第4研究室 創作に関するQ&A 425P | トップへ戻る |
文文さんからの質問
 文章力って何?
 
 どうも、明日から期末テストの文文です。
 明日の教科は保健と国Bか。頑張ろう。
 さてまあそんなことは置いといて。
 今回はけっこう基本的なことを訊きます。

 僕はライトノベルでは『しにがみのバラッド。』が好きです。
 これは現在電撃文庫で11巻まで発売されている、
 詩のような文章を武器に安定した人気を誇ってる作品です。
 しかしこの作品についてインターネットで色々調べていると、
 「文章が稚拙」とか「文章力が小学生並み」とかいう意見がいくつも目に入ります。
 そういうのを見るたびに僕は思うんです。「そもそも文章力って何のことなんだ?」と。

 ここの鍛錬投稿室でも「文章力は十分にある」とかいうコメントをけっこう見かけますが、
 じゃあ何を基準に「ある」「ない」を決めているんだ? と思うんです。

 というわけで『文章力』とは一体なんなのかさっぱり分かりません。どなたがご意見お願いします。


●答え●

白野 紅葉さんからの意見
 こんにちは。
 しにがみのバラッド。といえば、某バンドの曲がモチーフになってるとかで有名ですね。
 読んだことはないですが、友人が大好きだったのを覚えています。
 それでは本題に。

 うーん、確かに難しい質問ですよね。

 私としては『どれだけ的確に描写することができるのか』という意味合いで使ってますけど。

 語彙の多さ、というのは高校生と小学生じゃ勿論高校生が多いに決まってますよね。
 小学生じゃ「悲しい」としか表現できない場所を、高校生は「沈鬱な」とか書くかもしれません。

 知ってる言葉が多いと、それだけ明確な描写ができるということです。

 「小学生並み」というのは、小学生ならだれでも書けるような文章ということ。
 つまり小学生で使うことのできる語彙や文法で書かれているということです。
 作家なら、小学生じゃなく社会人としてそれ相応の描写ができるに限ります。

 文章力は、表現する力のことなんじゃないかなと思うんです。
 「悲しい」にも様々な悲しさがあります。それをきちんと区別して表現できるか。
 その力や技能があれば「文章力がある」とも考えられるんです。

 すいません、参考になれば幸いです。流してもらって構いません。
 失礼します。偉そうに語ってすいませんでした。


結城 ゆうきさんからの意見
 単純に文章を作る力かと。

 文章とは文字を連ねてまとまった思想を表現したもの、と手元の電子辞書は答えてくれました。
 それはそれとして。
 文章力が小学生並みというのは、纏まりがなく散漫な文字の羅列を指すのではないだろうか?
 そんな風に私は考えます。
 稚拙にしてもまあ、言葉が少し異なるだけで言いたいことは同じなのではないかなと。

 考えてみれば分かる気がします。
 子供って思い付きで喋って、それがいちいち飛び火し、詰まる所で何を述べたいのか分かりません。
 好意的に見たって分かりにくいです。理解するのに苦労します。頭の体操にはなるとも思うけども。
 どうやって締めていいのか分からんので、つまりはそういう事だ、と言っておきます。

 さて仮にこれが正解だとします。仮にですよ。
 「文章力が十分にある」って言える人は羨ましい。
 そうは思いませんか? と同意を求めつつお別れしたいと思います。
 それでは、結城 ゆうきでした。


オペラ座さんからの意見
 色々見解があると思いますが、個人的には簡潔かつ的確な表現の度合で判断してます。


 論文なんかがその典型だと思います。
 長々と書いて、要は何が言いたいのかわからない人と、
 短いながらも的確かつ自己の意見を明確にできる人の違い、これを文章力の差だと考えます。
 これはいくら描写力や表現力が豊かでも、要領を得ていないという事です。

 ネットの評価は過剰ですから、曲がりなりにもプロの作品が、
 一般的に言う稚拙な文には該当しないかと。

 ライトノベルはその辺の線引きが難しいです。
 読みやすく書き過ぎると、中には幼稚な文だと感じる人も出るでしょうし、
 深々と書くと読むのがしんどいと言われてしまいます。

 
 そういった度合を見極め、書ける能力をさして文章力じゃないとかなと思います。

 個人的にですが、
描写力:人物の心情、周囲の情景を落とし込めるか:感情移入に起因
表現力:比喩表現の上手さ:魅せる文に起因
構成力:作品全体のバランス、展開速度:テンポに起因
文章力:描写力・表現力を含め、くどすぎず深い文章ができているか
     :読みやすさ、テーマ性の掘り下げなどに起因


 てな感じで、勝手に線引きしてます。
 作品読む時も、こんな感じで枝分けして感想を練ってます。


河田友二郎さんからの意見
 こんばんは、河田です。

 文章力ですか。
 まずですね、『文章力』という言葉自体が造語なので、決まった定義はないと思われます。
 
 それに『文章力』とは言いますが、それって
 『文章叙情力』『文章説得力』『文章表現力』『文章構成力』『文章技術力』『文章牽引力』などなど……
 いったいどれなのか。『文章力』は多義的な言葉だと思うのです。

 また、文体も影響してきますよね。
 敬体なのか常体なのか、伝聞調や論文調、口語調や文語調。
 わたしは〈死神のバラッド。〉を拝読したことはありませんが、
 文文様が言ったことに思惟するに、『文章叙情力』はあるけど
 『文章構成力』がないと解釈できるかもしれませんね。

 そんな訳で、わたしなりの結論。
 「文章力とは多義的な意味を持つ言葉であり、それ単体では通り一遍である」です。

 では、よりよい解釈に役立てば幸いです。失礼します。


みつきさんからの意見
 文文さま、こんにちは。

>ここの鍛錬投稿室でも「文章力は十分にある」とかいうコメントをけっこう見かけますが、
 じゃあ何を基準に「ある」「ない」を決めているんだ? と思うんです。

 
 『文章力』……というと、私の場合は、単語の使い方が間違っていなくて、
 てにをはに違和感がなくて、言葉の係り結びが安定していて、
 (物語内の)TPOに合わせた言葉選びがきちんと出来ている、
 その上で、書き手が伝えたいいろんなことがちゃんと伝わってくる、
 というのを『文章力がある』の基準にしている……でしょうか。

 それではこれにて。


ひすいさんからの意見
 どうも、ひすいと申します。

 文章力……まあ読んで字の如く、「文章の力」、文章を構成する力全般の総称のことでしょうね。
 文章の上手い下手で一番わかりやすいのは、使われている漢字、
 単語、熟語などが日本語の文法的に正しいか否か、ってことでしょう。

 わかりやすい例としては、まあ某横書き小説とか、あちこちで「文章が稚拙」とか批判されてましたね。
 あれは確かに「廊下の裏」とか「首を曲げる(でしたっけ?)」のようにおかしいだろ、
 という表現が使われていたり、誤字脱字が見受けられたりしたために、
 文章が稚拙だといわれてるわけですけど。
 
 ただ、こういったことってやっぱり読者によりきりの部分が多いと思ってるんですよね。


 まあ、明らかに熟語などの使い方が間違っている、表現がおかしいというのならまだしも、
 ある程度ならば誤字は誰でもやってしまうことですし、
 このサイトの研究所でタブーとされている重複表現とかだって、
 この掲示板で以前された議論を見てみると様々な意見があります。

 「違和感を感じる」とか「犯罪を犯す」という表現を「稚拙な表現」と感じる人がいれば、
 「これくらいなら別に平気だろ」と感じる人もいる。
 そんなわけですから、ましてや作風とかで判断するのなんて、その人個人的な意見でしかないんです。


 わかり易ければいい、という問題ではありませんし、
 難しい言葉が沢山使われていればいい、という問題でもありません。
 それぞれに批判はつきますよね。
 
 じゃあ、そこでどんな文章が優れているのか、というと、結局は自分が気に入った文章なんですよ。


 私はあまり「しにがみのバラッド。」を読ませていただいたことがないので、どんな文章かわかりませんが、
 明らかに間違っているとわかるという表現が使われたりしていないのでなければ、
 文文さんのおっしゃった「詩的な文章」乃至は、
 そういった作風が批判した方々に合わなかったのが最たる理由なんじゃないかな、
 と勝手に結論づけておきます。

 では。


公ちゃんさんからの意見
 こんにちは。
 今日から寿司屋でバイトを始めた公です。

 しにがみのバラット……ですか。
 たしか、電王、ゼロノス両ライダー役の俳優が共演していたドラマですね。
 実は私原作読んでません。←ゴメンナサイ
 今度読んでみます。

 さて、初心者(←ほぼ決まり文句になってしまいました)の
 私の意見を上げるとするなら、


1・筆者が伝えたい事が正確に読者に伝わる
 現在読書中の「文章の技―書きたい人への77のヒント」 から例題を取り上げます

 お店で店員に
 「ないものはございません」
 と言われたら、次のどちらに解釈できるでしょうか?

 A:品揃えが豊富で、在庫が無いという状態は発生しない。
 B:用意できないものは用意できない。無理を言うな。

 状況にもよりますが、文章でも同じ事が言えます。
 全てが自分の思ったとおりに、相手伝わっていると思っていたらそれは大変な誤解です。
 相手の想像力によっても、ズレが生じます。
 このズレを未然に防げるのがまず1つ。


2・読者が読みやすい、読み返しさせない

 小説は、読者に読んでもらうものです。
 こちらが強制的に読ませる、というわけではありません。
 当たり前の話ですが、自他共に利益も無く、
 自分で嫌な事を進んでする人は殆どいません。
 よい文章は、読者にとって負担が軽く、読んだ内容がスムーズに頭に入るものです。
 その為には、句点、改行、文の長さなど文の形に気を使わなければなりません。


3・読者に感情移入、臨場感を与え、その感情をこちらが操る
 感情移入。
 これはもう割愛します。
 臨場感。
 すなわちリアリティ。
 描写、語彙で文中の存在に重い質感を持たせた文章です。
 
 そして大事な物は、その作品で読者にどんな感情を持って欲しいか。
 バトルものなら、興奮。
 感動ものなら、涙。
 ギャグなら、笑い。
 作品を書くときは、読者にこう思って欲しいという願望が作者にあるはずです。
 それが的を外れてたら
(例として、感動系で書いたのに、笑われたり)
 大変ショックです。
 そんな事が無い文章。


 3つ挙げてみましたが、共通点は

「読者の事を考えているか???」

 ということです。ハイ。

 ではでは……。

(記事編集で追記)
 確かに語彙が豊富であれば、臨機応変に執筆できます。
 でも、ただ単に難解な単語を連発すれば、
 読者もイチイチ辞書で調べたり、堅苦しくて、作者本人の主観的自慢にしかなりません。

 「いい文章」とは、本人(筆者)が自負するのではなく、
 他者(読者)の評価によって浮き彫りになってくるのです。



かなTさんからの意見
 『文章力』とは、ユークリッド空間内において、
 例えば印刷された紙面上の文字やディスプレイパネルに映しだされた文字などの連続体であるところの、
 いわゆる「文章」が持つエネルギーのこと。
 定量的には 文字総数[B] × 高さ[h] × 重力加速度[g]  の数式によって求めることが出来る。
(*高さ[h]は『頭が高い』とか言う時の高さ、『高飛車』の高さであることに注意)単位は「Bp」。

 文章力は、人間の目に触れて理解されると漸次、運動エネルギーに変換されていくが、
 系全体として見ると両エネルギーの和であるエネルギー量は変化しない(『エネルギー保存則』)。

 以上の説明から分かるとおり、文章力は、文章が文章である限りは必ず有しているエネルギーなので、
 ある文章に対してこれの有無を言うのは、言わずもがなのことである。
 実のあることを言うとすれば文章力が大きい小さいという、
 このエネルギーの度合いのことについて言われるべきである。

 また、文章力はエネルギーのなかでも「ポテンシャルエネルギー」に類するものなので、
 これは運動エネルギーに変換されて初めて『仕事』をする性格のものである。

 よって、例えば……頭上に仕掛けられたタライは頭に落ちてきてこそ、
 初めて”笑い”という仕事をするものであって、
 落ちてこない仕掛けタライはただの風変わりな調度品でしかないように、
 文章力もまた人間に理解されることによって、
 初めて彼を感動させたりうなずかせたりといった仕事をするものであって、
 文章力それ自体のみが何らかの仕事をすることはありえない。


へべれけさんからの意見
 こんにちは〜。
 文章力イマイチのへべれけと申しますww

 「文章力」
 そうですね、アバウト過ぎて困る表現ですよねw 
 とか言って自分も他人様に感想を書かせていただく時にちょいちょい使ってしまうんですが(汗

 個人的には単純に「読んでいて不自然さのない文章」は基本的な文章力があると判断します。
 それには「面白い表現」や「全体の構成力」などは入りません。


 無論「練りこまれた設定、ストーリー」は別次元の問題です。

 文章が多少拙くても面白いモノは面白い。
 そういうスタンスでボクは創作を続けています。
 さすがにプロともなれば、知っておかねばならない、
 最低限の知識・技術なんてのもあるかとは思いますけどねww

 こんな感じでいかがでしょうか?
 スレ主様の考察の一助となれば幸いです。
  ̄ω ̄)ノ ではでは。


飛車丸さんからの意見
 まず、語彙。
 多くの言葉を知っているだけでなく、それを適切に使用できるかどうかも含まれます。

 次に、表現。
 一文を織り成す能力。助詞や主語述語を正しく使えているかどうか、といった具合ですね。

 そして、構成。
 文章同士を上手く繋ぎ合わせる能力です。前後の文章を文脈に沿って綴る力ですね。

 ここまでが基礎。
 上記が出来ている文章ならば、基礎的な文章力がある、と評されるでしょう。


 そこから更に先が、小説としての文章力。

 一つが、リアリティ。
 説得力とも。紙の上に綴られた単なる情報に信憑性を持たせる能力ですね。

 一つが、描写力。
 適切な描写をする能力ですね。描写の種類や有無を判断した上で、しっかり描く力です。

 一つが、魅力。
 個性の領域ですね。作家特有の文体によって、読者を文章に引き込む力です。


mayaさんからの意見
 はじめまして、はぐれ戻ったまやと申します。
 以下、お答えさせていただきます――

> 僕はライトノベルでは『しにがみのバラッド。』が好きです。
 これは現在電撃文庫で11巻まで発売されている、
 詩のような文章を武器に安定した人気を誇ってる作品です。


 文文さんがすでに指摘なさっているとおり、わたしも『しにがみのバラッド』は詩的な作品だと思います。
(ただし、一・二巻と、雑誌『電撃hp』掲載分しか読んでいませんが)。

 どちらかと言えば、小説と言うよりも、散文詩といった印象があり、より具体的に言うならば、
 キャラクターを中心に置いた独特なストーリーと言うよりは、
 読者のセンスに訴えかける表現の多い叙情的な作品だと思います。

 そのため、同作品には、『描写』と『構成』がやや欠けているとも指摘できます。
 ここでいう描写というのは――人物、背景、心理描写のことを指します。
 また、構成というのは二転三転する物語の展開力のことを指します。
 つまり、同作品は――(文文さんがファンだということなのでとても申し訳ありませんが)、
 短すぎる描写、どこかで見かけたようなストーリーが多いとも言えます。

 しかし、その一方で同作品は、平易な文章で書かれていることもあり、
 読者に多くのシーンを想像させる余地を残しています。
 叙情的だと言うことは、詩と同様、その作品のスタイルに共感できる読者に
 強く訴えかける作品だと言うこともできます。

 少なくとも、わたしの知る限り、同作品のファンの方と、
 そうでない方との評価はかなり極端に差が開く傾向にあり、
 文文さんもそうした経緯から疑問に感じられたのではないでしょうか。

 ちなみに、何だか辛らつな評価をしてしまいましたが、
 わたしは七草さんの描くモモとダニエルが好きなので(絵本も持っています!)、
 上記のように描写や構成に少し疑問を抱きつつも、同作品は他にもっと良い部分があると捉えています。


> そういうのを見るたびに僕は思うんです。「そもそも文章力って何のことなんだ?」と。

 文章力とは何か、とのことですが、基本的に書き方と言うのは様々にあります。
 たとえば、小説に限らず、論文、小論文、作文、公式文書、ビジネス文書、手紙やメールなど、
 それぞれに書き方が違うものですから、あくまで一般論を言うならば、文章力と言うのは、
 
 『平易かつ簡潔、それと内容がしっかりと読み取れる文章を書く力』のことだと思います。


 ちなみに、小説における文章力とは何か、ということでしたら、たとえば、
 公募の新人賞における下読みの評価シートから、よくあるチェック項目を引用すれば、
 理解しやすくなると思います――

【キャラクター】
◇キャラクターの外見の描写
◇キャラクターの心象の継続性
◇キャラクターの行動の必然性
◇キャラクターに魅力があるか
◇キャラクターが作品に合っているか
◇キャラクターに個性(オリジナリティ)が付加されているか

【描写】
◇誤字脱字
◇背景描写は適切か
◇比喩、擬音、韻などの修辞技法
◇文体のオリジナリティ
◇文体のリズム
◇読みやすい文章かどうか

【構成】
◇序破急や起承転結などに沿った展開か
◇場面のつながりや時系列が意識されているか
◇短いシーンごとに盛り上げの工夫がなされているか
◇冒頭に驚きがあるか
◇伏線は適切か
◇転換が強引になっていないか
◇結末に驚きと余韻があるか
(ウィキを使用したとあるページの「中身のある感想」という記事より転載、加筆)

 これらの項目において、他の作品、あるいは他の方の文章と比べ、劣っていると感じるのならば、
 文章力がないと判断できるひとつの尺度になるのではないかと思います。

 参考になりましたら幸いです。


黒尻尾の駄猫さんからの意見
 通りすがりの野良猫です。
 オイラなりの答えを残します。

 オイラは『しにがみのバラッド』を読んだ事はありません。
 すみません;;

 オイラの知っている範囲で単純に文章力についての説明をいたします。

 文章とは、文の連なりをもって表現を行う事です。
 表現したい内容を読者により簡潔に正確に読者に伝えられる技術力が高いほど、
 「文章の技術力」すなわち文章力があるとされます。


 文章の技術は様々あり、描写もその1つで、容姿、風景、心情等々の状態を表現することです。
 でも、それが全てではありません。
 語彙については、あった方がいいかもしれませんが、
 それは表現をより豊かにするためのオプションであり、やはり全てではありません。

 読み手に作者が何を伝えたいか、それを如何に簡潔に正確に伝えられるか、
 その表現の方法は様々です。

 そもそも何故簡潔である必要があるのか?
 もちろん、それは読者に内容を誤解させたり異なる解釈をさせないためです。
 つまり、正確性を確保するために簡潔な表現を求めます。

 しかし、簡潔な表現が必ずしも正確性を確保できるわけではありません。
 表現が不足すれば読者は不足を独自に補わなければならなくなり、それは不正確さとなります。

 過不足なく、かつ、簡潔性を維持して正確な表現を行う事が文章には重要な事です。



 しかし、これは文章についてのお話です。

 小説において文章はそれを構成する重要な要素ですが、
 必ずしも「文章力のある良い文章」である理由はありません。

 ”簡潔で正確”な文章は読者に正しく内容を伝えますが、想像の幅を固定するものでもあります。

 例えばクルマの型式や年代、性能等を明記し羅列していけば、
 読者はより想像しやすいかもしれませんが、
 スポーツカーとだけ書いても描写で動きや躍動を書き起こしていけば伝えることは可能です。

 先にオイラは『しにがみのバラッド』を読んだ事はないと申しました。
 なので、作品の良し悪しを決める事はできません。

 仮に読んでも、文章面の技術については考察できるかもしれませんが、
 それは内容の面白さとは別な事です。

 高い文章力で描かれた作品が必ず面白いわけではありません。
 文章は表現を行う手段であって、それが主ではないのです。

 小説の良し悪しは表現したい内容によって評価されるものです。
 それは深いテーマかもしれませんし、群像劇やコメディ、アクション、ロマンス等様々です。

 それをどのように描くかは作者の感性であり、文章の技巧のみが全てではないと言う事です。
(論文なら、簡潔で正確であるべきです)


 まあ、最後に蛇足ですがオイラが思うに、仮にネット上のゴシップが尽く悪口を並び立て、
 権威ある書評さえも異口同音に『しにがみのバラッド』を貶し蔑んだとしても、
 それが何だと言うのでしょう?

 お金を払い購入し、その上で気に入らないならそれを主張してもいいし、
 気に入ったなら誉めまくればいいのです。
 好みの良し悪しなんてそんなものじゃないでしょうか?


                                 ではでは。

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