第4研究室 創作に関するQ&A 309P | トップへ戻る |
ティルさんからの質問
 なぜドラえもんは人気なのか?
 
 こんにちは、声優さんが好きだからまたドラえもんを見始めたティルです。

 ドラえもんはかなり前にアニメ化されて、それから25年以上たった今も人々に愛されている作品です。
 なぜドラえもんはここまで人気なのでしょうか?
 ドラえもんといえば秘密道具です。
 ドラえもんはのび太の要求をいつも秘密道具で対処しています。
 それがたとえどんなに無茶であっても秘密道具で対処します。
 彼こそ最強の不可能を可能にする男です。

 しかしどんな困難も秘密道具で解決してしまうのはご都合主義ではないのでしょうか?
 どんな困難も必ず道具で解決してしま話なのになぜドラえもんは人気なのでしょうか?


●答え●

Dr.ウニボンさんからの意見

 ドラえもんの連載は、小学校低学年向けのものと高学年向けのものがありましたが、
 高学年向けのものはかなりSF色が濃いですよ。

 例えば、過去を変えれば未来が変わる、というタイムパラドックスの話や、
 動物の習性を使った道具、動物の遺伝子を組み替えて新しい動物を生み出したりするお話もあります。
 その説明も大半が正しいものであり、いい加減なものはありません。

 それに、多くの話でのび太は何処かでヘマをして、痛い目にあいますから、いい教訓にもなります。
(自力でやんなきゃ意味がない、という事に自分で気付く話もあります)

 なので、ご都合主義とはちょいと違う気がします。


Sohmaさんからの意見
 そうですね。ドラえもんは一時的に親や教師、ジャイアンなどの障壁から身を守ってくれますが、
 結局のびたは自分の失敗でひどい目にあいます。

 ただ助けてもらって終わりでは面白くない話ですが、ちゃんとオチがあるのが愛される理由かと。

 でも最近のは、そのオチが弱いというか、山も無く、落ちも無く、意味も無く……。
 「あたらしいバットの殴り具合をためさせろ」位の毒が無いのが悲しいです。


MATINOさんからの意見
 私もドラえもんは好きです。
 特にあの外見が……。
 丸くて青いシルエットを見ていると、何だか心が落ち着きます。
 
 キャラクターのビジュアルも魅力の一つではないでしょうか。


矢神千倖さんからの意見
 こんばんは、ティルさんとは逆で、声優さんの変更に伴ってドラえもんから離れてしまった矢神です。
(あの関さんは関さんじゃないッ!)

 ドラえもんの道具にも、何らかの欠点があります。

 タイム風呂敷だって、裏表逆に使って取り返しがつかなかったり、
 もしもボックスは勘違いされやすかったり。

 しかし、最大の魅力はのび太君の強さ、優しさだと思います。

 普段でこそダメ人間なのび太君。
 しかし「ウソ800」という話(だったと思う)では、ドラえもんが未来に帰ることになってしまいました。
 そこでのび太君は「ドラえもんが安心して帰れるように」と、様々な方面で努力しようと誓います。
 真夜中にジャイアンと戦って、ボロボロになりながらも勝利を収めたあの姿は、
 涙なしに見られませんでした。
 矢神としては、こういったところに魅力を感じますね。


音丸さんからの意見
 僕が思いますに、話の引き出しが多くて飽きにくいからというのも、
 ドラえもんが今も尚変わらない人気を保ち続けている秘訣なのではないでしょうか。

 ドラえもんという作品は一応はギャグ漫画というカテゴリに位置づけられている作品ですが、
 時に読む人をほろりとさせてくれるようなお話も存在します。
 それ以外にもワクワクドキドキのSF冒険ストーリーが展開されたり、
(一概に冒険といいましても、大宇宙や古代の日本、異世界、さらには未来都市など、
 ドラえもんたちが活躍する舞台は幅広く存在しています)
 更には話の過半数を占める、日常的なドタバタ生活芝居、更に戦争や環境問題、
 大人の恋愛等をテーマに据えた、非常にハードかつ教訓的なエピソードさえ存在します。
 此処にあげた一例の中でも、豊富なネタが存在していることがわかりますよね。

 そして「ドラえもん」の最大の功績は、それらの物語を全て
 「子供向けに親しみやすく」描いたことにあると僕は思うのです。


 舞台は読者も暮らしている現代の日本、主人公は読者の分身ともいえるダメ少年と、
 素敵なひみつ道具で毎回その少年を助けようとする落ちこぼれロボットと、
 世界観やキャラクターに関しても、ソフトで非常にとっつきやすい印象があります。
 物語の内容も比較的わかりやすいので、幅広い層の支持を得ることが可能です

 また、テンポ良く且つ斬新な設定(「道具を出してくれる駄目ロボット」等)、
 高年齢層の読者の視聴にも耐え得る内容は、大人の読者にも高く評価されています。
 
 色々と語ってしまいましたが、要は物語におけるあらゆる要素を取り入れた非常に柔軟な内容が、
 「ドラえもん」が今日でも愛され続けている大きな要因だと僕は思うのです。



アクアマリンさんからの意見
 私は、「夢があるから」かなと思っています。
 
 ドラえもんではいつも、困難が秘密道具で解決されてしまいますよね。
 普通だったら大変なことになるのに、秘密道具さえあればいとも簡単に……。

 それって、人間なら心のどこかで望んでいること、
 言い換えれば人間全体に共通する「夢」だと思うんです。
 だから、多くの人の心を刺激するのではないでしょうか。
 もちろん本当は、安易な道具で困難を解決するのは逃避行動にすぎません。
 あくまでも「夢」なのです。
 
 ドラえもんでもラストは常に、道具を使ったら余計めんどうなことになってしまった、
 というふうになっていますよね。つまり、道具が正当化されることはありません。
 
 そんなわけでドラえもんは、「夢」を持たせると同時に、
 そんな甘い考えは駄目だという教訓で皆を納得させることもできています。
 私としては、この辺が人気の理由の一つではないかと思うのです。
 

 駄文失礼いたしました。


クールミカンさんからの意見
 こんにちは。
 矢神さん、それ「さようなら、ドラえもん」ですよ。ウソ800は「帰ってきたドラえもん」です(^^)

 さておき、ドラえもん大好きなのでちょっと考えてみました。
 今でこそ「不思議なポッケでどんな夢でも叶えてくれる」は当たり前なようですが、
 当時としては斬新な発想だったのではと思います。
 ポケットを通じて未来のいろんな道具が出てくる、
 というのも幅広く柔軟にストーリーを組める設定になってますね。
 それまでのヒーローは百万馬力だったり超能力が使えたりと、不思議な力を色々持っていましたが、
 能力の方向性は限られていましたから。

 ドラちゃんのポッケはその際限がありません。

 そしてなによりドラえもんは「おもしろい」から人気なんだと思います。
 ドラえもんには精緻なミステリや背筋がぞっとする話、読んだ後気持ちが優しくなる話、
 世にも奇妙なSF(←マニアはこれをスコシフシギと読む)、
 大人になってから読むとホロリとさせられる話、などなど、
 色んな話が巧みなストーリーテリングで語られています。

 つまりは、作者である藤子・F・不二雄先生の漫画家としての技量が素晴らしかったってことでしょうね。
 どんなに優れた設定、発想があっても、表現力が伴わなければ駄作になりますから。
 「おもしろい」から、ってのは、言ってしまえば単純なようで、すごく難しいんですよね。


ティルさんからの返信(質問者)
 関さんが意地悪なキャラクターをやってるのは嫌だなぁ・・・

 皆さんありがとうございます。
 あれからマンガを読んだり映画版を見たりとしましたが、
 短編なら最後に必ずのび太が成長したか、道具について考えさせるオチになっています。
 そこが良いんじゃないかと自分は思います。
〈振ると300円出てくる道具の話は気に入りませんでしたが〉

 大長編はドラえもんの道具でも立ち向かえない困難が確かにありました。
 秘密道具のおかげで立場が一気に変わってしまった話もありますが、
 相手がさんざん好き放題やった後なのでスカっとします。
 大切なのは話の持って行き方なんですね。


三毛招きさんからの意見
 ドラえもんファンとしては答えなくてはならないかと思いました。
 他の方も仰っていますが、同じドラえもんでも、低学年向けと高学年向けでは結構違います。
 高学年向けでは、「森は生きている」等の教訓めいた話も多く存在します。
 
 また、後半で教訓めいた話が多いため、忘れられがちですが、ドラえもんは本来『ギャグ漫画』です。
 初期のドラえもんは「ネズミとばくだん」等の話でかなり暴走していました。
 
 加えて、私が思うに、ドラえもんはパターン化が、
 つまり焼き直しが非常に上手い作品なのではないかと思います。
 長寿漫画はワンパターンが多いものです。サザエさんしかり、こち亀しかり。
 必要最小限のネタで多彩な物語を生み出す。これこそがパターン漫画です。


 例えば、序破急で分けたときに、
 A、A'、A"、B、B'、B"、C、C'、C"のそれぞれ3つのパターンがあったとします。
 これでそれぞれを組みなおしてできる話は計27通りとなります。

 また、これを変則的に組み合わせれば(AからBにいかずA'を経過してBにいく、
 Aということをメタ的なネタとして捕らえる等)をすることによって、
 それこそ無限の物語を作ることが可能です。
 先にあげた「低学年向け」「高学年向け」あるいは「初期」「後期」も一種のパターン化です。

 低学年向けだと「ドラえもんの道具で楽しく遊ぶ」ことが一つのパターン化され、
 高学年向けでは「道具で調子に乗った痛い目にあう」というオチがパターン化されました。
 初期だと「暴走してありえない解決策を計るドラえもん」がパターン化されています。
 
 これはF先生の漫画全体にいえることですね。
 F先生は物語の構図さえワンパターン化しました。

 
 つまり「主人公1(普通の人間)」「主人公2(異分子)」「ヒロイン」「ゴマすりor金持ち」「ガキ大将」です。
 ドラえもんはそれらが完成したかたちともいえるでしょう。
 パターン化には安心感というのがあります。
 期待にそむかれない、しかし、パターンは多数あるため予測はつかない。そういった理由ですね。
 
 なので、私は、ドラえもんがあそこまで人気を誇る理由に
 「物語のパターン化に成功したため」というのを挙げます。



葉月さんからの意見
 ドラえもんが何故人気か?
 …それは声優の大山のぶ代のおかげだと私は思います。
 正直いいますと今のドラえもんの声は好きではありません。
 たしか大山さんが一番長く演じていたのではなかったでしょうか、
 長く演じている=人気ということではないでしょうか?

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