ライトノベル作法研究所
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  4. ライトノベルにおける速筆の必要性公開日:2013/04/11

ライトノベルにおける速筆の必要性

 喇叭ラッパーさんの質問 2013年04月05日

 初めまして。以前からライトノベルを読んでいて、ついにワナビの世界に飛び込んだ18歳のものです。まだまだ小説への初期衝動ででたタケノコのようなものですがよろしくお願いします。

 私が今回質問したいのは「ライトノベル作家に速筆は本当に必要か」ということです。
 ライトノベル界において有名な速筆家には西尾維新先生、日日日先生、鎌池和馬先生がいらっしゃいます。私はそのお三方のライトノベルをよく読むのですが、どうしても「もう少し腰を据えて小説を書かれたほうが良いのでは?」とどうしても思ってしまいます。

 たとえば西尾維新先生の化物語シリーズは読んでいてとても歯切れの良い文章で読んでいて心地いいと感じました、がしかし月火ちゃんと暦君のキャッキャウフフな会話が30ページぐらい続くのを見るとどうしても「先生はちゃんと構想を立てたうえでこの小説を書いたのか?」とか「これはもしや水増しではなかろうか」とか勘ぐってしまいます。

 よく商業的な必要性から速筆は有用だともいわれます。しかしたとえば漫画ハンター×ハンターの富樫先生のように緻密なストーリー構成を作って大ヒットを飛ばしている代わりにとても遅筆な方もいらっしゃいます。彼のように「壮大で売れるストーリーを作るためだったら時間を惜しまない」のもスタイルの一つとしてあってもよいように感じられます。もっともドラクエのためかもしれませんが。
 だから「速筆」というステータスをどのようにとらえていらっしゃるか、また本の出版の速さと話の錬度だったらどちらをとるか意見をお聞かせください。

 また個人的な話ですが、不肖この喇叭、この冬に大学に一応の合格をいたしました。その際に合格体験記を頼まれたのでそれを思い切ってライトノベル風に書きました。ちなみに処女作です。
 その時、2週間で四百字詰原稿用紙85枚、つまり一日6~7枚で書いてしまいました。果たしてこれは文章を書くスピードとして速いほうなのでしょうか。(ちなみに国語の先生には「合格体験記に小説を書くというナンセンスさを除けばお前にしか書けないいい文章だね」と評価をいただけるぐらいの文章です)
 拙い質問ですがどうか回答よろしくお願いします。

●答え●

 出版社が速筆の作家やライターを重宝しているというのは本当です。
 特にラノベ界では、速筆な人が求められています。二ヶ月に一度は続刊を刊行しなくては、読者に忘れられてしまうからです。
 実際に、会社勤めとの二足の草鞋を履くためには、速筆であることが絶対に必要なので、速筆というのはラノベ作家の重要な適正の一つだと考えられます。

 また、ライトノベルというジャンルの特性として、構想3年の大作より、売れそうな傾向の作品を取りあえず市場に放り込んみて、ダメなら打ち切るというのを出版社も読者も求めているように感じます。

純金さんの意見2013/04/05

 純金と申します。
 ぶっちゃけ、冨樫先生みたいにまともに連載してくれない大作家より、多少粗製乱造気味であっても、次々と新刊を刊行してくれる、かまちーや西尾維新の方がよっぽど好感は持てますね。商業作家として。

 いくら読後に「うーむ」と唸ってしまうような名作を書いたとしても、刊行ペースが二年に一冊だのでは、大抵のライトな読者は飽きてしまいます。そもそもそんな隠れた名作を手に取ることも少ないと思いますが。

 それならば、「勢いはあるけど矛盾がヤバいwwwwでも●●たん可愛いwwww」「全然ダメ。まるで面白くない。キャラもクソ」と物議を醸すような本を安定したペースで書いてくれる作家の方が、出版社としてはよっぽど重宝するのではないでしょうか。
 商業作品で一番ダメなのは、話題にも上らないことですから。

 大学合格おめでとうございます。僕も今年は大学受験なので、創作はあまり出来ないと思いますが、これからよろしくお願いします。

 枚数はともかくとして、合格体験記は本当に自分の書きたいことを書きたいように書くものですから、正直小説を書く早さとはあまり関係がないような気がします。
 よろしければ、その合格体験記の方もアップして頂けませんでしょうか?

我龍さんの意見2013/04/05

 西尾維新はむしろそのやり取りが持ち味です。
 なんというかそれでいつも通りってかんじなです。
 物語シリーズで言ってるように話を書いてるのが趣味のようです。
 最初に漫画家を目指していて画力が絶望的で小説家を目指すことにしたようですし、西尾維新に関してはメフィスト賞に一度に二、三作纏めて20回以上出していたりしますからね。

 デビュー前から速筆で有名だったようです。
 確か週一ペースで一作書いてるようなものだったようです。

 それに週刊連載や小説や円盤の特典などと平行して安心院さんのスキル×600の能力名(漢字と読み)を考えるような人です。、鎌池先生も缶詰をすると担当に言った3日後に(仕事をしっかりやりつつ)息抜きで別の作品のシナリオを完成させて担当に送る程ですし、書きたい物を書いてるかんじですね。

 趣味が仕事みたいなものなんだと思います。

 それと富樫は速筆作家と比べるのが間違っていると思います。
 批判というわけじゃないですが、仮にも週刊紙の漫画家であるのにあそこまで長期休載をするのはどうかと思います。
 自分は西尾維新や鎌池先生の作品を普通に面白いと感じているので、その上であの速筆なのは凄いと思っています。

 書くスピードに関しては自分もそんなかんじですし、普通ではないでしょうか?

ひなげしさんの意見2013/04/05

 こんばんは、では早速。

 西尾維新さんは、たしか著作の中で(ザレゴトディクショナルだったかな?)、その作品はその作品にあった速度で出来上がる、とおっしゃっていましたね。

 私もそれに近い感覚でしょうか。
 実際、それら早く書いた作品が大ヒットしているわけですしね。
 逆に西尾さんに限らなくても長時間かけていまいちの作品だってあるでしょう。

 ただ何にしろ、速く書けるに越したことはないとは思いますね。
 速く書きあげられる人が、出来上がった作品をじっくりと修正することは可能でも、逆はありませんからね。

 あと、西尾さんあたりほどになると、出版社の事情も絡んでいそうです。なにせいまや、出せば売れるヒットメーカーですから。出版社側からしてみればどんどん出したいでしょう。
 出版社の事情で言えば、新人賞の受賞作家も速度が求められます。
 出版社として理想の売り出し方は、受賞作家の名が通るうちに作品を出して固定ファンをつかんでいくことです。
 なにせ昨今ラノベはどんどん新しいものが供給されているので、新人は作品をださないとすぐに忘れられてしまいますから。
 だからやっぱり、速筆は必須とは言わないまでも、あればかなりお得ですね。

 ハンターハンターは、週刊で売れてから休載が目立つようになった、また富樫さんはもともと有名漫画家だったという背景があるので、プロを目指す段階の人間が執筆速度を考える際に例としてだすには不適切だと思いますよ。
 ただまあ、プロにとっての速度錬度と、アマチュアの速度錬度を同じに考えること事態がナンセンスに思えますが。
 自由な時間のあるアマチュアと違い、プロは締め切りまでに書かないとならないですし、逆に速く書いたからといってすべて出版してもらえるわけでもないですし。
 売れっ子なら締め切り破りを許されても、新人なら即切られるなんてこともあるでしょうしね。

 速度と錬度、どちらかということですが、これってどちらかと相反するものでしょうかね? さっさと書き上げてさらに書き直していけば、錬度も上がると思うのですが。というか錬度って書かなきゃあがりませんし。 
 それにそもそも、錬度を上げなければ見られないような作品しか出せない人間は、プロにもなれないでしょう。
 なので、どちらかといわれれば、速度でしょうかね。

 二週間で原稿用紙(これは原稿用紙換算ということなのかわかりませんが)85枚で、一日6~7枚ですか。
 行送りなどもありますので文字数で考えると、一日2800字ですね。ぴっちり書いているわけではないでしょうし、2600ということにしておきましょうか。一時間あたりで考えたほうがいい事柄ではありますが(一日執筆しっぱなしとかでは長続きしないでしょうし)。
 一月30日として、78000字。
 まあ普通、もしくはちょっと遅いくらいですかね。平均がどれくらいかは分かりませんのであくまで私の感覚ですが。

 私の考えはこんなところでしょうか。
 ではでは。

smanさんの意見2013/04/05

 遅筆で真っ先に思いついたのが小野不由美さん。代表作はゴーストハント、十二国記、屍鬼、でしょうか。
 彼女はデビュー当時こそ年に2冊ほど出していたようですが、近年は数年に一回短編を発表すればいいほうで、何年も何も発表しないという状態が続いてたりもします。

 十二国記はアニメ化されましたが、アニメ監督(脚本だったかな?)に「続きを書いてくれないので(アニメの)続きを作れない」と言わしめたほど。おかげでアニメはすごく中途半端なとこで終わってる。
 念のため、落ちぶれた作家などではなく有名な作家さんです。一言本人が「書く」と言えば(おそらく)引く手数多な売れっ子さんですね。

 また、『ブギーポップは笑わない』の上遠野浩平さんも、年に一冊出るかな?って具合なので、3ヶ月ペースで書き続けている作家さんに比べれば遅筆と言えるでしょう。
 ですので、

>「壮大で売れるストーリーを作るためだったら時間を惜しまない」のもスタイルの一つとしてあってもよいように感じられます。

 ないわけではありません。
 小野不由美さんも上遠野浩平さんも、ライトノベルの枠ではないほど完成された文章を書くと思います。

 ですが。
 商業的と書いているあたり、出版社にとって早筆のほうが良いということは理解していらっしゃる様子です。

 では、作者にとって、を考えてみましょう。
 自身が書いたライトノベルはどれくらい売れるでしょうか。
 ラノベ一冊あたり、だいたい500~600円。
 印税として作者の利益になるのは10%ほどなので、一冊売れて50~60円。
 だいたい1.5万部くらいが初版で、売れなければ(出版社によって違うと思うけど)だいたい2版3版あたりで打ち止め。もちろん初版以降は部数が減る。
 刷った分だけの印税は約束されているので、計算してみましょう。

 初版のみで、だいたい75万~90万。これが貴方の印税です。
 年に一冊しか書かなったとすると、貴方の年収は多くて90万ということです。初版以降を考えてもせいぜい140万くらいでしょうか。
 三ヶ月で書いても一年で書いても、人気が同じなら基本的には変わりません。
 三ヶ月で書くより一年かけて書いたほうが4倍売れると思うなら、そのようにするのもやぶさかではないでしょう。

 ガシガシ書いてる売れっ子作家というのも確かに存在します。
 が、現実問題として、最低でも年に2冊は書けないと専業作家としては生活していけないのです。
 早筆でなきゃ生きていけないのです……
 ステータスなんかじゃなく、専業作家なら必須スキルなのです。
 出来と速度のどちらを優先させるかなど、理想と現実の間で嗚咽という答えしか出て来ません。

 ラ研にも「専業作家じゃなく副業作家を目指しましょう」といった事が書いてありますが、まあ、その通りですね……
 また、他スレで飛車丸さんが仰っていましたが、少し言葉を借りまして、

「アイディアはなまものです」
 創作は時間をかけりゃ良作が出来るというわけでもなく、むしろ時間をかけずサクっと仕上げてしまったほうが(余計なことを考えずに済むので)出来が良い場合も多いと私は思います。

 時間は創作にカオスをもたらしてくれます。
 ぶっちゃけ、改稿しようと思えば時間は無限にかかるしね。

杜若さんの意見2013/04/05

 速筆なのは読者としては嬉しい限りです。まあ、もし自分が一ヶ月に一本書き上げろよ。と言われたら死んでしまいますが

 元々、完璧な構成を求めるならラノベは読みません。
 私みたいな、そこそこのクオリティーでいいから年に何冊も読みたい! って思う人たちが増えて今の状態になったんだと思います。

 逆に貴方みたいな人たちが増えていけば、今度は完璧なクオリティーで年一冊刊行みたいな感じになると思いますよ。
 出版の速さですね。続き物はさくさく読み進めたいタイプなので。

 私からしたら十分早いです。私は応募用一本(十万九千六百九十七文字)を書くのに七十三日かかったので。一日換算で千五百文字程度しか書けてないです。

 最後に偉そうな事を言いますが、自分にしか書けない文章=面白い文章、とは限らないので気をつけてください。。
 授業ではないので先生が当たり障りのないことを言っているだけの可能性もあります。

飛車丸さんの意見2013/04/06

 というか、取らぬ狸の皮算用には意味が無いです。
 一冊に数年掛かるとかでないなら、速い遅いとか心の底からどうでもいいので、渾身の作品を書くことに全力を注ぎましょう。

あざらしさんの意見2013/04/06

 こんにちは、あざらしと申します。
 一回考えを単純化して見なおし、それから枝葉について考えてみるのはいかがでしょうか。
 以下、個人的価値観が前面に出る内容ですので断定口調ですが、第三の道を否定している訳ではありません。むしろ第三、第四の喇叭ラッパーさんの道を模索して頂きたく思います。

 速い方が良いというのは、個人的にも疑いようはありませんが、『この物語は、そりゃ時間がかかるだろうな』という作品、ひいては著者さんも確かに存在しますよね。

>だから「速筆」というステータスをどのようにとらえていらっしゃるか、また本の出版の速さと話の錬度だったらどちらをとるか意見をお聞かせください。

 これ、落とし穴が存在します。
 比較が難しいのは、現実的に対象となる著者が最低二名以上になることかと思います。
(無論、『話しの練度が高く、執筆速度も速い』というのが理想ですし、そういった著者さんも一般小説を中心に実際にいらっしゃいますが、そうそう真似できるものではなく天賦の才と言い切れる希有な存在だと思います)

 速筆、ということをピラミッドタイプでやってみます。
 この場合『執筆速度が遅い著者A』はピラミッドの底辺で、『執筆が速い著者B』はピラミッドの頂点。

 ここに喇叭ラッパーさんの仰る、話しの練度。
 もうちょっと言えば『綿密なプロットで練られた優れた構成の物語』でも良いかと思います。
 ですが、このピラミッドは、速筆ピラミッドと全く別のピラミッドになりますよね。(本当は、ピラミッドに入れられる事象ではないと思うんですが、流れとして割愛させてください)

 『ふたつのピラミッドのどちらをとるか』というのは、目指すべき頂点、その土俵が変わってしまいます。

 同じ土俵で競う、ということで(儲かる)という金銭問題を入れたとしても、これもまた遅筆でありながら固定ファンがついているという作家さんもいらっしゃいますし、『バンバン書けば、じっくり書くよりも確実に儲かる』という訳ではありませんので、売上という別個のピラミッドです。
(余談ですが、ライトノベルは廃刊となってしまうスピードが異様に速いので、大量生産がひとつの生存策にもなるように思います。ここらを含めて、長い目で観れば一般小説への移行を視野に入れる方が良いかも)

 これで比較できるのは『一人の著者が全く同じ内容の作品を発表する時、2年に一冊と、1年に三冊ならどっちが良いでしょう』ということで、これならば執筆は速い方が良いという結論しか生まれません。
 読者からしても著者さんサイドの諸々の環境、兼業作家だとかの理由を排除すると、とどのつまり「さっさと書いてくれ」という希望になります。
 同時に冒頭で書いた『この物語は、そりゃ時間がかかるだろうな』という作品(著者)は、遅筆であっても納得出来ます。

 複数のピラミッドが存在する時、『どれがいいだろう?』というのは、個人的な感情やら価値観でコロコロ変わってしまいます。
 こういった場合、一番大切なことは、喇叭ラッパーさん自身で熟考の上出された結論でなければ意味を失ってしまいます。

 喇叭ラッパーさんも、こういった考えを含めて書き込みされているとは思うのですが、『話しの練度が高く、執筆速度も速い』という希有な存在ではないから応じる悩みだとも思うのです。
(ちょっと失礼な書き方になりましたが、それだけ普通人を超越するだけの存在という意味です。普通人の努力人でOK、大歓迎です)
 それだけに、別個のピラミッドであるという視点も意識されて、ご自分なりの答えを模索されるのが良いかと感じました。

 と、一文で終わることを長々と書きましたが、全ては喇叭ラッパーさんが『どのような作品を得意とするか』によって変わるはずです。
 そのためには、停まること無く、とにかく書き続けることではないでしょうか。

 最後に余計なことですが、老婆心ながら。
 私は執筆をしない、ただの読者ですが、アイデアを形にすることを生業としており業種的には作家さんと同じ個人事業主です。
 何かの参考になるかも知れませんので、某専門学校でお話しをさせて頂いた時に使った基本的な事柄について少々書かせて頂きます。(当たり前ですが、大前提が仕事として志している人です)

1)時間がかかることに、言い訳を作らない。
2)能力で時間短縮できる部分を徹底的に身につける。
3)リサーチとアイデアとマーケティングに時間を割く方法

 とりあえずは、この三つが共通項でしょうか。以下、「小説に当てはめるとこうでは?」と想定して書きます。
1)はまんまですね。言い訳を聞いてくれるクライアントはいますが、それを本当の意味で許してくれる(ズバリ言えば金)相手はいません。要求に対する期日遅滞を許してくれるのは、クライアントの要求を遙かに上回る結果を出した時ぐらいで、許してくれるのは儲けという結果が出てから。速くて○ヶ月、遅いと○年後という時間がかかります。
 怖いのは、失敗は一度で記憶に残りますが、好印象は積み重ねで記憶されています。それがあなたの評価です。
(○は出版について言明できる立場にありませんのでボカしました)
 他人から見ると、遅い理由は、ほとんどが言い訳です。

2)完成形に一発で持って行ければそりゃ速いという事です。
 小説で言えば、例えば推敲でしょうか。文章力が備わっていれば、それだけ間違いも少ないはずで、推敲時間や回数も短くなるはずです。三回より二回の方が速く完成させられるのは当然です。
 普通は真似できない超人の部類だと思いますが、栗本薫氏はノープロットで指定された原稿用紙と文字数に一発でピッタリに書かれたそうです。月刊グインサーガ、とファンに言われた速度で出版されたのは、こういった部分も見逃せないと思います。

 純粋にキーボードを打つ速度もありますね。作業時間というのが最も時間をかけてはいけない部分です。
一般的には大昔にオワコンになったという認識であろう親指タッチは、作家さんにとっては一考の価値がある入力方式だと思います。
 私は作業時間の九割がマウスですのでJIS方式を使ってますが、知人の親指シフトマスターは「見てて笑うしかない」というぐらいのエゲツナイ入力速度です。JIS方式では、たぶん実現不可能な速度だと思います。(思考速度=入力速度、というのが感想です。会話速度なんて目じゃありません)

3)実際に形にするのに必須の作業時間ですが、意識的に仕事時間と区別すべきです。遅い人は作業時間を仕事中だと誤認している現象が見受けられます。
(もともと明確に分けられないから、区別を強く意識して欲しいという意味です)

 同じジャンルの仕事だけを参考にするのはアマチュアで、自分だけのモノを生み出したいなら別分野から吸収すべきです。リサーチとアイデアとマーケティングを日常生活でやってしまえば時間はかかりません。これを仕事中にやると遅くなります。楽しい日常生活の時間でやるから、他人が興味を持つ楽しげなアイデアが浮かびます。
 仕事中は、本当の仕事時間に費やすべきです。
(本当の仕事時間=小説ならプロットや、地の文や会話文の具体的な執筆部分でしょうか? 会話文も『対象人物の性格』が明確ならば、普通はシーンに対して話すであろう言葉が浮かぶように感じます。これは出来の悪い物語で違和感のあるセリフを見かけることからの想像ですが)

 最後と書きましたが、ふと気になったので。

>月火ちゃんと暦君のキャッキャウフフな会話が30ページぐらい続くのを見ると~

 あれこそ西尾維新氏に期待する読者も多いのではないでしょうか。
 確かにあのシーンだけを読めば、単なる(物語世界において)日常です。
 ですが、この単なる日常を面白く読ませてくれる、というのも大切です。(日常を小説で読ませるものに仕上げられる著者さんは、決して多くはありません)

 また、あくまで個人的な感想ですが、もしもあのシーンが無かった場合、月火の正体、ラストシーンに至るまでの盛り上がりが変わってきませんでしょうか。
 『月火ちゃんと暦君のキャッキャウフフな会話』という兄妹の日常があるから、兄妹の日常が崩れる事実と、それに対する主人公の行動が活きてくる、という点も無視できないと思うのです。
 あと、”全く無用ならばアニメ化する時に削られるはず”というのもあります。まぁこっちは、シャフトの手腕に結構な信頼を寄せている、という私の個人感情が後押ししていますが^^;

 ではでは、うだうだ長々と書いてしまいましたが、執筆ガンバって下さい。
 面白い物語お待ちしております。

苦いネギさんの意見2013/04/06

 こんにちは。初めまして。苦いネギと申しますm(__)m

 まずは大学合格おめでとうございます!!
 一年生の頃はカリキュラムが忙しいですからね(笑)
 私の大学は一風変わったところでして、シラバスだけ投げ渡して「あとはお前の好きにしろ」という大学でした。もちろん履修ミスってても対応はしてくれないので、下手をすると即退学になる危険があってヒヤヒヤしたものです。

 まあ、その話はこの辺にして……

>「ライトノベル作家に速筆は本当に必要か」

 う~ん、やっぱり気になりますよね。
 デビューしてもいないうちから気にしてもしょうがないと言えばしょうがないんですが(笑)
 私個人からですと「一定以上はあるべきだが、絶対性はない」という認識でよろしいのではないかと。

 ここからの回答は、あくまで私個人の持論になりますので、そのあたりのことはご容赦ください。

>西尾維新先生の化物語シリーズは読んでいてとても歯切れの良い文章で読んでいて心地いいと感じました、がしかし月火ちゃんと暦君のキャッキャウフフな会話が30ページぐらい続くのを見るとどうしても「先生はちゃんと構想を立てたうえでこの小説を書いたのか?」とか「これはもしや水増しではなかろうか」とか勘ぐってしまいます。

 これは元々それを狙った小説ですし、わざとでしょう。
 アニメ化の際もスタッフがそれを忠実に再現してくれちゃいましたし。西尾氏の書いたほかの小説を読めばわかると思いますが、なにも実力がないためにああいった書き方しかできないわけではないようです。
 そういうのが好きな層を狙い撃ちしてるんですね。
 しっかりと話を組み立てる実力と、それを形にする速さを両立させている一人だと思います。
 こういう人は『いい速筆家』ですよね。質と速さを両立できてるわけですし。

 反対に、『悪い速筆家』というのもいるわけです。代表例としては鎌池和馬氏でしょうかね。
 そもそもの刊行スペースだって、編集さんがプッシュしているから『速く見える』だけであって、周りを見渡せば鎌池氏以上の方はそれこそいくらでもいるのです。
 おまけに作品の質も最悪。

 人気作の禁書目録は無印一巻の時点から突っ込みどころが満載な上に、新約以降は緩やかに衰退(私の勤め先だけかもしれませんが)。乱発した新作はまったく話題にも上がらない始末。最新作に至っては小説として成り立っていないありさまでした。仕事でなければ読まなかったでしょうね。速さばかりで質を伴っていない典型例でしょう。これは『悪い速筆家』です。粗悪品を乱造されたところで読者はちっとも嬉しくありませんからね。

 早く書くだけならだれでもできるのです。ですが、それに質を伴わせようとなると一気に難しくなります。だから皆さん新人賞の締め切り間際とかは焦りますよね。別に小説家はレースをやっているわけじゃないんです。どれだけ面白いものを書けるか、どれだけの読者を惹きつけられるか、そのカギを握るのは“話の質”でしょう。小説家としての技量はそこで発揮されるはずです。

 刊行期間が短いライトノベルですから、ある程度の速さをもっておくことは重要ではあります。しかし、それに絶対性はないでしょうし、私であれば質を優先させるべきではないかな?と思います。

小鳥遊夜々さんの意見2013/04/08

 はじめまして、ライトノベルの世界っていいものじゃないです。絶対に筆を折ったほうがいい人生送れます。手遅れになる前に、小説家なんて絶対にならないほうが良いと断言しておきます。
 なりたいなら血反吐だせ。

 ライトノベルの一ヶ月で出る数をご存知でしょうか、数百ものライトノベルが様々なレーベルから(ほとんどが角川系列から)出版されます。遅筆である場合、その数百の山の中にどんどん埋もれていくことになります。遅筆でファンが付くのは相当コアなファンです。ましてやどんどん新しいものが求められていくライトノベル業界では遅筆であることは圧倒的に不利です。

 よほどファンの心をつかむ小説を書かない限りは、遅筆であることは良いこととはいえないでしょう。
 せめて一ヶ月に二作くらいは書けないと生き残れないかと。

 二週間で八五枚は、私自身の感覚では大変遅いです。三日で書ける分量です。そして、そんな私よりも速い書き手が沢山います。速いことが決していいとはいえませんが、書かなければ成長出来ません。本当にライトノベルでご飯を食べていく気があるのなら超高速で執筆できるように頑張りましょう。

 ……私の場合才能がないから速くする必要があったってだけなんですけどね。

トータスさんの意見2013/04/08

 ラノベであるなら、速筆の方が有利と言う点は有ると考えます。
 テンポ良く、読者の心を掴んで離さない。離されない内に、次の一手を打つといった点では、有利な様にも思えます。

 逆に、筆が遅くともその心を掴んで離さない魅力を持つモノは、本当に離さないで待たされます。
 実際に待ってしまうので、これはこれで困りモノですが。

 早いと、掴みが浅くなってしまう事も・・・纏めて読めば良いやと思ってしまう。積ん読状態にしてしまう。
 遅いと、今読んでおかないとと、逆に躍起になってしまう事も・・・見付けたらまず読んでおく。
 繰り返し読もうと思わされる事も・・・
 私は速筆よりは遅筆でも練度が高い方が好みですね。

 書く速さで言えば、普通なのでは?

 聞く処によれば、並列して幾つもの著書を描かれる方も居られました。
 5~6社の全く別のモノを並列して挙げられる方が居たそうで。
 世の中はまだまだ底知れない人が居るモノだと感じた事がありました。

 なので、そこそこ早い方なのでは? とお応えさせて頂きます。
 私も一時はそこまで出来た事はありましたが、ボロクソに言われた仕第・・・
 まぁ、凹みましたね。懲りませんが・・・

 ただ、面白かったと感想を頂けた事が救いだった。
 その感想に、鼻血が出るほど可愛らしかったと・・・そこまで可愛くしたっけ? と疑問が出てしまった事も・・・
 小憎たらしくした覚えしか無かったが、可愛らしかった、らしい!

 名前に似合わず全力疾走した事があるトータスです。
 今は名前の通りです。寒いので冬眠中・・・
 今は春眠で眠いまま・・・夏は夏で夏眠します。早々に秋眠も・・・

 参考までにどうぞ。

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