませんが、悪を倒すために勇者が立ち上がったりするのも、
 全て感情や気持ちがあるからこそ、物語は始まると思います。
 だからキャラのバックグラウンドを練り、これでもかというぐらい作者がキャラに入れ込み、
 伝えたいテーマや強い動機があれば、自然に平坦な話にならず、
 感情を表すことができるようになるんじゃないでしょうか。
 (ら、楽観的過ぎますかね……?)

 ……拙い意見を、失礼しました。


ぺーさんの意見
 文体の問題じゃないでしょうか。文体は個性です。
 個性は短所でもありますが、長所でもあります。
 ですので、それを伸ばしてやるという手もありますよ。


 饒舌に感情をぶちまけている小説も勿論おもしろいです。
 ですが、感情を抑制して書いているからこそ、見せ場での感情の爆発が涙を誘う。切ない。
 そんな名作も多々あります。

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