第4研究室 創作に関するQ&A 188P | トップへ戻る |
Eve.さんからの質問
 プロットの作り方
 
 おばんです、イヴです。
 また煮詰まってしまいました。プロットのことで、です。
 ラ研様の第一研究室に『プロットの作り方(?)』という項目があったように思います。
 行き詰るたびにそこを覗かせて頂きまして、あれやこれやと考えてみたのですが、
 やはり答えは否のまま。
 というより、出てこないんですよね、明確な答えが。

 というのも、タイトルにあります通り、プロットの作り方がわからないのです。

 時代、舞台、主人公、主人公の行動、その動機、結果としてどうなる、冒頭はどんなか――
 
 こんな感じに粗筋的なプロットや人物のプロフィール等のプロットは立てられるのですが、
 いざ物語の本筋のプロットを書こうと思うと全然筆が進みません。
 くたーっと、私の指に寝転がったままです。
 書き方がわからないんです。

 へっぽこなりに自分でプロット作成をしていますが、
 現状を維持していたのでは成長できないような気がしてきました。
 見栄えが悪いので、後で自分で見直したときに相当困ってしまうのです。

 そこで、皆さんがどのような形式で、
 あるいはどのような順序だてでプロットを作成していらっしゃるのかをお聞かせ願いたく思います。
 皆さんのプロット作成術を学ばせていただきたいのです。

 独りよがり感がぬぐえませんが、どうぞよろしくお願いしますm(_ _;)m


● 答え ●

幸真さんの意見
 はじめまして、イヴさん。
 私は簡単に矢印でつないで、その後細かいことを書いていきます。
 大体がパソコンで書いておいて、決まったら印刷という形ですね。


 主人公が森に行く
  ↓←足跡を発見。見覚えがあるので追う
 因縁の相手と出会う
  |←戦闘へ。しかし相手は強力
  ↓○○を利用して何とか引き分けへ
 町に着く

 こんな感じで書いてます。
 後たまにやるのは、細かなあらすじだけ別紙に書くことです。
 コレはただ単にスペースの問題でかけなかっただけですが。

 お役に立てれば光栄です。


豊影さんの意見
 こんばんは、豊影です。
 自分の場合、行き詰まると同じストーリーを複数の視点、パターンで書いてみることがありますね。

 幸真さんの挙げられた例を引用・改変させていただきますが、
 本筋として
 『主人公、森へ→足跡発見、追跡→因縁の相手と出会う→戦闘→何とか引き分け→町に着く』
 のストーリーがある場合。

 これは基本的に主人公の動きを中心に追ったプロットですが、
 これと別に脇役の動きを追ったプロットを立ててみます。
 この場合、敵役の動きとして……
『とある獣を追って森へ→獣しとめる→足跡を追ってきた主人公と遭遇
 →戦闘→引き分け→獣を回収して、さらに森の奥へ』
 といった感じで。
 さらにもう一人脇役を登場させるとするなら、
 『森に迷い込む→剣戟の音を聞く→戦ってる二人を目撃→引き分けたようだ→
 腕にほれ込んで、町に向かった男に弟子入り志願』
 なんて。超テキトーですけど(苦笑)

 もちろん、これをすべて作中に描写として織り込まなければならないということはないです。
 ただ、全体の流れやすべてのキャラの動きを同時に考えて一つのプロットにするよりは、
 比較的組みやすいし矛盾もなくなると思いますよ。

 とはいえ、大筋が定まっていないとそれぞれのキャラが、
 てんでんばらばらに動いてしまうだけなので、本末転倒ですけども(苦笑)
 Eve.さんの場合は粗筋的なプロットは立てられるとのことなので、
 一度試していただく価値はあるのではないかと思います。


豊影さんの意見
 お晩です。
 かなり冷えてきましたね。

 わたしはプロットをこんな風にしていました。
 (今は、別の方法を模索しているところです)

 まず、エディターに次のよう打ち込みます。

------------
【起(天地人、アンチテーゼ)】
【承1】
【承2】
【承3】
【承4】
【承5】
【転(テーマ)】
【結】
------------

 これに、考えていることを埋めていくことで、箱書きとします。
 早いうちに【起】と【転】は埋めてしまいます。
 「テーマ」というのは一番伝えたいこと、一番やりたい場面です。
 「天地人」というのはどんな世界(天)で、どんな地域(地)で、
 どんな人(人)が出てくるのかのことで、です。
 これを早いうちに明かすべきとの考えからです。
 これは、イヴさんは出来ているということでしたね。

 「アンチテーゼ」というのは、テーマ、【転】と
 反対の状況や主張を入れる、ということです。
 アンチテーゼとテーマの間の距離を埋めるのが、
 物語である、との考えからです。


 距離があればあるほど劇的になるということです。
 その後、シーンシーンを【承X】に書いていきます。
 5個には限定せず、必要に応じて増やします。
 順番も最初は気にせず、後で適切になるように入れ替えます。

 その後で、または並行して、それぞれの下の行や別のファイルにでも、
 もう少し詳しい様子を3〜5行程度で書きます。
(これは、やってみた結果3〜5行になっただけであって、
 とにかく概要を書きさえすれば、分量は問いません)

 以上を持ってプロットとしていました。
 これは、新井一『シナリオの基礎技術』『シナリオの技術』
 を参考にしています。
 と言うか、殆どそのまんまです(笑)。

 ただ、今は別の方法を探っています。
 と言うのも、これだと読者に見え透く可能性があるからです。
 でもとりあえずまとめるのも重要だと思いましたので、紹介させてもらいました。
 プロットをまとめるのに慣れたら、またその方法でいいのか、考えてみてください。

 「やり通した」という地点に立つことで
 見えてくる物があると思います。


jogtyさんの意見
 勢いを大切にするタイプなので、プロットは見える形に起こさないことも多いです。
 頭にプロットを作る場合は、

・テーマ
・構成というより場面の順番
・場面の一部というよりネタ
・オチ
 ですね。ときにはテーマとオチしかないときもあります。

 目に見える形に起こす場合は、最初からパソコンにエディタで作ってしまいます。
 作る項目は、
・テーマ、コンセプト
・概要
・あらすじ
・構成(起承転結)
・人物
・キーワード
 です。人物とキーワードはプロットとは別に設定をエディタで書きます。
 プロットをおおまかに書いてあとは執筆しながら微調整していきます。
 このサイトのプロットの作り方は読みましたが、
 自分で自分が書くのに必要な項目を調べた我流です。


雷さんの意見
 まず「煮詰まる」ですが、これは「物事が最終段階に入る」ことをいいます。
 「行き詰まる」とはまるで逆の意味ですから、お気をつけください。

 さて、プロットの書き方ですが、豊影さんのやり方がおそらく物語の構造を把握にするのに、
 もっとも便利だと思います。
 ちなみに僕は、白紙に時間の流れを表す矢印を大きく書いた後、
 登場人物たちの動きを逐一書き込んでいきます。

 つい最近まで、僕もプロットで行き詰まっていました。

 原因は2つ。

 その物語は、旅の剣士である主人公が、
 祖国の存亡をかけた争いに巻き込まれていくという筋書きなのですが、
 主人公の父親を助っ人として登場させるタイミングを、ずっと決められずにいたんです。
 この父親は、主人公にとっても敵にとっても重要な存在であるために、
 登場人物から外すわけにもいきませんでした。
 これが1つ。

 2つ目は、主人公と敵対する勢力の行動パターンが、まったく把握できなかったことです。
「なぜ、このタイミングで主人公を攻撃するのか?」
「なぜ、このタイミングで主人公を攻撃しないのか?」
 そんな疑問ばかりが頭をよぎって、ずっと答えが出なかったんです。

 答えは、主人公とは別の「父親の行動を追ったプロット」と
 「敵の行動を追ったプロット」を作ったことで得られました。


 スッキリしましたね。
「へ〜、おまえら、そんなことを考えていたんだ」「おまえ、こんなところにいたのかよ」
 という新発見が多かったんです。
 そうしてやっと、「主人公とその仲間の行動を追ったプロット」も書き出せるようになりました。
 主人公の側にも「父親の行方を追いつつ、敵が作り出す状況を打ち破っていく」
 という行動パターンができましたから。

 いちど主人公から視線を外して、その背景で動いている人々に焦点をあてながら、
 プロットを作ってみてください。
 主人公を、世界を取り巻く状況が浮き彫りなって、新たな突破口が見えてくるはずです。


 少しでも、参考にしていただければ幸いです。


ぺーさんの意見
 自分の場合は、アウトラインプロセッサに「起」「承」「転」「結」という四つのノードを作り、
 その中に、箇条書きにエピソードを書くだけです。

 で、プロットですが、確かに大事です。
 ですが、創作のやり方は人それぞれであり、必ずしも執筆前に詳細なものを立てなくてはいけない、
 ということはありません。プロットを立てない、という人もたくさんいます。
 創作技法指南というものは、大多数の人に向けたものであることが多いわけです。
 ですが、どんなものにも例外や、少数派が存在します。
 自分に合った物だけ取り入れて下さい。
 十人中九人に有効な方法であったとしても、あなたは最後の一人かも知れません。

 詳細なプロットを執筆前に立てることが出来ない、と言う人は、実はかなり多いです。
 ですから、それはへっぽこなのではありません。
 その場合、とにかく書き出してみる、というのも非常に有効な方法です。
 キャラや背景は出来上がっているのですから、書き出すことくらいは出来るはず。
 後で、おもしろくなければボツにすればいいだけです。
 そうやって、とりあえず、キャラを動かしてみれば、ある程度見えてくるものもあります。
 彼らが自己主張をを始めます。
 執筆しながら、見えたところまでのプロットを少しずつ作っていけばいいわけです。
 順番が違うだけでやってることは違いません。最初に迷うか、途中で迷うかだけの違い。

 ちょっと執筆→ちょっと先の展開が決まる→そこまで書いてみる→ラストが決まる。→一気に書く。

 という感じでしょうか。ただ、推敲字に伏線の張り直し、矛盾の修正などをする必要はあります。


利也さんの意見
 始めまして、利也といいます。

 私は、プロットと同時進行で「出したいシーン」を書いています。これはもう、適当です。
 とにかく書きたいシーンを文法も文体も関係なしに書きます。
(そうでもしないと、すぐにアイデアが消えるので、とりあえず思いついた分を書きます)
 そしてそのアイデアシーンを、より多く出せる方向、
 もしくはそのシーンたちの雰囲気により近い作風を出せる方向へと話を進めていき、
 プロットを作ります。
 最後には、最初に考えたイメージ、アイデアと、全く違うものになったりします。
 そんな感じで、プロットを作っています。

 なんか乱文書き残すだけになりましたが、失礼致します。


優奈さんの意見
 お久しぶりです、優奈です。

 私は箇条書きします。適当に。
 たまにライトノベルにある、一ページくらいの「今までのあらすじ」
 みたいなのを参考にしてみてはいかがでしょうか。
 それでは。


AAAさんの意見
 ども、はじめましてAAA(みえ)です。

 私はプロットは大きく2種類に分けています。

1)時系列順に並べたもの
 主要同情人物が、どこで何をやっていたのかを一人一人時系列順に書き出したものです。
 これを見る事で、誰が何処で何をしていたのか、また何故そのような事をしていたのかについて、
 一人一人の視点で考えやすいんです。
 エクセルを使って書いています。
 エクセルだとマス目があるので、見直す時、登場人物同士の絡み合いが、
 (すれ違いや偶然の出会い等)見やすくなる為です。

2)実際に小説で書く順番ごとに並べたもの
 1)のプロットから小説として書く者を抜き出し、多少書き足したものです。
 あくまで小説に書く順番ですから、時系列との前後があるのは当然です。
 この時初めて、どのシーンをどの順番で出していく事が効果的かを考えています。

 上記、2つを互いにフィードバックさせながら、トライ&エラーでプロットをたてていきます。
 時間はかかりますが、頭の中で情報が整理されるので、長編を書く時はお勧めします。


峰しずくさんの意見
 こんにちは。

> 時代、舞台、主人公、主人公の行動、その動機、結果としてどうなる、冒頭はどんなか――

 ここまで頭の中で出来上がっているのでしたら、いっそのこと、プロットなんぞ書かずに、
 いきなり書き始めてみてはいかがでしょうか? 
 そうすることによって、ストーリーが転がるかもしれませんよ。


 ただし、途中で行き詰る確率は高いでしょう。
 しかし、結末は決まっているんでしょ?
 だったら、平気です。

 書けたところまでの流れと、頭の中で考えていた結末の、つじつまが合っているかどうか検証して、
 あっていないようなら結末を微調整して、そして、「ラスト」を書いてみてください。

 そこまですると、「こんなエピソードが書きたい」なんてイメージが湧いてくるでしょうから、
 その部分を書きます。
 エピソードがいくつも出てくるかもしれませんし、ひとつだけかもしれません。
 書いているうちにまた別のエピソードが天から降ってくることもあるでしょう。

 こうして、本当にかけなくなるまで、かける部分から手をつけていく。

 そして、本当にかけなくなったら、ここまで書いた部分を最大限生かしながら、
 (そのままでは無理かもしれませんが)
 もう一度プロットを組み立てることにチャレンジしてみてください。

 冒頭から結末まで、いくつかあるエピソードを繋ぎ、補填しながら、
 どんなストーリーになるかじっくり練るわけです。

 最終的には、この段階で書き上げたものをある程度(あるいは全て)破棄し、
 書き直す必要が出てくるかもしれません。
 でも、物語そのものは完成していますから、後は書くという「作業」だけです。
 クリエイティブな部分を全て完了、ていうわけですね。


んぼさんの意見
 長編しか書けない奴、んぼです。
 プロット至上主義、プロット万歳、プロットは神!

 ……で、一般的に「プロット」と言われるであろうレベルの物は、
 一切書かずに頭の中だけで済ませるという……w

 基本的には全て(キャラ、設定、世界観、ストーリー、テーマ、人称、構成、ある程度の本文)
 脳内で片付けます。
 人間の脳みそこそが、世界で一番の性能を誇るファジーコンピュータですから、
 これは活用せねば。
 ここまではプロットではなく、「妄想」。
 
 次に、脳内で組んだ妄想を、文字としてアウトプットしていきます。
 構成やら演出やら、序盤とか終盤に至っては文章まである程度考えてしまっているので、
 その量は膨大になります。
(枚数で言えば書きあがった本編の三分の一、
 テキスト容量で言えば約二分の一くらいにまで達します)

 この時点でさらに細かな矛盾点、演出の調整、構成の見直し、設定の変更などを行い、
 キャラクターデザイン(造形、色指定)を経て、晴れてプロット作業終了、となります。
 かかる期間の目安としては、妄想まで含めるなら約一年半、プロット作成のみなら半年くらいです。
(上記規模だと執筆に三ヶ月くらいですので、
 全体で見れば執筆にかかる時間などわずかなものです)

 プロットの中核をなすストーリーに関する作業ですが、
 おおまかに「全体あらすじ」と「章立てあらすじ」に分けて作業しています。
 まず本編全てを追いかける「全体あらすじ」で流れを確認し、
(この時点で最後まで出来ているわけですから、
 出力することによる矛盾点などの洗い出しなどが大きな目的になります)
 「章立てあらすじ」で、
 あとちょっと文を足せば本編として成立する程度の詳細なあらすじを書きます。
 執筆までに、既に一回本編を執筆してしまう、というような感覚が一番近いかもしれません。

 先に全部頭の中でやってしまうので、あまり参考にはならないかもしれませんが……
 「決まるまでプロットを作らない」というのも、一つの手ではありますよ。
 なんと言っても、ほぼ100%「手が止まる」という事態は起こらないのですからw
 逆説的に、ですけどね(´・ω・`)

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