第4研究室 創作に関するQ&A 336P | トップへ戻る |
迷夢 翼さんからの質問
 途中で当初想定していたのとは別のキャラが主人公になってしまう

 こんにちは。風邪引いてガラガラの声しか出なくて面接官に変な顔をされた迷夢です。
 結果がまだ出てないが、落ちたことは火を見るより明らかな事実。

 本題に入らせていただきます。
 今、三人称で長編小説を書いているのですが、
 プロローグと第一章を書いた時点(400字詰め原稿用紙25枚ぐらい)で読み返してみたのですが、
 途中で、当初想定していたのとは別のキャラが主人公になっている気がしてなりません。

 このような経験を今までに体験された方はいらっしゃいませんでしょうか?
 もしいらっしゃればどのように回避されたか教えていただけませんか。
 よろしくお願いします。


●答え●

アクアマリンさんからの意見
 こんにちは、アクアマリンと申します。
 まず、途中から主人公が変わってしまうというのは、
 「別の人がいつのまにか主人公の位置にきてしまう」という意味でよろしいでしょうか?
(主人公の性格が安定しないという意味ではなくて)
 たぶんそうだと推測しましたので、これを前提として意見を書かせていただきます。

 誰が主人公になるか決めるのは、創作をする上でもっとも基本的な作業のひとつです。

 もちろん長編小説では、色々な人の視点から話を進めていくこともあります。
 ですが、それは「章など区切りがあるごとに主人公が入れ替わる」ということで、
 作者さんも気づかないうちに変わっていってしまうわけではありません。
 それに、全編をとおして見たときの主人公というものは、やはり決まっていることが多いと思います。

 結論を申し上げますと、書き始める前に、誰が主人公で、
 どのキャラがどんな性格なのかぐらいは決めておかれたほうが良いと思います。


 というより、そうしないと物語がうまく作れないような気がしてしまって……(私だけかもしれませんが)
 それでは、駄文失礼いたしました。少しでも参考になれば嬉しいです。


鈴忌さんからの意見
 こんばんわ、鈴忌です。

1,単にプロットの練り込みが足りない。
2,実は、変わった後のキャラの方が主人公向き。
3,気のせい。

 のどれかだと思うのですが、1は、まぁ……
 説明するまでもなく単純に練り込めば良いだけの話なので割愛します。
 3も、それはあんまりな解答なので割愛(苦笑)。

 ということで、2の場合についてです。

 小説は、たいていの場合、どの登場人物の視点からでも描くことは可能です。
 プロット段階でどんな端役であったとしても、作者にその気があり腕があれば主役になります。

 しかし、主役向きと脇役向きというのは確実にあります。

 慣れていないと、この「主役向きかどうか?」というところが、
 プロット段階では分からないことがあるんですね。
 そういう場合は、しばらく書いてみて、
 「おや? 主人公はこっちじゃないかな?」とか思うハメになるわけです。

 この場合の解決策ですが……

1,元々の主人公を主役にすべく頑張って書き直す。

 と言うのも一つの手ですし、たぶん普通の手だと思います。
 具体的には、その主人公が「変化・成長」する様をしっかりと、描いてやると主役っぽくなります。

 ですが、可能なら鈴忌は敢えて別の手法をお奨めします。
 その別の手法というのは……

2,主人公として出しゃばってきたキャラを主役にする。

 という逆転の発想ですね。この解答は冒頭で書いたとおり、
 「実は、変わった後のキャラの方が主人公向き」というケースを前提に書いているからですが、
 まだ原稿用紙25枚程度なら、むしろ一回全部捨ててしまって主人公を変えた方が、
 作品の質が上がる可能性があるという話です。

 作者にどれほど思い入れがあろうと、主役向きじゃない人物というのを「主人公」に書くのは大変です。
 それこそ、プロの筆力を持って何とかという世界でしょう。
 だったら、むしろ、すんなりと書ける人物を中心に据えてしまうのも一つの選択肢だと思いませんか?
 きっと、元々の主人公も味のある脇役になるのではないでしょうかね?

 結構、作品の根底から覆す話なのでアレですが……
 まぁ、こういう考え方もあるという話です。
 なにかの役に立てば幸いです。
 では、失礼します。


monoさんからの意見
 こんにちは。

 色んな人物を描写したために、こうなったのかなと。

 元々の主人公をA,途中から主人公っぽくなってしまった人物をBとしましょう。
 迷夢さんはBが登場するシーンでBの性格や環境(いわゆる設定)を書き込み過ぎていませんか?
 また、Bの心理なども書いていませんか?
 
 Aが主人公ならば、Aの立場から見たBを、
 Aの心理などを入れて書いていけば良いかと思います。

 
 たとえ人柄や能力などでBの方が勝っている点があっても、
 それをAがどう感じているのかを書いていけば、
 Bが主人公に見えることはないんじゃないかなと思います。

 全体がどれくらいの長さになるのかにもよりますが、
 プロローグと一章の時点で主人公が誰なのか分からなくなってしまうと辛いですよね。
 Bの人物像を書いていきたい部分もあるとは思いますが、
 それはAの人物像を見せ切った後の方が良いかと思います。
 参考になれば幸いです。


鳥ノ木さんからの意見
 こんにちは、鳥ノ木です。

 翼さんの三人称がどの程度のものか分からないので上手く言えませんが、
 完璧な神様の視点で書いているなら、
 それは多分他のキャラクタを徐々に主人公より登場させすぎている、
 それかインパクト、自己主張、個性が強すぎる、と言うことで。
 視点が決まっている三人称なら、単に下手と言う事でしょう。

 回避方法ですが、私的に一番効果的だと思うのは、
 自分の文体を作ろうとせず、参考になりそう小説を探してきてそれを真似ることでしょうか。



みつきさんからの意見
 迷夢 翼さま、こんにちは。

 主人公が、なんだかよく分からないうちに、
 AさんからBさんに変わってしまっているような気がする……
 という意味なら、それは視点の置き方の問題ではないでしょうか。
 
 作者からの視点で書くのか、Aさんから見た世界を描写するか、
 それともBさんの目で物語を見るのか……
 そこをしっかり把握しておかないと、誰が視点保持者かわからなくなってしまいます。


 それか、最初はヒーローAが主人公だったはずなのに、
 いつのまにかヒロインBの方に感情移入が大きくなって、
 そちらが主人公のような感じになってしまった……
 というのでしたら、いっそのことBさんの方を主人公にして、
 それに合わない部分は、ストーリーに沿うように書き直し、が良いと思います。

 それではこれにて。

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