第4研究室 創作に関するQ&A 313P | トップへ戻る |
砂時計さんからの質問
 作品やアイデアの封印について
 
 現在私は近未来のバトル物の小説を書いてます。
 この作品、原案(というか原作)となる世界観や設定に関しては、
 私が中学生ぐらいの頃に出来ており、ある程度序盤部分も書いてあったので、
 それらを元に作品を作っていたのですが、ある問題が発生しました。

 書いているうちに作品の「痛さ」というか、
 悪い言い方をすると「厨臭さ」が目に付き、作品が迷走し始めたのです。

 そしてどう書いてもそれらの「厨臭さ」が取れなくなった為(私の腕が悪いだけかも知れませんが)、
 このアイデアを封印し、一部のみ引き継いで別の作品として書き直そうかと考えるようになってきました。

 皆様はこのような「アイデアや作品の封印」をどうお考えでしょうか?

 また、既に書いた作品や作品化していない設定などのアイデアを封印した事がある方はいますか?
 その理由は何でしょうか?

 長文乱文でわかりづらいかも知れませんが、ご意見下さると助かります。


●答え●

みつきさんからの意見
 砂時計さま、こんにちは。
 『アイディアの封印』、というか、『保留』なら何度かしたことがあります。

 理由は大抵、『自分のレベルが低くて、イメージした出来上がりになりそうにないから』
 というものでしたね。

 
 もっと言うと、『知識不足』と『キャラクターの心理の奥の奥にあるものが、
 その時の自分では理解できそうになかった』というのが多かった……でしょうか。

 というわけで。
 以前作った物語が、どうにも子供っぽく、レベルが低いように感じられてしまうのでしたら、
 それはもう、あっさり捨ててしまったほうがいいと思います。
 多分ですが、『サイズの合わなくなった安物の服』みたいなものになってしまっているんでしょうから。
 場所を取るだけになってしまった邪魔な物は、
 年末あたりに大掃除でもして、きっぱり捨ててしまわないといけませんよね。
 
 そうではなくて、『これは、自分にはまだ、背伸びしても手が届きそうにない題材だな』
 というふうに感じたときには、ちゃんと目印をつけて、どこかにしまっておくといいと思います。
 一年後くらいに取り出してみたら、以前は似合わなかったはずの服が、
 何故だか妙に体に馴染むようになっていたりするということもありますから。

 それではこれにて、失礼させていただきますね。


池袋秋葉さんからの意見
 砂時計さん、はじめまして。

 どんな作品であれ、現在書いている物語ならば最後まで書くべきだと、私は思います。
 書き上げられなかった小説には、何の価値もありません。

 
 あなたがキーボードに向かった時間は、全くの無駄になります。
 しかし、例え駄作でも、完結させた作品には意味が生じます。
 書き切ったことで自信がつくし、その作品を叩き台にもできます。

 「設定が悪いから書けない」
 本当にそうですか? 一部でも生かせそうな部分があるならば、それが原因には思えません。
 一度逃げたら、癖になりますよ。

 厳しいことを言ったかもしれませんが、今一度よく考えてみて下さい。


ロンネルさんからの意見
 結論、すなわち答えから行きましょう。
 【アイデアや作品の封印についてどう思うか】
 いいです。問題ありません。わたしもしていますし。
 アイデアは残しといて損は無いと思うので。

【行った事はありますか】
 回答:前にも書きましたが、あります。
理由:
・萎えたから。
・スレタイにもありますが厨くさくなったから(まぁ、わたし中3なんですけどね、トホホ……)。
・既存作品に似た要素が多過ぎて、ダメだと判断したから。
・その他以上に似たような事象が自身の内外に起こったため。
 などです。


グレー・デ・ルイスさんからの意見
 私はアイデア「だけ」ならポンポン出てくるんですが、
 作品にするのが亀ペースなので、
 アイデアを封印する事は多々あります。

 しかし、封印しっぱなしにするわけではなく、
 ふと思いついてリメイクしたりする事は数多くあります。
(今書いているホラーコメディも、キャラクター原案は小学校高学年の時なんですよ。)
 
 子供の頃の発想力って凄いもので、
 今だったら絶対に思いつかないようなアイデアが子供の頃のネタ帳に書いてあったり・・・。


 では。単に自分の事を書いただけでアドバイスにはあまりなってないかもしれませんが・・・。


サイラスさんからの意見
 一つの作品に執着してしまいやすいサイラスです。

 僕もみつきさんのように保留したときはありますが、
 容赦なく墓場行きなど、執筆対象にしないというスタンスです。

> また、既に書いた作品や作品化していない設定などのアイデアを封印した事がある方はいますか?

 あります。特にロボットもののギミック関係アイディアは……
 理由は、(そのギミックを)合理的に生かせなかったためです。
 作品に関しても二次なら何本かあります。
 理由は書いているうちに道徳的にまずかったり、面白くなくなったり、様々です。
 
 但し、それらは取って置いてあります。
 理由は、もしかしたら後に役立つと考えたためです。



南志紀さんからの意見
 初めまして、南です。

 書いていくうちに情熱が薄れ、作品の欠点しか見えなくなる、
 というのはよくある事だと思います。

 ある種、諦めて書き上げる事も大事です。特に書き始めた頃は。
 作品を完成させると言う事には意味がありますし、
 どうせ一部を引っ張るのなら完成させてからでも同じだと思います。
 書いていくうちに新たな発見をする事が多いので。

 南のパソコン内には屍フォルダが沢山あります。
 ある程度、設定を決めるのですが時間が経つにつれて熱が冷めていき……
 を繰り返しています。
 口で言っておきながら、自分自身なかなか完成できない性格です。
 
 これだと言い訳のような気もしますが、その多くの屍たちも意味がなかったとは思いません。
 それぞれの作品の設定を残しておく事で多角的にインスピレーションできるからです。
 うぅ、うまく伝えられませんが、
 南はストーリーで詰まった時に嘗ての設定を眺めて適当な設定を拝借したりしています。

 ちなみに設定を封印した理由は単に斬新さを感じなかったからです。
 参考になれば幸いです。


カクタさんからの意見
 話が済んでしまったようで、乗り遅れた感のある問いですが。
 “厨臭さ”と云う定義が曖昧な言葉を使っている辺りで、
 問題の論点は“アイディアや作品の封印”ではないな、と思いました。

 大ヒットシリーズでも、設定を分解して一つずつ見れば、
 砂時計さんが“厨臭い”と思うような設定で構成された作品はあるでしょう。


 中には、砂時計さんの作品と同じような設定の組み合わせを用いて、
 成功している既刊もあるかもしれません。

 保留にするでも、書き切るでも、しなければならない事は、“何故迷走したか”を考える事です。

 それをしなければ、この先何作品も完成させたとしても、
 その都度、『これは駄目だ』と作品を封印する事になると思いますよ。
 人間は、自分の足りない部分を見つめ、受け入れ、乗り越える為に悩み苦しまなければ、
 成長等滅多にしないものなのですから。


AREX さんからの意見
 「厨臭さ」なんて、巷で言われているただの戯言です。

 結局のところ「厨臭さ」っていうのは、世の中にある面白いエンターテイメントから共通項を抜き出して、
 それをさも悪いもののように批判することで、自分を一段上に見せるための詭弁でしかないです。


 じゃあなんで「厨作品」と呼ばれるような、
 痛いものが世の中に存在するかっていえば、理由は明白です。
 「面白くない」からです。
 どんなにありきたりで、どっかで見たことのあるような要素が作品に含まれていようが、
 その作品が読者の感情を揺さぶり、情動を突き動かすことが出来れば何の問題もないのです。

 痛い作品っていうのは、そういった要素が完全に浮いてしまっていて、
 読者が恥ずかしくなるような代物と考えていいでしょう。
 読者が作品に没入できていないからそんなことが起こるわけですが。

 アイディア云々以前に、その作品が本当に読者のために書かれているのか、
 面白いのかどうかを振り返ってみてはいかがでしょう?
 まあ、死力を尽くせば、作品もいつかきっとあなたに応えてくれると思いますけどね。


砂時計さんからの返信(質問者)
 何故迷走したか……
 理由は一応何となくわかってます。

 作品に痛い(厨臭い)部分が多いというのもありますが、
 それ以前に自分自身の腕が原因だったと思うんです。
 私自身、厨設定はあってもいいものと思っています。


 ぶっ飛んだ設定は作品をとびきり面白くする事だって出来る筈だと信じています。

 ただ、その厨設定を使いこなすにはその「痛さ」を感じさせないように書く技術が必要で、
 私にそこまでの技術が無かったのが迷走の原因だと考えています。


 現にその作品は某大型掲示板の小説関連の過去ログにあった
 「厨小説にありがちな事」で挙げられていたファクターのうちの幾つかに該当しており、
 もはや個人的に「厨臭い」と感じるものではない程に厨設定だらけな作品なんだと思い知らされました。

 つまり何が言いたいかと言うと、グダグダになった原因は「単純に私の技術が足りないのに、
 手に負えないレベルの厨設定な作品を書こうと無茶をしたから」だろうと言う事です。

 なんだか脳まで迷走しているのか、文メチャクチャですが……すいません。


わむさんからの意見
 初めまして、わむと申します。

 厳しい言い方をしますが、最後まで作品を書くことだと思います。
 どれだけ痛い作品であっても、書ききっただけでも自信になります。
 そこから反省点や次回作に生かす点を見つけだせばいいのです。

 どんなに文章が疎くても、物語の構成が滅茶苦茶でも
 完成させたことは決して無駄ではありません。

 作品を投げ出す前によく考えてください。
 一度逃げると、楽な方向に逃げる癖がつきます。



馬やんさんからの意見
 こんにちは。馬やんと申します。

 アイデアの封印は問題ないと思います。
 ただし、それは「アイデア貯蔵庫」に保存してください。
 やっぱりもったいないですよね、せっかくの捨て去ってしまうのは。

 もちろん意地でも完成させるのが一番いいんですが、どうしても出来ない時――
 イメージと自分の実力のギャップが埋まらない。
 そう気付いた時には、筆を休めてもいいと思います。

 私は駄作3〜5本でようやく一本の長編が完成するといった感じのサイクルがあります。
 途中で筆が止まったものも全部保存して、しばらく熟成させておき、
 新しいものを書く時につまみ食いして練り直します。
 するとあら不思議、けっこういけますよ。
 これは多分、熱中して書いていた時にはわからなかった無駄や無理な部分、
 「新しいものを混ぜながら練り直す」ということで必要な部分だけを取り出せるからだと思います。

 砂時計さんは中学くらいに出来た設定を使って、
 書いてあった序盤部分をそのまま練り上げていったのですよね。
 多分、それがよくないのだと思います。

 私は厨臭いとか房臭いとかよくわからないんですが、
 中学生の頃に作ったものをそのまま使っていたのでは、
 やっぱり中学生臭さが残って当然だと思いますよ。

 なので、いったん作品を眠らせておいて、
 真新しいものを作るつもりでやり直すのもいいんじゃないかと思います。
 作品が死ぬわけじゃありません。
 「使える」と思う部分だけを抜き出して、
 今の自分の年齢と思想に見合ったものを作り直すというだけです。
 間違いなく、中学の頃のものよりはよくなるはずです。

 よりよいものを求めるのに捨て去る事を恐れては成長もないと思うんです。
 駄目だと思ったら脳を切り替える術も、作家には必要なんじゃないでしょうか。

 
 自分で駄作と気付いてしまったものに長くしがみ付いていても時間の無駄だと思いますから。
 うまく練り上げられるまで放置しておけばいいんじゃないでしょか。

 ……と、最近、全く進まない長編に自分自身、砂時計さんと似たような思いをしております。
 なので、私は思い切って、新しいものを書こうと思います。

 砂時計さんも、引き際と粘りどころを見極めていきましょう!
 それでは。


よしおさんからの意見
 ここでは初めて意見をさせていただきます。

 作品やアイデアの封印はよくあります。
 飛行船を使った話を書きたくても資料があまり見つからずに断念しているとか。
 (わたしの探し方が悪いだけかもしれませんが)
 あるいは書いていて、どうしても修正できない話の矛盾が発生したりとか。

 話を書いていて面白くなくなって、止めるか、それとも続きを書くか迷うときもあります。
 ただ、わたしの場合は序盤で迷うときが多いので、
 そういう時は二つの選択のうちどちらかにするか考えます。
 一つは中盤以降に面白くなると思っているのなら序盤は流すように書いて、
 書き終わったあと、もしくは面白い序盤が思いついたとき、そこで書き直すようにしています。

 もう一つはこれ以上、書いていても進まないと判断したときは、
 一旦中止して別の話を考えるようにしています。
 ただ、このとき、何が原因で止めるかはある程度考えるようにしています。
 これは別の話を考えるときための判断材料の一つとなるからです。

 中学時代に作成した序盤を使って話を作っておられるようですが、そのまま使っているのなら、
 最初から書き直すというのも一つの手段です。時間が経つと書き方も変わると思いますので。
 もしかすると、上手くいくかもしれません。(試したのなら申し訳ありません)

 別の話を作るのなら今の作品の失敗の原因をある程度は掴んでおいたほうがいいと思います。
(知識不足なのか、スケールが大きすぎた話なのか、など)
 偉そうなことは言えませんが、失敗を活かせないと、同じ原因で失敗することになりかねません。

 以上、長々となりましたが、少しでも参考にしていただければ幸いです。

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