第4研究室 創作に関するQ&A 325P | トップへ戻る |
ソーメン・エモンさんからの質問 2008年
 初心者の作品にありがちなミス・傾向
 
 皆さんこんにちは、中三にもなって懐かし系のロボットアニメにハマっているソーメン・エモンです。
 とりあえず、題名のとおりです。
 初心者がやってしまうミス等を集めてみませんか? お願いします。


●答え●

卯月さんからの意見
 携帯からこんにちは。卯月です。
 私も初心者真っ盛りなので、我が身を振り返りつつ。

・視点の移動、混乱。
 一人称なのに三人称が混じったり、文章中で視点者が唐突に切り替わる。

・会話が不自然。
 作者がキャラを把握しきれず会話が不自然になる。

・世界観との矛盾・後付け設定
 世界観から見て有り得ない事柄がある。
 後から付けたと思われるこじつけ。

・描写の不足。
 場所や状況の説明が不足・偏っているなど。

 ミス……なのか? 
 とりあえず個人的に振り返ってみて4つ。
 初心者にありがちかは分かりませんが。


砂時計さんからの意見
 久しぶりの書き込み。
 どうも、最近ここに来るようになった砂時計です。
 とは言ってもちょくちょくロムる程度で全然書き込みも投稿もしてませんが(笑)

 このスレを見て、某大型掲示板に同じようなスレがあるのを思い出しました。
 でも、あのスレと同じように例を挙げると、
 ちょっと言い過ぎな感があると思うのでとりあえずこんな感じで。

・キャラ分けを口調のみで行う
 キャラクターの人格の土台をちゃんと固めずに、
 とりあえず誰が喋っているのか分かり易くするために口調だけでキャラ分けをしてしまう。
 そのせいでみんな日本語が変に(ry

・語尾が過去形だらけ
 地の文の語尾がほとんど「た」になってしまい、文章がぶつ切りになって淡白化する。

・無理に皆に喋らせようとする
 登場人物の発言比率を偏らせない為に、無理に場面内に居るキャラ全員を喋らせようとする。
 結果無駄な台詞が増える。

 正直ミスかどうか微妙ですが……


cccさんからの意見
 わたしからもひとつ。

・読者不在。

 こじつけが悪いように書かれているけれど、わたしは立派な技術のひとつだと思う。
 つじつまが合わない状況を強引に繋ぎ合せるには、それなりの発想力と実力が必要だから。
 行動の理由が、すべて後付けになっているのは問題だと思うけど。


ハヤさんからの意見
 僕の場合、急激な方向転換というのがありました。
 
 執筆中に読んだ漫画などに影響されて物語の路線がいきなり変わってしまう。
 しかもフォローが全然なっていない。

 
 後で読み返してみるとなんとも歪な代物だと感じました。

 うまくやれればそれほど致命的なことにはならないと思いますが、
 初心者にはきついんじゃないかと思い、書き込ませていただきました。
 ちなみに、僕は今でも時々この症状がでそうになります。


今市さんからの意見
 基本的な事柄ですが、

 「文章作法が守られていない」

 よく見受けられます。


ボキナツさんからの意見
 思い出せる範囲のありがちなこと。

・身長○○○センチなど、物語に関係ないところでやけに細かい。
・後半になると、会話文だけで物語を進行し始める。
・妙なところにある句読点。
・展開に困ると「そして」で文章を繋げる。
・漢字を使わない、又は漢字を使いすぎる(漢字の開きを考えない)
・全文改行
・伏線という言葉を知らない。

 以上です。


Nicoさんからの意見
 "ミス"とは違うかもしれませんが、初心者にありがちなこと。

■自分の書いている小説の古臭さに気づいていない
 すでに過去に書かれたテーマや表現であっても、単に自分が知らないだけで、
 「斬新だ!」とカン違いしてしまう。

■気の利いた台詞、日常で使わないような難しい言葉、
 比喩の多用などを"表現力"だとカン違いしている

 目に付きやすい表現だけが表現じゃありません。

■文章の量ばかりを気にする
 ひとつの章の長さは何ページでもいい。
 地の文と会話文の比率は何対何でもいい。
 問題は、文章の量ではなくて、内容と密度です。

■書き方本を鵜呑みにする
 たとえば、「……た」という語尾の連続や、
 接続詞や指示詞の多用が、必ずしも悪いわけではありません。

■小説観が狭い
 会話文だけの小説や、一文が数ページにわたって続く小説もある。
 一文ごとに改行している小説もあれば、一人称で始まって三人称で終わる小説もある。
 多様な小説を自分の物差しだけで計って「小説作法がなってない」と批判するのは馬鹿。

■ことあるごとに「○○はあり? なし?」と悩む
 小説に唯一ルールがあるとすれば、何をどう書いてもいい、ということだと思います。

■作者は言葉によって作品の全てをコントロールできる"神"だと思っている
 もしそうだとしたら、なぜ思い通りに書けないのか。
 それを考えるべき。

 以上、私見でした。


幻想魔術師さんからの意見
 こんにちは。幻想魔術師です。

 そうですね……普通に世界観の説明なしでファンタジーを書いてしまったりとか。
 シリアスな話で記号を多用したリすると引きますね。
 あと、主人公がつかめない状況を作ってしまったりとか。
 区切りなしで時点移動、視点移動をやったりしたこともあります。
 
 そんなところでしょうか。


忍野さんからの意見
 まだ挙がっていないものをいくつか。
 まあ、ミスと言うよりは傾向、特徴といった方がいいかもしれませんが。

・世界観や街の説明(描写ではなく)がやたら長い。特にオープニング。
 上手に雰囲気を出していればいいのですが、
 たいして面白くもないと「いいから始めろい」と飛ばし読みに(笑)

・魔法・特殊能力の説明(描写ではなく)がやたら長い。
 上に同じ。

・一人称で、主人公が「自己紹介が遅れたな、俺の名前は……」などと言い始める。
 初心者というより全体的にありがちかも。元祖はSF作家の新井素子氏らしいですが。

・地の文で「説明しよう。○○○とは〜」などと作者(神)が顔を出す。
・異性の描写が画一的、もしくはベタ。
・某有名作品を彷彿とさせてしまう。
・誤字脱字のチェックもせず、勢いで発表・投稿してしまう。
・指摘された箇所があっても、なんだかんだ理屈をつけて直そうとしない。

 そんなところでしょうか。
 人のふり見て我がふり直せで、私も気をつけないと(笑)


jogtyさんからの意見
 私がやらかした例ですが。

・そもそも日本語の文法がおかしい
・句読点の位置が明らかにおかしい

(書いたのが小学生の頃とはいえ、ひどすぎでしたね、ええ)

・人称が一節のなかで入り混じる
・分かりやすさのためには抜いてはいけない主語を抜く
・誤字・脱字
・ストーリーの全体像を把握していないせいで、
 シリーズが途中で終わりor作品を放棄or話が破綻する
・文章がねじれ文になっている



小豆の踊り子さんからの意見
 これは私がやってしまった、もしくはやっていることです。

・やたらとキャラの設定を作りこむ
 それもキャラ同士の相互関係ではなく、好きなキャラ単独の設定です。
 過去をメチャメチャ悲惨にしたり、訳もなくキレると強い設定作ったり……
(後で読み返すと本気でいたたまれません)

・起承転結は、ほぼ考えずにまず書き出す
 これは私だけかもしれません。
 どっかから湧いてきた世界観に満足して、誰がどうなってどうするかも考えずに書き始め、
 あとはその場のテンションで話を進める。
 後で読み返すと、そのとき自分が何にはまってて、
 何を薄っぺらく考えていたのか驚くほどよく分かります。
 過去に戻ってそれを書いた自分を刺したい。

 本当に、私は頭おかしいとしか考えられないような文章を書いていました。
 あの原稿を読み返すだけで5回は首括れます。
 一度本気で実行しかけ、(中二の頃。意地悪なクラスメートに社会のノートと間違えて渡し、
 コピーされクラス中にばらまかれた。今でも死にたくなるあの煉獄の日々)
 チキンなのが幸いして今も生きています。

 以上です。


わむさんからの意見
 私にも覚えがあることなので、書き記します。

・世界観・魔法などの説明が無い。
・最後にはありえないほどに滅茶苦茶な展開になっている。
・文法が守られていない(これは読んでいてとてつもなく痛いです)
・キャラを把握しきれず、棒立ちになっている。

 あと、意見が被りますが
 好きになったアニメ・ゲームの影響にとって物語の方向性が急激に変わることもありました。
 今考えてみれば、かなり酷いです。


八雲さんからの意見
 初めましてこんばんは。
 初心者にありがちな事ですか。では僕が初めて書いた小説(長編です)を読み直してみましょう。

 まず目につくのは、会話文の後に、『言った』とか『語った』なんて文が多すぎる事でしょうか。

 便利な言葉ですが使いすぎはよくない。

 次は、え〜と主人公の性格が前半と後半で違いますね。

 あれ、君そんなところで熱く叫ぶようなやつだったっけ? とか思ってしまいます。
 つまり、キャラ設定が練られていないんですね。

 あと、文体もところどころで違いますね。

 ここでは心理描写を()の中に入れていたのに、あっちでは普通に地の文にしていたり、
 さっきまで仰々しい文がいきなりくだけたものになっていたり。
 原因としては、小説を一気に書き上げられないために、日の気分によって変わってしまうとか、
 合間に読んだ小説に引きずられてしまうからでしょう。
 ああ、でもこれは今でもやっていそう。気をつけなければ。

 他にも、主人公がやたらと強く天才天才と褒められまくっていたり、
 ラブコメでもないのによく見れば男キャラが主人公しかいなかったりと、
 たくさんあるんですが、これ以上精神にダメージは与えられません。
 
 昔の作品と言っても一年くらいなのに……見てみると恥ずかしさは尋常じゃない。
 今の作品も一年後には恥ずかしくなってるんでしょうか。なんて言ったところで終わります。では。
 ……酒でも飲んで寝よう。


人形使いさんからの意見
 実は同じスレを立てようとしていた人形使いです。

・設定を作中で使い切れていない
 設定資料と称して作品とは別にキャラや世界観の設定をまとめていたりするのをよく見かけますが、
 本来設定というのは作中で使い切るべきであって、
 付属資料での補填がなければ意味が通らなくなる作品はまっとうなものとは言えません。

・抽象的表現、雰囲気、レトリックにこだわりすぎて、
 具体的描写がないため何が起こっているのか読者に伝わらない

 頭に浮かんだイメージを具体化することなく漠然としたイメージのまま書いていて、
 ストーリーや起承転結と言った小説に必須の基本構造が欠けている作品をよく見かけます。

・ネタかぶりに対する過剰反応、オリジナリティに対する勘違い
 創作掲示板で「○○という作品と被ってしまいます」という質問が頻繁に見られます。
 全くネタかぶりのない作品でなければいけないというのなら、
 学園モノやファンタジー作品はことごとく書いてはいけなくなりますよね?
 
 また、既存のどの作品とも全くネタがかぶらない作品がオリジナリティのある作品ではありません。
 既存の要素同士の新たらしい組み合わせを盛り込んだ作品こそがオリジナリティのある作品です。


・キャラの描写ではなく説明になっている
 初心者の作品でキャラが登場した時によくあるのが、
 キャラの容姿や服装、性格などの設定を延々と説明する、というものです。
 特に外見を延々と説明し続ける作品は頻繁に見られます。
 キャラを見せよう、印象付けようとして失敗している例です。

 「私はキャラを描写することができません」と言っているも同然です。
 漫画やアニメと違ってビジュアル的な要素がない小説においては、
 キャラの外見に関しては一から十まで詳細に説明する必要はないと思います。
 外見の描写に関してはそれのみを記述するのではなく、地の文に自然に織り込むのがいいかと。
  また、そのキャラがどんな性格をしているかは、作中の行動やセリフを使って描写するものです。
 
「○○は冷酷な性格をしている」と説明するのではなく、これこれこういう行動をとらせる、
 こういうセリフを言わせることでこのキャラは冷酷だというイメージを読者に与えるのが正しいやり方です。


・設定だけを上げて意見を求める
 これも創作掲示板で頻繁に上がる項目です。
 小説を完成させることもなく設定だけを提示して是非を問うのはナンセンスです。
 基本的に、小説に使ってはいけないキャラ、設定、世界観はありません。
 その設定を使って小説を完成させてから、初めて作者が読者に意見を求める意味が生まれます。

・設定を造りすぎる、設定を造っただけで力尽きる
 設定を作ること=小説を書くことではありません。
 大量に作った設定をより分けもせずに全部作中に入れようとして破綻している例、
 設定だけはやたら凝っていて、いざ本編を書こうとすると設定を追うだけで精一杯という例がよくあります。
 これらは設定が先行していることが原因です。
 作品に必要なだけの設定があればそれで十分です。

・データの提示とイメージの提示の履き違え
 例えば、銃撃戦を描写するのに、全ての登場人物の持っている銃器類、弾薬の詳細なデータを
 延々と書き連ねていたり、そうしなければいけないと勘違いしている初心者を多く見かけます。
 この場合、読者に伝えなければならないのは銃器類のデータではなく、銃撃戦のイメージです。
 銃撃戦を描くために銃器類のデータは必要ですが、そのデータはそのまま提示するのではなく、
 あくまで銃撃戦を描写するためのイメージソースとして使うべきです。
 小説はデータベースでもなければ商品カタログでもありません。

 やはり初心者がミスをしやすいというか、
 勘違いしやすいのは設定とオリジナリティに関する事柄が多いように思います。


昂流さんからの意見 2013/05/01
 いろいろ思いつきますが、まだ出ていないと思ったものだけ挙げさせていただきます。

●主人公が薄い
 特に(私のような)若い人に多いようなのですが、参考書どおりに主人公を「成長」させなければという義務感にとらわれるとこうなります。
 変化を分かりやすくするために、序盤はごく普通、根暗で人見知り、夢もなくぼうっと人生を送っている、などという設定になっている主人公がいます。
 しかしこれって、最初の数ページで興味をなくされてしまう原因になりますよね。よほど読者を引き込む書き方ができているなら別ですが。

●キャラクター同士の交わりがない
 キャラクター同士が出会って共に行動したり、争ったりすることに必然性が感じられないことがままあります。
 おそらく、キャラクターのイメージばかり先行し、プロットというものを全く考えずに書いたのだと思います。
 そのキャラクターがその場面で登場することによって、主人公(もしくは主人公以外のキャラクター)にどう影響を与えるのか?ということを考えなければいけません。
 連載ものだったら息抜きもありだとは思いますが……初心者はやっぱり無駄を省くようにしないと、ストーリーが迷走する危険性が高いかと。

 自分もまだまだ素人なので、上の方々が挙げたものも含め、たまにやってしまうことがあります。

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